★ 名命をする時には漢字の意味を知ることは、たいへん重要なことです。
良い意味の漢字を使って「良い名前」をつけて下さい。
片仮名(音読み)・平仮名(訓読みと人名に用いる読み方)
【当用漢字・字源辞典・名づけ辞典より
【1画】
「一(土)」:人さし指を一本付きだして数の一を現し、それを縦に書かないで横にして示した
象形文字でイツ・イチ・ひと。
人名・・・・おさむ・かず・かた・かつ・くに・すすむ・ただ・のぶ・はじむ・はじめ・ひじ・ひで・
ひと・ひとし・まこと・まさし・もと。
「乙(土)」:この字は契・金文の字形によっても明白であるように、「両刃の曲刀(中間の太い
ところを握って使う、上下両方は尖った小曲刀)」の形を表す象形文字。
オチ・オツ・きのと・いつ・
人名・・・・お・おと・き・くに・たか・つぎ・と・とどむ。
【2画】
「丁(火)」:表面上の一点に直角にくぎをあてた形の字で丁は釘の象形文字。
テイこの音は釘を打つ音からきていて「釘」の字は後に造られた字である
テイ・チョウ・ひのと。
人名・・・・あつ・つよし・のり・よぼろ。
「乃(火)」:耳たぶのようにグニャリと曲がったさまを示す象形文字。ずばりと割り切らず
間をおいてつなげる気持ちをあらわす。ダイナイ・の。
人名・・・・いまし・おさむ・の。
「了(火)」:物がもつれてぶらさがるさま。また、ぶらさがった物をからげるさまを描いた象形文字。
長く続いたものをからげてくくり、けりをつける意味をあらわす。リョウ・
人名・・・・あきら・あき・さとる・すみ・のり。
「二(火)」:一を二つ積み重ねた形の象形文字。あるいは「一」にさらに「一」を副弐(そえる意)
した形といってよい。副弐(ふくじ)の「弐」からきているとも考えられる。ニ・ジ・ふた。
人名・・・・かず・すすむ・つぎ・つぐ・ふ・ふた・じ。
「人(火・金)」:立っている人を側面から見た形を表しす象形文字。頭と体と臂と脛とから
成っている。これは身体の「身」の本字である。ジン・ニン・ひと。
人名・・・・きよ・さね・たみ・と・ひと・ひとし・ふと・むと・め。
「入(火)」:穴居、あるいは家屋の入り口の形を表わす象形文字。ニュウ・ジュウ・い・はい。
人名・・・・いり・いる・しお・なり。
「刀(火)」:かたの形を表わす象形文字。トウ・かたな
人名・・・・かたな・はかし。
「力(火)」:手の筋肉をすじばらせて頑張るさまを描いた象形文字。腕の上膊部の瘤の
できる筋肉を手で握っている形で、これによって腕に「ちから」のはいっていることを
示したものであろう。リョク・リキ・ちから。
人名・・・・いさお・いさむ・お・か・ちか・ちから・つとむ・よし。
「又(土)」:物をかばう形をした右の手を描いた象形文字で外から輪をかけたようにかばう
の意味を含み、転じて「わをかけて」「さらにそのうえに」の意。ユウ・また。
人名・・・・すけ・たすく・また・やす。
【3画】
「下(木)」:おおいの下に物があることを表わし、「上」の字と正反対の指事字。カ・ゲ・した。
人名・・・・しも・もと。
「三(金)」:「一」の字を三個かさねた会意字である。楷書で「一」に「二」を加えたように
書くのは原始形ではない。三本とも等画に書くべきで、長短の画を交えた今の
形は、美しさを見せんがためにできた形にすぎない。サン・み
人名・・・・かず・こ・さぶ・さむ・そ・そう・ぞう・ただ・なお・み・みつ・みる。
「上(金)」:形のうえに物がのっていることを表わした指事字。ショウ・ジョウ・うえ・かみ・のぼる。
人名・・・・うら・かみ・すすむ・たか・たかし・のぼる・ひさ・ほず・まさ。
「丈(金)」:「尺」の字の場合と同じように、人間が片手の親指と他の四指とを左右に開き
手尺で長さをはかることを示す会意字。ジョウ・たけ。
人名・・・・たけ・とも・ひろ・ます。
「万(水)」:万は正漢字(萬)13画で大きなハサミを持ち、猛毒のあるサソリを描いた
象形文字。バン・マン。
人名・・・・かつ・かず・すすむ・たか・つむ・つもる・よろず。
「丸(木)」:曲がった線と人が体をまるめている姿とを合わせて丸い様子を表した
形声文字。ガン・まる。
人名・・・・まる・まろ。
「久(木)」:背の曲がった老人と、その背の所に引っ張る斜め線を加えた会意文字。
曲がって長いの意を含む。キュウ・ク・ひさ。
人名・・・・つね・なが・ひこ・ひさ・ひさし。
「也(土)」:平らにのびた「さそり」を描いて変形した象形文字。
しかし、ふつう仮借字として助字に当て、さそりの意には用いない。ヤ・なり。
人名・・・・あり・ただ・なり・また。
「凡(水)」:広い面積をもって全体をおおう板または布を描いた象形文字。
全体をおおうところから「すべて」「およそ」の意味を表わす。ボン・ハン・。
人名・・・・ちか・つね・なみ。
「千(金)」:人の前進するさまから、進(シン・すすむ)の音をあらわし、しの音を借りて
1000という数詞に当てた仮借字であろう。それに一印を加え「一千」を
あらわしたのが「千」という字形となった。セン・ち・かず。
人名・・・・かず・ち・ゆき。
「口(木)」:人の口や穴の形をあらわした象形文字。コウ・ク・くち。
人名・・・・あき・くち・ひろ。
「土(火)」:地上に土をもりあげた様子をあらわした象形文字。
古代人は土に万物を生み出す充実した力があると認めて土をまつった。
このことから土は充実した意を含む。また土の字は社の原字でありやがて
土地の神や氏神の意となる。ド・ト・つち。
人名・・・・ただ・つち・つつ・のり・はに・ひじ。
「士(金)」:男の陰茎の突きたったさまを描いた象形文字。
牡(おす)の字の右側にも含まれる。成人して自立する男の意味。シ。
人名・・・・あき・あきら・お・おさむ・こと・さち・ただ・つかさ・と・のり・ひと・まもる。
「夕(金)」:三日月の形をあらわした象形文字。月が出る夜のこと。セキ・ゆう。
人名・・・・ゆ・ゆう。
「大(火)」:手や足を広げて立っている人の姿をあらわした象形文字。タイ・タ・ダイ・ふと。
人名・・・・お・おい・おおい・おおき・たかし・たけし・とも・なが・はじめ・はる・ひろ・
ひろし・ふと・ふとし・まさ・まさる・もと・ゆたか。
「女(火)」:人がひざまずいて両手を前に交えて身体をくねくねさせている形をあらわす
象形文字。ニョウ・ニョ・ヂョ・おんな・め。
人名・・・・こ・たか・め・よし。。
「子(金)」:小さい子供が左右の手を動かしている形の象形文字。シ・ス・こ
人名・・・・こ・さね・しげ・しげる・たか・ただ・たね・ちか・つぐ・とし・ね・み・みる・やす。
「寸(金)」:又(手)と一印を組み合わせた指事字。指一本の幅の長さ(今の2〜3cm)
をあらわす。スン・ソン。
人名・・・・き・ちか・とき・のり。。
「小(金)」:中心の棒の両わきに点をつけ棒を削って小さく細くそぐさまを描いた象形文字。
ショウ・ちい・こ・お。
人名・・・・お・こ・さ・ささ・ちいさ。。
「山(金)」:みねが三つある山の形をあらわした象形文字。サン・せん・やま。
人名・・・・たか・たかし・のぶ・やま。。
「川(金)」:水が両岸の間を流れている形の象形文字。セン・かわ。
人名・・・・かわ。
「工(木)」:二枚の板にあなをあけ、棒を通した様子を表す。原始形は斧(おの)
の形をあらわす象形文字。コウ・ク。
人名・・・・たくみ・ただ・つとむ・のり・よし。。
「己(木)」:糸の先端のまわりくねっている形をあらわす象形文字。キ・コ・おのれ。
人名・・・・おと・な。
「巳(金)」:原形は、頭と体ができかけた胎児を描いた象形文字。
また蛇の象形字とも言われている。シ・ジ。
人名・・・・み。
「干(木)」:先が二つになった棒を描いた象形文字で敵をついたり、身を守ったりする
道具。突き進むことから「おかす」「かかわる」の意味を表す。カン・ほ・ひ。
人名・・・・たく・たて・ほす・もと・。
「弓(木)」:まるくそったゆみの形をあらわした象形文字。キュウ・ゆみ。
人名・・・・ゆ・ゆみ。
「才(木)」:川の流れをせき止める「せき」を描いた象形文字。切って止める意味を
含み切った木材の意味に使われることが多かった。木材から色々な物が
作り出されるところから、人の素質の意味をあらわすようになった。サイ・
人名・・・・かた・たえ・とし・もち。
【4画】
「之(金)」:足の先が線から出て進み行くさまを描いた象形文字。
進みいく足の動作を意味する。シ。
人名・・・・いたる・くに・これ・つな・の・のぶ・ひさ・ひで・ゆき・よし・より。
「丑(火)」:人が手の指を曲げ動かして物を掴み取りする形を表した象形文字。
すぼめ引き締める意を含む。チュウ。
人名・・・・うし・ひろ。
「不(水)」:ふっくらとふくれた花のがくを描いた象形文字。不(フ)の音を借りて口へん
をつけ否定詞の「否(ひ)が作られたが、不もまたその音を利用して拒否
する否定詞に転用され、意向や判定を打ち消すのに用いる。フ・ブ。
参考・・・・ひらがなの「ふ」は「不」の草書体、片仮名の「フ」は「不」の省画である。
「中(火)」:旗竿をわくの真ん中に突き通した姿を描いた象形文字。真ん中の意を
あらわす。また真ん中を突き通す・充実した中身などの意味も含む。チュウ・なか。
人名・・・・あたる・かなめ・ただ・ただし・なか・なかば・のり・ひとし・よし。
「丹(火)」:土中に掘った井型のワクの中から、あかい丹砂があらわれ出るさまを示す
会意字。タン。
人名・・・・あかし・あきら・に・まこと。
「井(金)」:井戸の井桁の形をあらわす象形文字。セイ・ショウ・い。
人名・・・・い・きよ。
「介(木)」:人がよろいを着けた形をあらわす象形文字。両側に二つにわかれる
また、両側にわかれることは両側から中のものを守ることでもあり中に
介在して両側をとりもつことでもある。カイ・すけ。
人名・・・・あき・かたし・すけ・たすく・ゆき・よし。
「今(木)」:A(フタで囲んで押さえたことを示す)と一印(取り押さえたものを示す)を
組み合わせた会意字。物かげに置いて「かくす」意で「陰」の原字。コン
キン・いま。
参考・・・・「古今東西(ココントウザイ)」昔から今までと、すべての所・何時でも何処でも
「仁(金)」:背中の丸くなった人の形と、音をあらわす「二(じ)」とからなる形声文字。
二人が思いやりをもって、つきあうことを表した字。ジン・ニ。
人名・・・・きみ・きむ・さと・さね・しのぶ・ただし・と・とよ・のり・ひさし・ひと・ひとし・ひろし
まさ・まさし・み・めぐみ・めぐむ・やすし・よし。
「允(土)」:儿(人体)とム(柔らかくくねった形)を合わせた会意字。なごやかな姿をした
人を示す。イン。
人名・・・・まさ・まこと・よし・みつ。
「元(木)」:頭の意味をあらわす「一」と音を表す「兀」とからなる形声文字。
頭は上部の端にあるので、転じて先端・はじめの意となる。ゲン・ガン・もと。
人名・・・・あさ・ちか・つかさ・なが・はじむ・はじめ・はる・まさ・もと・ゆき。
「内(火)」:穴居、あるいは家の入口の形をあらわす象形文字。ダイ・ナイ・うち。
人名・・・・うち・うつ・ただ・ちか・のぶ・はる・まさ・みつ。
「公(木)」:八(左右に開く印)とム(口)と合わせた会意字。入り口をあけて、中を
見せることをあらわす。コウ・おおやけ。
人名・・・・あきら・いさお・きみ・きん・さと・たか・ただ・ただし・とおる・とも・なお
ひと・ひろ・まさ・ゆき。
「分(水)」:意味をあらわす「刀」と意味と同時に音をあらわす「八」とを合わせた
会意字。切り分けて別々にすることを示す。フン・ブン・ブ・わ。
人名・・・・くまり・ちか・わか。
「午(木)」:上下運動を交互に繰り返して、穀物をつく「きね」を描いた象形文字。
杵(きね)の原字。また十二進法では、前半が終わり後半がはじまる
位置にあって、前後の交差する数のことを「午」という。ゴ。
人名・・・・うま・ま。
「升(金)」:数量をはかる器の形をあらわした象形文字。ますの中に酒を汲み
あげた形。ショウ・ます。
人名・・・・たか・のぼる・のり・ます・みのる・ゆき。
「友(土)」:かばうように曲げた手を組み合わせた会意字。手でかばい合うこと。転じて
仲良くかばいあう仲間をあらわす。ユウ・とも
人名・・・・すけ・とも。
「太(火)」:大と二(かさねる印)を組み合わせた会意字。非常に大きいことをあらわす。
のちに、二つの点が一つになり「太」となった。タ・タイ・ふと。
人名・・・・うず・(姓)おお・しろ・たか・と・ひろ・ふと・ふとし・ます・み・もと。
「天(火)」:手や足を広げて立っている人の頭の上に「一」の印をつけて、高く平らな部分を
あらわした象形文字。テン・あめ。
人名・・・・あま・あめ・かみ・そら・たか・たかし。
「夫(水)」:大の字に立った人の頭にまげ・または冠のしるしをつけた姿を描いた
象形文字。フ・ブ・フウ・おっと。
人名・・・・あき・お・すけ・ふ。
「孔(木)」:子(小さい)とL印(曲げて通す)を組み合わせた字で孔穴から子がまさに
出ようとしている形の象形文字。コウ・
人名・・・・うし・ただ・みち・よし。
「少(金)」:「小」の字の三点に、さらに一点を加えて四点として「微少」「微細」の意を
あらわした象形文字。ショウ・すく・すこ。
人名・・・・お・すく・すくな・まさ・まれ。
「尺(金)」:人が手幅で長さをはかる、その手の姿を描いた象形文字。シャク・セキ。
人名・・・・かね・さか・さく。
「引(土)」:意味をあらわす「弓」と音をあらわす「一(しん)」とからなる形声文字。
弓の弦をひっぱる意。イン・ひ。
人名・・・・にぶ・ひき・ひさ。
「心(金)」:心臓の形をあらわした象形文字。古人は心臓の形をこのように、左右の
心房室と大動脈血管につながるものとみた。シン・こころ。
人名・・・・きよ・ご・ごり・さね・なか・み・むね・もと。
「戸(木)」:門の片とびらの形をあらわした象形文字。「門」は両とびらの形であるから
その半分の形である。コ・と。
人名・・・・いえ・かど・と・ど・ひろ・べ・もり。
「手(金)」:五指と掌(てのひら)と手首とをあわらす象形文字。シュ・て。
人名・・・・た・て・で。
「支(金)」:竹の枝を一本、手に持つ形をあらわす象形文字。シ・き・えだ・ささ。
人名・・・・なか・(姓)はせ・もろ・ゆた。
「文(水)」:幾重にも着物をかさねて胸前で交差した形をあらわす象形文字。ブン・モン・ふみ。
人名・・・・あき・あや・いと・すじめ・とも・のぶ・のり・ひさ・ひとし・ふみ・ふみし・ふむ・み・
や・やす・ゆき・よし。
「斗(火)」:金文を一見すれば明白であるように「酒をくむ柄杓の形」をあらわす象形文字。
ト・ます。
人名・・・・け・はかる・ほし・ます。
「斤(木)」:柄の曲がった斧(おの)の形をあらわす象形文字。また、石斧をはかりの分銅に
用いて物の重さをはかったため、目方の単位となった。キン。
人名・・・・のり。
「方(水)」:左右に柄の張り出た「すき」を描いた象形文字。左右に直線状にのびた意を
含み、東−西・南−北・上−下・左−右のような方向の意となる。ホウ・かた。
人名・・・・あたる・お・かた・しげ・すけ・たか・ただし・たもつ・つね・なみ・のり・ふさ・まさ・
まさし・み・みち・やす・より。
「日(火・金)」:金文の字形どおり太陽の形をあらわす象形文字。ニチ・ジツ・ひ・か。
人名・・・・あき・か・はる・ひ・ひる。
「月(木)」:三日月をあらわした象形文字。まるくえぐったように中が欠けていく月のこと。
ゲツ・ガツ・つき。
人名・・・・つき・つぎ。
「木(水)」:地面にはえている立ち木をあらわした象形文字。ボク・もく・き。
人名・・・・いき・き・こ・しげ。
「比(水)」:人が二人くっついて並んでいる形をあらわした象形文字。ヒ・くら。
人名・・・・これ・たか・たくす・ちか・つね・とも・なみ・ひさ。
「毛(水)」:この字は毛髪の形をあらわす象形文字。バウ、この音は「冒覆」(おおう意)の意から
きている。毛は動物では身体を、人間では頭部をおおうものだからです。モウ・け。
人名・・・・あつ・け。
「氏(金)」:大皿から盛ってある肉類などを切り取る、先端を薄く鋭くした匙(さじ)の形をあらわす
象形文字。氏(うじ)の意味に使うのは借用。シ・うじ。
人名・・・・うじ・え。
「水(金)」:流れる水の様子をあらわした象形文字。スイ・みず。
人名・・・・たいら・な・なか・み・みず・みな・ゆ・ゆく。
「火(木)」:ものが燃えて、ほのおを出している様子をあらわした象形文字。カ・ひ。
人名・・・・ひ・ほ。
「父(水)」:おの(石斧)と手を組み合わせた会意文字。フ・ちち。
人名・・・・ち・ちち・のり。
「片(水)」:木を真ん中から半分に切った右側の形をあらわした象形文字。
ひらかなの「へ」は片の省画文字である。ヘン・かた。
人名・・・・かた。
「牛(木)」:牛の角と頭とを背後からみた形の象形文字。ギュウ・うし。
人名・・・・うし・とし。
「犬(木)」:犬を描いた象形文字。ケンは猟犬の蹄の一つが地につかず脚に
懸(かかる意)しているところからきている。ケン・いぬ。
人名・・・・いぬ。
「王(土)」:一印(天)と大と一印(地)を組み合わせた象形文字。手足を
広げた人が天と地の間に立つさまを示す。偉大な人の意。オウ・
人名・・・・きみ・たか・み・わ・わか。
「止(金)」:左または右の足跡をあらわす象形文字。足がじっとひと所にとまる
ことを示す。趾(シ・あし)の原字。シ・と。
人名・・・・おる・ただ・と・とどむ・とまる・とめ・とも・もと。
【5画】
「五(木)」:上下二線とX(交差をあらわす印)を組み合わせた象形文字。片手の指を
折り曲げて、十を数える時、五の次からは指をのばす方法になって方向も
逆になることから、その交差点の五のことをいう。また交差するという意味
をもつ。ゴ・いつ。
人名・・・・い・いず・いつ・かず・ゆき。
「丘(木)」:周囲が小高くて、中央がくぼんだ盆地を描いた象形文字。キュウ・おか。
人名・・・・お・おか・たか・たかし。
「且(金)」:版築(土塀を作る)の時に、土石を三版だけ積みかさねた形の象形文字。
シャ・ソ・ショ・か。
人名・・・・かつ。
「世(金)」:十の字を三つ並べて、そのうちの一つを横へ引き延ばし、三十年間にわたり
期間がのびたことを示した会意文字。30年経つと子が親のあとをひきつぐ
ので人の一世代をあらわしている。セイ・セ・よ。
人名・・・・つぎ・つぐ・とき・とし・よ。
「丙(水)」:机や人の足がぴんと左右に張ったさま。また、魚の尾が張ったさまを描いたり
祭祀の時に祭肉を載せる大きな机をあらわした象形文字。ヘイ・
人名・・・・あき・え・ひのえ。
「主(金)」:燭台(ろうそく立て)の上で、じっと燃えている火を描いた象形文字。
ひと所にじっと立っている意。シュ・ス・ぬし・おも。
人名・・・・かず・つかさ・ぬし・もり・ゆき。
「以(土)」:人がすきをもっているという会意文字。イ。
人名・・・・これ・さね・しげ・とも・のり・もち・ゆき。
「仕(金)」:意味をあらわす「人」と、音をあらわす「士」とからなる形声文字。シ・ジ・つか。
人名・・・・まなぶ。
「仙(金)」:人(イ)と山を組み合わせて、山の中に住む人をあらわした形声文字。セン・
人名・・・・たかし・のり・ひさ・ひと。
「他(火)」:意味を表す「人(イ)」と、音を表す「也」(它と同じ字)とからなる形声文字。
もとの字は「佗」。イ(人)と它(毒へび)を合わせた文字。昔、毒蛇の被害が
ひどかった頃、人の安否を「へびの害はないか」と尋ねていた。タ。
人名・・・・おさ・ひと。
「代(火)」:イ(人)と弋(ヨク)を組み合わせた形声文字。タイ・ダイ・か・よ・しろ。
人名・・・・しろ・とし・のり・よ・より。
「令(火)」:A印(おおいの下に集めることを示す)と人のひざまずく姿を組み合わせた
形声文字。人々を集めて、神や君主の命令を伝えることを表す「神のおつげ」
から「いいつけ」の意味をあらわす。レイ・リヨウ。
人名・・・・なり・のり・はる・よし。。
「兄(木)」:兄は頭の大きい子を描いた象形文字。男の兄弟のうち年上の人を表す。
ケイ・キョウ。
人名・・・・え・えだ・これ・さき・しげ・ただ・ね・よし。
「冊(金)」:長短ふぞろいな竹札・木札をひもで横につないだ姿を描いた象形文字。
昔はそれに字を書いたことから、書物の意味をあらわす。サツ・サク。
人名・・・・なみ・ふみ・ふん。
「冬(火)」:夂(食べ物をぶらさげて、蓄える様子)と冫(こおり)を組み合わせた形声文字。
物を蓄える季節の冬をあらわす。トウ・ふゆ。
人名・・・・かず・とし・ふゆ。
「出(金)」:足がしきい線より外に出るさまを示した会意文字。標準線より前にでること。
シュツ・スイ。
人名・・・・いず・いずる・で。
「加(木)」:力(力をいれた手)と口を組み合わせた会意文字。手に口を添えて、勢いを
助ける意を示す。くわえる・くわわる・足し算。カ・くわ。
人名・・・・ます・また。
「功(木)」:工は、上下両面に穴をあけること。功は工と力を組み合わせた形声文字。
穴をあけるのは難しい仕事で努力を要するので、その工夫をこらした仕事と
できばえとを功という。コウ・ク
人名・・・・あう・あつ・いさ・いさお・いさおし・かた・かつ・こと・つとむ・なり・なる・のり。
「包(水)」:からだのできかけた胎児(巳)を子宮膜の中につつんで身ごもるさまを描いた
象形文字。物の外からまるくおおう意。ホウ・つつ。
人名・・・・かた・かつ・かぬ・かね・しげ。
「北(水)」:左と右の両人が、背をむけてそむいたさまを示す象形文字。背をむけて
そむくの意。また背を向けてにげる、背を向ける寒い方角(北)などの意を含み。
ホク・きた。
人名・・・・きた・(姓)きたばしり・た。
「半(水)」:牛と八印を組み合わせた会意文字。牛は物の代表、八印は両方にわける
意を示し、何かを二つにわけること。ハン・なか。
人名・・・・なか・なかば・なからい。
「外(木)」:亀の甲羅の裏側に穴をほって焼き、表がわにできたヒビわれの形を表す
「卜(ボク)」と音を表す「月」(夕と書くにはその略形)とからなる形声文字。
ガイ・ゲ・そと・ほか・はず。
人名・・・・そと・と・との・ひろ・ほか。
「占(金)」:卜(うらなう)と口(ある物やある場所を示す記号)を組み合わせた会意文字。
卜(うらない)によって一つの物や場所を選び決める意。セン・うらな・し。
人名・・・・うら・しめ。
「卯(水)」:門を無理に押しあけて、中に入り込むさまを示す象形文字。ボウ・う。
人名・・・・あきら・う・しげ・しげる。
「去(木)」:フタ付きのくぼんだ入れ物をあらわした象形文字。キョ・コ・さ。
「くぼむ」「ひっこむ」という意味から「行ってしまう」の意味になった。
人名・・・・さる・なる。
「可(木)」:屈曲したかぎ型と口を組み合わせた形声文字。かぎ型に曲がったのどを
通ってかすれた声がやっと出てくる意から、転じてさまざまの曲折を経て、
どうにか認める意に用いる。カ。
人名・・・・あり・とき・よく・よし・より。
「司(金)」:人(人の字の変形)と口(あな)を組み合わせた形声文字。人が小さい
穴からのぞくことから、狭い範囲の物事をよく確かめることを表す。シ。
人名・・・・おさむ・かず・つかさ・つとむ・もと・もり。
「古(木)」:口印は頭、その上は冠か髪飾りで神々の頭に似せて造った冠の形の
象形文字。ひからびて、かたくなったふるいものを示す。コ・ふる。
人名・・・・たか・ひさ・ふる。
「史(金)」:中(竹札を入れる筒)手を組み合わせた形声文字。記録をしるした竹札を
筒に入れてたてている記録役の姿を示す。シ。
人名・・・・さかん・ちか・ちかし・ひと・ふの・ふひと・ふみ・み。
「只(金)」:口と八印(息が出る)を組み合わせた指事文字。口から息が発散するさまで言葉の
中の助辞(漢文で他の語に不属して語勢などを助けるもの)であることを示す。シ。
人名・・・・ただ。
「召(金)」:刀(「は」がそろっているかたな)と口(くち)を組み合わせた形声文字。手をゆるく曲げ
そらせて人を招くように、口で人を呼びよせること。ショウ・め。
人名・・・・めし・めす・よし・よぶ。
「右(土)」:右手と口を組み合わせた形声文字。かばうようにして物を持つ手のことで
右手をあわわす。その手で口をかばうこともあらわす。ユウ・ウ・みぎ。
人名・・・・あき・あきら・う・これ・すけ・たか・たくす・みぎ。
「央(土)」:人の正立すた意味をあらわす「大」と音をあらわすケイ印を組み合わせた形声文字。
大の字に立った人間の真ん中である。また人間の頭の真ん中を押し下げた姿と
考えてもよい。真ん中・真ん中を押さえつけるなどの意を含む。オウ・
人名・・・・あきら・ちか・てる・なか・なかば・ひさ・ひさし・ひろ・ひろし・
「尼(火)」:人が二人、たがいにもたれあう形の会意文字。ニ・あま。
人名・・・・あま・さだ・ただ・ちか。
「巨(木)」:斧の柄を容れる長方形の孔をあらわす象形文字。上と下の線が離れている
ところから「ひらきがある」「大きい」の意味を表す。キョ・
人名・・・・お・おお・なお・まさ・み。
「巧(木)」:工(細工する・工具)と曲線が上につかえたさまを組み合わせた形声文字。
まがりくねった、複雑な細工のこと。手の込んだわざ。コウ・たく。
人名・・・・たえ・たくみ・よし。
「左(金)」:左手と工(しごと)を組み合わせた形声文字。工作をするとき刃物を持つ右手に
対して、材料を支える方の手のこと。サ・ひだり。
人名・・・・すけ・たくす。
「市(金)」:平らと止まるを組み合わせた形声文字。売り手と買い手が集まって足を止めて
平衡のとれた価を出すところの意をあらわす。シ・いち。
人名・・・・いち・ち・なが・まち。
「平(水)」:浮き草が水面にたいらに浮かんだ姿を描いた象形文字。下からのぼってくる息が
一つの水面につかえた姿。上の面がそろう意味をあらわす。ヘイ・ビョウ・たい・ひら。
人名・・・・おさむ・さね・たいら・たか・つね・とし・なり・なる・はかる・ひとし・
ひら・まさる・もち・よし。
「幼(土)」:幺(ヨウ・細く小さい糸)と力を組み合わせた形声文字。
力の弱い小さい子の意をあらわす。ヨウ・おさな。
人名・・・・わか。
「弘(木)」:ム(肘をひろく張り出したさま)と弓(ゆみ)組み合わせた形声文字。
弓を射るときに弓の発する音の意をあらわす。コウ。
人名・・・・お・ひろ・ひろし・ひろむ・みつ。
「必(水)」:棒きれを伸ばすため、両側から当て木をして、締め付けたさまを描いた象形文字。
両側から締め付けると、動く余地がなくなることから、ずれる余地がなく、そうならざるを
えない意を含む。ヒツ・かならず。
人名・・・・さだ。
「斥(金)」:斤(おの)と点印をあわせた形声文字。おのでたたき割るさまを示す。のみやおので
家屋をたたき割ることを示す。割る・さける・押しつけるなどの意を含む。セキ。
人名・・・・かた。
「札(金)」:木とL(おさえとめる)を組み合わせた形声文字。くぎなどで押さえてとめる木の
ふだのこと。サツ・ふだ。
人名・・・・さね・ぬさ・ふだ。
「本(水)」:木ノ根の太い部分に一印をつけて、幹根の形をあらわす象形文字。ホン・もと。
人名・・・・なり・はじめ・もと。
「末(水)」:しるしをつけて木のこずえ(枝先)の端であることを示した象形文字。
木の細くなった先の部分。バツ・マツ・すえ。
人名・・・・すえ・とめ・とも・ひろし・ほず。
「未(水)」:木の枝葉の繁茂している形をあらわした象形文字。ミ。
人名・・・・いま・いや・ひつじ・ひで・み。
「正(金)」:一(目標をあらわす)と止(あし)を組み合わせた象形文字。足の目標の線めがけて
まっすぐに進むさまを示す。心がまっすぐであること。セイ・ショウ・ただ・まさ。
人名・・・・あきら・おさ・かみ・きみ・さだ・たか・ただ・ただし・ただす・つら・なお・まさ・まさし・よし。
「民(水)」:にとみ(黒目)のない目を針で刺すさまを描いた象形文字。目を針で突いて、目を
見えなくしたた奴隷をあらわす。のち支配される多くの人々の意。ミン・たみ。
人名・・・・たみ・ひと・み・みたみ・もと。
「永(土)」:水流が細く支流にわかれて、どこまでもながくのびるさまを描いた象形文字。
屈曲して細くながく続く意を含み、時間のながく続く意。エイ・なが。
人名・・・・つね・とお・なが・ながし・のぶ・のり・はるか・ひさ・ひさし・ひら。
「氷(水)」:こおりのわれめを描いた象形文字。
冰(ヒョウ)は水と「ン」を組み合わせた字。氷はその略字。ヒョウ・こおり・ひ。
人名・・・・きよ・ひ。
「汁(金)」:サンズイ(水)と十(音符)を組み合わせた形声文字。奥深くはいりこむ、
沈むという意を含み、器の底に深く沈む汁のこと。ジュウ・しる。
人名・・・・つら。
「玄(木)」:上を結んだ糸たばを染汁にひたして黒く染める。(その結んだ部分は色に染まらず
に残るので「素」という)形声文字。ゲン。
人名・・・・くろ・しず・しずか・つね・とお・とら・はじめ・はる・はるか・ひかる・ひろ・ふか・ふかし。
「玉(木)」:細長い大理石の彫刻を描いた象形文字。かたくて質の充実した宝石のこと。
三つの玉石をつないだ姿とみてもよい。ギョク・たま。
人名・・・・きよ・たま。
「甘(木)」:説文が「口(くち)の一を含むに従う」といっているとおり、口の中に物を含んでいる
象形文字。ながく口の中で含味するうまい(あまい)物の意となる。カン・あま。
人名・・・・かい・よし。
「生(金)」:若芽の形と土を組み合わせた指事文字。地上に若芽のはえたさまを示す。いきいき
として新しい意を含む。セイ・ショウ・は・お・う・い・なま・き。
人名・・・・あり・い・いき・いく・いける・う・うまる・お・おき・き・すすむ・たか・なり・のり・ふ・ぶ・
ふゆ・み・よ。
「用(土)」:長方形の板と棒を組み合わせた象形文字。板に棒で穴をあけ通すこと。つらぬき
通すはたらきをいい、転じて通用の意となり、他にも利用することを表す。ヨウ・もち。
人名・・・・ちか・もち。
「甲(木)」:もと「うろこ」を描いた象形文字。のち、たねをとり巻いたかたい「から」描いた象形文字。
かたいから、かぶと・十干の一番目(きのえ)。コウ・カン。
人名・・・・か・かつ・き・きのえ・まさる。
「申(金)」:1.いなずま(電光)ののびる姿を描いた象形文字。2.臼(両手)と1印(まっすぐ)を
組み合わせた象形文字。シン・もう。
人名・・・・さる・しげる・のぶ・み・もち。
「田(火)」:四角に区切った耕地を描いた象形文字。平らに伸びる意を含む。デン・た。
人名・・・・た・だ・ただ・みち。
「由(土)」:酒や汁を抜き出す口の付いたつぼを描いた象形文字。「〜から出る」から
「あることが生じたわけ(理由)の意味をあらわす。ユ・ユウ・ユイ・よし。
人名・・・・ただ・ゆき・よし・より。
「白(水)」:親指の爪の長くのびた形の象形文字。我が国でも親指が「主人」とか「親方」などの
意味に用いられ、この意を表した字が「人」と「白」よりなる「伯」の文字。ハク・ビャク・しろ
人名・・・・あき・あきら・きよ・きよし・し・しら・しろ・しろし。
「目(水)」:目の形をあらわす象形文字。これは横目を縦に改めたのに過ぎない。ボク・モク・め。
人名・・・・ま・み・め・より。
「矛(水)」:やりのような形の武器を描いた象形文字。両刃で長い柄のついている武器。ム・ほこ。
人名・・・・たけ・ほこ。
「矢(金)」:まっすぐな「や」の形をあらわした象形文字。シ・や。
人名・・・・ただ・ちかう・ちこう・なお・や。
「石(金)」:厂(がけ)の下に口の形をした「いし」のある様子を表した形声文字。セキ・シャク・いし。
昔の穀物や液体をはかる単位(こく)。
人名・・・・いし・いわ。
「示(金)」:神の御霊(みたま)が天からくだってくる祭壇をあらわした象形文字。祭壇に神々の心が
しめされるので「しめす」の意味となった。シ・ジ・しめ。
人名・・・・しめ・しめす・とき・み。
「穴(木)」:宀(いえ)と八(左右に分ける)を組み合わせた形声文字。ほらあなを掘り分けて
その中に住む穴居住宅を示す。ケツ・あな。
人名・・・・これ・な。
「立(火)」:人が正面を向いて地上に立っている形をあらわした象形文字。リュウ・リツ・た。
人名・・・・たか・たかし・たち・たつ・たつる・たて・たる・はる。
【6画】
「丞(金)」:落とし穴に落ち入っているのを、上にいる人が手で引きあげている形をあらわした
象形文字。ジョウ・
人名・・・・じょう・すけ・すすむ。
「百(水)」:意味をあらわす「一」と同時に音をあらわす「白」とを合わせた会意文字。ヒャク。
人名・・・・お・と・はげむ・も・もも。
「亙(木)」:上下二線の区画の間に(垣などの)めぐるさまを示す人名文字。コウ。
人名・・・・のぶ・とおる・わたる。
「亦(土)」:人間が大の字に立った全形を描き、しの両脇のの下を、・印で示した指事文字。
わきの下は左右に一つづつある。転じて同じ物事がもう一つあるの意を含む。エキ・ヤク。
人名・・・・また。
「亥(木)」:いのしし、または豚の骨格をタテに描いた象形文字。骨組み・骨組みができあがるの意。
十二支の12番目で動物のイノシシにあてられる。時刻では午後11時〜午前1時まで。
方位では北北西。カイ・ガイ。
人名・・・・い・り。
「交(木)」:人が足を交差させた姿を描いた象形文字。まじわる・つきあう・とりかえるの意。
コウ・キョウ・まじ・ま・か。
人名・・・・かた・とも・みち・よしみ。
「伊(土)」:天地の間を調和するさまとイ(人)を組み合わせた形声文字。万物を調和する
人物を示す。イ。
人名・・・いさ・これ・ただ・よし。
「企(木)」:人と止(趾・あと)を組み合わせた形声文字。人が立ち止まり、つま先立って
なにかをまちわびる様子。先に何かを狙って考える意。キ・くわだ。
人名・・・・もと。
「休(木)」:イ(人)と木を組み合わせた形声文字。キュウ・やす。
人が木のそばで休息するさまをあらわす。
人名・・・・たね・のぶ・やす・よし。
「件(木)」:物の代表としての牛と牛を引く人とを組み合わせた形声文字。ケン。
物や事柄の意味をあらわす。
人名・・・・かず・なか・わか。
「仰(木)」:立って見下ろす人と、ひざまずいて見上げる人と、イ(人)を合わせた会意文字。
見上げる・あおぐの意。ギョウ・コウ・あお・おお。
人名・・・・たか・もち。
「仲(火)」:イ(人)と中(まん中)を組み合わせた形声文字。チュウ・なか。
人と人との間柄をあらわす。なか・なかだち・人と人とのあいだがらの意。
昔、中国では、三人兄弟の一番上の兄を「伯(はく)」・まん中を「仲(ちゅう)」
一番下の弟を「季(き)」といった。そこで仲は上と下との間の意となる。
人名・・・・なか。
「任(火)」:壬は、腹のふくれた糸巻きの軸(または、妊婦して腹のふくれた女性の姿)を示す。
任は、イ(人)と壬を組み合わせた形声文字。腹の前に重荷を抱きかかえこむこと。
転じて、抱え込んだ責任や仕事の意となる。ニン・まか。
人名・・・・あたる・たえ・たか・たかし・ただ・たね・たもつ・とう・のり・ひで・まかし・まこと・よし。
「伐(水)」:イ(人)と戈(ほこ)を組み合わせた字は「戈で人を刺激した形」を表す象形文字。
人が刃物で物を切り開くことを示す。二つに切る、切り開くの意を含む。バツ。
人名・・・・のり。
「伏(水)」:イ(人)と犬を組み合わせた会意文字。フク・ふ。
飼い主のあとに犬がぴたりとつき従って行くさまを示す。からだや頭をぴたりと地に
ふせる・ぴったりと寄り添うなどの意を含む。
人名・・・・ふし・やす。
「光(木)」:人が頭上に火を載せた姿を示す形声文字。「ひかる」「かがやく」の意味を表す。
コウ・ひか・ひかり。
人名・・・・あき・あきら・あり・かぬ・かね・てる・ひかる・ひこ・ひろ・ひろし・みつ・みつる。
「先(金)」:足と人の形を組み合わした形声文字。足のさき(つまさき)のこと。足さきは人体の
先端にあるところから「さき」「一番はじめ」などの意味を表す。セン・さき。
人名・・・・さき・すすむ・ひろ・ゆき。
「兆(火)」:亀甲(キッコウ)・獣骨がぱ割れてできたひびを描いた象形文字。ひび割れの
形を占いのしるしに用い、それから兆候(きざし)の意を派生する。
また、兆は二つに割れる意を含む。チョウ・きざ。
人名・・・・とき・よし。
「共(木)」:上部をある物の形、下部を左右両手でそれをささげ持つ姿を添えた会意文字。
両手をそろえることから、「ともに」の意味をあわわす。キョウ・とも。
人名・・・・たか・とも。
「匡(木)」:匚(わく)と王からなる形声文字。わくの中いっぱいに張る意を含む。キョウ。
人名・・・・たくす・ただ・ただし・ただす・まさ・まさし。
「刑(木)」:井(ケイ)は、四角いわくを示す。刑は刀と井を組み合わせた形声文字。
ワクの中へ閉じこめる意を含み、刀で体刑を加えてこらしめる意を示すため
刀印を加えた(おしおき・ばつ)。ケイ。
人名・・・・のり。
「列(火)」:音をあらわす「歹」と意味をあらわす「刀」からなる形声文字。ひと続きの
骨を刀で切り離して並べることから「ずらりとならぶ」の意を示す。レツ。
人名・・・・しげ・つら・とく・のぶ。
「匠(金)」:匚(かぎ型のものさし)と斤(おの)を組み合わせた会意文字。ものさしや刃物を
使って細工をする意を含む。ショウ。
人名・・・・たくみ・なる。
「印(土)」:左は手、右はひざまずいた人とを組み合わせた会意文字。手で押さえて人を
ひざまずかせることを表す。押さえつける意を含む。イン・しるし。
人名・・・・あき・おき・おし・かね・しる。
「収(金)」:小木を手に持つの意味をあらわすし、罪人をあくまで捜し出して捕らえる意の
形声文字。シュウ・おさ。
人名・・・・おさむ・かず・さね・すすむ・なお・なか・のぶ・もと・もり・もろ。
「吉(木)」:つぼの中をいっぱいにして、ふたをした様子を描いた象形文字。中身がいっぱい
あることから、内容の充実したことの意(めでたい・よい)。キツ・キチ・
人名・・・・き・さち・とみ・はじめ・よ・よし。
「向(木)」:家の北にむかって開いた高い所にある横窓の象形文字。家屋の北壁にあけた
空気孔を示す。通風窓から空気が出てくるように、気体や物がある方向に
進行すること。コウ・む。
人名・・・・ひさ・むか・むかう・むき・むけ。
「后(木)」:上部は人の字の変形、下部は口(あな)とを組み合わせた会意文字。
人の体の後ろにあるおしりの穴(后穴)を示す。のちに後殿のうしろにすむ
「きさき」という意味をあらわした。(天皇の妻・きさき・皇后)。コウ。
人名・・・・きむ・のち・み。
「合(木)」:A(かぶせる)と口(あな)を組み合わせた形声文字。穴にふたをかぶせて
ぴたりとあわせることを示す。ゴウ・ガツ・かつ・あ。
人名・・・・あい・あう・かい・はる・よし。
「如(金)」:意味をあらわす「口」と音をあらわす「女」とからなる形声文字。ジョ。
人名・・・・いく・すけ・なお・もと・ゆき・よし。
「同(火)」:四角い板と口(あな)をくみあわせた形声文字。板に穴をあけて突き通す
ことを示す。突き抜ければ通じ、通じれば一つになる。転じて同一・共同
共通の意となる。ドウ・おな。
人名・・・・あつ・あつむ・とも・のぶ・ひとし。
「名(水)」:夕(三日月)と口を組み合わせた会意文字。薄暗いやみの中で、自分の
存在を声で告げることを示す。よくわからないものをわからせる意を含む。
(なまえ・なだかい・すぐれた・人数をかぞえる言葉)メイ・ミョウ。な。
人名・・・・あきら・かた・な・なずく・もり。
「吏(火)」:旗印をわくの中にたてたさまと手を組み合わせた会意文字。リ。
旗印を所定のわく(場所)にたてることを示し、それは旗本や現場の役人の
仕事である。筋道をたてて、きまった仕事をかたづける人を意味する→役人。
人名・・・・おさ・さと・つかさ。
「因(土)」:口(ふとん)と大(人)を組み合わせた会意文字。イン・よ。
ふとんを下に敷いて、その上に大の字に乗ることを示す。下地をふまえて、その上に
乗ること。→物事の起こるもと・もとのままに従う。ゆかりを持つ。
人名・・・・ちなみ・なみ・ゆかり・よし・より・よる。。
「回(木)」:回転するさま。まらは、小さい囲いの外に大きい囲いをめぐらしたさまを描いた
象形文字。カイ・まわ。→まわる・まわす・くりかえし・度数をかぞえる言葉。
人名・・・・無し。
「圭(木)」:圭は土と土を組み合わせた象形文字。ケイ。
土を盛ることを示す。土地を授けるとき、その土地の土を三角の形に盛り
その上にたって神に領有を告げた。その形をかたどったのが「圭」という玉器で
土地領有のしるしとなり、転じて諸侯や貴族の手に持つ礼器となった。
人名・・・・か・かど・きよ・きよし・たま・よし。
「在(金)」:才(サイ)は、川の流れをとめる「せき」の形を描いた象形文字。ザイ・あ。
切り止める意を含む。在は土と才を組み合わせた字。土でふさいで水流を
切り止め進行を止めること。転じて、じっと止まる意となる。
人名・・・・あき・あきら・あり・すみ・とお・まき・みつる。
「地(火)」:也は、うすいからだののびた「さそり」を描いた象形文字。チ・ジ。
地は、土と也を組み合わせた文字。平らにのびた土地を示す。→つち・
じめん・ばしょ・もとのまま・たちば。
人名・・・・くに・ただ・つち。
「各(木)」:夂(人の足)と口を組み合わせた形声文字。カク・おのおの。
歩いていく人の足が、四角い石や障害につかえた姿を示す。歩いている
人の足がこつんこつんと石につかえることから「一つ一つ」「それぞれ」という
意味をあらわす。
人名・・・・まさ。
「多(火)」:夕(ゆうべ)の字を二つ積み重ねた会意文字。タ・おお。
たっぷりと存在することを示す。→おおい。
人名・・・・おお・おおし・おおのかず・とみ・な・なお・まさ・まさる。
「好(木)」:女と子を組み合わせた形声文字。コウ・この・す。
女性が子供を大切にかばって、かわいがるさまを示す。だいじにして
かわいがる意を含む。→このましい・よい・したしい・つきあい・このむ・すく。
人名・・・・この・このむ・すみ・たか・み・よし・よしみ。
「妃(水)」:配は、酒つぼのそばに人がひっついた姿。あるもののそばに連れ添って
くっつく意を含む。妃は女と配の略体を組み合わせた形声文字。ヒ。
王族の夫に連れ添ってペアをなす妻のこと。→皇族・王様などの妻・きさき。
人名・・・・き・ひめ。
「字(金)」:宀(いえ)と子を組み合わせた形声文字。ジ・あざ。
家の中で子供を産んで育てる様子をあらわす。象形・指事などの親文字を
「文」といい、それをもとにしてつくられた形声・会意などの子文字を「字」という。
人名・・・・な。
「存(金)」:在の字の左上部と子を組み合わせた形声文字。ソン・ゾン。
残された孤児をいたわり落ち着ける意をあらわす。のち、大切にとどめておく
意となる。
人名・・・・あきら・あり・ありや・ある・さだ・すすむ・たもつ・つぎ・なが・のぶ・まさ・やす・やすし。
「安(土)」:宀(いえ)と女を組み合わせた会意文字。アン・やす。
女性を家の中に落ち着かせたさま。押さえつける意を含む。→心配がない・
やすらか・たやすい・ねだんがやすい。
人名・・・・あ・さだ・やす・やすし。
「宇(土)」:宀(やね)と干(大きく曲がるさま)を組み合わせた形声文字。ウ。
大きく丸い屋根のこと。転じて大きい屋根のような大空に覆われた世界。
人名・・・・う・うま・たか・のき。
「守(金)」:宀(やね)と寸(手)を組み合わせた形声文字。シュ・ス・まも・もり。
手で屋根の下に囲んでまもるさまを示す。→危険からまもる。
人名・・・・え・さね・ま・まもる・もり・もれ。
「宅(火)」:たくは、草が地下にじっと根を定着させたさまで形声文字。タク。
じっと腰を落ち着けて住む家のこと。→すまい。
人名・・・・いえ・おり。(姓)たくら・やか・やけ。
「州(金)」:川の中に砂がたまって島ができた様子からできた象形文字。シュウ・ス。
川中のしま(川の中で水面に出て島のようになった所)・行政上の区域。
人名・・・・くに。
「式(金)」:弋(ヨク)は先端の割れた「くい」を描いた象形文字。シキ。
この棒を工作や耕作・狩りなどに用いた。式は工(仕事)と弋(ヨク)を
組み合わせた文字で道具でもって工作することを示す。のち道具の使い
方や行事のしかた、の意となる。→きまり・一定のやり方・計算の仕方。
人名・・・・つね・のり・もち。
「帆(水)」:凡(ハン・広い面積をもって全体をおおう板または布)と巾(ぬの)を
組み合わせた会意文字。ハン・ほ。
風をはらんで舟を進めるもの。また、その為の布やむしろ→舟の「ほ」。
人名・・・・ほ。
「年(火)」:禾(イネ)と人を組み合わせた形声文字。ネン・とし。
稲が実ってから、人にとり入れられるまでの間をあらわした。→としつき
十二ヶ月間・とし・ねんれい。
人名・・・・かず・すすむ・ちか・と・とし・とせ・ね・みのる。
「庄(金)」:广(いえ)と土を組み合わせた会意文字。ショウ・ソウ。
もと土間のある平屋のこと。のち荘(ソウ・なや)に当てて用い、田舎の農家を表す。
人名・・・・まさ。
「旨(金)」:匕(さじ)と甘(うまい)を組み合わせた形声文字。シ・むね。
うまい食物のこと。のち、指(ゆびで示す)に当て、指(ゆびで示す)に当て、さし示す
内容の意に用いる。→考えている内容。
人名・・・・むね・よし。
「旬(金)」:!)(キン・イン)は手を丸くひと巡りさせたさまを描いた象形文字。ジュン
旬は日と!)の略体を組み合わせた字。甲乙丙・・・壬癸の十干をひと回りする
十日の日数のこと。→十日間。
人名・・・・ただ・とき・ひとし・ひら・まさ。
「早(金)」:クヌギやハンノキの実をあらわした象形文字。ソウ・サッ・はや。
その皮から黒い染料をとることから「黒い」の意味をあらわす。朝の暗い時を
あらわす。朝の暗い時は、朝の早い時なので「朝はやい」の意味となった。
人名・・・・さ・さき・はや。
「曲(木)」:まがったものさしを描いた象形文字。キョク・ま。
曲がって入り組んだ意を含む。→まがる・まげる・入り組んでいる・いつわり
人名・・・・くま・のり。
「有(土)」:又(ユウ:手でわくを構えたさま)と肉を組み合わせた会意文字。ユウ・ウ・あ。
わくを構えた手に肉をかかえこむさま。空間中に一定の形を画することから
事物が形をなしてあることや、わくの中にかかえこむことを意味する。→ある。
人名・・・・あり・すみ・たもつ・とお・とも・なお・なり・みち・もち。
「収(金)」:二本のひもを一つによじりあわすのと、手で何かをやるという動作をあらわす
記号を組み合わせた形声文字。シュウ・おさ。
ばらばらのものを引き寄せ、一つに集める動作を示す。→集めてとりいれる。
人名・・・・おさむ・かず・さね・すすむ・なお・なか・のぶ・もと・もり・もろ。
「布(水)」:巾(ぬの)と父(フ:手に石おのを持って打つ姿)を組み合わせた形声文字。
フ・ぬの。平らに伸ばして、ぴたりと表面につく布のこと。
人名・・・・しき・しく・たえ・ぬの・のぶ・よし。
「朱(金)」:木と一印を組み合わせた形声文字。シュ・
木の幹の中央を一線でたち切ることを示す。つまり、切り株を示す。株の原字
だが切り株の木質部のあかい色をいうのに転用された。→だいだい色に近い赤。
人名・・・・あけ・あけみ・あや。
「朴(水)」:ボク:(占いのために焼く亀の甲のわれ目を描いた象形文字)と木を組み
合わせた形声文字。ボク。
折ったままの手を加えていない木をあらわす。→飾り気がない。
人名・・・・すなお・なお。
「次(金)」:二(並べる)と欠(人が体をかがめたさま)を組み合わせた形声文字。ジ・シ・つぎ・つ。
ざっと身の回りを整理しておいて休むこと。のち、物をざっと順序づけて並べる意に
用い、次第・順序をあらわす言葉になった。→つぐ・つぎ・2番目・順序。
人名・・・・ちか・つぎ・つぐ・ひで・やどる。
「江(木)」:工(コウ:上下の面に穴をあけて、突き通すこと)とサンズイ(水)を組み合わせた形声文字。
大陸をつらぬいて流れる大きな川のこと→中国の長江(揚子江)のこと・大きな川・海・
湖が陸地に入り込んだところ。コウ・え。
人名・・・・え・きみ・ただ・のぶ。
「池(火)」:池は、サンズイ(水)と也を組み合わせた形声文字。チ・いけ。
帯状に横に長く伸びたみぞやため池。也は它(蛇)ともと同一字で蛇の原字。
人名・・・・いけ。
「灰(木)」:厂(手)と火を組み合わせた形声文字。カイ・はい。
手で燃えかすの「はい」を引き出しているさまをあらわす。うす黒い燃えかすのこと。
人名・・・・はい。
「灯(火)」:火と丁(テイ:停・止めておく)を組み合わせた形声文字。トウ・ひ。
いつも同じ所に置いておくあかりのこと。古くから「燈」(高い所にかかげるあかり
の意味)の代わりの字として用いられてきたが、「当用漢字補正案」では
「燈」の新字体として採用されているが、もと「灯」と「燈」とは別字である。
人名・・・・ひ・あかり。
「全(金)」:意味をあらわす「玉」(今は「王」に作っているが、「ワウ」ではない)と「善」「美」の
意味をあらわす「入」とを組み合わせた会意文字。ゼン・まったく。
人名・・・・あきら・うつ・たけ・たもつ・とも・はる・まさ・また・みつ・やす。
「百(水)」:一と白を組み合わせた会意文字。ヒャク。
もと一百のことで、白(ハク・ヒャク)はたんなる音符で、白いという意味とは関係
がない。→ひゃく・数が多い。
人名・・・・お・と・はばむ・も・もも。
「竹(火)」:竹の枝を2本あらわした小さいクマザサの形をあわらす象形文字。チク・たけ。
人名・・・たか・たけ。
「米(水)」:十じるしの四方にこめつぶがちらばっている様子を表した象形文字。
人名・・・・こみ・みつ・よね。
「羊(土)」:「ひつじ」の頭角と尾の形をあらわす象形文字。ヨウ・ひつじ。
おいしくて、よい姿をしたものの代表と意識され、養・善・義・美などの
文字にふくまれる。
人名・・・・なし。
「羽(土」:鳥が飛び立つときの二枚のつばさを表す象形文字。ウ・はね・は。
はね・つばさ・鳥をかぞえる言葉。
人名・・・・は・はね・わね。
「考(木)」:長い頭髪と曲がった身体の老人の形からなる形声文字。コウ・かんが。
つかえたり曲がったりしながら、あれこれ思いあぐねること。→かんがえる・しらべる。
人名・・・・たか・ただ・ちか・とし・なか・なり・なる・のり・やす・よし。
「老(火)」:年寄りが腰を曲げて、つえをついたさまを描いた象形文字。ロウ・おい・ふ。
体がかたくこわばった年寄り→年をとる・としより・経験をつむ。
人名・・・・おい・おみ・おゆ・とし。
「耳(金)」:耳の形をあらわした象形文字。ジ・みみ。
顔の両側についている音を聞くものの意。
人名・・・・み・みみ。。
「臣(金)」:下に伏せてうつむいた目をえがいた象形文字。シン・ジン。
身をかたくこわばらせて、ふれふす家来(けらい)のこと。
人名・・・・お・おか・おみ・おむ・おん・(姓)おんのこ・きむ・しげ・たか・とみ・み・みつ・みる。
「自(金)」:人の鼻を描いた象形文字。シ・ジ・みずから。
「私が」と言うとき、鼻を指すので、自分の意に転用された。また出生の際
鼻を先にして生まれ出るし、鼻は人体の最先端にあるので「〜からおこる・
〜から始まる」という起点をあらわす言葉となった。→じぶんから・ひとりでに。
人名・・・・おの・これ・さだ・より。
「至(金)」:矢が遠くから飛ばされてきて逆さに立って止まった形を表す象形文字。シ・いたる。
矢が目標線まで届くさまを示す。→とどく・いたる・きわまり・この上なく。
人名・・・・いたる・ちか・のり・みち・むね・ゆき・よし。
「舌(金)」:舌は干(おかして出入りする棒)と口を組み合わせた会意文字。ゼツ・した。
口の中から自由に出入りする棒状の「した」をあらわす。
人名・・・した。
「舟(金)」:中国の小舟は長方形でその姿を描いた象形文字。シュウ・ふね。
人名・・・・のり・ふね。
「色(金)」:かがんだ女性とかがんでその上に乗った男性とが体をすりよせて性交する
さまを描いた象形文字。ショク・シキ・いろ。
セックスには容色が関係することから、顔や姿、いろどりなどの意となる。
またすり寄せる意を含む。→いろ・いろをぬる・顔やかたち・ありさま・種類。
人名・・・・いろ・しこ。
「血(木)」:深い皿に、祭礼にささげる血のかたまりを入れたさまを描いた象形文字。ケツ・ち。
ぬるぬるとして、なめらかに全身を回る血。→ち・ちのつながり・はげしい。
人名・・・・ち。
「行(木)」:十字路を描いた象形文字。コウ・ギョウ・アン・いく・ゆく・おこなう。
みち、みちをいく、動いて動作するなどの意。また直線をなして進むことから行列の
意ともなる。→いく・ゆく・おこなう・仏教の道理をおさめるおこない・書体の一つ。
人名・・・・あきら・き・たか・つら・のり・ひら・みち・もち・やす・ゆき。
「衣(土)」:後ろのえりをたて、前のえりもとをあわせて、肌を隠した着物のえりの部分を
描いた象形文字。イ・ころも。「かくす」意味をもつ。→着物・ころも。
人名・・・・え・きぬ・ころも・そ・みそ。
「西(金)」:ざる・かごを描いた象形文字。セイ・サイ・にし。
ざるに水を入れるとサラサラと流れ去って、ざるが後に残ることから、日の光や
昼間の陽気が、ざるの目からぬけるように流れ去る方向、つまり「にし」を
意味することとなった。→にし・西洋のこと。
人名・・・・あき・し・にし。
【7画】
「七(金)」:契文・金文では七の字は「+」に作り一見すると十の字のようであるが決して
十の字ではない。「+」は物を切断したことを示す指事字である。「+」が原字で
「七」は後で変化した形です。シチ・シツ・なな。
人名・・・・・かず・な・なな。
「迅(金)」:飛の一部で、はやく飛ぶことと、シンニュウ(すすむ)を組み合わせた形声文字。
飛ぶようにはやい・速度がはやい・はやくとどく知らせ。ジン・
人名・・・・とき・とし・はや。
「佛(水)」:イ(人)と弗(フツ:音符)を組み合わせた形声文字。ブツ・ほとけ。
よく見えないの意を含む。勿(ブツ:はっきりしない)・忽(コツ:ぼんやりする)
没(ボツ:隠れて見えない)と同系の言葉。ブッダに当てたのは、梵語Buddhaの
音訳で、原義とは無関係。→悟りをひらいた人・ほとけ。
人名・・・・さとる・ほとけ。
「亨(木)」:南北に楼門があり、通り抜けられる城を描いた象形文字。キョウ・コウ。
城郭の郭の字の左の部分と同じ。通り抜けるの意を含み、また供え物のかおりや
祈りの心が神に通じるの意を派生する。また、転じて、神や客をもてなすの意となる。
人名・・・・あき・あきら・すすむ・ちか・とおる・とし・なお・なが・なり・みち・ゆき。
「成(金)」:成は、戈(ほこ)と丁を組み合わせた形声文字。セイ・ジョウ・なる。
丁は、打ってまとめ固める意を含み、打の原字。建物や工事などをしあげること。
まとめあげることを表す。→できあがる・そだつ・なしとげる。
人名・・・・あき・あきら・おさむ・さだ・さだむ・しげ・しげる・なり・なる・のり・はかる・ひで・
ひら・ふさ・まさ・みち・みのる・よし。
「毎(水)」:頭に髪をゆったさまと母を組み合わせた形声文字。マイ。
母と同系であるが、特に次々と子を産むことに重点をおいた言葉。次々と生じる
物事を一つ一つさす指示詞に転用された。→そのたびごと。
人名・・・・かず・つね。
「位(土)」:人がしっかりと立つ様子をあらわした会意文字。イ・くらい。
人の立つ位置をあらわす。→みぶん・くらい・数のくらい。
人名・・・・くら・たか・ただ・ただし・つら・なり・のり・ひこ・ひら・み。
「何(木)」:人間が肩に荷物をかつぐさまを描いた象形文字。カ・なに。
「カ」の音によって、喝(カツ)とどなってとがめる、の意味に用いた。のちに
広く相手に尋問する言葉となった。→はっきりわからない事を尋ねる言葉。
人名・・・・いず・なに。
「佐(金)」:左の文字は手と工を合わせた字。工作の際、右手にそえてささえるので、工印を
加えた。佐はイ(人)と左を組み合わせた形声文字。サ。
たすけるの意を含む。軍隊や自衛隊の階級のひとつに使用。
人名・・・・すけ・たすく・よし。
「作(金)」:作はイ(人)と乍を組み合わせた形声文字。サ・サク・つくる。
乍(サク)は刀で素材に切れ目を入れるさまを描いた象形文字。急激な
動作であることから「たちまち」との意に専用するようになったため、作の字で
人為を加える、動作をする、の意を表すようになった。つくる・こしらえる。
人名・・・・あり・つくり・つくる・とも・なお・なり・ふか。
「伺(金)」:伺の文字はイ(人)司を組み合わせた形声文字。シ・うかが。
司は人と口を合わせた文字で、上部は人の字の変形・下部の口は穴のこと。
小さい穴からのぞくことをを表す。人が狭い穴からのぞく動作を示す。うかがう。
人名・・・・み。
「似(金)」:似文字はイ(人)と以を組み合わせた形声文字。ジ・に。
以は曲がった木のすきを手に持ったさまを示す字で、道具を用いて作為を加える
意を含む。人間が作為や細工を加えて、物の形を整えることを示す。うまく細工
して実物と同じ形をつくることから、にせる・にるの意となった。→にる・にせる。
人名・・・・あえ・あゆ・あり・あれ・い・かた・ちか・つね・に・のり。
「住(金)」:住の文字はイ(人)と主を組み合わせた形声文字。ジュウ・す。
主は、点しるし(燈火)の下に燭台を描いたさまで、定立して動かないの意を含む。
人がじっとして動かないことから「すむ」という意味をあらわす。→すむ・すまい。
人名・・・・すみ・もち・よし。
「伸(金)」:伸の文字はイ(人)と申を組み合わせた形声文字。シン・のびる。
申は、いなずまがさっとのびるさまを描いた象形文字。別説として、人が左右の手で
腰をのばすさまを示す字で、まっすぐのばすこと。のち「申」が申し述べる意味に使わ
れたので「伸」が「申」のもとの意味の「のびる」をあらわす。→のびる・のばす・のべる。
人名・・・・ただ・のびる・のぶ・のぶる・のぼる。
「但(火)」:但の文字は、イ(人)と旦を組み合わせた形声文字。タン・ダン・ただ。
単一の単(ただ一つ)と同じで、ただ一つだけの意に用い、副詞や接続詞になった。
また前に述べた事柄に条件を付けるときの言葉。→けれども・ただし。
人名・・・ただ。
「体(火)」:体の字は、イ(人)と本を組み合わせて「太い」意味をあらわす文字だが昔から
「體」かわりに使われていた形声文字。テイ・タイ・からだ。
豊(レイ:きちんと並べるの意)と骨を組み合わせた字で各部分が連なってまとまり
をなした人体を意味する。のち広く、からだや姿の意。→からだ・かたち・ありさま。
人名・・・・なり・み・もと。
「低(火)」:低の文字は、イ(人)とテイの文字を組み合わせた形声文字。テイ・ひく。
テイは積み土の下底を一線で示した指事文字。背のひくい人を示す。
転じて広く「ひくい」こと。→ひくい・おとる・いやしい。
人名・・・・さだ・ひら・ふか。
「伯(水)」:イ(人)と白(ハク:白骨化した頭蓋骨の象形)を組み合わせた形声文字。
首長たちの首は白骨化して保存された。その人を伯という。→一番上の兄
または姉・伯爵の略・ある物事に優れている人。ハク。
人名・・・・お・おさ・く・たか・たけ・とも・のり・はか・はかた・ほ・みち。
「伴(水)」:伴はイ(人)と半を組み合わせた形声文字。ハン・バン・ともなう。
半は牛と八印を合わせた文字で牛は物の代表、八印は両方にわける意
を示し何かを二つに分けること。一組になった二人を二つに分ける時の
片方の人をあらわす。→とも・つれ・ともなう・つれだつ。
人名・・・・すけ・とも。
「克(木)」:頭に重いかぶとをのせている人の姿をあらわした象形文字。コク。
重さに耐えて頑張ることから「やりぬく」「うちかつ」などの意味をあらわす。
人名・・・・いそし・かつ・かつみ・すぐる・たえ・なり・まさる・よし。
「兵(水)」:上部は斤(おの→武器)の形。その下部に両手をそえた会意文字。ヘイ・ヒョウ。
武器を手に持つさまを示す。並(ヘイ:ならぶ)・併(ヘイ:あわせる)と同系で
並べあわせて敵に向かう兵隊の意。→へいたい・ぐんたい・たたかい・いくさ。
人名・・・・。たけ・ひと・むね。
「冷(火)」:冷はン(こおり)と令を組み合わせた形声文字。レイ・ひえる・つめたい・さめる。
令はA印(寄せ集める)とひざまずいた人を合わせた文字で人々を集めて
清らかな神のお告げを聞かせるさま。のち君主のお告げを令(命令)という。
音レイには清く澄みきって冷たい意を含む。氷のように澄みきってつめたいこと。
人名・・・・すずし。
「初(水)」:ネ(きもの)と刀を組み合わせた会意文字。ショ・はじめ・はつ・うい・そめる。
着物を作るために布を切ることをあらわす。布を切ることで仕立ての一番初めで
あるところから「はじめ」の意味をあらわす。→はじめ・はじめて。
人名・・・・はじめ・はつ・もと。
「判(水)」:判は刀と牛を合わせた形声文字。ハン・バン。
半は牛と八印(わける)を合わせた文字で牛のからだを両手に切り分ける意。
刀で切り分けることから、正しいかそうでないかを見分ける意をあらわす。
人名・・・・さだ・ちか・なか・ゆき。
「別(水)」:筋肉を刀でばらばらに分解するさまを示す会意文字。ベツ・わかれる
人とわかれる・ほかの・くべつする・二つ以上になる・はなればなれになる。
人名・・・にぶ・わき・わく・わけ。
「利(火)」:利は禾(いね)と、リ(刀)を組み合わせた会意文字。リ・きく。
稲のたばをするどい刃物でサッと切ることを表した文字で、物事がスラスラ
はこび、さしさわりのないことを表す。→するどい・役に立つ・頭がよい・もうけ。
人名・・・・かが・かず・さと・と・とおる・とし・のり・まさ・みち・みのる・よし・より。
「助(金)」:助は力と且を組み合わせた形声文字。ジョ・すけ・たすける。
且は積み重ねたさまを描いた象形文字で力の足りない時、その上にプラス
して力をそえてやること。→たすける・人の特徴を表す言葉に添える言葉。
人名・・・・すけ・たすく・ひろ・ます。
「 努(火 」:奴(ド:粘り強い女どれい)と力を合わせた会意文字。ド・つとめる。
粘り強く、力をつくして頑張ることを表す。→つとめる・はげむ・力をあわせる。
人名・・・・つとむ。
「含(木)」:含は、今と口を合わせた形声文字。ガン・ふくむ。
今はA(かぶせる)と一印(隠されるもの)を合わせた文字で中に入れて
隠す意を含む。口の中に入れて隠すこと。→中に物を入れる・ふくむ。
人名・・・・もち。
「吟(木)」:吟も、口と今を組み合わせた文字で口をふさぎ発音を表に出さず、声を含んで
低く出すこと。→詩歌をうたう・くちずさむ・詩歌をつくる・うめく。ギン・
人名・・・・あきら・おと・こえ。
「君(木)」:君は手と口を組み合わせた会意文字。クン・きみ。
上下を調和する働きを示す。もと神と人の間をとりもっておさめる聖職のこと。
号令して円満周到におさめまとめる人をいう。→天子・立派な人・人の名の
あとにつけて、尊敬や親しみをあらわす言葉。
人名・・・・きみ・きん・こ・すえ・なお・よし。
「呉(木)」:人が手をあげて舞う形と口(祝檮を収めた器の形)を組み合わせた会意文字。ゴ。
神前で舞うのは、神を娯しませる意。→たのしむ・やかましくさわぎ舞う。
人名・・・・くに・くれ。
「吾(木)」:吾は、五(交差する)と口を組み合わせた形声文字。ゴ。
言葉が交差することから、互いに語り合う意味をあらわす。語も原字だが
我とともに、一人称代名詞に当たる→われ・わが・自分のこと。
人名・・・・あ・ごろう・みち・わが・われ。
「告(木)」:告は、牛と口(わく)を組み合わせた形声文字。コク・つげる。
角にしばりつけた棒で、角が危険なことを知らせること。→しらせる・つげる・
もうしあげる・うったえる・もうしでる。
人名・・・・しめす・つぐ。
「吹(金)」:吹は、口と欠組み合わせた形声文字。スイ・ふく。
欠は、人が口をあけ、からだをくぼませてかがんださま。人が体を曲げて口から
息を押し出すことを示す。→口をすぼめて息をふき出す・笛などをふき鳴らす。
人名・・・かぜ・ふ・ふき・ふけ。
「呈(火)」:呈は、口と壬を組み合わせた形声文字。テイ。
壬(テイ)は人が直立したすねの所を一印で示した文字で、口でまっすぐに
述べる隠さずずばりと表現すること。→あらわす・さしあげる。
人名・・・・しめ。
「呂(火)」:一連に連なった背骨を描いた象形文字。ロ・リョ。
似たものが一線上に並ぶ意を含む。転じて、並んだ音階えおもいう。
雅楽の音の調子のひとつ。
人名・・・・おと・とも・なが・ふえ。
「壮(金)」:壯は、士(おとこ)と爿を組み合わせた形声文字。ソウ。
爿(ショウ)は寝台にする長い板を縦に描いた象形文字で、長い意を含む。
堂々とした背丈の長い男のこと。また堂々と体格の伸びた意から勇ましい
意を派生する。→元気でさかんである・いさましい・りっぱである。
人名・・・・あき・お・さかり・さかん・たけ・たけし・まさ・もり。
「毎(水)」:毎は、頭に髪をゆった様と母を組み合わせた形声文字。マイ・
母と同系であるが、特に次々と子を産むことに重点を置いた言葉。次々と
生じる物事を一つ一つさす指示詞に転用された。→そのたびごと。
人名・・・・かず・つね。
「迅(金)」:迅は、飛の一部で早く飛ぶことと、シンニュウ(すすむ)を組み合わせた形声文字。
飛ぶように早い・速度がはやい・早く届く知らせ。ジン。
人名・・・・とき・とし・はや。
「均(木)」:均は、土と(イン)を組み合わせた形声文字。キン。
(イン)は、手をひと回りさせた姿と二印(そろえる)をあわせた文字で、全部に
そろえて平均させること。土をならして全部に行き渡らせることを示す。
人名・・・・お・ただ・なお・なり・ひとし・ひら・まさ。
「妥(火)」:爪(手)と女を組み合わせた形声文字。ダ。
いきりたつ女をなだめて、まあまあと手で押さえて下に安座させ落ち着かせる
さまを示す。上から下へ降ろす意を含む。下に落ち着く意から「おだやか」の
意味を生じた。→おだやか・やすらかに落ち着いた様子。
人名・・・・やす・やすし。
「妊(火)」:妊は、女と壬を組み合わせた形声文字。ニン。
壬(ニン・ジン)は腹のふくれた糸巻きの形を描いた象形文字。だきこんで太く
ふくれる意を含む。子供を腹の中にだきかかえてふくれること。→子供をやどす。
人名・・・・さね・もつ。
「妙(水)」:妙は、女と少を組み合わせた形声文字。ミョウ・
少は、小とノ印(けずる)をあわせた字で、小さく削ることをあらわす。
女性の小柄で細く、なんとなく美しい姿を示す。細く小さい意を含む。
人名・・・たう・たえ・ただ・たゆ。
「孝(木)」:老(老人の姿を示す)の字の上部と子を組み合わせた形声文字。コウ・
子供が年取った親を大切にする様子。老人と子供が、あたたかくまじること。
人名・・・・あつ・たか・たかし・なり・のり・みち・もと・ゆき・よし。
「完(木)」:完は、ウガンムリ(やね)と元を組み合わせた形声文字。カン。
元は人体の上にまるい●印(あたま)を描いた字で、人間のまるい頭のこと。
まるくとり囲んで欠け目なく守るさまを示す。→おわる・できあがる・
かけたところがない。
人名・・・・さだ・たもつ・なる・ひろ・ひろし・まさ・また・またし・みつ・ゆたか。
「宏(木)」:宏は、ひじを広く張り出したさまと手を加えたものとウカンムリ(やね)を
組み合わせた形声文字。コウ。
家の外枠を広くひろげる意を示す。→広くて大きい。
人名・・・・あつ・ひろ・ひろし。
「局(木)」:局は、句の字形の変わったもので、小さいワクの意をあらわす形声文字。キョク。
細かい部分・かぎられた仕事をするところ・ありさま・碁や将棋の勝負。
人名・・・・ちか・つぼね。
「尾(水)」:尾は、しりと毛を組み合わせた会意文字。ビ・お。
しりにはえた毛のこと。細く微妙な意を含む。また微妙で美しい意も含む。
→ しっぽ・お・うしろ・おわり。
人名・・・・お・すえ。
「岐(木)」:岐は、山と支を組み合わせた形声文字。キ。
支は竹の枝と手を合わせた字で手に一本の枝を持つさまを示す。
枝が分かれるように細かくあちこちに別れた山道のこと。→道が分かれる意。
人名・・・・みち・ふなど。
「希(木)」:まじわる、と、ぬのを組み合わせた会意文字。キ。
細かく交差して織った布。すきまがほとんどないことから、微小で少ない意
となり、またその小さいすきまを通して何かを求める意となった。→まれ
めずらしい・のぞむ。
人名・・・・まれ。
「序(金)」:序は、いえと予を組み合わせた形声文字。ジョ。
予は機織りの杼(ひ)を描いた象形文字で、糸を押し伸ばす働きをする。
おもやの脇にのび出たわき屋。また、心の中の思いをおしのばして展開
する意。→はじめ・はしがき・じゅんばん。
人名・・・・つき・つぐ・つね・のぶ・ひさし。
「床(金)」:床は、いえと木を組み合わせた会意文字・ショウ・ゆか・とこ。
木で作った寝台や家具をあらわす。→ゆか・ねどこ。
人名・・・・とこ・ゆか。
「廷(火)」:廷は、廴(のばす)と壬を組み合わせた会意文字。テイ。
壬は、人がまっすぐ立つ姿を描き、その伸びたすねの所を一印で示した字。
まっすぐな平面が広く伸びた庭のこと。→天子が政治をとるところ・裁判所。
人名・・・たか・ただ・なが。
「延(木)」:延は、止(あし)と廴(ひく)とノ印(のばす)を組み合わせた形声文字。エン・の。
長くひきのばして進むこと。→のびる・のばす・おくれるの意。
人名・・・・すけ・すすむ・ただし・とお・なが・のぶ・のぶる。
「弟(火)」:「ひものたれたさま+棒ぐい」の指示文字。テイ・ダイ・デ・おとうと。
棒の低い所を「ノ印」で指し示し、低い位置をあらわす。兄弟のうち
年下の者のこと。→おとうと・でし。
人名・・・・おと・くに・ちか・つぎ・ふと。
「形(木)」:形は井(ケイ:四角いわく)と彡(サン:色彩や光沢のあることを示す符号)を
合わせた形声文字。ケイ・ギョウ・かたち・かた。
色々なもようを作る、わくやかたのこと→かたち・すがた。
人名・・・・あれ・かた・すえ・なり・み・より。
「役(土)」:役は、彳(いく)と殳(ほこ)を組み合わせた会意文字。エキ・ヤク。
殳は、ほこを手にして仕事をすることを示す字で、遠くに行って仕事を
すること。→わりあてられた役目・つとめ・役立てる・つかう・義務として行う仕事。
人名・・・・つら・まもる・ゆき・(姓)あふせ。
「快(木)」:快は、こころと夬(カイ)を組み合わせた形声文字。カイ・こころよい。
心中のしこりをえぐりとった感じのこと。もたもたとつかえるもののない、さわやかな
気持ちを意味する。→気持ちがよい。
人名・・・・はや・やす・よし。
「志(金)」:志は、心と之を組み合わせた形声文字。シ・こころざす・こころざし。
士は、進み行く足の形が変形したもので、之(シ:いく)と同じ。心が目標を
目指して進み行くこと。また、止(とまる)に当て、書き留める意にも用いる。
人名・・・・さね・しるす・むね・ゆき。
「忍(火)」:刃(ジン:粘り強く鍛えた刀の「は」と心を組み合わせた形声文字。ニン・しのぶ。
じっとがまんして、くじけないこと。→しのぶ・がまんする・こっそりとるす・ゆるす。
人名・・・・おし・しの・しのぶ・たう。
「技(木)」:技は、手と支を組み合わせた形声文字。ギ・わざ。
支は竹の枝と手を合わせた字で手に一本の枝を持つさまを示す。
細い枝をあつかうような、非常に細かい手細工のこと。→わざ・うでまえ。
人名・・・・あや。
「投(火)」:投は、手と殳を組み合わせた形声文字。トウ・なげる。
殳は、几(立ててもつ、ほこ)と又(手)を合わした字で、じっと立てておくと
いう動作をあらわす。むこうにほこが立つようになげることをあらわす。
人名・・・・ゆき。
「扶(水)」:扶は、手と夫(フ:音符で意味に関係がない)を組み合わせた形声文字。フ。
手の指四本を脇の下にぴったりと当てがってささえること。→たすける。
人 名・・・すけ・たもつ・もと。
「抑(土)」:抑は、手と印(おさえる)を組み合わせた会意文字。ヨク・おさえる。
印は、手と人のひざまずいたさま、からなり人を手で押さえつけるさま。
上から下へと圧力をかけて押さえること。→いきおいをおさえつける。
人名・・・・あきら。
「折(金)」:木を二つに切ったさまと斤(おので切る)を組み合わせた会意文字。セツ・おる・おり。
ざくんと中断すること。→おる・まげる・わける・くじく・死ぬの意。
人名・・・・おり。
「改(木)」:改は、攴(動詞の記号)と己を組み合わせた形声文字。カイ・あらためる・あらたまる。
己(キ)は、起の原字で、はっとして起きたつさまを描いた象形文字。はっと緊張させて
おこすこと。たるんだものに活を入れておこす意となる。→あらためる・新しくする。
人名・・・・あら。
「攻(木)」:攻は、攴(動詞の記号)と工を組み合わせた形声文字。コウ・せめる。
工は、上下の面をI線で突き抜いたさまを示す字。突き抜く・突っ込むの意。
人名・・・・おさむ・よし。
「更(木)」:更は、丙と攴(動詞の記号)を組み合わせた形声文字。コウ・さらに・ふける。
丙は、股(もも)が両側に張り出たさま。たるんだものを強く両側に張って引き締める
ことを示す。→かえる・あらためる・夜がおそくなる。
人名・・・・さら・とお・とく・のぶ。
「材(金)」:材は、木と才を組み合わせた形声文字。ザイ。
才は、流れを断ち切って止める堰(せき)を描いた象形文字。断ち切る意を含む。
たち切った木のこと。→ものをつくるのに使う木・つくる元になるもの・役立つもの。
人名・・・・えだ・き・もとき・もとし。
「杉(金)」:杉は、彡(サン・三の字の変形したもので、細かいものが沢山並んでいるさま)と
木を組み合わせた形声文字。サン・すぎ。細かい針葉がたくさん並んだ杉の木。
人名・・・・すぎ。
「束(金)」:束は、木と○印(たばねるひも)を組み合わせた会意文字。ソク・たば。
たき木を集めて、その真ん中にひもをまるく回してたばねたことを示す。
ちぢめてしめること。→たばにしてしばる・たばにしたもの・制限する・ひきしめる。
人名・・・・き・さと・つか・つかぬ・つかね。
「村(金)」:村は、寸(スン・ソン:手の指をしばし押し当てること。→しばらく休む)と木を
組み合わせた形声文字。ソン・むら。人々が腰をおろして休んでいる木だちが
あるところ。のち、人々が住んでいる所をあらわした。→むら・町より小さい単位。
人名・・・・すえ・つね・むら。
「歩(水)」:歩は、右の足と左の足を組み合わせた象形文字。ホ・フ・ブ・あるく・あゆむ。
右と左をたがいちがいにふみだすこと。→あるく・わりあい・わりあいの単位。
人名・・・あゆみ・あゆむ・すすむ。
「求(木)」:求は頭や手足のついた動物の毛皮を描いた象形文字。キュウ・もとめる。
毛皮はからだに引き締めるようにしてまといつけるので離れたり散ったりしない
ように、ぐいと引き締めること。→もとめる・さがす・のぞむ・ねがう。
人名・・・・き・ひで・まさ・もと・もとむ。
「決(木)」:決は、水と夬(カイ)を組み合わせた形声文字。ケツ・きめる。
夬(カイ)はコ印と又(手)と指一本とを合わせた字で、手の指一本をコ型に
曲げ、ものに引っかけるさま。まtコ型にえぐるさま。水によって堤防がコ型に
えぐられること。転じて、決定の意。→きまる・きめる・切れる・思いきってする。
人名・・・・さだ。
「沖(火)」:沖は、さんずい(水)と中(チュウ:片寄らない・中和)を組み合わせた形声文字。
チュウ・おき。水の湧き出るさまをいう。なお我が国では、海や湖の陸から遠く離れた
水面をいう。→おき。
人名・・・・おき・なか・ふかし。
「沈(火)」:沈は、さんずい(水)と尢を組み合わせた形声文字。チン・しずむ。
尢は人と一印を合わせた字で人間の首や肩を一印の重荷でおさえて深く下に
押ししずめるさま。水中にしずめること。→しずむ・おちついている・元気がない。
人名・・・・うし。
「狂(木)」:狂は、けものへん(犬)と王を組み合わせた形声文字。キョウ・くるう。
王は、二線の間に立つ大きな人を示す字、または末広がりの大きな「おの」
の形を描いた象形文字。大げさにむやみに走り回る犬。転じて、あるワクを
外れて広がる意を含む。→気がくるう・気が違ったように激しい・こっけい。
人名・・・・よし。
「男(火)」:男は、田(はたけ・狩り)と力を組み合わせた形声文字。ダン・ナン・おとこ。
耕作や狩りに力を出す「おとこ」を示す。
人名・・・・お・おと。
「町(火)」:町は、田と丁を組み合わせた形声文字。チョウ・まち。
丁は平面上の一点に直角にくぎをあてたさま。釘(くぎ)の原字。T字型に
なった田のあぜ道。日本では町の中の通路をも町といい、「まち」の意となった。
人名・・・・まち。
「私(金)」:私は、禾(作物)と厶を組み合わせた形声文字。シ・わたくし。
厶(シ)は、自分だけのものを、うででかかえこむさま。収穫物を細分して
自分のだけをかかえこむこと。ばらばらに細分する意を含む。→自分・自分に
だけに関係のあること・ひそかに。
人名・・・・とみ。
「秀(金)」:秀は、禾(作物)と乃(なよなよ)を組み合わせた形声文字。シュウ・ひいでる。
なよなよした稲の穂がすらりと伸びることを示す。すらりと高くむきんでた穂。
→ひいでる・すぐれている・りっぱ・はなさく。
人名・・・・さかえ・しげる・すえ・ひいず・ひで・ひでし・ほ・ほず・ほら・みつ・ものる・よし。
「究(木)」:究は、穴(あな)と九を組み合わせた形声文字。キュウ・きわめる。
九は、手が奥に届いて曲がったさま。十進法の序数のうち、最後の行きづまり
の数を示すのに用いる。穴の奥底の行きづまる所までさぐることを示す。
→よくしらべる・きわめる・ゆきつく・ゆきどまり。
人名・・・きわむ・さだ・すみ。
「系(木)」:ノ印(ひきのばす)と糸を組み合わせた字で二本の糸をつないだ象形文字。ケイ。
糸をつないで長くのばすことを示す。→ひとつづきのつながり・血すじ。
人名・・・・いと・つぎ・つら・とし。
「肖(金)」:肖は、月(肉)と小を組み合わせた形声文字。ショウ。
小は、ちいさく削った破片を描いた象形文字。素材となる木や石の肉を削って
原形に似た小形のものの意を含む。→にる・にせる。
人名・・・・あえ・ある・あれ・すえ・たか・のり・ゆき。
「育(土)」:育は、トツ(安らかに生まれた子)と月(肉)を組み合わせた形声文字。イク・そだつ。
(トツ)は子の字形の逆形で、赤子が頭を下にした正常な姿で安らかに生まれる
さま。生まれた子が肥だちよく、肉がついて太ることを現す。→そだつ・そだてる。
人名・・・・すけ・なり・なる・やす。
「良(火)」:良は、丸型の穀物のつぶを水で洗い、きれいにしたさまを現す会意文字。リョウ・よい。
けがれがなくて「きよらか」「よい」の意味をあらわす。→すぐれている・よい。
人名・・・・あきら・お・かず・かた・さね・すけ・たか・つかさ・つぎ・なおし・なか・なが・ながし・
はる・ひこ・ひさ・ふみ・まこと・み・よし・ら・ろ・ろう。
「見(木)」:見は、目と人を組み合わせた形声文字。ケン・みる。
目立つものを人が目にとめること。また目立って見えることから「あらわれる」の意味に
なった。→みる・みえる・人に会う・あらわれる・考え。
人名・・・・あき・あきら・ちか・み・みる。
「角(木)」:角は、牛・羊などの「つの」の生え始めの形の象形文字。カク・つの・かど。
外側がかたく、中空である「つの」を現している。→すみ・角度・すもう。
人名・・・・かど・すみ・つぬ・つの・ふさ・み。
「言(木)」:言は、辛(切れ目をつけるするどい刃物)と口を組み合わせた形声文字。
ゲン・ゴン・こと・いう。刃物ではっきりと切れ目をつけるように、言葉をはっきりと
発音していうことをあらわす。→ことば・いう。
人名・・・・あき・あや・こと・とき・とし・とも・のぶ・のり・ゆき・(姓)ほぎ。
「谷(木)」:谷はハ印(わかれ出る)二つと口(あな)を組み合わせた会意文字。コク・たに。
水源の穴から水がわかれ出ることを示す。水が流れ出る「たに」をあらわす。
人名・・・・たに・ひろ・(姓)はざま・や・やつ。
「貝(水)」:貝は、割れ目のある子安貝、または二枚貝を象形文字。バイ・ハイ・かい。
→かい・かいがらの意。
人名・・・・かい。
「赤(金)」:赤は、大と火を組み合わせた会意文字。セキ・シャク・あか・あかい。
あかあかと大いに燃える火の色を。→あかい・ありのまま・余分なものがない。
人名・・・あか・か・はに・はにう・わに。
「走(金)」:走は、大または夭(人の姿)と止(あし)を組み合わせた会意文字。ソウ・はしる。
人が大の字に手足をひろげて、足ではしるさま。間隔をちぢめて歩く、せかせかと
いくこと。→はしる・にげる・の意。
人名・・・・ゆき。
「足(金)」:足は、膝から足先までを描いた象形文字。ソク・あし・たりる。
関節がぐっとちぢんで弾力をうみ出すあし。→あし・歩くこと・たりる・たす・
はきものをかぞえる言葉(そく)。
人名・・・・あし・たらし・たり・たる・なり・みつ・ゆき。
「身(金)」:女性が腹に赤子をはらんださまを描いた象形文字。シン・み。
充実する・いっぱいつまるの意含み、重く筋骨のつまった体のこと。→からが・その人・
自分・なかみ。
人名・・・・これ・ただ・ちか・のぶ・み・みる・む・もと・よし。
「車(金)」:車輪を軸どめでとめた一輪車を描いた象形文字。シャ・くるま。
その上に尻をすえて乗る・または乗せるもの、の意。→くるま・くるまをつけたのりもの。
人名・・・・くら・くるま・のり。
「辛(金)」:鋭い刃物を描いた象形文字。シン・からい。
刃物でぴりっと刺すことを示す。転じて、刺すような痛い感じの意。→からい・
つらい・十干の八番目でかのと。
人名・・・・かのと。
「辰(金)」:二枚貝が開いて、ぴらぴらと弾力性のある肉がのぞいたさまを描いた象形文字。
シン・十二支の五番目に当てたのは、動植物がふるいたつ初夏のころの意から。
人名・・・・たつ・とき・のぶ・のぶる・よし。
「近(木)」:近はシンニュウ(すすむ)と斤を組み合わせた形声文字。キン・ちかい。
そばにちかよっていくこと。→ほとり・あたり・国や物のはじ・へり・ふち・。
人名・・・・ちか・こん。
「邦(水)」:邦は、もと田と手を合わした字であったが、のち邑(領地)と手を組み合わせた字
となる形声文字。ホウ。
盛り土をした壇上で領有を宣言したその領地、また国境に盛り土をして封じ
込めた領地のこと。→うに・わがくに。
人名・・・・くに。
「酉(土)」:酉は、口の細い酒壷を描いた象形文字。ユウ。
またこの容器で酒を醸造したものと思われる。壷の中の二横線は、酒が壷の
中にあるにかたどったもので、「酒」の字はもとから存在したが「酉」が酒と同意
に用いられることもあった。
人名・・・・とり・なが・みのる。
「里(火)」:里は、田(四角く区切りをつけた耕地)と土を組み合わせた会意文字。リ・さと。
区切りの筋(すじ)を入れて整理された畑や居住地のこと。→さと・むらざと・
生まれ育った家(さと)・昔の道のりの単位(1里=4km)。
人名・・・さと・さちし・のり。。
「防(水)」:防は、阜(盛り上げた土)と方を組み合わせた字で、方は左右の柄の張り出た
「すき」を描いた象形文字。ボウ・ふせぐ。
中心点から左右に土を長く積み固めて、水の流をおさえる堤防のこと。
人名・・・・ふせ。
【8画】
「八(水)」:分別して相背くの形に象る・左右の両線が反って相反発している形の指事字。
この字の本義は、八の数の意ではない。借用されたにすぎない。ハチ・ハツ・や
人名・・・・かず・や・やつ・わ・わかつ。
「乳(火)」:乳の左の部分は、子供を手でおおってかばうさま。右の部分は、乙(つばめ)の
変形。中国では、つばめは子授けの使いだと信じられていた。子を育てるの意
を示し、やわらかくねっとりしたの意味を含む会意文字。ニュウ・ちち・ち。
人名・・・・ち。
「事(金」:事は、「計算に用いる竹のくじ」と「手」を組み合わせた会意文字。ジ・ズ・こと。
役人が竹棒を筒の中に立てて、自分の持ち場を示す字。転じて、それぞれきまった
役目や仕事をあらわす。→ことがら・できごと・しごと。
人名・・・・こと・つとむ・わざ。
「返(水)」:返は、シンニュウ(すすむ)と反を組み合わせた形声文字。ヘン・かえす。
反は厂(垂れた布)と又(手)からなり、手で布をそり返らせることを示す。そり返る・
逆方向にもどる、という意味を含む。来た方向へ歩いて戻ることをあらわす。
人名・・・・のぶ。
「芳(水)」:芳は、クサカンムリ(植物)と方を組み合わせた形声文字。ホウ・かんばしい。
方は両方に柄のはり出た「すき」の形を描いた象形文字。植物のかおりが左右に
上下にはり出て広がること。→かおりがよい・尊敬の意味をあらわす言葉。
人名・・・・か・かおる・かんばし・はな・ふさ・みち・もと・よし。
「児(金・火)」:頭の骨がまだ合わさらない子供の姿をあらわした形声文字。ジ・ニ・
子ども・おさないもの。
人名・・・・こ・ご・ちご・のり・はじめ・る。
「享(木)」:南北に通じる城郭の姿を描いた象形文字。キョウ。
さわりなくとおる・すらりと通ずるの意を含む。また、祈りや接待の気持ちを
相手に通じさせる。また、その気持ちをすなおに受け入れるの両方の意。
人名・・・・あきら・すすむ・たか・つら・みち・ゆき。
「亜(土)」:建物や墓を作るために地下に四角に掘った土台を描いた象形文字。ア。
表に出ない下のささえの意から、転じて「つぐ」ことを意味する。また、下で
つかえる、の意を派生する。→2番目・つぐ・アジア(亜細亜)のこと。
人名・・・・つぎ・つぐ。。
「芝(金)」:クサカンムリ(草)と之(シ・足あとの形→すくすくのびる)を組み合わせた
形声文字。シ・しば。→道ばたの雑草の総称。
人名・・・・しく・しげ・しば・ふさ・(姓)かうけ。
「京(木)」:上部は楼閣の姿(「高」の字の上部と同じ)、下部は小高い土台を描いた
象形文字。ケイ・キョウ。 高く明るく大きい、の意を含む。
上古の人々は、洪水や湿気をさけて、高く明るい丘の上に部落をつくり、
やがてそれが中心都市となり、京(みやこ)の意を生じた。
人名・・・あつ・おさむ・たかし・ちか・ひろし。
「依(土)」:依は、イ(人)と衣を組み合わせた形声文字。イ・エ。
衣は、両脇とうしろの三方から首を隠す衿(えり)を描いた象形文字。
何かのかげをたよりにして、姿を隠す、の意を含む。のち、もっぱらたよりにする
の意に傾いた。→たよる・そのまま・もとのまま。
人名・・・・より。
「佳(木)」:佳しは、イ(人)と圭(土を三角に形よくつむこと)を合わせた形声文字。カ。
すっきりと形のととのった人の意味。→すぐれている・よい。
人名・・・・か・よし。
「供(木)」:供は、イ(人)と共を組み合わせた形声文字。キョウ・ク・とも・そなえる。
共は口印(ある物)と両手を合わせた字で、ある物を左右の両手でうやうやしく
ささげるさまを示す。ささげる動作は、両手を同時に動かすため、「共」は
「ともに」の意に転じ、「供」の字がその原義をあらわす。→ささげる・のべる・の意。
人名・・・・とも。
「使(金)」:使は、イ(人)と吏を組み合わせた会意文字。シ・つかう。
吏は、手に記録用の竹を入れた筒をしっかり持った姿を示す。役目をきちんと
処理する役人のこと。仕事に奉仕する人を示す。公用や身分の高い人の用事
のために仕える、の意を含む。→物やお金をつかう・つかわす・つかいの人。
人名・・・・し。
「侍(金)」:侍は、イ(人)と寺を組み合わせた形声文字。ジ・さむらい。
寺は、足と寸(手)を合わせた字で、手足を動かして雑用を弁じる、の意。
身分の高い人の身辺を世話する人を古く「寺人」と称したが、のち寺人の寺は
役所や仏寺の意に転用されたため、「侍」の字がその原義をあらわすようになった。
人名・・・・ひと。
「例(火)」:例は、イ(人)と列を組み合わせた形声文字。レイ・たとえる。
列はいくつにも切り裂いて並べる意で同じような人や物が、いくつも並ぶ様子を
あらわす。→たとえ・あるものに似たもの・決まっていること・しきたりの意。
人名・・・・ただ・つね・とも・みち。
「侑(土)」:侑は、イ(人)と有を組み合わせた形声文字。ユウ・ウ・たくす。
有は祭肉を手に持って供えるの意で「侑」はかばい助けるのこと。のち、相手の
わきから飲酒や食事の世話をする、の意に専用され。→すすめる・たすける。
人名・・・・すすむ・あつむ・ゆき。
「両(火)」:瓠瓢(こひょう)をまっ二つに分割した形を表す象形文字。リョウ。
左右にある中央の線は瓢の中実の膜の形「兩」をあらましたものと思われる。
人名・・・・ふた・ふる・もろ。
「具(木)」:具は、会意文字。グ。
上部は鼎(カナエ:三つの足と二つの耳のある器)の形。下部は両手を添えて
食物を鼎にそろえてさし出すさまを示す。→そなわる・うつわ・どうぐ・こまごまと。
人名・・・・とも。
「典(火)」:竹冊が几上(キジョウ)にのせてある意を表す象形文字。テン。
長短ある竹簡(竹札に書いた書物)の形とそれを載せ並べる台の形とを
組み合わせた字でずっしりした書物を平らに陳列することを意味する。
人名・・・おき・すけ・つかさ・つね・のり・ふみ・みち・もり・よし・より。
「到(火)」:到は、倒の原字で形声文字。トウ。
至(↓型の矢が一線に届くさま)と刀を組み合わせた文字。
ゆるやかに曲がりくねって、たどりつくこと。→いきつく・いきわたる。
人名・・・・いたる・ゆき・よし。
「刻(木)」:亥(ごつごつした豚の骨組み)と刀を組み合わせた形声文字。コク・きざむ。
かたい物を刀でごつごつと彫る意。→きざむ・ほりつける・きびしい・とき。
人名・・・・とき。
「刷(金)」:刷は、意味を表す「刀」と音をあらわす「サツ」とからなる形声文字。サツ・する。
刀でさっと汚れをこすりとる意。→いんさつする・悪いところをとりさる。
人名・・・・きよ。
「刺(金)」:刺は、朿(シ:四方にするどいトゲの出た姿)とリ(刀)を合わせて、刀の先で
さすことをあらわした形声文字。シ・さす。→つきさす・名ふだ。
人名・・・・さし・さす。ささる。
「制(金)」:幹と枝とを備えた木の形と刀を組み合わせた会意文字。セイ。
刀で必要なだけ切り取り、他を切り捨てること。→さだめる・とめる・おさえる。
人名・・・・いさむ・おさむ・さだ・すけ・ただ・のり。
「協(木)」:協は、(力、三つは、たくさんの力を合わせる)と十(ひとまとめ)を合わせた
形声文字。キョウ。力を一つに合わせることをあらわす。
人名・・・・かのう・やす。
「卒(金)」:卒は、衣と十を合わせた指事文字。ソツ。
はっぴのような上着を着て10人づつまとめて引き連れられる、位の低い
兵隊のこと。小さくまとめてひきしめることから、最後にしめくくる意味も表す。
人名・・・・たか。
「卓(火)」:卓は、人と早(めだつ)を組み合わせた形声文字。タク。
他の人よりぬきんでて、めだつことを表した字。→すぐれている・たかい・つくえ。
人名・・・・たか・たかし・つな・とお・まこと・まさる・もち。
「取(金)」:取は、耳と又(手)を組み合わせた会意文字。シュ・とる。
捕虜や敵の耳を戦功のしるしとして、しっかり手に持つことを示す。
手の筋肉を引き締めて物を離さない意を含む。→自分の物にする・とる。
人名・・・・とり・とる。
「受(金)」:受は、爪(手)と又(手)と舟を組み合わせた形声文字。ジュ・うける。
人名・・・うく・うけ・おさ・しげ・つぐ。
「叔(金)」:つるの巻いた豆の形と小と又(手)を組み合わせた形声文字。シュク。
小さい豆やそばの実を手で拾うことを示し、のち、細く小さい末の兄弟の
意に用いる。→父や母の年下の兄弟。
人名・・・・はじめ・よし。
「呼(木)」:呼は、乎(コ:息が下から上へとのぼり、八の字のように散らばること)と口
を組み合わせた形声文字。コ・よぶ。「息をはく」「よぶ」の意味をあらわす。
人名・・・・うん・おと・こえ・よぶ。
「舎(金)」:呼吸の意味を表す「口」と音を表す「余」とからなる形声文字。シャ。
一宿するを「舎」といい、「止どまり憩う場所・家」を「舎」というようになった。
ゆっくり呼吸する・休息するの意。
人名・・・・いえ・や・やどる。
「周(金)」:田の中にいっぱいの米のある形と口印(かこい)を組み合わせた形声文字。
シュウ・まわり。あちこちにゆきわたること。後に、まわりの意味をあらわした。
人名・・・・あまね・いたる・かた・かぬ・かね・ただ・ちか・ちかし・なり・のり・ひろし・まこと。
「制(金)」:幹と枝とを備えた木の形と刀を組み合わせた会意文字。セイ。
刀で必要なだけ切り取り、他を切り捨てること。→さだめる・とめる・おさえる。
人名・・・・いさむ・おさむ・さだ・すけ・ただ・のり。
「知(火)」:矢と口を組み合わせ形声文字。チ・しる。
矢のようにまっすぐ物事の本質を言い当てることを表す。→しらせる・みわける。
人名・・・・あき・あきら・おき・かず・さと・さとし・さとる・し・しり・しる・ち・ちか・つぐ・
とし・とも・のり・はる。
「味(水)」:味は、口と未を組み合わせた形声文字。ミ・あじ・あじわう。
未は、細かいこずえの所を強調した象形文字で細かい意を含む。口で細かく
味わうこと。→食べもにのあじ・おもむき・おもしろみ。
人名・・・・あじ・いまし・ちか。
「命(水)」:A(あつめる)と口とひざまづく人とを組み合わせた形声文字。メイ・ミョウ・いのち。
人々を集めて、思っていることを言うこと。人々がひざまづいて、それを聞くこと
から特に神や君主からの指図のこと。→いいつける・いのち・名づける。
人名・・・・あきら・かた・とし・な・なが・のぶ・のり・まこと・みこと・みち・もり・や・よし・より。
「和(土)」:禾(アワの穂がまるくしなやかにたれた様子)と口を合わせた形声文字。ワ・なごむ。
かどばらないことから「なごやか」「やわらげる」の意味をあらわす。なかよくする
おだやかである・日本・二つ以上の数をくわえた値(足し算)
人名・・・・あい・かず・かた・かつ・かのう・たか・とし・とも・な・のどか・ひとし・まさ・ます・
みきた・やす・やすし・やまと・やわ・やわら・よし・より・わたる。
「固(木)」:固は、口(かこい)と古を組み合わせた形声文字。コ・かためる。
古は、かたくひからびた頭蓋骨を描いた象形文字。周囲からかっちりと囲まれて
動きのとれないこと。→かたくする・かたい・しっかりしている・もともと。
人名・・・かた・かたし・かたむ・たか・み・もと。
「垂(金)」:垂は、穂のたれた形と土を組み合わせた形声文字。スイ・たれる。
上から地上にたれさがる意味をあらわす。→たれさがる。
人名・・・・しげる・たり・たる・たれ。
「坪(水)」:坪は、土と平(たいら)を組み合わせた形声文字。ヘイ・ビョウ・つぼ。
平は、浮き草が水面にたいらに浮かんだ姿を描いた象形文字。
平らかな土地。→昔使われた土地の広さをはかる単位。一坪はたて・よこ
一間(約1.8m)の面積で、約3.3平方メートル。
人名・・・・つぼ(姓)
「夜(土)」:夜は、月と亦の略体を組み合わせた形声文字。ヤ・よ・よる。
亦(エキ)は、人の体の両脇にあるわきの下を示し、腋の源字。昼(日の出る時)
を中心にはさんで、その両わきにある時間、つまり「よる」のこと。
人名・・・・やす・よ・よる。
「奇(木)」:奇は、大(大の字の形に立った人)と可を組み合わせた形声文字。キ。
人の体が屈曲してかどばり、平均を欠いて目だつさま。また片寄る意を含む。
→めずらしい・かわっている・あやしい・ふしぎ・二つで割り切れない数。
人名・・・・あや・くし・くす・すく・より。
「奈(火)」:奈は、木と示(祭礼)を組み合わせた形声文字。ナ・ダイ
祭りの供物として供える、からなしの木をあらわす。→からなし(野生のりんご
の木)・疑問や反対の意をあらわす語。
人名・・・・な・なに。
「奉(水)」:奉は、十(ささげもの)と両手とを組み合わせた形声文字。ホウ・ブ・たてまつる。
ある物を両手でささげ持つ意をあらわす。棒(ささげる)の源字。→さしあげる・
うけたまわる・つかえる。
人名・・・・うけ・とも・な・よし。
「委(土)」:委は、禾(穂がたれている稲)と女を組み合わせた形声文字。イ。
しなやかにたれている様子をあらわした字。人がするとおりにまかせる意味。
人名・・・・くつ・つく・とも・もろ。
「始(金)」:始は、女と台を組み合わせた形声文字。シ・はじめる。
台は、ム印(すきの形)と口をあわせた字で、人間がすきを手に持ち、口でものを
いい、行為をおこす意を含む。女性としての行為のおこり、つまりはじめて胎児を
はらむこと。転じて、広く物事のはじめの意に用いる。→はじまる・はじめる・はじめ。
人名・・・・とも・はじめ・はる・もと。
「妻(金)」:手(家事を処理することを示す)とかんざしをつけた女とを組み合わせた字。サイ・つま。
家事を扱う成人女性を示す。夫と肩をそろえる相手をあらわす。
人名・・・・つま。
「姉(金)」:姉は、女と市を組み合わせた形声文字。シ・あね。
市(シ)は、つるの巻いた棒の上端を一印で示した字で、上の方の意を含む。
女きょうだいのうち上位の者。姉は、その俗字だが、当用漢字の字体とされた。
人名・・・あね・え。
「姓(金)」:姓は女と生を組み合わせた形声文字。セイ・ショウ。
生まれた血筋をあらわし、かつ中国では母親の祖先にならって姓をつけたことから
女へんを添えた。→家の名前・みょうじ。
人名・・・・うじ。
「妹(水)」:妹は、女と未を組み合わせた形声文字。マイ・いもうと。
未は、木のこずえのはしを、一印または●印でしめした字で、まだ伸びきらぬ若枝
をあらわす。まだ生育しきらぬ若い女。つまり女きょうだいのうちの年下の者を表す。
人名・・・・いも。
「孤(木)」:孤は、意味をあらわす「子」と音をあらわす「瓜」を組み合わせた形声文字。コ。
ころりと単独の子、すなわち「父母のない子」「みなしご」の意をしめす。
人名・・・・かず・とも。
「官(木)」:官は、ウカンムリ(やね)と(つみかさね)を組み合わせた形声文字。カン。
まわりをへいで囲んだ家に、たくさんの物や役人が集まった様子をあわらす。
人名・・・・おさ・きみ・これ・たか・のり・ひろ。
「宜(木)」:宜は、ウカンムリ(やね)と多(肉を盛ったさま)を組み合わせた形声文字。ギ。
肉を沢山盛って、形よくお供えするさまを示す。転じて形がよい・適切である
などの意となる。→つごうがよい。
人名・・・・き・すみ・たか・なり・のぶ・のり・のる・まさ・やす・よし・よろし。
「宗(金)」:宗は、うかんむり(やね)と示(祭壇)を組み合わせた形声文字。シュウ・ソウ。
先祖の魂が祀ってあるところをあらわす。→おおもと・宗教。
人名・・・・かず・たかし・とき・とし・のり・ひろ・むね・もと。
「宙(火))」:宙はウカンムリ(やね)と由(ユウ・チュウ)を組み合わせた形声文字。チュウ。
もと、家の上をおおう棟ばしらや、舟の上をおおう屋根のこと。転じて、世界を
おおう屋根である大空の意味に使われる。→おおぞら・空中。
人名・・・・おき・ひろし・みち。
「定(火・金)」:定は、ウカンムリ(やね)と正の変形を組み合わせた形声文字。テイ・ジョウ・さだ。
正は一と止(あし)を合わせた字で、足が目標の線めがけてまっすぐに進むさまを
示す。足をまっすぐ立てて、家の中に止まる様子を示す。ひとところに落ち着いて
動かない意味。→きめる・きまる・きまり・きまっている。
人名・・・・さだ・さだむ・さだめ・つら・また・やす。
「尚(金)」:尚は、向(まど)と八(わかれる)を組み合わせた会意文字。ショウ。
空気抜きの窓から、空気が上にたちのぼって分散することを示す。上へ上へと
上がる意を含む→まだ・なお・けだかい・とうとぶ。
人名・・・・さね・たか・たかし・なお・なか・なり・ひさ・ひさし・まさ・まし・ます・よし・より。
「届(木)」:届は、尸(からだ)と「カイ」を組み合わせた形声文字。カイ・とどける。
ずんぐりと丸く太いからだで、動作がにぶくとまりがちなこと。転じて一定の場所まで
とどけてとまること。→とどける・とどく・とどけ。
人名・・・・あつ・ゆき。
「居(木)」:居は、尸(しり)と古(固定させる・すえる)を組み合わせた形声文字。キョ・いる。
台上にしりを乗せて、腰を落ち着けること。→いる・すわる・すむ・すまい。
人名・・・・い・いや・おき・おり・さや・すえ・やす・より。
「岩(木)」:岩は、山と石を組み合わせた会意文字。ガン・いわ。
山にあるごつごつした石をあらわしている。→大きな石・いわ。
人名・・・・いわ・いわお・かた・せき・たか。
「岸(木))」:岸は、山とカンを組み合わせた形声文字。ガン・きし。
カンは、「型に切り立ったがけのこと。切り立ったがけのことから、水ぎわの意味
につかう→きし・水ぎわ。
人名・・・・きし。
「岡(木)」:岡は、山とツナを組み合わせた形声文字。コウ・おか。
ツナは網(あみ)の原字であるが、ここでは綱(つな)を示すと考えた方がよい。
かたくまっすぐな意を含む。上部が平らでかたく高い台地→おか。
人名・・・・おか。
「岬(木)」:岬は、山と甲を組み合わせた形声文字。キョウ・コウ・みさき。
両側を海にはさまれ、海中に突き出た細い陸地。→みさき。
人名・・・・みさき。
「幸(木)」:罪人の手にはめる「手かせ」を描いた象形文字。手かせをはめられる危険から
のがれることをあらわす。あやういところで助かり「運がよい」「しあわせ」という
意味をあらわす。→しあわせ・海や山でとれたもの(さち)・天子だでかけること。
人名・・・・さい・さき・さち・さつ・たか・たつ・とみ・とも・ひで・みゆき・むら・ゆき・よし。
「底(火)」:广(いえ)とテイとを組み合わせた形声文字。テイ・そこ。
テイは積み重ねた物と一印を合わせた字で、低い「そこ」をあらわしている。
建物の一番下の部分のこと。→物の下の部分・そこ・おおもと。
人名・・・・さだ・ふか。
「府(水)」:府は、广(いえ)と付を組み合わせた形声文字。フ。
付は、イ(人)と寸(手)を組み合わせた字で、手をぴたりと他人のからだに
くっつけることを示す。物をいっぱい入れておく「くら」のこと。→役所・みやこ。
人名・・・・あつ・くら・もと。
「弦(木)」:弦は、玄(ゲン:線の上に細い糸のはしが、覗いた様子)と弓を合わせた形声文字。
ゲン・つる。弓に付けた細いつるのこと。→弓のつる・半円の形・楽器のいと。
人名・・・・いと・お・つる・ふさ。
「往(土)」:往の原字は、人の足と王(大きく広がる意)を合わせた形声文字。オウ。
往は、それに更に彳(いく)を加えた字。勢いよく広がるようにどんどん前進すること。
→行く・すぎさる・ときどき・の意。
人名・・・・なり・ひさ・もち・ゆき・よし。
「征(金)」:征は、彳(いく)と正を組み合わせた形声文字。セイ。
正は、目標線一印と人間の足を合わせた字で、遠方を目指して、まっすぐ足を
進めること。のち「正」が「まっすぐ」「正しい」の意となったため、「征」の字で原義を
あらわした。→敵などをうちに行く・行く・の意。
人名・・・・さち・そ・ただし・ただす・まさ・もと・ゆき・ゆく。
「彼(水)」:彼は、彳(いく)と皮を組み合わせた形声文字。ひ・かれ。
皮は、垂れたなめしがわを又(手)で向こうに押しやるさま。ななめにかける意を含む。
もと、こちらから向こうにななめに押しやること。転じて、向こう・あちら・の意となる。
→あれ・あの人・かれ・むこう。
人名・・・・のぶ。
「性(金)」:性は、心と生を組み合わせた形声文字。セイ・ショウ。
生は、芽が地上に生え出るさま。うまれつきのすみきった心のこと。
うまれつき・ものの性質・男と女・オスとメスなどの区別。
人名・・・・なり・もと。
「忠(火)」:忠は、中(なか:中身などの意)と心を組み合わせた形声文字。チュウ。
中身が充実して欠けめのない心のこと。心がどちらにも片寄らないことから
真心の意味。→まごころ・まこと・主人にまごころをつくすこと。
人名・・・・あつ・あつし・きよし・じょう・すなお・ただ・ただし・ただす・つら・なり・のり。
「念(火)」:念は、今と心を合わせた形声文字。ネン。
今は、A(ふさぐ)とカギ型の壁を合わせた字で、中に入れて含むことを表す。
心にいつまでも、しっかりとめることをあらわす。→ふかく思う・注意・となえる。
人名・・・・むね。
「房(水)」:房は、戸(いえ)と方を組み合わせた形声文字。ボウ・ふさ。
方は、両側に柄の張り出た「すき」を描いた象形文字。おもやの両側に張り
出した小部屋のこと。→へや・糸をたばねて、先をちらしたもの(ふさ)。
人名・・・・お・のぶ・ふさ。
「承(金)」:承は、ひざまずいた人の形と両手とを合わせた形声文字。ショウ・うけたまわる。
ひざまずいて両手をさし上げ、ものを受ける様子をあらわす。→ききいれる・
うけたまわる・うけつぐ。
人名・・・・うけ・こと・すけ・つぎ・つぐ・よし。
「押(土)」:押は、手と甲を組み合わせた形声文字。オウ・おす・おさえる。
甲はからをかぶって封じたさま。外からかぶせて、おさえること。→物をおしつける。
人名・・・・おし。
「招(金)」:招は、手と召を組み合わせた形声文字。ショウ・まねく。
召とは、口と刀(まがったかたな)を合わせた字で、曲線状に手招きして求め
寄せること。しなやかな手ぐりでまねくこと。→まねく・よぶ。
人名・・・・あき・あきら。
「拓(火)」:拓は、手と石を組み合わせた形声文字。タク。
未開の地をひらく。石碑などの上に紙を置いて墨のついたたんぽで叩いて作る
石ずりのこと。→土地をひらく・刻み込んである文字や模様をうつしとる。
人名・・・・つぶて(地名)ひろ・ひらく・ひろし。
「抵(火)」:形声文字。テイ。ひくい底のところまでおしあてる。それ以上すすまない所まで、ぴたりと
届くこと。→いたる・あたる・ものにうちあたる・およそ。
人名・・・・あつ・やす・ゆき。
「披(水)」:披は、手と皮を組み合わせた形声文字。ヒ。
皮はもと、上から垂らした布を手で押しひらく(または、ひきかぶる)さま。
皮の原義をあらわしている。→ひらく・ひろげる。
人名・・・・ひら・ひろ。
「拍(水)」:拍は、手と白(ハク:音符で意味はない)を組み合わせた形声文字。ハク・ヒョウ。
手のひらをパンと当てて音を出すこと。→手をたたく・音楽のひょうし単位。
人名・・・・ひら。
「抱(水)」:抱は、手と包を組み合わせた形声文字。ホウ・だく・かかえる・いだく。
包は、からだのできかけた胎児(巳)を、子宮膜の中につつんで身ごもるさまを
描いた象形文字。手で包むようにして、かかえること。→心に思う・両手で抱える。
人名・・・・もち。
「放(水)」:放は、攴(動詞の記号)と方を組み合わせた形声文字。ホウ・はなす・はなつ。
方は、両側に柄の伸びた「すき」を描いた象形文字。両側に伸ばすこと。緊張や
束縛を解いて、上下左右に自由に伸ばすこと。→はなつ・出す・ときはなす・
そのままにしておく・思いのままにあせる。
人名・・・・ゆき・ゆく。
「政(金)」:政は、攴(ボク:手に打つ棒を持つ形)と正を組み合わせた形声文字。セイ・ショウ・まつりごと。
武器で討つ、討伐の意でそれから「支配する」などの意味が引伸され、ついで今日の
「政治」の意味となった。
人名・・・・おさ・かず・きよ・こと・すなお・ただ・ただし・ただす・なり・のぶ・のり・まさ・まさし・まん・ゆき。
「所(金)」:所は、意味を表す「斤(おの)」と音を表す「戸(こ)」とからなる形声文字。ショ・ところ。
斧で木を伐る時にたてるコツコツという音の意で場所の意味に使うのは借用。
人名・・・・ど・ところ・のぶ。
「易(土)」:易は、蜥蜴の形と彡印(もよう)を組み合わせた会意文字。エキ・イ・やさしい。
もと、たいらにへばりつく「とかげ」の特色に名づけた言葉。またAからBにと、横に次々と
かわっていく意も含む。→とりかえる・かえる・かわる・やさしい・たやすい・うらない。
人名・・・・おさ・かぬ・かね・やす・やすし。
「昇(金)」:日(太陽)と升(ますで穀物をすくいあげる)を組み合わせた形声文字。ショウ・のぼる。
日が上にあがること。→のぼる・上にあがる。
人名・・・・かみ・すすむ・のぼり・のぼる・のり。
「昌(金)」:昌は、日と「エツ」とを組み合わせた形声文字。ショウ。
「エツ」は器の上部の一端をあげて、中の書をみる形で、その書の内容を他に告げる意。
→あかるい・さかんである・よろこび。
人名・・・・あき・あきら・あつ・さかえ・さかん・すけ・まさ・まさし・まさる・ます・よ・よし。
「昔(金)」:昔は、日と敷き重ねる印を組み合わせた形声文字。セキ・しゃく・むかし。
日数をたくさん重ねた「むかし」のこと。→むかし。
人名・・・・つね・とき・ひさ・ふる。
「明(水)」:明は、「ケイ」と月を組み合わせた会意文字。ミョウ・メイ・あかるい・あきらか・あける。
「ケイ」は明かり取りの窓のこと。
窓から月光がさしこんで、物が見えるほど明るいことをあらわす。→あかるい・
はっきりしている・かしこい・夜があける。
人名・・・・あか・あかり・あかるい・あき・あきら・あけ・きよし・くに・てる・とおる・とし・のり・はる・
ひろ・みつ・よし。
「服(水)」:服は、月(舟)と(フク)を組み合わせた形声文字。フク。
(フク)は人に又(手)をぴったりとつけたさまを示す字で、付(つける)と同じ。
もと舟べりにぴたりとつける板(舟服)のこと。のち、体にぴたりとつける衣(衣服)のこと。
→きるもの(特に洋服)・自分のものにする・したがう・薬やお茶を飲む。
人名・・・・こと・はとり・もと・ゆき・よ。
「朋(水)」:朋は、数個の貝をひもでつらぬいて二すじ並べたさまを描いた象形文字。ホウ。
同等のものが並んだ意を含み、のち肩を並べた友のこと。→友だち・なかま。
人名・・・・とも。
「果(木)」:果は、木の上に実がなったさまを描いた象形文字。カ・はたす。
丸い木の実のこと。→くだもの・やりとげる・やりとげた後に乗じるもの・思いきってする。
人名・・・・あきら・はた・はたす・まさる。
「枝(金)」:枝は、木と支を組み合わせた形声文字。シ・えだ。
支は、竹のえだを一本と又(手)を合わせた字で、枝を手で持つさま。支のもとの意味は
草木の幹から別れ出た部分をあらわす。転じて、もとになるところからわかれ出たもの。
人名・・・・え・えだ・き・しげ・しな。
「松(金)」:松は、公(コウ:中のものをすっかり見せる)と木を合わせた形声文字。ショウ・まつ。
葉が細く、葉のすきまから向こうがすけて見えるマツの木こと。→まつの木。
人名・・・・ときわ・ます・まつ。
「東(火)」:東は、真ん中に一本の棒を通し、袋の両端をしばった形を表した象形文字。トウ・ひがし。
袋の突き抜けているところから、太陽が地平線から突き抜けて出る方角をあらわす。
→ひがし・あずま・東方の地。
人名・・・・あがり・あきら・あずま・こち・はじめ・はる・ひがし・ひで・もと。
「枚(水)」:枚は、木と攴(手に持つ)を組み合わせた会意文字。マイ。
手に持つつえやむち。毎(一つ一つ)と同系で、同じような物をつぎつぎにかぞえる単位
として用いる。→かぞえる・紙や板などの薄い物をかぞえる言葉。
人名・・・・かず・ひら・ふむ。
「板(水)」:板は、木と反を組み合わせた形声文字。ハン・バン・いた。
反は、厂(垂れた布)と又(手)からなり、手で布をそりかえらせることを示す。そり返って
ぴんと張った木のいたのこと。→いた・いたのような形のもの。
人名・・・・いた。
「林(火)」:林は、木を二つ並べて、木がたくさん生えている林をあらわした会意文字。リン・はやし。
同じものが並ぶ意を含む。→はやし。
人名・・・・き・きみ・きむ・しげ・しげる・とき・な・はやし・ふさ・もと・もり・よし。
「欣(木)」:欣は、欠(人が体をかがめたさま)と斤(キン:音符)を組み合わせた形声文字。キン・
コン・ゴン。
息をはずませることを表す擬態語である。→息をはずませて喜ぶ。
人名・・・・やすし・よし。
「武(水)」:武は、戈(ほこ)と止(あし)を組み合わせた形声文字。ブ・ム。
戈をもって足で堂々と前進するさま。ない物を求めて、がむしゃらに進む意を含む。
→強くていさましい・たたかい・さむらい。
人名・・・・いさ・いさむ・たけ・たけし・たける・たつ・ふか・ん(む)
「河(木)」:河は、川の意味をあらわす「水(サンズイ)」と、音をあらわす「可」とからなる形声文字
カ・かわ。「可」の音をあらわす意味は、「句曲」(曲がりくねった意)の「句」である。
→大きなかわ・中国の黄河。
人名・・・・かわ。
「沼(金)」:沼は、サンズイ(水)と召を組み合わせた形声文字。ショウ・ぬま。
召は、刀()型に曲線を描いた刀)と口を合わせた字で口で招き寄せること。
水辺がゆるい曲線をなした「ぬま」のこと。
人名・・・・ぬま。
「治(火・金)」:治は、サンズイ(水)と台を組み合わせた形声文字。チ・ジ・おさめる・なおる。
台は口とム(耕作のすきとして用いた曲がった棒)を合わせた字で、ものをいったり
工作をするなど行為を加えること。河川に人工を加えて流れを調整すること。
人名・・・・おさむ・さだ・ず・ただす・つぐ・とお・のぶ・はる・よし。
「泥(火)」:泥は、サンズイ(水)と尼を組み合わせた形声文字。デイ・どろ。
尼(ニ)は、人と人とがからだを寄せてくっついたさまを示す。ねちねちとくっつくどろ。
→どろ・どろのようなもの。
人名・・・・どろ・ね。
「波(水)」:波は、サンズイ(水)と皮を組み合わせた形声文字。ハ・なみ。
皮は、革(かわ)の略体と又(手)を合わせた字で、皮衣を手でななめに引き寄せて
かぶるさま。水面がななめにかぶさってくる「なみ」のこと。→なみ・なみのような動き。
人名・・・・なみ。
「法(水)」:サンズイ(水)とタイ(鹿と馬に似た珍獣で鹿と馬の字の一部分をかねた形)と去(ひっこめる)
を組み合わせた形声文字。ホウ・ハツ・ホツ。
池の中の島に珍獣を押し込めて出られないようにしたことから「おきて」「きまり」の意を表す。
人名・・・・かず・つね・のり・はかる。
「炊(金)」:炊は、火と欠を組み合わせた形声文字。スイ・たく。
欠は、人が背をかがめて口をあけて、しゃがんださま。しゃがんで火を吹きおこすさま。
のち、広く火をおこして煮たきすること。→ごはんをたく・火で煮たきする。
人名・・・・い・かし・かしぎ・とぎ・とぐ。
「物(水)」:物は、牛と勿を組み合わせた形声文字。ブツ・モツ・もの。
勿(ブツ)は、色々な布でつくった吹き流しを描いた象形文字。また水中に沈めて
隠すさまともいう。はっきりと見分けられない意を含む。色合いの定かでない牛。
一定の特色がない意から、色々なものを表す意となる。→もの・ものごと・なんとなく。
人名・・・・たね・もの
「牧(水)」:牧は、牛と攵(ボク:棒を手に持ってたたくさま。動作を表す記号)を合わせた字。ボク・まき。
牛を繁殖させる行いを示す。家畜を繁殖させ、人に子供をうませ増やさせること。
→まきば・教えみちびく。
人名・・・・まき。
「状(金)」:状は、犬と爿組み合わせた形声文字。ジョウ。
爿(ショウ)は、細長い寝台の形を縦に描いた象形文字。細長い犬の姿。
細長いかたちの意を含むが、広く事物の姿の意に拡大された。→ありさま・かたち。
人名・・・・かた・のり。
「的(火)」:的は、白と勺を組み合わせた形声文字。テキ・まと。
勺は、スプーンで液体の一部をくんださまを縦に描いた象形文字。一部を特に
とり出すさまをいう。一部だけ特に取り上げて白くはっきりと目立たせること。→まと・
要点をついている・他の言葉の下につけて「〜のように」の意。
人名・・・・あきら・まさ・まと。
「直(火・金)」:まっすぐなしるしと目を組み合わせた形声文字。チョク・ジキ・なおす・ただちに。
まっすぐに目をむけること。のちにL型(まげてかくす)がついて、曲がった物をまっすぐ
にする意味が加わった。→まっすぐ(にする)・ただしい・すなお・じかに・すぐに・つとめ・
もとどおりになる・なおす。
人名・・・・あたい・あたえ・すぐ・すなお・ただ・ただし・ただす・ちか・なお・なおき・なおし・なが・ね・
にぶる・ま・まさ。
「岩(木)」:岩は、山と石を組み合わせた会意文字。ガン・いわ。
「巌」(山腹の岩のほらあな)と同じ意味で、その俗字。
人名・・・・いわ・いわお・かた・せき・たか。
「芝(金)」:芝は、クサカンムリと之(シ・足あとの形→すくすくのびる)を組み合わせた形声文字。シ・しば。
→しばくさ・道端の雑草の総称。
人名・・・・しく・しげ・しば・ふさ・(姓)かうけ。
「亜(亞)(土)」:建物や墓を造るために地下に四角に掘った土台を描いた象形文字。ア。
表に出ない下のささえの意から、転じて「つぐ」ことを意味する。また、下でつかえる
の意を派生する。→2番目・つぐ・
人名・・・・つぎ・つぐ。
「児(兒)(火・金)」:児は、頭の骨がまだ合わさらない子どもの姿をあらわした形声文字。ニ・ジ。
→子ども・おさないもの。
人名・・・・こ・ちご・のり・はじめ・る。
「抜(水)」:抜は、形声文字。バツ・ぬく。余分なものを払いのけて、その物だけをぱっとぬきおとすこと。
→引きぬく・えらび出す・ぬきんでる。
人名・・・・やはず。
「来(來)(火)」:來は、穂が垂れて実った小麦を描いた象形文字。ライ・くる・きたる。
麦の源字は、それに足をひきずる姿を添えた字で、「くる」の意をあらわす。
人名・・・・き・きたる・く・くる・こ・な・ゆき。
「花(木)」:花は、クサカンムリ(植物)と化を組み合わせた形声文字。カ・はな。
化の字の左は正常に立った人、右は妙なポーズに体位をかかえたことを示した字。
つぼみが開き、咲いて散るというように、姿をいちじるしくかえる植物の部分を示す。
→草木の花・うつくしく、はなやかなもの。
人名・・・・はな・はる。
「芳(水)」:芳は、クサカンムリ(植物)と方を組み合わせた形声文字。ホウ・かんばしい。
方は、両方に柄の張り出た「すき」の形を描いた象形文字。植物のかおりが左右に
上下にはり出て広がること。→かおりがよい・相手に関することに付けて尊敬の意を
あらわす言葉。
人名・・・・か・かおる・かんばし・はな・ふさ・みち・もと・よし。
「近(木)」:近は、シンニュウ(すすむ)と斤を組み合わせた形声文字。キン・ちかい。
斤(キン)は、ふたつの線がふれそうになったさま。そばにちかよっていくこと。→ほとり・
あたり・国や物のはじ・へり・ふち・ある図形を形作る直線。
人名・・・・ちか。
「返(水)」:返は、シンニュウ(すすむ)と反を組み合わせた形声文字。ヘン・かえす。
反は、垂れた布と又(手)からなり、手で布を反り返らせることを示す。そりかえる・逆方向に
もどる、という意味を含む。来た方向へ歩いて戻ることを表す。→もとにもどす・かえる。
人名・・・のぶ。
「社(金)」:社は、示(祭だん)と土(地上に土を盛った姿)を合わせた形声文字。シャ・やしろ。
作物をうみだす土地の神の祭りのこと。→おみや・やしろ・人々の集まり・会社のこと。
人名・・・・あり・こそ・たか。
「季(木)」:季は、意味を表す「禾」(穂のある穀物)と音を表す「子」とからなる形声文字。キ。
春夏秋冬を四「季」というのはまったくの借用で、その本字は気候の「気」である。
人名・・・・すえ・とき・とし・ひで・みのる。
「空(木)」:空は、穴(あな)と工を組み合わせた形声文字。クウ・から・あく・そら。
工は、上下二線の間に縦の一線を描き、上下の面に穴を通すことを示す。
突き抜けて穴があき、中に何もないことを示す。→からっぽ・中身がない・何もない。
人名・・・・たか。
「肥(水)」:肥は、月(肉・からだ)と人が何かにくっついたさまの形声文字。ヒ・こえる・こえ。
にくがついてふとること。→からだや土地がこえる・こやす・こやし。
人名・・・・うま・こえ・とみ・とも・みつ・ゆたか。
「肯(木)」:肯は、止と月の組み合わせの形声文字。コウ。
はまりこんで止まった肉をあらわす。転じて思うつぼにはまった・よしきたの意を表す。
→うなずく・ききいれる。
人名・・・・さき・むね。
「芽(木)」:芽は、クサカンムリ(植物)と牙(ちぐはぐにかみあう)を組み合わせた形声文字。ガ・め。
双葉がちぐはぐにからみあって見える植物の「め」のこと。→草木のめ。
人名・・・・おこり・はじめ・め・めい。
「邸(火)」:邸は、邑(くに・むら)とテイを組み合わせた形声文字。テイ。
テイは、積み土の下底を一線で示した指事文字。ひくい・下底にとどく、の意を含む。
都に定置してとめおく諸侯のやしき。あるいは低い平屋と解してもよい。→やしき。
人名・・・・いえ。
「金(木)」:金は、点々のしるしと土と今を組み合わせた形声文字。キン・コン・かね。
今は、おさえたフタと一を組み合わせた字。何かを含んで、おさえたさま。
土の中に点々と閉じこもって含まれた砂金を表す→鉱物・かね・きん・
こがね・きん色・おかね・きんを含む度合いをあらわす言葉。
人名・・・・か・かな・かね・きん・こん。
「長(火)」:長は、長い頭髪をなびかせて立つさまを描いた象形文字。チョウ・ながい。
→ながい・のびる・のばす・かしら・年が多い(目上)・すぐれている。
人名・・・・いえ・おさ・たけ・たけし・たつ・つかさ・つね・なが・ながし・のぶ・ひさ・
ひさし・まさ・まさる・ます・みち・(姓)ちょう。
「門(水)」:二枚の扉がついた人の出入りする門をあらわした象形文字。モン・かど。
家の出入り口・家がら・同じ先生から教えを受ける仲間・幾つかに分けたもの。
人名・・・かど・かな・と・ひろ・ゆき。
「附(水)」:附は、阜(土もり)と付を組み合わせた形声文字。フ。
付は、イ(人)と寸(手)を組み合わせた字で手をぴたりと他人のからだに
くっつけることを示す。
もと、土をくっつけた土盛りのこと。のち、付と通用する。→つける・そえる。
人名・・・・ちか・つく・ます・より・よる。
「雨(土)」:雨は、天から雨の降るさまを描いた象形文字。ウ・あめ。
上から地表を覆ってふる雨のこと。→あめ・あめふり。
人名・・・・さめ・ふる。
「青(金)」:生(あおい草の芽がえ)と丹を組み合わせた形声文字。セイ・ショウ・あお。
人名・・・・あお・きよ・はる。
【9画】
「九(木)」:手を曲げて引き締める姿を描いた象形文字。つかえて曲がる意を示す。転じて
一から九までの基数のうち、最後の引き締めにあたる九の数、また指折り数えて両手で指を
人名・・・・・かず・ここ・ただ・ちか・ちかし・ひさ。
「茂(水)」:草冠(植物)と戊(ボ:おおうの意味を表す)組み合わせた形声文字。
モ・しげる。→葉がおおいかぶさるること・おいしげる。
人名・・・・あり・いかし・し・しげ・しげい・しげみ・しげる・たか・とお・とも・とよ・も・
もち・もと・ゆた。
「苗(水)」:苗は、クサカンムリ(植物)と田を組み合わせた会意文字。ビョウ・なえ。
苗代にはえたばかりの、細くて弱々しい苗をあらわす。→種から芽を出した
ばかりの小さな植物(特に稲の苗)。
人名・・・・え・たね・なえ・なり・みつ。
「若(火・金)」:しなやかな髪の毛をとく、体の柔らかい女性の姿を描いた象形文字。
ジャク・ニャク・もしくは・わかい。
のち、クサカンムリのように変形し、また口印を加えて「若」の字となった。
しなやか・柔らかく従う・遠回しに柔らかくゆびさす、などの意をあらわす。
人名・・・・なお・まさ・よし・より・わか・わく。
「英(土)」:英は、クサカンムリ(植物)と央を組み合わせた形声文字。エイ。
央(オウ)は、大の字に立った人の首を一印で押さえたさまを示す字。
中央がおさえられたように、くぼんだ丸い花をあらわし「花のように美しい」
意味をあらわす。
人名・・・・あきら・あや・すぐる・たけし・つね・てる・とし・はな・はなぶさ・ひで・
ひでる・ひら・ふさ・ぶさ・よし。
「者(金)」:者は、柴(じば)がコンロの上で燃えているさまを描いた象形文字。シャ・もの。
古くから「これ」を意味する近称指示詞に当てて用いられ、後にこの字を借りて
「〜するそのもの」という意味に使われた。→もの・(特に)人。
人名・・・・ひさ・ひと。
「祉(金)」:祉は、示(祭壇・。祭壇に神々の心が示される)と止(足を、そのしるしとして止める)
を組み合わせた形声文字。シ。
止は、足の形を描いた象形文字で足がじっとひと所にとまることを示す。神々が
そこに足を止めて福を与えることの意。→さいわい・しあわせ。
人名・・・・とみ・よし。
「泰(火)」:泰は、大(ゆったりとおおきい)と両手と水を組み合わせた形声文字。タイ。
両手でたっぷりと水を流すさまを示す。→やすらか・おちついている。
人名・・・・あきら・とおる・ひろ・ひろし・やす・やすし・ゆたか・よし。
「亭(火)」:亭は、高(楼閣)の略体と丁(テイ:音符)を組み合わせた形声文字。テイ。
地上に直角に釘のように⊥型にたつ建物のこと。地上にすっとたった建物。
→宿屋・宿場・休憩所(あずまや)。
人名・・・・たかし。
「亮(火)」:亮は、人と京(明るい)を組み合わせた形声文字。リョウ。
高くて明るい意を含む。→けがれがなくあかるい。
人名・・・・あき・あきら・かつ・きよし・すけ・とおる・ふさ・まこと・よし・より。
「係(木)」:係は、イ(人)と系を組み合わせた形声文字。ケイ・かかる・かかり。
系は、ノ印(引き延ばす)と糸を組み合わせた字で、糸をつないでのばす
ことを示す。人が何かを紐でつないで、つながりをもつこと。→つながる・
かかわる・うけもつ・うけもち。
人名・・・・たえ。
「俊(金)」:俊は、允(イン:すらりとした姿の人を示す)と夂(足の形)とイ(人)を
組み合わせた形声文字。シュン。
すらりとひいでた人。→すぐれている。
人名・・・・すぐる・たかし・とし・まさり・まさる・よし。
「信(金)」:信は言(はっきりと口に出して言う)とイ(人)を組み合わせた形声文字。シン。
一度口に出したことを最後までやりとおすことを表す。→うたがわない・まこと・
しんじる・たより・あいず。
人名・・・・あき・あきら・こと・さだ・さね・しげ・しの・ただ・ちか・とき・とし・のぶ・
のぶる・まこと・まさ・みち。
「促(金)」:促は、足(ひざがしらと足先を描いた字。足はひざの所でグッと縮んで曲がる
働きを持つので、ちぢむ・ひきしまるの意を含む)とイ(人)を組み合わせた
形声文字。ソク・うながす。
足が「あし」の意に専用されたため「促」の字でその原義をあらわした。幅や
時間を短縮すること。→せきたてる・うながす・はやい。
人名・・・・ちか・ゆき。
「俗(金)」:俗は、イ(人)と谷を組み合わせた形声文字。ゾク。
谷は口(あな)と(水がハ型に流れ出るさま)を合わせた字。中に入り込む
の意を含む。人間がその中にはいりこみ、ひたりこんでいる環境、つまり
「ならわし」のこと。→ならわし・世の中にふつうにある・いやしい。
人名・・・・みち・よ。
「便(水)」:便は、イ(人)と更を組み合わせた形声文字。ベン・ビン・たより。
更は丙と支(動詞の記号)を合わせた字で、丙は、尻を開いて両股をぴんと
両側に張ったさまを描いた象形文字。かたく張った状態を人が平易にならす
こと。かど張らないこと・平らに通ってさわりがない、の意を含む。→都合がよい・
大小便・たより。
人名・・・・やす。
「保(水)」:呆(ホウ:子供をおむつで取り巻いて大切に守るさま)とイ(人)を組み合わせた
象形文字。ホ・たもつ。
子供を守る人をあらわす。また、中のものを大事にかばって守る人。→たもつ・
もちこたえる・世話をする・大切に守る・うけあう。
人名・・・・お・たもつ・まもる・もち・もり・やす・やすし・より。
「前(金)」:前は、止(あし)と舟で進むもの二つを合わせて「進む」意を示す字とリ(刀)を
合わせて木を切り揃える意味をあらわした形声文字。ゼン・まえ。
のち「すすむ」意味から、進んで行く方向の「まえ」をあらわすようになった。
→あるもののまえ・ある時よりまえ。
人名・・・・くま・さき・すすむ・ちか。
「則(金)」:則は、鼎(かなえ:器の一種)の略形と刀を組み合わせた形声文字。ソク。
鼎にスープや肉を入れ、すぐそばにナイフをそなえたさま。そばにくっついて離れない
意を含む。転じて、常によりそう法則の意となる。さらにAのあと、Bがくっついて
おこる意をあらわす助詞となった。→きまり・きじゅん・すなわち。
人名・・・・つね・とき・のり・みつ。
「勇(土)」:勇は、力と甬(ヨウ)を組み合わせた形声文字。ユウ・いさむ。
甬は、人と用(つき通す)を合わせた字で、足でとんとんと突き通すように足踏み
すること。力があふれ、足踏みして奮い立つ意→いさみたつ・いさましい。
人名・・・・いさ・いさお・いさみ・いさむ・お・さ・そよ・たけ・たけし・とし・はや。
「勉(水)」:勉は、力と免を組み合わせた形声文字。ベン。
免は、女性が股を開けて出産するさまを描いた象形文字で、分娩の娩の原字。
狭い産道から無理をおかして出る意を含む。無理して力むことをあらわす。
人名・・・・かつ・つとむ・まさる・ます。
「南(火)」:南は、草の芽と囲いと入の逆形が二線に差し込んださまを合わせた形声文字
ナン・ナ・みなみ。
草木を囲いで囲って、暖かい小屋の中に入れ込み、促成栽培をするさま。
囲まれて暖かい意。転じて暖気を取り込む南側を意味する。→みなみ。
人名・・・・あけ・なみ・みな・みなみ・よし。
「貞(火)」:貞は、もと鼎(テイ・かなえの形を描いた字。三つの足で安定して座る器。
じっと止まる)とト(うらなう)を組み合わせた形声文字。テイ。
まっすぐ・まっすぐに立って動かない意。→みさおがかたい・ただしい。
人名・・・・さだ・ただ・ただし・ただす・つら・みさお。
「即(金)」:人が座って食物を盛った食卓のそばにくっついたさまを示す会意文字。ソク。
則(そばにくっつく)・側(そば)と同系の言葉。すぐそばにくっつく。また、間を
おかず直ぐ続いてする意を表す言葉。→その位につく・ただちに・とりもなおさず。
人名・・・・あつ・ただ・ちかし・ひと・みつ・より。
「厚(木)」:原字は、高の字をさかさにした形。それに厂(がけ)を加えた形声文字。コウ・あつい。
土がぶあつくたまったがけをあらわす。→あつい・あつみがある・思いやりがふかい。
人名・・・・あつ・あつし・ひろ・ひろし。
「度(火)」:度は、又(手)と庶(ショ)の略体を組み合わせた形声文字。タク・ド・ト・たび。
尺(手尺で長さをはかる)と同系の言葉。しゃくとり虫のように、手尺で一つ二つと
わたって、長さをはかること。転じて推しはかる意となる。→きまり・ほどあい・めもり。
人名・・・・ただ・なが・のぶ・のり・みち・もろ・わたる。
「哉(金)」:哉は、裁(サイ:の原字で断ち切るさま)で衣のかわりに口を組み合わせた
形声文字。サイ。
語の連なりを断ち切ってポーズを置き、いいおさめることを表す。もと、言い切る
ことを告げる語であったが転じて、さまざまの語気を示す助辞となった。また
裁断するとは素材に始めて加工することであるから「はじめて」の意ともなった。
人名・・・・か・かな・ちか・はじめ・や。
「咲(金)」:咲は、夭(ヨウ:なよなよと細い姿の人を描いた字)とクサカンムリと口を組み合わ
せた形声文字。ショウ・さく。
口を細めてホホと笑うこと。日本では「鳥鳴き、花笑う」の慣用句から「花がさく」
意に転用された。
人名・・・・さ・さき。
「品(水)」:品は、口(四角いもの)を三つ並べて色々なものを表した会意文字。ヒン・しな。
→しなもの・ものがもっている善し悪しの感じ。
人名・・・・かず・かつ・しな・ただ・のり・ひで。
「垣(土)」:垣は、土と亘を組み合わせた形声文字。オン・エン。
亘は、とり巻いて範囲を限ることを示す字で周囲にめぐらした土べいのこと。
人名・・・・かき・かん・たか・はん。。
「契(木)」:契は、人が約束のしるしをきざみつける意の形声文字。ケイ・ちぎる。
→やくそく・やくそくする。
人名・・・・ちぎり・ひさ。
「奏(金)」:奏の字の中央は、枝葉のついた玉串か、あるいは四肢のそろった動物から物の
形をそろえて両手で神棚に差し出すさまを示す会意文字。ソウ・かなでる。
物をそろえ、まとめる意味を含む。→もうしあげる・かなでる・そろってまとまる。
人名・・・・かな。
「威(土)」:威は、女と戊(ほこ:まさかりに似た武器を描いた象形文字)を組み合わせた
会意文字。イ。
か弱い女性を武器でおどすさまを示す。力で上から押さえる意を含む。→おどす・
いかめしい・おそれさせる・人をおどかす力・いきおい。
人名・・・・あきら・おどし・たか・たけ・たけし・たける・つよ・とし・なり・のり。
「姿(金)」:姿は、女と次を組み合わせた形声文字。シ・すがた。
次(シ)は、二(そろえる)と欠(かがんださま)を組み合わせた字で人がしゃがんで
そそくさとものをそろえるさまで、女がそそくさと身づくろいして顔や身なりを整える意
を示す。また全体をざっとつくろっただけで、むやみに手を加えないそのままの様子。
→すがた・からだつき・みなり・ようす。
人名・・・・かた・しな・たか。
「姫(木)」:姫は、頤(イ:あご)の原字の頁を女に変えて組み合わせた形声文字。キ・ひめ。
あごのはった女性の意味。→身分の高い人のむすめ・女の人をほめていう呼び方
小さくて可愛いものにつける言葉。
人名・・・・ひめ。
「孤(木)」:孤は、子と瓜(一つだけころがっているウリ)を組み合わせた形声文字。コ。
ひとりぼっちの子どものこと。→みなしご・ひとりぼっち。
人名・・・・かず・とも。
「客(木)」:客は、ウカンムリ(やね・いえ)と各を組み合わせた形声文字。キャク・カク。
各とは、足が四角い石につかえてとまった姿を示す。ひっかかってとまるの意を含む。
他人の家にしばし足がつかえてとまること。また、その人。→家に訪ねてきた人。
商売をする人に対して、その相手の人。
人名・・・・ひと・まさ。
「室(金)」:室は、ウカンムリ(やね・いえ)と至を組み合わせた形声文字。シツ・むろ。
至は、矢がぴったりと目標まで届いたさま。奥までいきづまり、その先へは進めない
意を含む。一番奥のいきずまりのへや。→へや・いわや・むろ。
人名・・・・いえ・むろ・や。
「宣(金)」:宣は、ウカンムリ(やね・いえ)と亘を組み合わせた形声文字。セン。
亘は、丸く取り巻いて区画をくぎるさま。垣(巡らせたかき)と同系の言葉。
周囲をかきで取り巻いた客殿のこと。転じて、あまねく巡らす意に用いる。
→広く知らせる。
人名・・・・しめす・すみ・つら・のぶ・のぶる・のり・ひさ・ふさ・むら・よし。
「耐(火)」:耐は、もと「而(ほほひげの形)と寸を組み合わせた会意文字。タイ・たえる。
ひげを剃り落とす意。いにしえの刑罰の一種で、ひげを剃り落とす刑の意。
→こらえる・たえしのぶ・がまんする。
人名・・・・たう・つよし。
「封(水)」:封は、土二つと寸を組み合わせた形声文字。ホウ・フウ。
△型に土を集め盛った祭壇やつかを示す。四方から△型によせ集めて、頂点で
あわせる意味を含む。→とじる・ふさぐ・領地をあたえる。
人名・・・・かね。
「屋(土)」:屋は、おおって垂れた布と至を組み合わせた会意文字。オク・や。
至は、矢が下方に進むさまと一印(目ざす線)を合わせた字で、矢が目標線まで
とどくさま。転じて、「いきづまり」の意を含む。上からおおい隠して、出入りをとめた
意を示す。→いr・すまい・やね・その職業をあらわす言葉。
人名・・・・いえ・や。
「帥(金)」:帥は、物をぬぐう布ぎれと隊の意をもつ形声文字。スイ。
旗印をおしたてて、部隊をひきいることを示す。→軍隊をひきいるかしら。
人名・・・・そち・そつ。
「帝(火)」:帝は、天を祭る場合に建てた大きなつくえを表す象形文字。テイ。
天地のすべてをまとめ、おさめる神のこと→みかど・あまつかみ・天皇。
人名・・・・ただ・みかど。
「建(木)」:建は、聿と廴(すすむ)を組み合わせた会意文字。ケン・コン・たてる。
聿は、筆をまっすぐ手でたてたさま。からだをまっすぐたてて堂々と歩くこと。
転じて、家などをしっかりとたてることをあらわす。→たてものをつくる・
はじめる・意見をのべる。
人名・・・・たけ・たけし・たける・たつ・たつる・たて。
「彦(木)」:厂(ガン:かぎ型にくっきりとけじめのつけたさま)と文(模様)と彡(模様)を
組み合わせた会意文字。ゲン。
くっきりと浮き出た顔の男。→立派な顔だちの男・美男子・学問や徳の
すぐれた男。
人名・・・・お・さと・ひこ・ひろ・やす・よし。
「後(木)」:後は、彳(いく)と幺(わずか)と夂(あしをひきずる)を組み合わせた形声文字。
コウ・ゴ・おくれる・のち・あと・うしろ。
足をひいてわずかしか進めず、あとにおくれるさまをあらわす。
人名・・・・しつ・ちか・のち・のり・もち。
「待(火)」:待は、彳(おこなう)と寺を組み合わせた形声文字。タイ・まつ。
寺は手足の動作をしめす。手足を動かして相手をもてなすこと。また、止まって
まつの意にも用いる。→まつ・まちうける・もてなす。
人名・・・・なが・まち・まつ・みち。
「律(火)」:律は、彳(おこない)と聿(ふで)を組み合わせた形声文字。リツ・リチ。
聿(イツ)は、手の形と筆の形を合わせた字。人間の行いの基準を、筆で箇条書き
にするさまを示す。→おきて・きまり・音の高さや調子。
人名・・・・おと・ただし・ただす・のり。
「思(金)」:思は、あたまと心(心臓)を組み合わせた会意文字。シ・おもう。
「おもう」という働きが、頭脳と心臓を中心として行われることを示す。→おもう・
かんがえる・人をしたう・おもい・かんがえ。
人名・・・・おもい・こと。
「怠(火)」:怠は、台(タイ:人工を加えて和らげる意)と心を組み合わせた形声文字。
タイ・おこたる・なまける。人が緊張を和らげ、心をたるませること。→おこたる。
人名・・・・やす。
「恒(木)」:恒は、心と亙(コウ:三日月の上端と下端を日本の線で示し、その間にある月の
弦を示す)を組み合わせた形声文字。コウ。
月の弦のように、ぴんと張りつめた心を示す。いつでも緊張してたるまない意となる。
→いつまでもかわらない・つね・いつも。
人名・・・・ちか・つね・のぶ・ひさ・ひさし・ひとし。
「括(木)」:括は、手と舌を組み合わせた会意文字。カツ。
舌(カツ:もと「昏」と書く)は、舌(ゼツ:した)ではなく、先端がくびれた彫刻刀を
描いた象形文字。まるい穴を刻り、その穴の入り口がくびれている意を含む。
まるい穴の入り口をぎゅっとくびってしめること。→くくる・一つにまとめる。
人名・・・・・くくり。
「指(金)」:指は手と旨を組み合わせた形声文字。シ・ゆび・さす。
まっすぐのびて直線に物をさす「ゆび」。旨(シ:うまいごちそう)はここでは単なる
音符にすぎない。まっすぐ進む意を含む。→ゆび・ゆびさす。
人名・・・・むね。
「持(金)」:持は、手と寺を組み合わせた形声文字。ジ・もつ。
寺は、寸(手)と止を合わせた字で、手の中にじっと止めること。手にじっと止めて
もつこと。→手にもつ・自分のものとしてもつ・たもつ。
人名・・・・もち・よし。
「拾(金)」:拾は、手と合(あつめる)を組み合わせた形声文字。シュウ・ジュウ・ひろう。
ちらばっているものを、ひろいあつめること。→ひろう・とお(領収書などの金額や
日付を書く場合)。
人名・・・・とお・ひろ。
「故(木」:故は、古と攴(ホク:動詞の記号)を組み合わせた会意文字。コ・ゆえ。
古は、かたくなった頭骨、またはかたいかぶとを描いた象形文字。
かたまって固定した事実になること。のち、「ことさらに」の意味をあらわし
また、「ふるい」「もと」の意味をあらわす。→ふるい・むかし・死んでいる・
わざと・〜のため。
人名・・・・ひさ・ふる・もと。
「科(木)」:科は、禾(いね)と斗(ます)を組み合わせた形声文字。リョウ。
斗は、柄のついたひしゃくを描いた象形文字で、作物をはかって等級を
つけることを示す。
すべて物事の等級を科という。→区分け・つみ・生物を分類する単位の
一つです。
人名・・・・しな。
「施(金)」:施は、はたと也を組み合わせた形声文字。シ・セ・ほどこす。
也は、長いへびを描いた象形文字で、長くのびる意を含む。吹き流し
が長くのびること。よこへのびる・向こうへ押しやる意を含む。
→おこなう・あたえる。
人名・・・・とし・のぶ・はる・ます・もち。
「映(土)」:映は、日(太陽)と央(オウ・エイ:音符:明暗のへじめ。景や影と同系)
を組み合わせた形声文字。エイ・はえる・うつる。
日の光が当たって、明るい所と暗い所の境目がはっきりしたり、色々な
形が写ったりすることをあらわす。→うつる・うつす・てりかがやく・はえる。
人名・・・・あき・あきら・てる・みつ。
「春(金)」:春は、クサカンムリ(草木)と屯(トン:生気が中にこもって芽がおい出る
さま)と日(ひざし)を組み合わせた会意文字。シュン・はる。
地中に陽気がこもり、草木がはえ出る季節を示す。→年のはじめ・
年ごろ・はる。
人名・・・・あずま・あつ・かす・かず・す・とき・は・はじめ・はる。
「昭(金)」:昭は、日と召を組み合わせた形声文字。ショウ。
刀は曲線をなしたかたな。召は、手をぐるりと曲線状に回して招くこと。
光をぐるりと回して、すみまでてらすこと。→はっきりしている・あきらか。
人名・・・・あき・あきら・いか・てる・はる。
「是(金)」:是は、まっすぐなさじと止(あし)を組み合わせた会意文字。ゼ。
匙(さじ)の原字。止(趾)を添えたのは、まっすぐ進むことを示す。
転じて正しく行う、の意をあらわす。また「これ」という近称の
指示詞をあらわす。
→ただしい・よい・これ・この。
人名・・・・これ・すなお・ただし・つな・ゆき・よし。
「星(金)」:星は、晶(ショウ:きらきらと光る三つの星)と生(ショウ:はえ出た
ばかりのみずみずしい芽の姿)を組み合わせた形声文字。
セイ・ショウ・ほし。
澄んで清らかに光るほしのこと。→空のほし・小さな点。
人名・・・・とし・ほし。
「架(金)」:架は、木と加を組み合わせた形声文字。カ・かける。
加は、力(手)と口を合わせた字で、口の上に手を添えて発声
を助けること。
支柱の上に横木をのせ加えること。→たな・かける・かけわたす。
人名・・・・みつ。
「柱(火)」:柱は、木と主を組み合わせた形声文字。チュウ・はしら。
主は、燭台(ショクダイ)の上にじっと立って燃える燈明を描いた
象形文字。じっとひと所に立っている木のこと。まっすぐに立った
木の意。→はしら。
人名・・・・はしら。
「柔(火・金)」柔は、矛(ほこ)と木を組み合わせた形声文字。ジュウ・ニュウ・やわらかい。
ほこの柄にする弾力のある木のこと。曲げても折れないしなやかさを意味する。
→やわらか・しなやか・おだやか・おとなしい・よわい・やわら。
人名・・・・とう・なり・やす・やわ・よし。
「某(水)」:某は、甘(カン:口の中に食物を含んで味わう)と木を組み合わせた形声文字。ボウ。
楳(梅)の原字で、もと梅のこと。なにがしの意味に用いるのは当て字で明確でない
との意味を含む。→それがし・なにがし・ある〜。
人名・・・・いろ。
「柄(水)」:柄は、木と丙を組み合わせた形声文字。ヘイ・え・がら。
丙は机や人の足がぴんと左右に張ったさま。また魚の尾が張ったさまを描いた象形文字。
ぴんと張り出している「とって」のこと。→とって・人や物の性質・もよう・がら。
人名・・・・え・えだ・かい・かみ・つか・もと。
「泉(金)」:泉は、丸い穴から水の湧き出るさまを描いた象形文字。セン・いずみ。
→水が自然に地中からわきでているところ・いずみ。
人名・・・・い・いずみ・きよし・ずみ・み・みず・みぞ・もと。
「海(木)」:海は、サンズイ(水)と毎(マイ:カイ・音符)を組み合わせた形声文字。カイ・うみ。
毎の音が、灰(カイ)・悔(カイ)などと同じく「くらい」意味をあらわし、暗い色を
したうみのこと。→うみ・
人名・・・・あま・うな・うみ・み。
「活(木)」:活は、サンズイ(水)と舌を組み合わせた形声文字。カツ。
舌(カツ:舌(シタ)とは別字で、水がくわっくわっとくびれて、勢いよく流れること。
→いきる・いかす・さかんにうごく。
人名・・・・いく。
「洪(木)」:共(両手をいっしょに動かして物をささげる)とサンズイ(水)を組み合わせた
形声文字。コウ。
各所からいっせいに集まった大量の水のこと。→おおみず。
人名・・・・おお・ひろ・ひろし。
「津(金)」:津の字の右側は聿(手でふでを持っている様子)と彡(しずくがたれる印)を
合わせたもので、わずかなしずくの意。津は、それにサンズイ(水)を加えた
形声文字。シン・つ。
水が少なく、尽きようとしてたれることを示す。のち、うるおす・湿った浅瀬など
の意を派生した。→ふなつきば。
人名・・・・ず・つ。
「洗(金)」:洗は、サンズイ(水)と先を組み合わせた形声文字。セン・あらう。
先は、足と手を合わせた字で、人間の足さきを示す。指の間に細いすき間が
あいて離れている意を含む。足の指の間にさらさらと水を通して、よごれを
とること。→あらう・あらいながす・きよめる・すすぐ。
人名・・・・きよ・よし。
「染(金)」:水などを入れる木の器とシ(水)を合わせた会意文字。セン・そめる・しみる。
うつわの中の色のついた水に布や糸をつけて、ゆっくりと色をしみこませること。
→そめる・そます・うつる。
人名・・・・そめ。
「派(水)」派は、サンズイと川の本流から支流の分かれを描いた象形文字。ハ。
本流から分かれ出た細い流れのこと。→わかれる・分かれ出たもの・つかわす
さしむける・の意。
人名・・・・また。
「洋(土)」:洋は、サンズイと羊(ヨウ:音符)を組み合わせた形声文字。ヨウ。
羊(ひつじ)とは関係がない。水のある広い外海のこと。→広々とした海・
世界を二つに分けた一つ一つ・特に西洋のこと。
人名・・・・うみ・きよ・なみ・ひろ・ひろし・み。
「狭(木)」:狭は、ケモノ(犬)と夾を組み合わせた形声文字。キョウ・せまい・せばめる。
夾(キョウ)は、大きな人の両脇を小さな人がはさんださまを示す字で、両脇を
はさまれてせまいこと。→せまい・せがめる。
人名・・・・さ。
「狩(金)」:狩は、ケモノ(犬)と守を組み合わせた形声文字。シュ・かる・かり。
守は、ウカンムリ(やね)と寸(手)を合わせた字で、わくの中に囲んで逃げ
られないようにすること。わくの中へ動物を追い込んで逃げられないように
すること。→鳥やケモノなどをとる・かり・目ざすものをさがし求める。
人名・・・・かり・もり。
「珍(火)」:珍は、玉と(びっしりとつまる)を組み合わせた形声文字。チン・めずらしい。
きめ細かくつまった上質の玉。のち、めったにない貴重な物の意。
→めずらしい・ふつうとかわっている・大切にする。
人名・・・・いや・うず・くに・くる・たか・のり・はる・よし。
「玲(火)」:玲は、王(玉)と令(すみきった)を組み合わせた形声文字。レイ。
玉の鳴るすずしい音。→さえたうつくしい音・色がさえてうつくしい様子。
人名・・・・あきら・たま。
「甚(金)」:甚は、甘(うまい物)と匹(色ごと)を組み合わせた会意文字。ジン。
匹とは、ペアをなしてくっつく意で男女の性交を示す。食道楽や色ごとに
深入りすること。→ふつうの程度を越えている・はなはだしい。
人名・・・・・しげ・たね・とう・ふか・やす。
「界(木)」:界は、田と介を組み合わせた形声文字。カイ。
介(カイ)は、人が両側からはさまれて中に介在するさま。逆に言うと中に
割り込んで両側にわけること。田畑の中に区切りを入れて両側に分ける
さかいめ。→さかい・区切られた範囲や社会・きょうかい。
人名・・・・さかい。
「皆(木)」:皆は、比(ならぶ)と自(そうする)を組み合わせた会意文字。カイ・みな。
比は、人が肩を並べたさま。白(←自)は鼻のこと。白ではない。自印は
人間の動作をあらわす。みんな並んでそろうことを示す。→すべて・ぜんぶ。
人名・・・・とも・み・みち・みな。
「皇(木・土)」:自(はな→はじめ)と王(偉大な物)を組み合わせた形声文字。コウ・オウ。
鼻租(一番始めの王)のこと。人類開祖の王者というのがその原義。
上部の自(鼻の原義)印が、のち白に変わった。→天子・みかど。
人名・・・・すべ・すめら。
「看(木)」:看は、手と目を組み合わせた会意文字。カン。
手をかざして、よく見ること。目で対象をみる場合にのみ用いる。→みまもる。
人名・・・・あきら・み・みつ・みる。
「盾(金)」:盾(たて)を目の上にかざして防ぎ守る形の会意文字。ジュン・たて。
やりや矢などを防ぐ武器→たて。
人名・・・・たて。
「相(金)」:相は、木と目を組み合わせた形声文字。ショウ・ソウ・あい。
木を対象において、目でみること。AとBとが向き合う関係をあらわす。
→たがいに・ありさま・かおかたち・まえのものをうける・大臣。
人名・・・・あい・あう・さ・すけ・たくす・とも・はる・まさ・み・みる。
「省(金)」:省は、目と少(小さくする)を組み合わせた形声文字。
セイ・ショウ・かえりみる・はぶく。目を細めて、じっと見ること。のちに
数をへらす意味にも使われるようになった。→かえりみる・へらす・役所。
人名・・・・あきら・かみ・はぶく・み・みる・よし。
「砂(金)」:砂は、石と少(小さくけずる)を組み合わせた象形文字。サ・シャ・・すな。
細くけずった石のつぶ。→すな。
人名・・・・いさご・すな。
「秋(金)」:秋は、禾(作物)と火を組み合わせた形声文字。シュウ・あき。
採り入れた作物を火や日光でかわかして、しまいこむ季節をあらわす。
→あき・としつき。
人名・・・・あき・あきら・おさむ・とき・とし・みのる。
「紀(木)」:紀は、糸と己を組み合わせた会意文字。キ。
己(キ)は、曲がっておきたつさま。または、曲がった目印。糸のはじめを求め
目印をつけ、そこから巻く、織るなどの動作をおこすこと。→書きしるしたもの・
きまり・年代。
人名・・・・・あき・おさ・おさむ・かず・かなめ・き・こと・しるす・すみ・ただ・
ただし・つぐ・つな・とし・のり・はじめ・もと・よし。
「紅(木)」:紅は、糸と工(コウ:音符:絳<あか>と同系)を組み合わせた形声文字。
コウ・ク・べに・くれない。べに色に染めた糸。また、その色をあらわす。
→あざやかな赤い色・べに色。
人名・・・・あか・いろ・くれ・べに・もみ。
「約(土)」:約は、糸と勺(目立つようとりあげる)を組み合わせた形声文字。ヤク。
勺(シャク)は、一部を高くくみあげるさまで杓(シャク:ひしゃく)や酌(くみあげる)
の原字。ひもを引き締めて結び、目だつようにした目印。→やくそくする・
かんたんにする・おおよそ。
人名・・・・なり。
「美(水)」:美は、羊(ひつじ)と大を組み合わせた会意文字。ビ・うつくしい。
形のよい大きな羊をあらわす。見た目にうつくしいことをあらわす。→うつくしい
うるわしい・よい・りっぱな・おいしい・ほめる。の意。
人名・・・・うま・うまし・きよし・とみ・はし・はる・ふみ・み・みつ・よ・よし・(姓)よしみ。
「衷(火)」:衷は、意味を表す「衣」と音をあらわす「中」とからなる形声文字。チュウ。
中は、なかほど&充実したなかみ、の二つの意味を含む。衣でつつんだ
中身のこと。→まんなか・心の中。
人名・・・・あつ・ただ・ただし・よし。
「胤(土)」:胤は、幺(細い糸)と八(わかれる)と肉を組み合わせた会意文字。イン。
先祖から受け継いだ血すじ。→血すじを受け継ぐ子孫・たね。
人名・・・・かず・たね・つぎ・つぐ・つづき・み。
「胎(火)」:胎は、月(肉)と台を組み合わせた形声文字。タイ。
台は曲がった「すき」の棒で仕事をはじめることと、口を合わせた字で人間が
言葉を発して行動しはじめることを示す。肉体が行為をしはじめる、つまり
動き始めた腹の中の赤子(胎児)のこと。→みごもる・子供のやどるところ。
人名・・・・はら・み・もと。
「背(水)」:背は、月(肉)北を組み合わせた形声文字。ハイ・せ・せい・そむく。
北(ホク)は、二人の人が背中を向け合ったさま。せなか・せなかを向けるの意。
→せなか・うしろ・そむく・身長・せい。
人名・・・・しろ・せ・のり。
「致(火)」:致は、人がかかとと足先をぴたりと地面につけて立つのを横から見た形の
会意文字。チ・いたす。
人があちらからあちらへ行って、そこに「据える」あるいは「置く」の意。
人名・・・・いたす・いたる・おき・とも・のり・むね・ゆき・よし。
「要(土)」:要は、両手と背骨と女を組み合わせた象形文字。ヨウ・いる。
両手で体をしめつけて、細くするさま。「女」印は、女の人が腰を細くしめる
ことから添えた。体のかなめとなる「こし」をあらわす。→だいじなところ・かなめ
もとめる・いる・ひつよう。
人名・・・・かなめ・しの・とし・め・もとむ・やす。
「計(木)」:計は、言(ことば)と十(多くのものを一つにあつめる)を組み合わせた会意文字。
ケイ・はかる・はからう。
多くの数やものごとを口で唱えながら、一つに合わせたりまとめたりして考えること。
→かぞえる・かんじょう・考えをめぐらす・はかりごと・はかり。
人名・・・・・かず・かずえ・はかる。
「訂(火)」:訂は、言と丁を組み合わせた形声文字。テイ。
丁は、特定の点またはその一点に打ち込む釘の頭を描いた象形文字。
一点に止まる意を含む。意見・ことば・文字のくいちがいをつき合わせて、一つに
まとめること。→なおす・ただす。
人名・・・・ただ・ただす。
「負(水)」:負は、勹(しゃがんだ人)と貝(財貨)を組み合わせた会意文字。フ・おう・まける。
人が財貨をせおうこと。→身にうける・おう・たのみとする・まける・
人名・・・・え・おい・ひ・ます。
「赴(水)」:意味を表す「走」と音をあらわす「卜(ボク)」とからなる形声文字。フ・おもむく。
「卜(ボク)」は亀の甲を焼いて占う時、ポクリと割れ目ができること。急切に割れたり
あたったりする動作をあらわす)と走を組み合わせた字でふせつまろびつ、急いで
かけつけること。→おもむく・急いで行く。
人名・・・・はや・ゆく。
「軌(木)」:軌は、車と九を組み合わせた形声文字。キ。
九は、手を曲げて引き締める姿を描いた象形文字で、つかえて曲がる意を
示す。車の通った後にできる曲線を描いた車輪のあと。→線路・左右の
車輪のはば・車輪のあと・きまり・わく。
人名・・・・のり。
「軍(木)」:車と勹印(外側をとりまく)を組み合わせた形声文字。グン。
兵車で円陣をつくってとりまくことを示す。古代の戦争は車戦があって、まるく
円をえがいて陣取った集団の意。のち軍隊の集団をあらわす。→軍隊・戦争。
人名・・・・いくさ・いさ・すすむ・むら・むれ。
「軒(木)」:軒は、意味を表す「車」と音をあらわす「干」とからなる形声文字。ケン・のき。
干の音をあらわす意味は「高」の意である。あるいは「挙」(あがる意)である。
車蓋(しゃがい)が高く上がっている車の意。
人名・・・・のき。
「逆(木)」:大の字型の人をさかさにしたさまと、シンニュウ(すすむ)を合わせた形声文字。
ギャク・さからう。さかさの方向に進むこと。→さからう・さかさま。
人名・・・・さか。
「述(金)」:述は、シンニュウ(すすむ)と朮(ジュツ)を組み合わせた形声文字。ジュツ・のべる。
朮(ジュツ)は、穂の軸にもちあわのくっついたさまを描いた象形文字で中心軸に
くっついて離れないの意を含む。今までの筋道に添って進むこと。→言葉や文章で
あらわす・のべる。
人名・・・・あきら・とも・のぶ・のぶる・のり。
「迫(水)」:迫は、シンニュウ(すすむ)と白(音符:白の原義とは無関係)を合わせた形声文字。
ハク・せまる。もう少しで追いつきそうなところまで近づくこと。泊と同系の言葉。
→せまる・近づく・追いつめる。
人名・・・・せり・とお・(姓)さこ・せこ。
「郁(土)」:郁は、オオザト(邑:くに・むら)と有(くぎる・かこむ)を合わせた形声文字。イク。
有は、月(肉)と又(手でわくを構えたさま)を合わせた字で、わくを構えた手に
肉をかかえこむさま。転じて、わくの中にかかえこくことを意味する。村々の境界が
くぎられて数多く並ぶさま。→目立つようす・あでやか・はなやか。
人名・・・・・あや・か・かおる・たかし・ふみ。
「郊(木)」:郊は、交(まじわる・行き来する)とオオザト(邑)を合わせた形声文字。コウ。
邑は、口(領地)と人の屈服したさまとを合わせた字で、人民の服従するその
領地をあらわす。転じて、地方の町や村のこと。町から行き来できる範囲の
間近い村里。
人名・・・・おか・さと・ひろ。
「重(火・金)」:重は、人が土の上に立ったさまと東を組み合わせた会意文字。チョウ・ジュウ
おもい・かさねる・え。東(トウ)は、心棒がつきぬけた袋を描いた象形文字で
つきとおすの意を含む。人体の重みが、上から下へつきぬけて地上の一点に
かかることを示す。→おもい・おもさ・ひどい・かさねる・大切にする。
人名・・・・あつ・あつし・いかし・え・おもし・かさぬ・かず・かたし・しげ・しげし・しげる
のぶ・ふさ。
「降(木)」:降は、阜(おか)と下向きの左足と右足を描いた象形文字を組み合わせた
会意文字。コウ・おりる・ふる。丘をくだることを明示したもので下へと下る意。
→おりる・おろす・ふる・まけてしたがう。
人名・・・・り。
「面(水)」:面は、あたまと外側をかこむ線とからなる会意文字。メン・おも・おもて・つら。
あたまの外側を線でかこんがその平面をあらわす。→かお・人と会う・むかいあう
ものの外側・かおにかぶるもの・ひらたいもの。
人名・・・・おも・つら・も。
「音(土)」:音は、言という字の部分の中に、●印を含ませた会意文字。イン・オン・ね・おと。
言ははっきりとけじめをつけた言葉の発音を示す。音はその口に何かを含みウーと
含み音を出すことを示す。→おと・たより・昔の中国の読み方をもとにした漢字の
読み方(おん)。
人名・・・・お・おと・と・なり・ね。
「風(水)」:凡(ハン:舟のほ)と虫(動物の代表であるむし)を組み合わせた形声文字。
フ・フウ・かぜ。船のほのようにゆれ動いて、動物たちに強い刺激をあたえる
「かぜ」のこと。→空気のながれ・ならわし・ようす・けしき・おもむき・世の中のうごき
すがた・いきおい。
人名・・・・かざ・かぜ。
「飛(水)」:飛は、鳥がはねを左右にひらいて飛ぶ姿を表した象形文字。ヒ・とぶ。
→空を飛ぶ・はねあがる・飛ぶようにはやい。
人名・・・・たか。
「食(金)」:食は、A(あつめてふたをする)と穀物を盛ったさまととを組み合わせた形声文字。
ショク・ジキ・くう・たべる。
容器に入れて手を加え、柔らかくして食べることをあらわす。→たべる・たべもの
食事・少しづつだめにする・太陽や月などがかける。
人名・・・・あき・あきら・うけ・くら・け・みけ。
「首(金)」:首は、頭髪のはえた頭部全体を描いた象形文字。シュ・くび。
胴体から上へぬけ出た頭までの部分。→くび・あたま・はじめ・一番目・かしら
白状する・和歌をかぞえる言葉(じゅ)。
人名・・・・おびと・おぶと・かみ・さき・はじめ。
「香(木)」:香は、黍(きび)と甘(うまい)を組み合わせた会意文字。キョウ・コウ・か・かおり。
きびを煮たときに、空気にのって漂ってくる良いにおいをあらわす。空気の動きに
乗ってつたわる意を含む。→よいにおい・かおり・かおる・炊くと良い匂いのするもの。
人名・・・・・か・かおる・かが・たか・よし。
【10画】
「十(金)」:古代の針の形を表わす象形文字。古代は、針は木竹や動物の骨で作ったが
後に金属で作るようになって「針」となった。
全部を一本に集めて一単位とするこで、その中央が丸くふくれ、のち「十」の字体
となった。多くの物を寄せ集めてまとめる意を含む。ジュウ・とお。
人名・・・・かず・しげ・じつ。そ・ただ・と・とお・とみ・ひさし・みつ・みつる。
「郎(火)」:郎は、邑(むら)と良を組み合わせた形声文字。ロウ。
もとは春秋時代の地名であったが、のち、良に当て、男子をほめていう言葉と
なった。→きよらかな男子・りっぱな男。
人名・・・・あき・あきら・お・さえ・とき・ほがら。
「退(火)」:退は、もと、日(太陽)とまとまりがちな足と足の動作を組み合わせた会意文字。
タイ・しりぞく。足がまとまって進まないことを表す。下の方へ下がって低い所に
落ち着くの意を含む。→あとへ下がる・しりぞく・やめる・おとろえる。
人名・・・・のき。
「草(金)」:草は、艸(植物)と早(ソウ)を組み合わせた形声文字。ソウ・くさ。
もと、クヌギやハンノキ等の実をあらわしたが、のち、原義は早(ソウ)の字で
あらわし草の字を古くから艸の字に当てて代用する。→くさ。
人名・・・・かさ・かや・くさ・しげ。
「荒(木)」:荒は、クサカンムリ(植物)と亡(ない・何も見えない)と川(かわ)を組み
合わせた形声文字。コウ・あれる・あらい。実りの作物が何もない・
むなしいの意。→あれる・あらい・あれはてる。
人名・・・・あら・あらら・ら・(姓)あららき。
「級(木)」:級は、糸と及を組み合わせた形声文字。キュウ。
及(キュウ)は、人と又(手)を合わせた字で、逃げる人の後から手で
つかまえようとして手の届いたさま。あとからあとから追いかけて、つぎ
足す意を含む。糸が切れると、あとから一段一段とつぎ足すこと。転じて
一段一段と順序をなす意。→クラス・くらい・順序。
人名・・・・しな。
「祐(土)」:祐は、示(かみ・まつり)と右を組み合わせた形声文字。ユウ。
右は、又(ユウ:物をかばって持つさま)と口を合わせた字でかばう働き
をする右手を示す。神がかばって助けてくれること。→かばってたすける。
人名・・・・さち・すけ・たくす・ち・ます・むら・よし。
「祖(金)」:祖は、示(祭壇)と且を組み合わせた形声文字。ソ。
且(ショ・ソ)は物を重ねたさまを描いた象形文字。世代の重なった先祖
のこと。いくえにも重なる意を含む。先祖はまつられるので示偏を加えた。
→父や母の親・自分よりずっと前の人・もとになるもの。
人名・・・・おや・さき・のり・はじめ・ひろ・もと。
「神(金)」:示(祭壇)と申を組み合わせた形声文字。シン・ジン・かみ・こう・かん。
申は、いなずまの伸びる姿を描いた象形文字。いなずまのように不可知な
自然の力のこと。のち不思議な力や目に見えぬ心の働きをもいう。
→かみ・心の働き・不思議な力。
人名・・・・(姓)あほ・か・かむ・きよ・しの・たる・みわ。
「祝(金)」:兄(人がひざまずいている様子)と示を合わせた会意文字。
シュク・シュウ・いわう。祭壇の前で神に言葉を述べる神主のこと。神に
めでたい言葉を告げることを表す。→めでたいことを喜ぶ・いわう・いわい。
人名・・・・い・いわい・とき・のり・はじめ・ほう・よし。
「城(金)」:城は、土と成を組み合わせた形声文字。ジョウ・しろ。
成は、戈(ほこ)と丁(うって固める)を合わせた字で、トントンたたいて
固める意を含む。住民全体をまとめて防壁の中に入れるため、土を盛って
固めた城のこと。→とりで・しろ。
人名・・・・・き・くに・さね・しげ・しろ・なり・むら。
「乗(金)」:乗は、人が木に登っている形からできた象形文字。ジョウ・のる。
→人が高い所にのること・乗り物にのる・つけこむ・掛け算。
人名・・・・あき・しげ・のり。
「気(木)」:気(氣)は、米と气を組み合わせた形声文字。キ・ケ。
气は、乙形に屈曲しつつ、息や雲気の上がってくるさまを描いた象形文字。
米をふかす時に出る蒸気(湯気)のこと。→空気・ガス・呼吸・自然の現象
心のうごき・ようす。
人名・・・・おき。
「倖(木)」:倖は、ニンベン(ひと)と幸を組み合わせた形声文字。コウ。
幸(手を上下からはさむ手かせを描いた象形文字。のち刑にかかることを
危うく免れた意となり、更に思いもよらず運よくはこんだの意。広く幸運の意)。
→思いもよらなかった幸運。
人名・・・・さち。
「候(木)」:候は、イ(人)と侯を組み合わせた形声文字。コウ・そうろう。
侯は、たれた的と、その的に向かう矢との字で的をねらいうかがう、の意。
候は弓矢で警護する武士。転じて爵位の名となる。うかがいのぞくの
意味をあらわし、転じて身分の高い人のきげんや動静をうかがうの意。
人名・・・・そろ・とき・みよ・よし・きみ。
「値(火)」:値は、イ(人)と直を組み合わせた形声文字。チ・ね・あたい。
直は、I(まっすぐ)と目とL(かくす)を合わせた字で、目をまともにあてて
隠れた物を直視することを示す。物のねうちにまともにあたる「値段」の意。
人名・・・・あう・あき・あきら。
「倍(水)」:倍は、イ(人)とホウを組み合わせた形声文字。バイ。
ホウは、否の変形で切り離し、降り切りの意を含む。解剖の剖(切り離す)
の原字。二つに切って分けること。二つに切るとその数は2倍になるので「倍」
の意味をあらわす。→ある数を何度も加えること・ある数を二つ合わせた数。
人名・・・・ます・やす。
「倣(水)」:イ(人)と方と攵(動作をあらわす記号)を合わせた形声文字。ホウ・ならう。
方は同じように左右に張り出たすきの柄のこと。似たものを左右に並べて比べ
合わせること。→まねる・ならう。
人名・・・・より。
「俸(水)」:俸は、イ(人)と奉を組み合わせた形声文字。ホウ。
奉は、両手と十印(物のしるし)と手を合わせた字で、ある物を両手で
おしいただくさまを示す。おしいただく給与のこと。→給料・月棒・年俸。
人名・・・・うけ・とも・ふち・な。
「倫(火)」:倫は、イ(人)と侖を組み合わせた形声文字。リン。
侖はA印(あつめる)と冊(竹札)を組み合わせた字で、短冊の竹札を
集めてきちんと整理するさまを示す。同類のものが順序よく並ぶの意を含む。
きちんと並んだ人間の間がらの意。→人として守るべきみち・すじみち。
人名・・・・おさむ・しな・つぐ・つね・とし・とも・のり・ひと・ひとし・みち・もと。
「修(金)」:修は、攸(ユウ:人の背中にサラサラと細く長く水を注いで行水をさせるさま)と
彡(飾り)を組み合わせた形声文字。シュウ・シュ・おさめる。
なめらかに細長く形を整うことをあらわす。→身につける・おさめる・なおす。
人名・・・・・あつむ・おさ・おさむ・さね・なお・なが・ながき・ながし・のぶ・のり・ひさ
まさ・みち・もと・もろ・やす・よし・よしみ。
「党(火)」:党は、もと「トウ」という音をあらわした「尚」(ショウ)と黒(わるい)を
組み合わせた形声文字。トウ。
多くの人が集まって、不正なやみ取り引きをすることをあらわす。→
考え方が同じ人々の集まり・なかま。
人名・・・・あきら・とも・まさ。
「兼(木)」:兼は、2本のイネと手を合わせた会意文字。ケン・かねる。
いっしょにして持つことをあらわす。→あわせもつ・かねる。
人名・・・・かず・かた・かぬ・かね・とも。
「准(金)」:准は、準の略字(俗字)。ジュン。
準は、サンズイ(水)と隹(スイ:ずっしち、落ち着く)と十を(集めそろえる)
とを組み合わせた字。水を落ち着けて水面を平らにそろえること。
水準・平均の意を含む。
人名・・・・のり。
「剛(木)」:剛は、岡(コウ:鋳型に火を加える形)とリ(刀)を合わせた形声文字。ゴウ。
鋳造の後に、その鋳型を裂き、器物を取り出すに用いるの材料にする
鋼(かたい鉄)のこと。のち広く、かたい・つよい、の意に用いる。
人名・・・・かた・かたし・こわし・たか・たかし・たけ・たけし・つよ・つよし・ひさ・まさ・よし。
「原(木)」:原は、厂(がけ)と泉(いずみ)を組み合わせた会意文字。ゲン・はら。
岩石の間のまるい穴から水がわく泉のこと。源の原字。水源であるから「もと」
の意を派生する。→ものごとのもと・はじめ・おこり・のはら。
人名・・・・おか・はじめ・はら・もと。
「員(土)」:員は、○印と鼎(かなえ:三木あしの器)を組み合わせた会意文字。イン。
丸い形の器を示し、圓(円)の原字。転じて、丸い形の物、また広く物を
数える単位に用い、さらに人員を数えることになった。→人や物などの数・
ある役目や仕事をする人。
人名・・・・かず・さだ。
「倉(金)」:倉は、食の略体と口印(入れる所)を組み合わせた形声文字。ソウ・くら。
食糧となる新穀や青草を入れる納屋。→くら。
人名・・・・くら。
「哲(火)」:哲は、口と折を組み合わせた形声文字。テツ。
折は、木を二つに切ったさまと斤(「おの」で切る)を合わせた字で、ざくんと
中断言動が明快に断ち切ること。→道理に通じている・道理に通じている人。
人名・・・・あき・あきら・さと・さとし・さとる・のり・よし。
「唐(火)」:唐は、口と庚(ぴんとはる)を組み合わせた形声文字。トウ・から。
庚は、Y型にたてた強い心棒を描いた象形文字。かたくしんの通ったさま。
口をぴんと張って開き、いばって大げさなことを言うこと。威勢がよい。
→昔、中国にあった国(トウ)・中国(から)・ぶつかる・でたらめ。
人名・・・・から。
「埋(水)」:埋は、土と貍(リ:音符)の略体を組み合わせた形声文字。マイ・うめる。
土で隠して見えなくする意。墨(黒い)・黙(声を出さない)・などと同系の
言葉。→うめる・うずまる。
人名・・・・・うめ。
「夏(木)」:頭上に飾り付けた大きな面をかぶり、足をずらせて舞う人(みこ・シャーマン)
を描いた象形文字。カ・ゲ・なつ。
大きな物でおおいかぶせるという意味から、人間や草木がさかんにしげって
大地をおおう季節をあらわす。→なつ。
人名・・・・なつ。
「娘(火・金)」:娘は、女と良(音符)を組み合わせた会意文字。ジョウ・ロウ・むすめ。
体がしなやかな若い女をあらわす。→その人の子である女・若い女の人。
人名・・・・ら。
「孫(金)」:孫は、子と糸(小さく細い系)を組み合わせた会意文字。ソン・まご。
小さい子どもを示す。のち右側に系をそえるが、系もまた、つないだ糸
のこと。子の系統をひく、いちだんと小さい子、すなわち「まご」のこと。
→むすめや息子の子ども。
人名・・・・さね・ただ・ひこ・ひろ・まご。
「宴(土)」:宴は、ウカンムリ(いえ)と晏の略体を組み合わせた会意文字。エン。
晏は、日と安(女性をなだめて家に落ち着かせること)を合わせた字で
日が上から下に落ちること。上から下に腰を落としてやすらかに落ち着く
意を含む。→さかもり・うたげ。
人名・・・・もり・やす・よし。
「家(木)」:家は、ウカンムリ(やね)と豕(ブタ)を組み合わせた形声文字。カ・ケ・いえ・や。
大切なブタに屋根をかぶせる様子をあらわす。そこから人の住む家を表す。
→すまい・いえ・一族・家柄・学問や芸能などの流派。
人名・・・・いえ・え・お・や・やか。
「宮(木)」:宮は、ウカンムリ(やね)と二つの口印(くちではなく建物のスペース)を組み合わ
せた会意文字。キュウ・ク・グウ・みや。
奥深く、いくむねもの建物があることを示す。王様の住む御殿をあらわす。→神社。
人名・・・・いえ・たか・みや。
「宰(金)」:宰は、ウカンムリ(いえ)と辛(刃物)を組み合わせた会意文字。サイ。
刃物を持ち家の中で肉を料理することを示す。広く仕事を裁断する意に
用いられる。→仕事をきりもりする・仕事をとりしきる主任。
人名・・・・おさむ・かみ・すず・ただ・つかさ。
「宵(金)」:宵は、ウカンムリ(いえ)と肖をくみあわせた形声文字。ショウ・よい。
肖(ショウ)は、小と月(肉)を合わせた字で素材の肉づきを削って小さくし
肖像をつくること。家の中にさしこんでいる日光が小さく細くなったとき。
→日が暮れてまもないころ・よい。
人名・・・・よい。
「容(土)」:容は、ウカンムリ(いえ)と谷を組み合わせた形声文字。ヨウ。
谷は中がくぼんで水の入る「たに」。からのワクの中に物を入れること。
また、その中身。人間の体の輪郭の中におさまったすがたも容姿という。
→入れる・なかみ・すがた・ありさま・聞き入れる・たやすい。
人名・・・・いるる・おさ・かた・なり・ひろ・ひろし・まさ・もり・やす・よし。
「射(金)」:原字は弓に矢をつがえている姿。のち、ち、寸(手)を添えた会意文字。
シャ・いる。射(弓をいる)は、張った弓の弦を放して緊張を解くこと。
→弓をいる・銃や大砲をうつ・いきおいよく出す。
人名・・・・・い・いり。
「展(火)」:尸(しり)と衣とエ印四つ(重しをかけること)を組み合わせた形声文字。テン。
からだを重しにして衣を尻の下や、おもしの下にしき、平らにのばすこと。
→ならべる・のび広がる・すみずみまで見る。
人名・・・・のぶ・ひろ。
「島(火)」:島は、山と鳥を組み合わせた形声文字。トウ・しま。
渡り鳥が休む海の中の小さい山のことで「しま」をあらわす。→周りを水で
かこまれた「しま」。
人名・・・・しま。
「峰(水)」:峰は、山とホウを組み合わせた形声文字。ホウ・みね。
左右の辺がヘ型に頂上で出あう姿をした山のこと。→高い山または
そのいただき。
人名・・・・お・たか・たかし・ね・みね。
「差(金)」:差は、穂先がたれさがった稲と左(物をささえる左手)を合わせた形声文字。
サ・さす。
左手で稲の穂をささえた時、穂の先がふぞろいにたれることから「そろわない」
「くいちがう」という意味をあらわす。→ちがう・ちがい・引き算の答え。
人名・・・・しな・すけ。
「師(金)」:師は、(積み重ね・集団)と(あまねし・すみずみまで広く)を組み合わせた
形声文字。シ。
広く人々を集めた大きな団体のこと。転じて、人々を集めて教える人をいう。
→人を教えてみちびく人・先生・軍隊。
人名・・・・かず・つかさ・のり・みつ・もと・もろ。
「席(金)」:席は、巾(ぬの)と庶(ショ)の略字とを組み合わせた形声文字。セキ。
巾印をつけて、下に敷くぬのやむしろのこと。→すわるところ。
人名・・・・すけ・のぶ・やす・より。
「帯(火)」:帯は、ひもを通した形とたれた布を合わせた会意文字。タイ・おび・おびる。
かざりをつるして腰に巻く、長いぬのの「おび」をあらわす。→おび・もつ・
身につける・あたり。
人名・・・・おび・たらし・よ。
「庫(木)」:庫は、广(いえ)と車を組み合わせた会意文字。コ・ク。
車や戦争の武器を入れておく建物をあらわす。→ものをしまっておく建物。
人名・・・・くら。
「座(金)」:座は、坐(ザ:二人の人が向き合って、土の上にすわる様子)と广(いえ)を
組み合わせた会意文字。ザ・すわる。
家の中で、人がすわる場所のこと。→すわるところ・星のあつまり・すわる・
劇団や劇場。
人名・・・・え・おき・くら。
「庭(火)」:庭は、广(いえ)と廷組み合わせた会意文字。テイ・にわ。
壬(テイ)は、人が足をまっすぐに伸ばしして立つ時の、すねの部分を示した
文字で廷(テイ)は、それに廴印(横に伸ばす)をつけ、まっすぐ平らに伸ば
したところを示す。屋敷の中の平らにまっすぐ伸ばした場所、つまり中庭のこと。
→にわ・家の中。
人名・・・・・なお・にわ・ば。
「修(金)」:修は、意味を表す彡(サン:飾る意)と音を表す攸(ユウ)とからなる形声文字。
シュウ・シュ・おさめる。塵(ちり)を払ってきれいに飾る意。
人名・・・・あつむ・おさ・おさむ・さね・なお・なが・ながき・ながし・のぶ・のり・ひさ・
まさ・みち・もと・もろ・やす・よし・よしみ。
「除(金)」:除は、彳(いく)と余を組み合わせた形声文字。ジョ。
余はスコップと両手を合わせた字で、両手とスコップを押し、土を向こうに
ゆるゆると延ばしやるさま。ゆるゆると、ゆとりをもって歩くこと。→ゆっくり・しずか。
人名・・・・やす・ゆき。
「徒(火)」:徒は、止(あし)と彳(いく)と土とを組み合わせた形声文字。ト。
陸地を一歩一歩あるくことを表す。→あるいていく・何も持たない・なかま・
でし・むだに。
人名・・・・かち・ただ・とも。
「悦(土)」:悦は、リッシンベン(こころ)と兌を組み合わせた形声文字。エツ。
兌(ダ)とは八(わける)と兄(頭の大きい子ども)を合わせた字で、子どもの
衣服を右に左にわけて脱がすさま。はぎとり分解する意を含む。心にあった
しこりを分解して取り去ること。しこりがとれて「よろこぶ」の意となる。
人名・・・・のぶ・よし。
「悟(木)」:悟は、リッシンベン(こころ)と吾を組み合わせた形声文字。ゴ・さとる。
吾は(X型に交差するさま)と口(くち)を合わせた字でX型に交差して語り
合うこと。神経が分散せずX型にある一点で交差して、はっと思いあたること。
→はっきり知る・さとる。
人名・・・・さと・さとし・さとる・のり。
「悌(火)」:悌は、リッシンベン(こころ)と弟(テイ:おとうと)を組み合わせた形声文字。テイ。
年下の弟として、兄に従う心構えのこと。→なかがよい・おとなしい。
人名・・・・とも・やす・やすし・よし。
「扇(金)」:扇は、戸(とびら)と羽(はね)を組み合わせた形声文字。セン・おうぎ。
戸や羽のように、パタパタと平らな面が動いてあおぐことを示す。→おうぎ・
あおぐ・おだてる。
人名・・・・み。
「振(金)」:振は、テヘン(手)と辰を組み合わせた会意文字。シン・ふる。
辰(シン)は、二枚貝が開いてピラピラと弾力性のある肉がのぞいたさまを
描いた象形文字。貝の舌のように小きざみにふるえ動くこと。→ふり動かす・
ふる・さかんになる。
人名・・・・とし・のぶ・ふり・ふる。
「料(火)」:料は、米と斗(ます)を組み合わせた形声文字。リョウ。
斗は、柄のついたひしゃくを描いた象形文字。穀物をザラザラとますに落として
入れ、かさをはかること。→(つかわれる)もの・代金・はかる。
人名・・・・かず。
「旅(火)」:旅は、(はた)と人二人を組み合わせた形声文字。リヨ・たび。
人々が旗の下に隊列を組むことを示す。いくつもならんでつらなるの意を
含む。軍隊の旅がその原義に近い。→たび・たびをする。
人名・・・・・たか・たび・もろ。
「晃(木)」:晃は、日と光を組み合わせた形声文字。コウ。
光は、火と人を合わせた字で、広がるひかりの意。光が四方に輝くこと。
→ひかりかがやく・あきらか。
人名・・・・あき・あきら・きら・てる・ひかる・みつ。
「時(金)」:時は、日(太陽)と寺を組み合わせた形声文字。ジ・とき。
寺は寸(手)と止(あし)を合わせた字で、手足を動かせて仕事をすること。
太陽が進んでいって、ときがたつこと。→月日のながれ・頃(ころ)・折(おり)。
人名・・・・これ・ちか・とき・はる・もち・ゆき・よし・より。
「晋(金)」:晋は、二本の矢と口印(目標)を組み合わせた形声文字。シン。
矢が並んで目標めがけてすすむさま。(進と同じく)ずんずんと伸び進むこと。
→ずんずんすすむ。
人名・・・・あき・くに・すすむ・ゆき。
「格(木)」:格は、木と各を組み合わせた形声文字。カク・コウ。
各は、夂(あし)と四角い石を組み合わせて足がかたい石につかえて止まったさま。
つかえになって物の進行を止める棒のこと。→しんになるもの・本質・きまり・
きそく・くらい・身分・手でうつ・たたく。
人名・・・・いたる・きわめ・ただ・ただし・ただす・つとむ・のり・まさ。
「桂(木)」:桂は、圭(△型にきちんとして恰好がよい)と木を組み合わせた形声文字。ケイ。
全体が△型に育ったよい形をしている木。→「かつら」の木・肉桂など、かおりの
良い木をまとめた呼び名。
人名・・・・かつ・かつら・よし。
「校(木)」:校は、木と交を組み合わせた形声文字。コウ。
交は、人が足をX型に交差させたさま。木の棒をX型に交差した「かせ」のこと。
また教えることと習うことが交差する所も含み、X型に交差して引きくらべる意
ともなる。→教えるところ・くらべる・しらべる。
人名・・・・とし・なり。
「根(木)」:根は、木と艮を組み合わせた形声文字。コン・ね。
艮(コン)は、目とヒ(ナイフ)を合わせた字で、頭蓋骨の目の穴をナイフで
えぐったことを示す。目の穴のように一定のところにとまって、とれない意を含む。
眼の原字。一か所にとどまって、ぬけない木のね。→草や木のね・もと・はじめ・
ものごとにたえる力。
人名・・・・ね・もと。
「栽(金)」:栽は、たちきることを示す形声文字。サイ。
植物のむだな枝葉を切って、ほどよく育てること。→苗木をうえる・そだてる。
人名・・・・たね。
「株(火・金)」:株は、木と朱を組み合わせた形声文字。チュ・シュ・かぶ。
朱は、木の幹を切ったことを示すが、のち切りかぶの木質部の赤い色の
意となる。朱の原義(切りかぶ)を示す。
草花の根もと・木を切りたおしたあとの根・特別の身分や権利・株式。
人名・・・・もと・より。
「桑(金)」:桑は大きな葉をつけた三本の枝を描いた象形文字と木を組み合わせた
形声文字。ソウ・くわ。
しなやかに曲がったくわの木。
人名・・・・・くわ。
「桃(火)」:桃は、木と兆を組み合わせた形声文字。トウ・もも。
兆は、亀甲・獣骨がぱんと割れてできたひびを描いた象形文字。ぱんと
左右二つに離れるさまで、二つに割れるモモの木のこと。
人名・・・・もも。
「桐(火)」:桐は、木と同(つつぬけ・つつ)を組み合わせた形声文字。トウ・ドウ。
その幹がつつ型をして、まっすぐのびる「きり」の木。
人名・・・・きり・ひさ。
「殊(金)」:殊は、歹(切り取った骨・死ぬ)と朱を組み合わせた形声文字。シュ・こと。
朱は、木を一印で切断するさまを示した字で、切り株のこと。株を切る
ように人の胴体を中ほどで切断すること。むかし特別に重い刑罰だった
ことから「特別」の意味をもつ。→とくべつである。
人名・・・・こと・よし。
「海(木)」:海は、サンズイ(水)と毎を合わせた形声文字。カイ・うみ。
毎の音が、灰(カイ)・悔(カイ)などと同じく、「くらい」意味をあらわし
暗い色をしたうみのこと。→うみ。
人名・・・・あま・うな・うみ・み。
「浩(木)」:サンズイと告(音符で告の原義と無関係)組み合わせた形声文字。コウ。
水勢のさかんなさま。広大の意味。→水がゆたかで広々している・ひろい・
数量が多い・ゆたか。
人名・・・・いさむ・おおい・きよし・はる・ひろ・ひろし・ゆたか
「浮(水)」:浮は、サンズイ(水)と孚(フ)を組み合わせた形声文字。フ・うく・うかぶ。
孚は、爪(手をふせた形)と子を合わせた字で、親鳥がたまごをつつむように
手でおおうこと。上から水をかかえるようにふせて、浮くこと。→うかぶ・うかべる
さまよう・うわついている。
人名・・・・ちか。
「浦(水)」:サンズイ(水)と甫(ホ:ぴったりとつける)を合わせた形声文字。ホ・うら。
水がひたひたとせかる岸。→水ぎわ・うみべ。
人名・・・・うら・ら。
「浪(火)」:浪は、サンズイ(水)と良を組み合わせた形声文字。ロウ。
良の甲骨文字は、○(穀物)を水でといできれいにするさま。清らかに
澄んだ意を含む。清らかに流れる水のこと。→なみ・さすらう・みだりに。
人名・・・・なみ。
「渉(金)」:渉は、サンズイ(水)と歩を組み合わせた会意文字。ショウ。
歩は、右足と左足を合わせた字で一足一足ふみしめて進むこと。
川をひと足ひと足ふみしめて、わたること。また離れた向こう岸にまでいきつく
ことから先方に関係する、の意に用いる。→水のある所を渡る・かかわる。
人名・・・・・さだ・たか・ただ・わたり・わたる。
「烈(火)」:列は、列と火を組み合わせた成形文字。レツ。
列は、歹(ほね)と刀を合わせた字で、骨や肉がいくつにも分裂するさま。
ほのおがいくつにも裂けて燃え広がること。→はげしい。
人名・・・・いさお・たけ・たけし・つよ・つら・やす・よし。
「特(火)」:特は、牛と寺を組み合わせた形声文字。トク。
寺は寸(手)と止(足)を合わせた字で、手足を動かして働くこと。また
じっと止める意も含む。群れの中でじっと立っている目だつ種牛のこと。
他から、とびぬけてすぐれていること。→とくべつな・すぐれている。
人名・・・・こと・よし。
「珠(金)」:珠は、玉と朱を組み合わせた形声文字。シュ。
朱は、木を一印で切断するさまを示した字で、切り株のこと。なお、切り
株の中心の木質部が赤いことより、朱(あかい)の意も含む。朱(あか)色の
珠のこと。また、朱の音「シュ」が「じっと止まっている」意味の「主」と同じ
ことから貝の中にじっととどまっている真珠の玉のこと。→しんじゅ・たま。
人名・・・・たま・み。
「班(水)」:班は、王(玉)二つとリ(かたな)を組み合わせた形声文字。ハン。
玉を刀で二つに切り分けること。切り分けた一つ一つをあらわす。→幾つかに
分けた時の、一つ一つのあつまり・はん。
人名・・・・つら・なか。
「畜(火)」:畜は、玄(黒い)と田を組み合わせた形声文字。チク。
栄養分をたくわえて作物をやしない育てる黒い土のこと。→かこって飼う動物・
かいそだてる・たくわえる。
人名・・・・ます。
「畔(水)」:畔は、田と半を組み合わせた形声文字。ハン。
半は、牛と八印(両方に分ける意)を合わせた字で、何かを二つに分けること。
なお牛はこの際、物の代表。田と田を二つにわける境界。→田と田を区切る
土を盛り上げたしきり(あぜ)・水ぎわ・ほとり。
人名・・・・くろ・あぜ・べ
「畝(水)」:畝は、田と十(十歩あるいてはかる)と久(人が背をかがめて歩くさま)とを組み
合わせた形声文字。ボウ・せ・うね。
農夫が十歩あるいて、十歩平方の田畑を区切るさまを示す。→作物を
うえつけるため土を細長く盛り上げたところ(うね)・昔つかわれた田畑の広さの
単位「一畝(せ)は、一反の十分の一、約1アール」
人名・・・・うね・せ。
「留(火)」:意味を表す「卯」と音を表す「「由」からなる形声文字。リュウ・ル・とめる。
動きやすいものを、ある場所の中にしばらくとどめることを示す。→とどまる・
そこにとどめる。
人名・・・・たね・と・とめ・ひさ。
「益(土)」:水の字を横にした形と皿(さら)を組み合わせた形声文字。エキ・ヤク。
水がいっぱい溢れている様子をあらわす。→ます・ふえる・役に立つ・もうけ。
人名・・・・あく・あり・すすむ・のり・まし・ます・また・み・みつ・やす・よし。
「真・眞(金)」:ヒ(さじ)と鼎(かなえ:三本の器)を組み合わせた形声文字。シン・ま。
さじで器にすきまなくいっぱいに入れること。欠け目なく充実した状態の
こと。→うそがない・ほんとう。
人名・・・・・さだ・さな・さね・ただ・ただし・ちか・なお・ま・まき・まこと・まさ・ます・
また・まな・み。
「租(金)」:租は、禾(作物)と且を組み合わせた形声文字。ソ。
且(ショ)は、物を積み重ねたことを描いた象形文字で、一線上に物を
積み重ねたさま。上にのっかる意を含む。収穫した作物の上にかかって
徴収されるもに。→ねんぐ・ぜいきん・代金を払ってかりる。
人名・・・・つみ・みつぎ・もと。
「秩(火)」:秩は、禾(作物)と失(音符)を組み合わせた形声文字。チツ。
失(ぬける)とは、直接の関係はない。採り入れた作物を順序よく重ねて
びっしり詰め込む。転じて物事のきちんと重なった順序。整ったきまり。
人名・・・・さとし・ちち・つね。
「並・竝(水)」:並は、人が立っている姿を二つ組み合わせた会意文字。
ヘイ・なみ・ならべる・ならびに。
並ぶことを表している。→ならぶ・列をつくる・普通・なみ。
人名・・・・なみ・なめ・ならぶ・み・みつ。
「笑(金)」:笑は、夭(ヨウ:細くしなやかな人)と竹を合わせた形声文字。ショウ・わらう・えむ。
笑は、本来は細い竹のこと。転じて細くすぼめて「ホホッ」とわらうこと。→ほほえむ。
人名・・・・え・えみ。
「索(金)」:索は、両手で草茎(なわ)を交錯させている象形文字。サク。
一本づつはなれた細い繊維。転じて細い引きづな。→ひも・なわ・さがしもとめる。
人名・・・・もと。
「紙(金)」:紙は、糸(繊維)と氏を組み合わせた形声文字。シ・かみ。
氏は匙(さじ)と同じで、薄く平らな「さじ」を描いた象形文字。繊維をすいて
薄く平らにのばした「かみ」のこと。→かみ・新聞。
人名・・・・かみ。
「純(金)」:純は、糸と屯を組み合わせた形声文字。ジュン。
屯(トン)は、芽が地上に出かねて、ずっしりと精気をたくわえたさま。
布地の両端の房が、ずっしりと垂れたことを示す。房の色が一色であることから
「まじりけのない」という意味に使わせる。→まじりけがない・けがれがない。
人名・・・・あつ・あつし・あや・いたる・いと・きよし・すなお・すみ・つな・とう・まこと・よし。
「素(金)」:素は、垂(スイ:たれる)を略したのと糸を組み合わせた形声文字。ソ・ス。
一すじづつたれた、糸のもとになる繊維のこと。転じて、人工を加えたり結合
したりする前の、もととなるもの。→もとのまま・かざりけのない・もののもとに
なるもの・他に何もない・ただの・元素の名前につける言葉。
人名・・・・しろ・しりし・すなお・はじめ・もと。
「納(火)」:納は、糸と内を組み合わせた形声文字。ノウ・トウ・ナ・ナン・おさめる。
みつぎ物としておさめられた糸や繊維を、倉にしまっておさめること。→しまう・
おさめる・中に入れる・おわりにする。
人名・・・・おさむ・とも・のり。
「紛(水)」:紛は、糸(小さい物の代表)と分(分散する)を組み合わせた形声文字。
フン・まぎれる。小さいものが分散してみだれること。→いりまじる。
人名・・・・・お・もろ。
「紡(水)」:紡は、糸と方を組み合わせた形声文字。ボウ・つむぐ。
右と左の両側に、もとになる繊維を引っ張っておき、それをつむぎ合わせて
糸をつくること。より糸をつむぐこと。→繊維をより合わせて糸にする。
人名・・・・つむ。
「紋(水)」:紋は、糸と文(モン:土器につけたもよう)を合わせた形声文字。モン。
糸でかがったもよう。文が主に文章の意に転用されたので、紋が文の
原義をあらわすようになった。→もん・もよう・しるし。
人名・・・・あや。
「翁(土)」:翁は、羽と公(音符:長老)を組み合わせた形声文字。オウ。
鳥のふわふわしたのどの毛。なお「おきな(長老)」の意は、公(長老)と
同系の言葉に当てたもの。→男の年よりをうやまった言い方。
人名・・・・おい・おき・おきな・とし・ひと。
「耕(木)」:耕は、井(ケイ:四角のわく)と(土をほりおくす、すき)を組み合わせた形声文字
コウ・たがやす。
すきで田や畑を掘りおこして、タテ・ヨコのくぎりを入れること。→たがやす。
人名・・・・おさむ・たがやす・つとむ・やす。
「書(金)」:聿(ふで)と者(シャ:音符)を組み合わせた形声文字。ショ・かく。
筆で字を書きつけて、紙や木ぎれに定着させること。かきつけておくこと。
→字をかく・もじ・ほん・てがみ・帳簿。
人名・・・・のぶ・のり・ひさ・ふみ・ふむ・ふん。
「胸(木)」:胸は、匈(キョウ:くぼんだ穴を外からつつんだ様子)と月(からだ)を組み合わせた
形声文字。キョウ・むね。中に空洞をつつみこんだむね。
肺のある胸郭は、うつろな穴である。→むね・心・心の中。
人名・・・・むね。
「能(火)」:能は、月(肉)と(カメの足)とムを組み合わせた形声文字。ノウ。
カメのように粘り強い力を持って働くこと。→よくでぎる・はたらき・ちから・わざ。
人名・・・・たか・たう・ちから・のう・のり・ひさ・みち・むね・やす・よき・よし。
「航(木)」:航は、もと方と亢を組み合わせた形声文字。コウ。
亢(コウ)は、人の首がまっすぐ立つさま。舟が並んで堂々と進むこと。
→わたる・舟や飛行機ですすむ。
人名・・・・わたる。
「般(水)」:般は、板の形と殳(るまた:手で行われる動作をあらわすしるし)を合わせた
会意文字。ハン。板のように平らに広げる。
のちに般を舟の形に書くようになった。→めぐる・はこぶ・全体の様子。
人名・・・・かず・つら。
「蚊(水)」:蚊は、虫と文(細かい模様)を組み合わせた形声文字。ブン・か。
むしの「か」。小さいもののたとえに用いることがある。→か。
人名・・・・か。
「記(木)」:記は、言(ことば)と己(おのれ)を組み合わせた形声文字。キ・しるす。
己(キ)は、ふせた線がおきあがるさまで、起の原字。また己型のしるし
とみてもよい。手がかりを引きおこす言葉や目じるしのこと。また、その手
がかりをメモすること。→かきとめる・しるす・しるし・おぼえる。
人名・・・・しるす・とし・なり・のり・ふさ・ふみ・よし。
「訓(木)」:訓は、言(ことば)と川を組み合わせた形声文字。クン。
川(セン・クン)は、難所やしこりを貫通して流れる「かわ」を描いた
象形文字。言葉によって難題をほぐして通すこと。筋道を通して
説明すること。→教えみちびく・漢字にその字の意味をもつ日本語を
あてた読み方(くん)。
人名・・・・くに・しる・とき・のり・みち。
「託(火)」:託は、言(ことば)とタクを組み合わせた形声文字。タク。
タクは、植物の種がひと所に定着して、芽をふいたさまをあらわす字で
ひと所に定着するという意味を含む。言葉で頼んで、ひと所にあずけて
定着させること。ことづける。→たのむ・かませる・ほかのものをつかっていう・
かこつける。
人名・・・・より。
「貢(木)」:貢は、貝(財貨)と工を組み合わせた形成文字。コウ・ク・みつぐ。
工(コウ)は、上下の二線の間を縦の棒でつきぬいた姿を示す字で、つらぬいて
直通する意味を含む。地方でとれた産物をかついで、朝廷(天皇が政治をとって
いる所)におさめること。→品物をおさめる・みつぎもの。
人名・・・・すすむ・つぐ・みつぎ・みつぐ。
「財(金)」:財は、貝(財貨)と才を組み合わせた形声文字。サイ・ザイ。
才の原字は、流れを切り止める「せき」を描いた象形文字で適度に切る、の
意を含む。適度に切りもりして生活の素材に役立てるお金や品物のこと。
人名・・・・たか・たから。
「起(木)」:起は、走(足の動作)と己を組み合わせた形声文字。キ・おきる・おこる。
己(キ)は、曲がりつつおきあがるさま。または、注意をよびおこす己型の目印
をあらわす。下に休んでいたものいや目立たなかったものが、おきあがること。
→おきる・おこす・はじまり・おこり・はじめる。
人名・・・・おき・おこす・かず・たつ・ゆき。
「郡(木)」:郡は、君(クン:間に立って、まるくまとめる人)と邑(むら)を組み合わせた形声文字。
グン。都を中心に、そのまわりをとりまいている村や町のこと。→都道府県の市以外
の地域をいくつかに分けた区画。
人名・・・・くに・さと・とも。
「酒(金)」:酒は、サンズイ(水)と酉(さけつぼ)を組み合わせた会意文字。シュ・さけ・さか。
酋(シュウ)は酒壷から発酵した香りの出るさまを描いた象形文字で酒の原字。
壷の中のしるをしぼって造った「さけ」をあらわす。
人名・・・・さか・さけ・み。
「配(水)」:配は、酉(さけつぼ)と人のひざまずいた姿を組み合わせた会意文字。ハイ・くばる。
人が酒つぼのそばにくっついて離れないさまを示す。転じて、めいめいにくっつける
意をあらわす。→わりあてる・くばる・とりあわせる・したがえる。
人名・・・・あつ。
「針(金)」:針は金と十を組み合わせた形声文字。シン・はり。
皮や布地などを縫うための、とがった道具。→はり・漢方医術の一つで
その時の治療針。
人名・・・・・はり。
「陣(金)」:陣は俗字でづす。ジン。
戦闘の構えを示すためにならべた、軍勢や防御物。また、その構えの形。
→軍隊の配置・たたかい・ひとしきり続くもの。
人名・・・・つら・ぶる。
「陳(火)」:陳は、古くは東(袋の形)二つと攴(動詞の記号)を合わせた形声文字。チン。
土のう(土を入れた袋)を一列に並べること。また並べたまま置き去りにする
意も含む。→ならべる・古い・のべる。
人名・・・・かた・つら・のぶ・のぶる・のり・ひさ・むね・よし。
「除(金)」:除は、阜(土盛り)と余を組み合わせた形声文字。ジョ・ジ・のぞく。
余(ヨ)はスコップと八印(左右に開く)を合わせた字で、スコップやてこで土や
雪を左右に押しのけることを示す。じゃまになる土を押しのばす意を含む。
→とりのぞく・わる・わり算。
人名・・・・きよ・さる・のき。
「陛(水)」:陛は、きちんと並んだ階段の意をもつ形声文字。ヘイ。
宮殿の階段の意味として使い、遠回しに「天子」のことを指す。
→天皇をうやまう言葉。
人名・・・・きざ・のぼる・のり・はし・より。
「馬(水)」:馬は、うまの形をあらわした象形文字。バ・マ・うま。
人名・・・・うま・たけし・ま・むま。
「高(木)」:高は、大地に立てた高い建物を描いた象形文字。コウ・たかい。
→身分や程度がたかい・いばる・たかぶる・ものの量(たか)。
人名・・・・あきら・うえ・かぎり・すけ・たか・たかい・たかし・たけ・ほど。
「鬼(木)」:鬼は、大きな丸い頭をして足元がはっきりしない、死んだ人の魂を
あらわした象形文字。キ・おに。→死者の魂・おに・ばけもの。
人名・・・・おに。
【11画】
「茎(木)」:茎はクサカンムリ(植物)とケイ(まっすぐのびる)を合わせた形声文字。ケイ・くき。
ケイは上下のわくの間に、たて糸をぴんと張った姿。
まっすぐにのびた草のこと。→植物の「くき」。
人名・・・・くき。
「叙(金)」:叙は、余と又(手)を組み合わせた形声文字。ジョ。
余は、土や物を押しのべるスコップと八(わける)を合わせた字。
しだいに押しのばす動作を示す。固まったものを少しずつ展開し
陳述する意となる。→のべる・順序をつける。
人名・・・・のぶ・みつ。
「専(金)」専は、一つにまとめる・ひとすじにという意味をもつ形声文字。セン・もっぱら。
→そのことばかり・もっぱら・ひとりじめにする。
人名・・・・・あつし・あつむ・たか・もろ。
「昼(火)」:筆を手に持つ姿と日を四角に区切った形を合わせた形声文字。チュウ・ひる。
日の照る時間を、ここからここまでと筆に区切って書くさまを示す。一日のうち
主となり中心となる時のこと。→ひる・まひる。
人名・・・・あき・あきら・ひる。
「浄(金)」:サンズイ(水)と争(音符:争の原義に無関係)を合わせた形声文字。ジョウ。
→きよい・きれいな・きよめる・きれいにする。
人名・・・・きよ・きよし・しず。
「浅(金)」:浅は、形声文字。セン・あさい。
小さく少ない意を含む。水が少なくてあさいこと。→色がうすい・あわい。
学問や知識がとぼしい。
人名・・・・あさ。
「研(木)」:研は、幵(ケン:二つの物の表面をといで高さをそろえたさま)と石を
組み合わせた形声文字。ケン・とぐ。
石の表面をといで平らにすること。→みがく・とぐ・物事の道理をきわめる。
人名・・・・あき・きし・きよ。
「荘(金)」:荘は、クサカンムリと壯(すらりと長い)を組み合わせた形声文字。ソウ。
壯は、士(おとこ)と爿(ショウ:寝台にする長い板を縦に描いた象形文字)
を合わせた字で、堂々とした背たけの長い男のこと。草のたけが長く
おいたつこと。転じて、形が整って勢いが盛んである意。また、長細い
草ぶきの納屋・いなかの農家のこと。→おごそか・いかめしい・やしき。
人名・・・・さこう・たか・たかし・ただし・まさ。
「匿(火)」:匿は、若(柔らかい桑の葉)と匚(かくす)を合わせた形声文字。トク。
蚕に与える桑の葉を容器の中にびっしりとしまいこむことを示す。
枠や囲いの中に入れてかくすこと。→かくれる・かくす。
人名・・・・のく。
「従(金)」:従は、止(あし)と彳(いく)と从を組み合わせた形声文字。ショウ・ジュ・
ジュウ・したがう。
从(ジュウ)は、前の人のあとに後ろの人がつきしたがうさま。Aのあとに
Bがつきしたがうこと。→したがう・したがえる・けらい・〜より。
人名・・・・しげ・つぐ・より。
「敏(水)」:敏は、毎と攴(動詞の記号)を合わせた形声文字。ビン。
毎は、(頭に髪をゆったさま)と母を合わせた字で、次々と子を産む
ように次々と生じる事物を一つ一つさす指示詞に転用された。
休まず、どんどん動くことを示す。→すばやい・知恵が働く・気がつく。
人名・・・・さと・さとし・すすむ・つとむ・と・とし・はや・はやし・はる・ゆき・よし。
「朗(火)」:朗は、良と月を組み合わせた形声文字。ロウ・ほがらか。
良は○型の穀粒を水で洗い、きれいにしたさまを表す字で、清らかで
曇りがない、の意を含む。月が清くすんでいること。→あかるい・ほがらか・
はっきりと声を出す。
人名・・・・あき・あきら・お・さえ・とき・ほがら。
「梅(水)」梅は、木と毎を組み合わせた形声文字。バイ・うめ。
毎は、(頭に髪をゆったさま)と母を合わせた字で、母と同系であるが、特に
次々と子を産むことに重点をおいた言葉。母親がどんどん子供を産むように
たくさん実をならせる梅の木のこと。→うめ・うめの実。
人名・・・・・うめ・め。
「祥(金)」:祥は、示(まつり)と羊を組み合わせた形声文字。ショウ。
羊(ひつじ)は、古人が家畜として常用し、その姿のよいものを犠牲したので
よい形の代表とみなされた。神の意志が、ある姿や形をとってあらわれること。
めでたいしるしのあらわれ。→めでたいこと・めでたいしるし。
人名・・・・あきら・さか・さき・さち・さむ・ただ・なが・やす・よし。
「造(金)」:造はシンニュウ(足の動作)と告(くっつける)を合わせた形声文字。ゾウ・つくる。
告は、牛と口(わく)を合わせた字で、牛の角(つの)にくっつけるとめ木のこと。
ある所まで届けてくっつくこと。また、材料をくっつけ合わす、の意味をあらわす。
→つくる・きわめる・
人名・・・・いたる・なり・みやつこ。
「速(金)」:速は、シンニュウ(足の動作)と束を合わせた形声文字。ソク・はやい・すみやか。
束は、木の枝を○印のわくでたばねたさまを示す字で、ぐっとちじめて間をあけ
ないの意を含む。間のびしないよう、歩幅をつめてはやく歩くことをあらわす。
→うごきやはやさがはやい。
人名・・・・ちか・つぎ・とう・はや・はやし・はやみ・めす。
「通(火)」:シンニュウ(足の動作)と甬(ヨウ)を合わせた形声文字。ツウ・ツ・とおる・かよう。
甬(ヨウ)の字は、人が足でとんと地板をふみとおすこと。途中でつかえないので
つきぬけること。→とおる・かよう・しらせる・あることに詳しい。
人名・・・・とお・とおり・とおる・なお・ひらく・みち・みつ・ゆき。
「途(火)」:途は、シンニュウ(すすむ)と余(おしのばす)を合わせた形声文字。ト。
余は、スコップップで土を押し広げるさまと八印(分散させる)を合わせた字で
ゆったりとのばし広げる意をあらわす。長くのびている道のこと。→すじみち。
人名・・・・とお・みち。
「透(火)」:透は、シンニュウ(すすむ)と秀(ぬけでる)を合わせた会意文字。トウ・すく。
それだけがぬけとおる・すきとおるの意味をあらわす。→とおる・おれる・すける。
人名・・・・すき・すく・とお・とおる・ゆき・ゆく。
「連(火)」:シンニュウ(すすむ)と車を組み合わせた会意文字。レン・つらなる・つれる。
いくつもの車がつらなって進むことを示す。→つらなる・つづける・つれていく。
人名・・・・つぎ・つら・まさ・むらじ・やす。
「乾(木)」:乾は、旗が高くなびくさまと日(太陽)と乙印(伸び出る)とを組み合わせた
形声文字。カン・かわく。
太陽が旗のように高く上がるさまを示した、高く明るくかわくの意を含む。
→かわく・かわかす・方位は北西(いぬい)。
人名・・・・きみ・すすむ・たけし・つとむ・ふ。
「偶(木)」:偶は、イ(人)と禺を組み合わせた形声文字。グウ。
禺は、上部が大きい頭・下部が尾で大頭の人まねざるを描いた象形文字。
人に似た姿であることから、人形の意となり、本物と並んで対をなすことから
偶数の偶の意となる。→ならぶ・人形・たまたま・二つで割り切れる数。
人名・・・・ます。
「健(木)」:健は、イ(人)と建を組み合わせた形声文字。ケン・すこやか。
建は、聿(筆の原字。筆を手でたてて持つさま)とエンニュウ(あるく)を合わせた
字で、すっくと立つ・からだを立てて歩くの意を含む。建が単に「たつ」の意となった
ため、健の字で、体を高くたてて行動する、の原義を示す。→じょうぶ・すこやか。
人名・・・・・かつ・きよ・きよし・たけ・たけし・たける・たつ・たて・たる・つよ・つよし
とし・まさる・やす。
「停(火)」:停は、イ(人)と亭を組み合わせた形声文字。テイ。
丁は釘(くぎ)の原字で、ある点につんとささって動かない、の意を含む。
亭は、高(高い建物)の略体と丁を合わせた字で、建物の土台が棒をたてた
ように動かないさま。人がひと所にじっととまって動かないこと。→とどまる・とまる。
人名・・・・とどむ。
「偏(水)」:偏は、イ(人)と扁を組み合わせた形声文字。ヘン・かたよる。
扁は、戸(平らな板)と冊(薄いたんざく)を合わせた字で、薄く平らにのびた
の意を含む。平らにのびれば行き渡る、また、周辺に行き渡ると、周辺は中央
から離れる、の意を派生する。中心から離れてかたよった意→かたよる・へん。
人名・・・・つら・とも・ゆき。
「偉(土)」:偉は、イ(人)と韋(まるくて大きなかたまり)を組み合わせた形声文字。
イ・えらい。
韋(イ)は、口(中心となる場所)とめぐりあるく左右の足を合わせた字で
ロータリーをぐるりとめぐって歩くこと。人や建物などの外形が大きくて、目立つ
ことをあらわす。→すぐれている・えらい・りっぱ。
人名・・・・いさむ・おうい・たけ・より。
「副(水)」:副は、腹がふくれ、いっぱい酒のはいる「とっくり」を描いた象形文字とリ(刀)を
組み合わせた形声文字。フク。
剖(ホウ)と同じく、もと、二つに切り分けることであるが、むしろその二つが
ぴたりとくっついてペアをなす意に専用される。→つきそう・かしらのつぎ。
人名・・・・すえ・すけ・そえ・つぎ・ます。
「勘(木)」:勘は、甚(深い)と力を組み合わせた形声文字。カン。
甚は、甘(うまい物)と匹(ペアをなしてくっつく意で、男女の性交を示す。
色ごと)を合わせた字で、食道楽や色ごとに深入りすること。程度が深く
強いこと。奥深くまで徹底して突き詰める意。→しらべ考える・物事を
みぬく心の働き。
人名・・・・さだ・さだむ・のり。
「動(火)」:動は、力と重を組み合わせた形声文字。ドウ・うごく。
重は、人と東(つらぬく)と土を合わせた字で、人が上から下に地面に
向かってトンと重みをかけること。もと、足でトンと地面を突く動作。のち
広く静の反対、つまり「動く」の意に用いられる。→うごかす・ふるまう。
人名・・・・いつ。
「務(水)」:務は、矛(ム)と力を組み合わせた形声文字。ム・つとめる。
矛は、困難を排して切り進む「ほこ」。無理に局面を打開する努力を示す。
困難を克服しようときりこむこと。→(役目を)つとめる・つとめ。
人名・・・・かね・ちか・つとむ・つよ・なか・みち。
「唱(金)」:唱は、口と昌を組み合わせた形声文字。ショウ・となえる。
昌は、日と曰(エツ)を合わせた字で、明白にものをいうこと。また、長く伸ば
して唱えること。昌が「昌明(明らか)」の意に専用されたため、唱の字が
つくられて原義をあらわした。→となえる・うたう。
人名・・・・うた・となう。
「参(金)」:参は、ひざまずいた人、すなわち女の頭に簪の珠キが燦然と美しく光っている
形を表す象形文字と音をあらわす「彡」とからなる形声文字。サン・まいる。
人名・・・・かず・ちか・なか・ほし・み・みち・みつ。。
「叙(木)」:意味をあらわす「攴(ボク)」と音を表す「余(ヨ)」を合わせた形声文字。ジョ。
→順序をつける・ついで(叙次)・位をさずける(叙位)・のべる(自叙)。
人名・・・・・のぶ・みつ。
「啓(木)」:啓は、戸と攵(動詞の記号)と口を組み合わせた形声文字。ケイ。
閉じた戸を手で開くこと。また、戸を開くように、閉じた口を開いて陳述する意。
→(人の目をひらいて)教え導く・ひらく・もうしあげる。
人名・・・・あきら・さとし・たか・のぶ・のり・はじめ・はる・ひら・ひらき・ひらく・ひろ・
しろし・ひろむ・よし。
「唯(土)」:唯は、口と隹(スイ)を組み合わせた形声文字。イ・ユイ。
本来は「これ」と指定する言葉。強く「これだけ」と限定することから「ただ」
の意の副詞となる。→ただ・それだけ。
人名・・・・ただ。
「商(金)」:高い台と章(ショウ:音符)の略体と口とを合わせた形声文字。ショウ・あきなう。
平原の中の明るい高台のこと。のち、その高台に住む人々が、生活のために
品物を売り歩いたところから、「あきない」の意となる。→品物を売り買いする
・あきなう(人)・割り算の答え。
人名・・・・あき・あつ・ひさ。
「問(水)」:問は、門(モン:二枚のとびらを閉めて、中をかくす様子)と口を合わせた
形声文字。モン・とう。
心の中にかくれている事を言葉で調べ出すことを表す。→聞きただす・
たずねて行く。
人名・・・・ただ・よ。
「國(木)」:國は、口(かこい)と或を組み合わせた会意文字。コク・くに。
或は、口印を上下両線で区切り、そこに標識の杭をたてること。
のち戈(ほこ)の形となり、ほこで守る領域を示す。
わくで境界を限る意を含む。→くに・日本の。
人名・・・・くに・とき。
「域(土)」:域は、土と或を組み合わせた会意文字。イキ。
或(ワク)は、戈(ほこ)と口(四角い範囲)を合わせた字で四角い場所を
くぎって武器で守る意を示す。或が有に借用され「或人(あるひと)」の
或の意に転用されたため、域の字で或るの原義をあらわすようになった。
→限られた範囲。
人名・・・・むら・くに
「基(木)」:基は、土と其を組み合わせた形声文字。キ・もと・もとい。
基(キ)は、四角い箕(み:穀物をふるう農具)を描いた象形文字で
四角い意を含む。四角い土台のこと。→ものごとの土台・もととなる・もとづく。
人名・・・・のり・はじむ・はじめ・もと・もとい。
「執(金)」:執は、手錠と人が両手をだしてひざまずいた姿を組み合わせた会意文字。
シツ・シュツ・とる。 座った人の両手に手錠をはめ、しっかりと捕まえた
さまを示す。→とる・おこなう・こだわる。
人名・・・・とる・もり。
「堂(火)」:堂は、土と尚を組み合わせた形声文字。ドウ。
尚(ショウ)は窓から空気が高く立ち上るさまを示し、広く高く広がる
意うぃ含む。広く高い土台のこと。転じて、広い高い土台にたてた表御殿
をいう。→神や仏を祭る建物・大勢の人が集まる大きな建物・りっぱ。
人名・・・・たか。
「培(水)」:培は、土とバイ(音符)を組み合わせた形声文字。バイ・つちかう。
倍(二つに割って、そばにそえる)・陪(寄り添う)・副(主たる者に寄り添う)
などと同系の言葉。草木の根が露出しないように、土をのせかけること。
→養い育てる。
人名・・・・ます。
「婆(水)」:婆は、女と波を組み合わせた形声文字。バ。
波はサンズイ(水)と皮を合わせた字で、水面がななめにかぶさる「なみ」。
背がななめに傾いた女の人。腰の曲がったおばあさんのこと。→老女。
人名・・・・ばば。
「寅(土)」:原字は、矢と両手を合わせた会意文字。イン。
矢をまっすぐ伸ばす意を示す。寅は、それにウカンムリ(いえ)を添えた字で
家の中で体をのばして、居住まい(座った姿)を正すこと。→十二支のとら。
人名・・・・つら・とも・とら・のぶ・ふさ。
「寄(木)」:寄は、ウカンムリ(いえ)と奇を組み合わせた形声文字。キ・よる。
奇は、大(ひと)と可(くっきりと屈曲したさま)を合わせた字で、
からだが一方に片寄った足の不自由な人。平均を欠いて片方
による意を含む。たよりとする家の方に片寄って、寄りかかること。
→あずける・よせる・たちよる。
人名・・・・より。
「寂(金)」:ウカンムリ(いえ)と叔を組み合わせた形声文字。セキ・ジャク・さびしい。
叔は、つるの巻いた豆の形と小と又(手)を合わせた字で、小さい豆や
そばの実を手で拾うこと。細く小さい意を含む。家の中の人声が細く小さく
なったさまを示す。→さびしい・しずか。
人名・・・・しず・ちか・やす。
「宿(金)」:宿は、それに入(人)とウカンムリ(やね)を加えた会意文字。
シュク・やどる・やど。
宿の原字は、四角い物が縮んで、しわのよったさま。また、□印で表して
いる布団(ふとん)に二人の人が縮んで寝るさまと考えてもよい。
狭いところに縮んで泊まる家のこと。→やど・とまる・前からの。
人名・・・・いえ・おる・すみ・やど。
「将(金)」將は、爿と月(肉)と寸(手)を組み合わせた形声文字。ショウ。
爿(ショウ)は、長い台を縦に描いた字で、長い意を含む。もと一番長い
指(中指)を将指といった。転じて、手で物を持つ、長となってひきいる
などの意味を派生する。→ひきいる・ひきいる人・軍隊などで階級を
あらわす言葉。
人名・・・・すけ・すすむ・たくす・ただし・たもつ・のぶ・はた・ひとし・まさ・もち・ゆき。
「尉(土)」:尸(しり)と二(ならべる)と寸(手)と火(火のし・炭火を入れて使う・ひしゃく
形のアイロンの意)を組み合わせた形声文字。イ。
しりの下に物を並べ、重みをかけ、さらに火のしをかけて押さえるさまを
示す。熨(ひのし)の原字。転じて不良のやからを鎮圧して押さえる武官
の意となる。→火のしをすること・官名。
人名・・・・じょう・やす。
「崇(金)」:山と宗(音符・たっとぶ)を組み合わせた形声文字。スウ。
山が縦に高くそびえているさま。縦(ショウ:たて)と同系の言葉。転じて
けだかい。→けだかい・たっとぶ。
人名・・・・たか・たけ。
「密(水)」:密は、ウカンムリと必と山とを組み合わせた形声文字。ミツ。
必は両側からぴたりとあて木を棒に当て、木を締め付けるさまを示す
象形文字で、すきまなくひっつく意を含む。深く閉じて人の近づけない山。
→ひそか・すきまがない・したしい。
人名・・・・たかし・ひそか。
「帯(火)」:帯は「帶」の略字で「おびる」→「おび」の意となった会意文字。タイ・おび。
腰に付けていろいろな物をおびる布のこと。
人名・・・・おび・たらし・よ。
「常(金)」:常は、裳(ショウ:長いスカート・はかま)の略体と巾(ぬの)を組み合わ
せた形声文字。ジョウ・つね・とこ。
長いスカートのこと。のち、時間が長い・いつまでも長く続く、の意となる。
→いつも・ふつうの。
人名・・・・つね・つら・とき・ときわ・とこ・のぶ・ひさ・ひさし。
「帳(火)」:帳は、巾(ぬの)と長を組み合わせた形声文字。チョウ。
長は、長く頭髪をなびかせた老人の姿。長い垂れ布のこと。のち長い
布や幕を数える単位ともなった。→ノート・ちょうめん・幕。
人名・・・・はる。
「康(木)」:庚(コウ:糸巻きの心棒を両手でささえる様子)と米のしるしを組み合わ
せた会意文字。コウ。
かたい筋(すじ)のはいった穀物の外皮のこと。転じて「丈夫でかたい」
「すじが通っている」などの意味を表す。→やすらか・すこやか・じょうぶ。
人名・・・・しず・しずか・みち・やす・やすし・よし。
「庸(土): 庸は、 庚と用を組み合わせた形声文字。ヨウ。
庚(コウ)は、しん棒を手に持つさまをあらわす。棒を手にもって突き通すこと。
通と同じく通用する・普通の、などの意を含む。また用(もちいる)と同じ意
にも使われる。→人をつかう・かたよらない・ふつうの。
人名 ・・・・ いさお・つね・にぶ・のり・もち・もちう・やす。
「張(火)」:張は、弓と長を組み合わせた形声文字。チョウ・はる。
長は、長く頭髪をなびかせた老人の姿。弓の端から端まで、弦をを長く伸ば
してはること。ぴんと長く平らに伸びる意を含む。→ぴんとはる・大きくする。
人名・・・・つよ・とも・ばり・はる。
「授(金)」: 授は、「手」と「受」を組み合わせた会意文字。ジュ・さずける。
受は、爪(手)と又(手)と舟(音符)を合わせた字で、物を手から手に
渡して受けること。舟は音符で意味に関係ない。渡して受けとること。
→さずける・あたえる。
人名・・・・さずく。
「推(金)」:推は、「手」と「隹」を組み合わせた形声文字。スイ・おす。
隹(スイ)は、ずんぐりと下ぶくれした鳥の姿をあらわす。ずっしりと重みや力を
かけて、手でおすこと。→前へすすめる・おしはかる・よいものとしてすすめる。
人名・・・・ひらく。
「接(金)」:接は、「手」と妾を組み合わせた形声文字。セツ・つぐ。
妾(ショウ)は、辛(刃物)と女を合わせた字で、刃物で入れ墨をした女
奴隷のこと。もっぱら男と交接し接待する女であった。相手とくっつく動作
を示す。→ちかづく・つながる・つなぐ・もてなす。
人 名・・・・つぎ・つぐ・つら・もち。
「掃(金)」:掃は、「手」と「帚」を組み合わせた形声文字。ソウ・はく。
帚(ソウ)は、ほうきを持ったさまを示す字。ほうきで地表を引っかくこと。
→はらいきよめる・すっかりとりのぞく。
人名・・・・かに・のぶ。
「排(水)」:排は、「手」と「非」を組み合わせた形声文字。ハイ。
非は、羽が左と右とにそむいたさまを描いた象形文字で、左右に払いのける
という拒否の意味をあらわす。じゃまな物を左右におしのける。左右に開いて
横に並べる→おしのける。
人名・・・・おし。
「救(木)」:救は、「求」と攴(動詞の記号)を組み合わせた形声文字。キュウ・すくう。
求は、動物の毛皮を引き締めて、体に巻くさまを描いた象形文字で
引き締める意を含む。ぐいと引き締めて(身投げや失敗などを)くいとめる
こと。→たすける・すくう。
人名・・・・すけ・たすく・なり・ひら・やす。
「族(金)」:族は、「はた」と「矢」を組み合わせた形声文字。ゾク。
旗の下に矢を集めて置いたさま。同じ種類のものをあつめて、まとめる
こと。→身内・血つづき・なかま・同類。
人名・・・・えだ・つぎ・つぐ。
「晩(水)」:晩は「日」と「免」を組み合わせた形声文字。バン。
免は、分娩の娩の原字で、ここでは単なる音符である。暗くてものが
見えないこと。暗くてものが見えない頃の意味をあらわす。夕方から
夜にかけての時刻。→日暮れ・夕暮れ・夜・おそい・おわりのころ。
人名・・・・かげ・くれ・おそ。
「望(水)」:望の原字は臣(目の形)と人が伸び上がって立つさまを示す。望は、それに
月と亡(ボウ:モウ:音符)を加えた形声文字。ボウ・モウ・のぞむ。
人名・・・・のぞむ・み・もち。
「條(金)」:攸(ユウ:人の背中に細く長く水をかけるさま)と木を組み合わせた
形声文字。ジョウ。
細く長い木の枝のこと。→すじみち・一つずつ書き分けたもの。
人名・・・・え・えだ・なが。
「設(金)」:設は「かけや」で「くさび」を打ち込む意すなわち建設の意を含む会意文字。
セツ・もうける。
もと、(のみ)と棒と(手)を組み合わせた字でのみをたたいて何かをすえ
つけることを示す。のち、のみが「言」にかわって言葉を組み立てるから、ものを
組み立てる意味にかわった。→つくる・そなえつける。
人名・・・・おき・のぶ。
「混(木)」:混は、サンズイ(水)と昆(まるくまとまる)を組み合わせた形声文字。
コン・まぜる・まじる。
昆は日と比(ならぶ)を合わせた字で、たくさんの人が太陽のもとに並んだ
ことを表す。まるく一つの群れをなした仲間のこと。水だけでなく色々な
ものがいりまじって区別がなくなること。→まぜる・まざる・まじる。
人名・・・・ひろ・むら・むろ。
「淑(金)」:淑は、サンズイ(水)と叔を組み合わせた形声文字。シュク。
叔ちは、ト(豆のくき)と小と又(手)を合わせた字で、取り残しの豆や
落穂を拾い集めること。にち、菽(シュク:小粒の豆)のことから小さく
締まったもの、の意に用いる。こじんまりとして控え目なこと。水を加えて
清らかな意をそえた。→しとやか・したう・よい。
人名・・・・きよし・すえ・すみ・とし・ひで・ふかし・よ・よし。
「淳(金)」:「淳は漬なり」とあるように、漬(シ:ひたすら)の意の形声文字。ジュン。
→まごころがあつい・質素でかざりけがない・きよい・まじりけがない・すなお。
人名・・・・あき・あつ・あつし・きよ・きよし・すな・すなお・ただし・とし・まこと・よし・ぬ。
「深(金)」:深は、サンズイ(水)とタンを組み合わせた形声文字。シン・ふかい。
タンは、穴(あな)と又(手)と火を合わせた字で、穴の中に奥ふかく
手を入れて、火をさぐるさま。水が奥ふかいこと。→ふかい・はなはだしい。
人名・・・・とお・ふか・ふかし・み。
「清(金)」:清は、サンズイ(水)と青を組み合わせた形声文字。セイ・ショウ・きよい。
「青」は、生(芽ばえ)と丼(井戸の中に清水のある姿)を合わせた字
で、清く澄んだことを示す。きよらかにすんだ水のこと。→きよい・にごりや
けがれがない・きよめる・きれいにしまつする・中国にあった王朝の名(しん)
人名・・・・きよ・きよし・すが・すみ・すむ。
「淡(火)」:淡はサンズイ(水)と炎を組み合わせた形声文字。タン・あわい。
静かに安定して、刺激のないこと→色や味がうすい・あっさりしている
塩分をふくまない・あわい。
人名・・・・あう・あわ・あわし・あわじ。
「添(火)」:添は、サンズイ(水)と忝を組み合わせた形声文字。テン・そえる。
忝(テン)は、心と天を合わせた字。紙のように薄い心のことで、平気で
はいられない「かたじけない」気持ちのこと。薄く平らな意を含む。
薄い紙をはりつけるように、上に水の層を加えること。→つけくわえる。
人名・・・・そえ。
「涼(火)」:涼は、サンズイ(水)と京を組み合わせた形声文字。リョウ・すずしい。
京は高い丘の上に家のあるさまを描いた象形文字で集落のある高い
丘のこと。風通しの良い丘の上のように水がひんやりしていること。
→すずしい・すずむ。
人名・・・・すけ。
「庶(金)」:金文によれば、意味を表す「火」と音を表す「石」とからなる形声文字。
ショ。→もろもろ・いろいろの・雑多な・数の多い。
人名・・・・ちか・もり・もろ。
「猛(水)」:猛は、ケモノへん(犬)と孟を組み合わせた形声文字。モウ。
孟は、子と皿(ふたをしたさら)を合わせた字で、ふたをして押さえた
のをはねのけてドンドン生長すること。押さえをきかずにいきりたって
出る犬。激しく外へ発散しようとする勢いを意味する。→あらあらしい。
人名・・・・たか・たけ・たけお・たけき・たけし・たける。
「率(火・金)」:玄(細いひも)と八印(はみ出た部分を左右に払い取ること)二つと
十(まとめる)を組み合わせた会意文字。リツ・ソツ・ひきいる。
はみ出さないように中心線に引き締めてまとめること。→ひきいる
かるがるしい・すなおでまじりけがない・わりあい。
人名・・・・のり・より。
「球(木)」:球は、玉と求を組み合わせた形声文字。キュウ・たま。
求は、動物の毛皮を引き締めて、体に巻くさまを描いた象形文字で
引き締める意を含む。中心に向けて、ぐいとひきしまった、まるい玉の
こと。→たま・まるい形をしたもの・投げたボール。
人名・・・・たま。
「現(木)」:王(玉:たま)と見(みえる)を組み合わせた形声文字。ゲン・あらわれる・
あらわす。目の前に形がはっきり見えることをあらわす。→あらわす・いま。
人名・・・・あり・み。
「理(火)」:理は、玉と里を組み合わせた形声文字。リ。
里は、田と土を合わせた字で「すじめ」をつけた土地のこと。宝石の
表面にすけてみえる。きちんとした「すじめ」のこと。→ととのえる
おさめる・ものごとのすじみち・りくつ・自然についての科学。
人名・・・・あや・おさ・おさむ・さだむ・すけ・たか・ただ・ただし・ただす・
とし・のり・まさ・まろ・みち・よし。
「産(金)」:産は、サンと生を組み合わせた形声文字。サン・うむ・うぶ。
母親のからだの一部がくっきりと切り離されて、子供がうまれること。
→子供をうむ・うまれる・ものをつくりだす・もとで。
人名・・・・うむ・ただ・むすび。
「略(火)」:略は、田と各組み合わせた形声文字。リャク。
各は、歩いていく人の足が四角い石や障害につかえた姿を示す。
転じて横に連なる道の意も含む。田畑を開拓して横に通る小筋を
設けること。転じて回りくどい手数を省く意。→はぶく・はかりごと・あらまし。
人名・・・・とる・のり・もと。
「眼(木)」:眼は、目と艮を組み合わせた形声文字。ガン・ゲン・まなこ。
艮は、目とヒ(小刀・ナイフ)を合わせた字で、小刀で目のまわりに
いつまでもとれない入れ墨をすること。または、小刀で彫ったような
穴にはまっている「め」。一定の座にはまって動かない意を含む。
→まなこ・大事なところ・物事を見抜く。
人名・・・・まくはし・め。
「移(土)」:移は、禾(いね)と多を組み合わせた形声文字。イ・うつる。
多(おおい)には直接の関係はない。もと稲の穂が風に吹かれて横へ
横へとなびくこと。横へずれる意を含む。→うつる・うつす。
人名・・・・のぶ・ひろ・や・よき・より・わたる。
「窓(金)」:窓は、ソウと穴を組み合わせた形声文字。ソウ・まど。
ソウは空気抜きのまどと心を組み合わせたて、風通しの良いまどを
あらわす。→まど・てんまど・けむりだし。
人名・・・・まど。
「章(金)」:章は、音(音楽)と十(まとめるしるし)を組み合わせた会意文字。ショウ。
音楽の一区切りをあらわす。まとまって目立つこと。→あきらか・しるし・
音楽や詩や文などの一区切り。
人名・・・・あき・あきら・あや・き・たか・とし・のり・ふさ・ふみ・ゆき。
「第(火)」:第は、竹と弟の略体を組み合わせた会意文字。ダイ。
弟(ダイ・テイ)は、くいにつるの巻いたさま。巻いたつるは一段一段と
段階をなす。竹の節が順序よく一段一段並ぶことを示す。→順序を
あらわす言葉・試験。
人名・・・・くに・つき。
「笛(火)」:笛は、竹と由(細い穴から抜き出す)を合わせた形声文字。テキ・ふえ。
由は細い口から液体を抜き取る壷の形を描いた象形文字。
竹の管から息をぬき出して鳴らす笛のこと。→ふえ。
人名・・・・ふえ。
「細(金)」:細は、糸(ほそいいと)とシンを合わせた形声文字。サイ・ほそい・こまか。
シンは小児の頭にある小さいすきまの泉門を描いた象形文字。
小さくこまかく分離していること→ほそい・こまかい・くわしい。
人名・・・・くわし。
「紫(金)」:紫は、糸と此を組み合わせた形声文字。シ・むらさき。
此(シ)は止(あし)と比(ならぶ)の略体を合わせた字で、両足が揃わず
ちぐはぐに並ぶこと。赤と青をまぜて染めた色がそろわず、ちぐはぐの中間色
となること。→むらさき色・しょうゆ。
人名・・・・むら・むらさき。
「終(金)」:終は、糸と冬を組み合わせた形声文字。シュウ・おわる。
冬(トウ)は、冬の貯蔵用の食物をぶらさげたさまを描いた象形文字。
収穫物をいっぱい蓄えた一年のおわり。糸巻きにいっぱい巻き付けて
たくわえた糸の玉のこと。最後までいきつく意。→おわる・おえる・おわり。
人名・・・・うむ・ただ・むすび。
「紹(金)」:紹は、糸と召を組み合わせた形声文字。ショウ。
召は、口と刀(半円の形をしたかたな)を合わせた字で半円を描いて
招き寄せること。糸の端と端とを半円を描いてまねきよせ、つなぐこと。
→ひきあわせる。
人名・・・・あき・つぎ・つぐ。
「組(金)」:組みは、糸と且を組み合わせた形声文字。ソ・くみ・くむ。
且(ショ)は、物を積み重ねたことを描いた象形文字で物を積み
重ねること。何本かの太糸を上へ上へ重ねるようにして編んだ組み
紐のこと。→くむ・くみたてたもの・学校のクラス(くみ)・ひとまとまり
になった物を数える言葉。
人名・・・・くみ・くむ。
「累(火)」:累は、ごろごろと積み重なったさまを描いた象形文字と糸を組み合わせた
形声文字。ルイ。糸でつなぐように、次々と連なってかさなること。
→かさねる・かさなる・つながる・かかわり。
人名・・・・たか。
「習(金)」:習は、羽と白(実は自の省略形)を合わせた形声文字。シュウ・ならう。
羽を重ねることから鳥が繰り返し羽を動かす動作をあらわす。
→くりかえしならう・まなぶ・なれる・ならわし。
人名・・・・しげ。
「翌(土)」:翌は、羽(翼の略。翼はもう一つあって対になるつばさ)と立を合わせた
形声文字。ヨク。もう一つ別の日のことで、あくる日という意味→つぎの。
人名・・・・あきら。
「脚(木)」:脚は、月(からだ)と去(ひっこむ・あとずさりする)と卩(人がひざを曲げた姿)
を組み合わせた形声文字。キャク・キャ・あし。
ひざのところで、うしろに曲がる足のこと。→あし・ももの下の部分・
下についてささえるもの・あしば・あしのある道具。
人名・・・・あし・し。
「船(金)」:船は、舟と八印(水がながれる)と口(あな)を組み合わせた形声文字。
セン・ふね。くぼみにそって水が流れるさま。水の流れにしたがって進む
ふねのこと。→ふね。
人名・・・・ふな・ふね。
「処・處(金)」:処は、足つきの四角い台と足を組み合わせた形声文字。ショ。
足を止めて、台にこしかけ、ある場所に落ち着くこと。→ところ・
しまつする・おちつく。
人名・・・・おき・おる・さだむ・すみ・ところ・ふさ・やす。
「術(金)」:術は、行(みち・やり方)と朮(ジュツ)を組み合わせた形声文字。ジュツ。
朮(ジュツ)は、茎にへばりつく「もちあわ」を描いた象形文字。長年の間
人がくっついて離れない通路をあらわす。転じて昔からそれにくっついて
離れないやり方、つまり伝統的な方法のこと。→わざ・やり方・方法。
人名・・・・てだて・みち・やす・やすし。
「規(木)」:規は、矢(直線を描くためのまっすぐな矢の棒)と見を組み合わせた
形声文字。キ。まっすぐな棒を2本組み合わせて、円をかくコンパスのこと。
よく見て、はかることや基準の意味をあらわす。→コンパス・定規・基準に
なるきまり・正しくする。
人名・・・・き・ただ・ただし・ただす・ちか・なり・のり・み・もと。
「許(木)」:許は、言(いう)と午を組み合わせた形声文字。キョ・ゆるす。
午(ゴ)は、上下に動かしてつく「きね(杵)を描いた象形文字。
上下にずれや幅をもたせて、まあこれでよしといってゆるすこと。
→ききいれる・ゆるす。
人名・・・・もと・ゆく。
「訪(水)」:訪は、言(ことば)と方を合わせた形声文字。ホウ・おとずれる・たずねる。
方は、両側に柄のはり出た「すき」を描いた象形文字で、右と左に
はり出す、の意を含む。右に左にと歩いて、言葉でたずね廻ること。
→人をたずねる・さがしもとめる。
人名・・・・こと・み・みる。
「貨(木)」:貨は、貝(貨幣)と化(姿をかえる)を組み合わせた形声文字。カ。
化の字の左は正常に立った人、右は妙なポーズに体位をかえた人。
姿をかえてもとと違った形になること。いろいろな品物にかえることの
できるお金のこと。→おかね・しなもの。
人名・・・・たか。
「貫(木)」:貫はもと、丸い貝を二つひもで抜き通した姿を描いた象形文字。
カン・つらぬく。のち、毋(抜き通す)と貝(貨幣)を合わせた字となる。
→つらぬく・昔、日本で使っていた重さの単位。(一貫は約3.75kg)
人名・・・・つら・とおる・ぬき。
「販(水)」:販は、貝(ねうちのあるもの)と反を組み合わせた形声文字。ハン。
反は、厂(垂れた布)と又(手)からなり、手で布をそり返らせることを
示す。そり返る・逆方向に戻る、という意味を含む。行ったり帰ったり
出したり戻ったりして品物を売り歩くこと。→品物を売る行商。
人名・・・・ひさ。
「郭(木)」:郭は、意味を表す邑と音をあらわす享からなる形声文字。カク。
享(は城の原字で、真ん中の口印の城があり、その南北に城門の
あい対するさまを描いた象形文字。外壁で囲んだむらを表す。かこい。
人名・・・・ひろ。
「部(水)」:部は、邑(丘や村)とホウを組み合わせた象形文字。ブ。
もと、まるくふくれた土盛や丘をあらわす。ただし多くの場合は二つに
わける・区分する、の意に用いる。→全体を小さく分けたひとつ。
人名・・・・きつ・べ・もと。
「野(土)」:野は、里と予組み合わせた形声文字。ヤ・の。
予(ヨ)は口印の物を横に引きずらしたさまを示し、のびる意を含む。
横に伸びた広い田畑や野原のこと。→のはら・はたけ・はんい・ぶさほう
しぜんのまま・あらあらしい・民間・権力に対する。
人名・・・・とお・なお・ぬ・の・ひろ。
「釣(火)」:釣は、金と勺(シャク:液体の中の一部を高くとりあげる)を組み合わせた
形声文字。つり。
水中の魚を金バリでつって、高く水面上に抜き出すこと。→魚をつる。
人名・・・・つり・つる。
「陰(土)」:陰は、阜(土もり)と今(含。とじこもる)を組み合わせた形声文字。
イン・かげ・かげる。
陽(日の当たる丘)の反対、つまり、日の当たらないかげ地のこと。
中にとじこめてふさぐの意を含む。→日かげ・時間・暗くじめじめした
感じのこと。
人名・・・・かげ。
「陶(火)」:陶は、形象文字。トウ。粘土をわくの中に入れて、まんべんなくこねる。
まんべんなく行きわたるの意。→やきもの・教えみちびく・うちとける。
人名・・・・すえ・よし。
「陪(水)」:倍は、阜(土盛り)とバイ(音符)を組み合わせた形声文字。バイ。
倍(二つに割って、そばにそえる)・培(土を根にそえる)などと同系の
言葉。根もとに土をよせかけることから、そばにくっつけてそえること。
→つきしたがう。
人名・・・・すけ・ます。
「陸(火)」:陸は、オオザトと土と八(ひろがる)と土を合わせた形声文字。リュウ。
土が盛り上がって高くなっている大地のこと。→地球の表面で水に
おおわれていない所・おか。
人名・・・・くに・さと・とも。
「陵(火)」:陵は、オオザトとリョウを組み合わせた形声文字。リョウ・みささぎ。
リョウは、土盛りの略体と夂(あし)を合わせた字。足の筋肉に
すじめを入れるほど力んで丘を登ること。山の背のすじめ、つまり
稜線のこと。→大きなおか・はか。
人名・・・・おか・たか。
「雪(金)」:雪は、雨と彗(ほうき)を組み合わせた形声文字。セツ・ゆき。
空から降ってきて地上を白くきれいにする「ゆき」のこと。
→ゆき・ぬぐいきよめる。
人名・・・・きよ・きよみ・きよむ・そそぐ・ゆき。
「頂(火)」:頂は、丁(直線がてっぺんにつかえる)と頁を組み合わせた形声文字。
チョウ・いただき・いただく。
頁は、人間の頭を大きく描き、その下に小さく両足をそえた形を
描いた象形文字。通常は「あたま」を示す意符みます。頭のてっぺん。
→ものの一番高いところ・いただき・頭の上にのせる・いただく。
人名・・・・かみ。
「魚(木)」:魚は、さかなの形をあらわした象形文字。ギョ・うお・さかな。
人名・・・・いお・うお・お・な。
「鳥(火)」:鳥は、尾のぶらさがったとりを描いた象形文字。チョウ・とり。
人名・・・・とり。
「鹿(火)」:鹿は、シカの姿を描いた象形文字。ロク。
細長くつらなって列をなすシカ。→動物の「シカ」。
人名・・・・か・しか・しし。
「麻(水)」:麻は、广(やね)と林(アサの茎を2本並べて繊維をはぎとるさま)を
合わせた形声文字。マ・あさ。
アサの茎を水につけてふやかし、こすって繊維をはぎとり、更に
こすってしなやかにする。→あさ・しびれる。
人名・・・・あさ・お・ぬさ。
「衆(金)」:衆は、太陽と三人の人を組み合わせた形声文字。シュウ・シュ。
太陽の下で大勢の人が働いている様子をあらわす。のちに「日」を
間違えて「血」と書いたもの。→おおい・多くの人。
人名・・・・とも・ひろ・もり・もろ。
【12画】
「統(火)」:統は、糸と充を組み合わせた形声文字。トウ。
子供が充実して育つこと。全体にゆきわたる意を含む。糸すじが端から
全体へゆきわたること。→つづいているもの・つながり・まとめおさめる。
人名・・・・むね・もと・おさ・おさむ・すべる。
「備(水)」:備は、イ(人)とビを組み合わせた形声文字。ビ・そなえる。
主役の事故を見越して用意のためそろえておく控えの人の意。
転じて、ひとそろいの意となる。→用意する。
人名・・・・そなう・そなわる・とも・なが・なり・のぶ・まさ・みつ・みな・よ・よし・より。
「傍(水)」:傍は、イ(人)と旁を組み合わせた会意文字。ボウ・かたわら。
方は、すきの柄が両脇に張り出た形。旁は、それに「二印」(ふたつ)
と「八印」(ひらく)を加え、両側に二つ開いた両脇を示す。両脇の意。
転じて、からわら・わきの意。→かたわら・そば。
人名・・・・かた。
「傑(木)」:傑は、イ(人)と桀を組み合わせた形声文字。ケツ。
桀(ケツ)は両足と木を合わせた字で、人間が両足を開いて高く
木の上に登った姿を示す。高くかかげて目立つの意を含む。
高く抜け出た人の意。→すぐれている。
人名・・・・たかし・たけし。
「黄(木・土)」:火矢の形を描いた象形文字。コウ・オウ・き。
上は光の略体・下は中央にふくらみのある矢の形で油をしみこませ
火をつけて飛ばす火矢のきいろい光をあらわす。→きいろ。
人名・・・・かつみ・き。
「黒(木)」:黒の下部は火、上部は煙突に点々とすすのついたさまをあらわす
象形文字。コク・くろ・くろい。
物を燃やしたときに出る「すす」の色を表す。→くろ・くろい。
人名・・・・くろ。
「隆(火)」:降るの略体と生(草が上へのび出るさま)を合わせた形声文字。リュウ。
降りる力に抗して、上へ上へともりあらることを表す。→さかん・さかえる。
人名・・・・たか・たかし・ゆたか。
「視(金)」:視は、見と示すを組み合わせた形声文字。シ。
まっすぐに目をむけて見ること。→みる・よくみる・〜とみなす。
人名・・・・のり・み・みる・よし。
「菊(木)」:菊は、クサカンムリと手の中に米を丸めて握ったさまの形声文字。
キク。多くの花をひとまとめにして、まるくにぎった形をした花。
球状花序という。→きく・きくの花。
人名・・・・あき・きく・ひ。
「異(土)」:大きな頭と両手を差し出した体の形を描いた象形文字。イ・ことなる。
片手だけでなくもう一方の手もそえるところから、もう一つ別の、という
意味を表す。→ちがう・へんな・ほか・よそ・すぐれている・あやしい・
人名・・・・こと・より。
「盛(金)」:盛は、成と皿を組み合わせた形声文字。セイ・ジョウ・もる・さかる。
四方から土をもりあげ、たんたんとたたいて城壁をつくることを示す。
城の原字容器の中に、山もりにもりあげること。→高くつみあげる・さかり。
人名・・・・さかり・しげ・しげる・たけ・もり・もる。
「渚(金)」:渚は、サンズイ(水)と者(あつまる)を合わせた形声文字。ショ・なぎさ。
砂利や小石が集まってできるなかすのこと。→波が打ち寄せるところ。
人名・・・・なぎさ。
「発・發(水)」:発は、両足を開いて出発する時の姿勢と弓を組み合わせた形声文字。
ハツ・ホツ。
弓をはじいて矢をはなつこと。ぱっと離れてひらく意を含む。→はなつ・だす・
おこる・はじまる・あきらかになる・さかんになる。
人名・・・・あき・あきら・おき・しげ・ちか・とき・なり・のぶ・のり・ひらく。
「糸・絲(金)」:糸は、生糸(きいと)を二つ合わせた象形文字。シ・いと。
よりいとのこと。細い絹糸をあらわす。→いと・割合をあらわす言葉
(1糸は1の1万分の1)
人名・・・・いと・たへ・ため・より・。
「労・勞(火)」:労は、螢のような小火と力を合わせた会意文字。ロウ。
火を燃やし尽くすように、力を出し尽くすこと。激しくエネルギーを
消耗する仕事や、その疲れの意。→一生懸命働く・ねぎらう。
人名・・・・もり。
「囲・圍(土)」:囲は、韋(イ:まわりを回っている様子)と口(かこむ)を組み合わせた
形声文字。イ・かこむ。
ぐるりとまわりをかこむこと。→まわりをとりまく・かこむ。
人名・・・・もり。
「壱・壹(土)」:口をかたくしめ、中に物をいっぱいつめた壺を表した形声文字。イチ。
「一」と同音なので「ひとつ」をあらわす。→ひとつ。
人名・・・・かず・さね・もろ。
「単・單(火)」:単は、籐のつるを編んでこしらえた「はたき」を描いた象形文字。タン。
はたきは両側に耳があり、これでバタバタとたたき、ほこりをおとしたり
鳥や小獣をたたき落としたりする。また、このはたきは薄く平らなので
一重であり薄い意を生じる。→ひとり・ひとまとまり・変化が少ない。
人名・・・・いち・ただ。
「為・爲(土)」:爲の甲骨文字は、手と象を組み合わせた形声文字。イ。
象に手を加えて手なづけ調教するさま。人手を加えて、うまく仕上げる
の意。転じて、作為を加える〜するの意となる。また、原型をかえて
何かになるとの意を生じた。つまり、現にあるものの形や質をかえて、
あつらえること。→する・おこなう。
人名・・・・さだ・しげ・す・すけ・た・ため・ち・なり・ゆき・よし・より。。
「華(木)」:華は、草のつぼみが美しく咲く意の形声文字。カ・ケ・はな。
真ん中がまるくくぼんで、そのまわりに花びらがたれさがっている華をあらわす。
→はな・はなやかで美しい・中国のこと。
人名・・・・は・はな・はる。
「強(木)」:強は弓と丸い虫の姿とを組み合わせた形声文字。キョウ・ゴウ・つよい・しいる。
もと、がっちりからをかぶった甲虫のこと。転じて、かたくじょうぶな意に用いる。
→つよい・つよまる・つよめる・無理にする・しいる・端数を切り捨ててできた数に
つけて、それよりも少し多いこと。
人名・・・・あつ・かつ・こわ・すね・たけ・つとむ・つよ・つよし。
「逸(土)」:逸は、うさぎと足の動作を組み合わせた会意文字。イツ。
うさぎが抜け去るように、するりとぬけること。→うしなう・それる・すぐれている。
人名・・・・すぐる・とし・はつ・はや・まさ・やす。
「進(金)」:進は、隹(とり)とシンニュウを合わせた形声文字。シン・すすむ。
鳥が飛ぶように早くすすむことを表した字。→前の方に出る・よくなる・上がる。
人名・・・・す・すす・すすみ・すすむ・のぶ・みち・ゆき。
「都(火)」:都は、邑(まち))と者を組み合わせた形声文字。ト・ツ・みやこ。
者(シャ)は、こんろの上で柴(しば)を燃やすさまで、火力を集中すること。
煮の原字を示す。人々があつまる大きな町のこと。→みやこ・大きな町・
地方自治体の一つ。
人名・・・・いち・くに・さと・ひろ・みやこ。
「寒(木)」:寒は、形声文字。カン・さむい。
ウカンムリ(やね)の下にれんがや石(工印)を積み、手で穴をふさいで
氷の冷たさを防ぐさまを示す。乾燥して物の乏しい北方のさむさを表す。
→さむい・さむさ・冬の一番さむい時・さびしい。
人名・・・・さむ・ふゆ。
「剰・剩(金)」:剰は、刀と乗を組み合わせた形声文字。ジョウ。
貨幣を贈与する意があり、剰員・過剰・剰余・余剰などに用いる。
人名・・・・のり・ます。
「割(木)」:割は、刀と害をを組み合わせた形声文字。カツ・わる・わり・さく。
刀で二つに切り裂くこと。害の原義とは無関係。→さく・わる・わける・わりあい。
人名・・・・さき。
「創(金)」:刀と倉(ソウ:音符・倉の原義とは無関係)を組み合わせた形声文字。ソウ。
刃物で切り目を入れるのは、工作の最初の段階であることから「はじめる」の
意に転じても使われた。→はじめる・はじめてつくる・きずつける・きず。
人名・・・・はじむ。
「勝(金)」:勝は、力と朕を組み合わせた形声文字。ショウ・かつ・まさる。
朕は、舟と両手で持ち上げる姿を合わせた字で、舟を水上に持ち上げる
浮力。上に上げる意を含む。力を入れて重さにたえ、物を持ち上げること。
耐え抜いて、他のものの上に出ること。→相手をまかす・まさる・すぐれている。
人名・・・・かち・かつ・すぐる・すぐれ・すぐろ・とう・のり・まさ・まさる・ます・よし。
「博(水)」:博は、専(苗木の根を包んで、これを持ち土に植えること→平らにひろげること。)
と十(集める)を組み合わせた形声文字。ハク・バク。
図星にぴたりとうちあてる意をあらわす。→ひろい・ひろめる・おおきい。
人名・・・・とおる・はか・ひろ・ひろし・ひろむ。
「最(金)」:最は、上からおおう(頭巾等)と取(耳を持つ形「戦場で敵を討ち取ったとき
その左耳を切って証した)を組み合わせた形声文字。サイ・もっとも。
おおいを無理にはずして、耳をつかみ取ること。最とは、首功・第一の功。
→もっとも・この上なく・あつめる。
人名・・・・いろ・かなめ・たかし・まさる・も・ゆたか・よし。
「喜(木)」:台のついた器に、うずたかく食物を盛って飾り付けたさま、と口を組み合わせた
形声文字。キ・よろこぶ。
ご馳走を供え、または音楽を奏してよろこぶことを示す。→うれしく思う。
人名・・・・このむ・たのし・のぶ・はる・ひさ・ゆき・よし。
「善(金)」:羊(おいしく、みごとな供え物の代表)と言(はっきりとけじめのついたものの言い方)
二つを組み合わせた会意文字。ゼン・よい。
たっぷりとみごとな、の意をあらわす。→ただしい・よい。
人名・・・・さ・ただし・たる・よし。
「堪(木)」:堪は、土と甚を組み合わせた形成文字。カン・たえる。
堪はもと、分厚くて重みのある山のこと。のち、分厚い重さの意から
その重さにたえる意。→がまんする・こらえる。
人名・・・・たえ・ひで。
「堅(木)」:堅は、土とケンを組み合わせた形成文字。ケン・かたい。
ケンは、臣下(家来)のように、からだを緊張させてこわばる動作を示す。
かたく締まって、こわしたり形をかえたりできないこと。→かたい・しっかりしている。
人名・・・・かき・かた・かたし・すえ・たか・つよし・み・よし。
「報(水)」:手かせの形とひざまずいた人と手とを組み合わせた形成文字。ホウ・むくいる。
罪人を手でつかまえてすわらせ、手かせをはめて罪に相当する仕返しを与える
意をあらわす。転じて広く、仕返す・お返しの意となる。→むくいる・知らせる。
人名・・・・お・つぐ。
「富(水)」:富は、ウカンムリ(いえ)とフクを組み合わせた形成文字。フウ・フ・とむ・とみ。
フクは、中にいっぱい酒をつめたトックリの形を描いた象形文字。家の中が
財産でいっぱいになる意味をあらわす。→財産が多くなる・ゆたかである・財産。
人名・・・・あつ・あつし・さかえ・と・とます・とみ・とめり・とよ・ひさ・ふく・みつる・ゆたか・よし。
「尋(金)」:尋は、左と右と寸を組み合わせた形成文字。ジン・たずねる。
左手と右手をのばした長さ(8尺)をあらわす。次々と両手で長さをはかり
わからない寸法をさぐること。転じてたずねるの意。→ききだす・(長さが)ふつう。
人名・・・・ちか・つね・のり・ひつ・ひろ・ひろし・みつ。
「尊(金)」:尊は、酒どっくりの形と寸(手)を組み合わせた形成文字。ソン・たっとい・とうとい。
お祭りなどの儀式の時につかう、酒を入れる形のよいうつわをあらわす。すわるが
よく形や品も良いところから「とうとい」という意味をあらわす。→とうとぶ・うやまう言葉。
人名・・・・たか・たかし。
「就(金)」: 京(大きいおか) と尤(まげた右手)を合わせた形成文字。シュウ・ジュ・つく。
大きいおかにつくった都に人々を集めて住まわせることをあらわした字で
よびよせて、ある場所や役目につけること。→仕事や役目などにつく・しとげる。
人名・・・・なり・ゆき。
「幾(木)」:細くわずかな糸と人と戈(ほこ)を組み合わせた形成文字。キ・いく。
人の首に、もうわずかで戈の刀が届くさまを示す。もう少し、ちかい、などの意を
含む。また、わずかの幅の意味から、九以下のはしたの数(いくらか・いくつ)を
あらわす。→いくら・いくつ。
人名・・・・いく・おき・き・ちか・ちかし・のり・ふさ。
「循(金)」:循は、彳(いく)と盾を組み合わせた形成文字。ジュン。
何かをたよりにし、それに寄り添って行くこと。遁(トン:何かに身をよせつつ
隠れて逃げる)と同系の言葉。→あちこちとまわる。
人名・・・・みつ・ゆき・よし。
「復(水)」:復は、彳(いく)と元に戻すを組み合わせた形成文字。フク。
同じ道をもどること。→かえる・もどる・ひきかえす・くりかえす。
人名・・・・あきら・あつし・さかえ・しげる・なお・ふ・また・もち。
「惣(金)」:惣は、總(総)が本字で、その省略字の形声文字。ソウ。
総(ソウ:すべる・すべて)に当てた用法→すべて。
人名・・・・のぶ・ふさ・みち。
「惑(土)」:惑は、心と或を組み合わせた形成文字。ワク・まどう。
心が狭いわくに囲まれること。→まよう・まよわせる。
人名・・・・まどい。
「愉(土)」:愉は、心と兪(ユ)を組み合わせた形成文字。ユ。
兪は、丸太を刃物でくりぬいて丸木舟をつくるさま。ぬきとる意を含む。
心の中のしこりを抜き取ること。→たのしい・たのしむ。
人名・・・・ゆ。
「掲(木)」:掲は、手と曷を組み合わせた形成文字。ケイ・かかげる。
手で高く挙げる意で手の意味が脱落して「高く挙げる」だけの意となった。
人名・・・・なが。
「掌(金)」:掌は、手と尚を組み合わせた形成文字。ショウ。
尚は、向(まど)と八印(わかれる)をあわせた字で、空気抜きの窓から空気が
上へ広がるさま。また、平らに広がるの意をも含む。平らに広げた手のひら。
→てのひら・うけもつ・うけもった仕事。
人名・・・・なか・て。
「握(土)」:握は、手と屋を組み合わせた形成文字。アク・にぎる。
屋(オク)は、おおいの幕と至(ふさぐ)をあわせた字で、外から見えないように
ふさぐ屋根のこと。中の物が見えないように外から手のひらをかぶせてにぎること。
人名・・・・もち。
「援(土)」: 援は、手と爰を組み合わせた形成文字。エン。
爰(エン)は、爪(手)と間にさして入れる物と又(手)からなり、AとBの手の間
に手ずるとなる物を差し入れるさま。中間に助けの手を差し入れて援和する
こと。→たすける・たすけ。
人名・・・・すけ。
「換(木)」:換は、手と奐を組み合わせた形成文字。カン・かえる。
奐(カン)は、女性のしゃがんださまと両手を合わせた字で女性の胎内から
胎児を取り出すさま。中身をすっかり取り出してかえること。→とりかえる・かわる。
人名・・・・やす。
「揚(土)」:揚は、手と昜を組み合わせた形成文字。ヨウ・あげる。
昜(ヨウ)は、日とT印(上にあがって高い所に達する)を合わせた字で日が高く
あがること。のち、彡印(もよう)をそえる。太陽が昇るように、手で勢いよく高く
上げること。→あげる・あがる。
人名・・・・あき・あきら・たか・のぶ。
「敢(木)」:敢は、手と手と/印(払いのける)と甘(カン:口の中に含むこと)を組み合わせた
形声文字。カン。
封じこまれた状態を、思い切って手で払いのけること。→おしきってする。
人名・・・・いさみ・いさむ。つよし。
「散(金)」:麻の実または皮をはぐさまと攴(動詞の記号)を合わせた形声文字。サン・ちる。
植物の皮や実をバラバラにそぎとるさま。→ちる・バラバラになる・かってきまま。
人名・・・・のぶ。
「敦(火)」:享(城壁の土盛りを描いた象形文字)と攴(動詞の記号)を合わせた形声文字。
トン・タイ。ずっしりと安定している。→あつい・おさめる。
人名・・・・あつ・あつし・おさむ・たい・つとむ・つる・のぶ。
「景(木)」:日(太陽)と京(高い丘にたてた家)を組み合わせた形成文字。ケイ。
太陽が照って明るいところと暗いところの境ができること。「けしき」の意を表す。
→けしき・ようす・ありさま・売る物にそえて客におくる品物。
人名・・・・あきら・かげ・ひろ。
「晶(金)」:晶は、星が三つ光るさまを描いた象形文字。ショウ。
澄みきった意を含む。→きよらかに輝く・すきとおった水晶・キラキラ光る鉱物。
人名・・・・あき・あきら・てる・まさ。
「晴(金)」:晴は、日と青を組み合わせた形成文字。セイ・はれる。
青は、生(清らかな芽生え)と丼(清らかな井戸水)を合わせた字で澄みきった
意を含む。澄みきった日のこと。→はれる・はれ。
人名・・・・きよし・てる・なり・はる・はれ。
「普(水)」:普は、竝(並。ならぶ・横に広がることを示す)と日を合わせた形声文字。フ。
日光が広がることをあらわす。→広くいきわたる・なみ(普通)。
人名・・・・かた・ひろ・ひろし・ゆき。
「智(火)」: 智は、知と日(いう)と息がつかえて出るさまを合わせた形声文字。チ。
知とは、矢と口を合わせた字で矢のようにずばりとあてていうこと。
ずばりといいあてて、さといこと。→かしこい・ちえ。
人名・・・・さと・さとし・さとる・とし・とみ・とも・のり・もと。
「期(木)」:期は、月と其を組み合わせた形成文字。キ・ゴ。
其(キ)は、もと四角い箕(み)を描いた象形文字で、四角いきちんとしたの
意を含む。箕の原字。月が上弦→満月→下弦→朔(サク)を経て、きちんと
もどり太陽が春分→夏至→秋分→冬至を経て、正しくもとの位置に戻ること。
→とき・ある時からある時までの間・あてにする。
人名・・・・さね・とき・とし・のり。
「朝(火)」:艸(ソウ:草:上下に分文書)と日と月を組み合わせた形成文字。チョウ・あさ。
草の間から日が出る様子。ただし、なお月影の残るさま。つまり早朝の意。
→あさ・あした・よあけ・(あさの)まつりごと。
人名・・・・あさ・あした・かた・さ・つと・とき・とも・のり・はじめ。
「桟・棧(金)」:棧は、木と戔を組み合わせた形成文字サン。
戔(サン・セン)は、戈(ほこ)二つによって、切って小さくする意を示した字。
小さく切った木。また小さい棒を縄でつなぎ、山の崖などに渡した「かけはし」
のこと。→かけわたした木や橋・かけ橋・戸や障子などのほね(さん)
人名・・・・たな。
「植(金)」:植は、木と直を組み合わせた形成文字。ショク・うえる。
直の原字は、まっすぐと目を合わせた字で目をまっすぐに向けること。
木をまっすぐに立てることをあらわす。→うえる・ある場所におちつかせる。
人名・・・・たね・なお。
「森(金)」:木を三つ合わせて沢山の木が繁っている「もり」を表した会意文字。シン・もり。
→もり・ひっそりとしている。
人名・・・・じげる・もり。
「款(木)」:款は、木と示(祭礼)と欠を組み合わせた形声文字。カン。
欠は、人が口をあけ、からだをくぼませて、かがんださま。木版にまるくくぼめて
字をほること。→きざみつけた文字・法律や条文などの箇条書き。
人名・・・・すけ・ただ・まさ・ゆく・よし。
「欽(木)」:金(土中に砂金を含むさま)と欠(からだをかがめる)を組み合わせた形成文字。
キン・コン。表情や動作を外に出さず中に含めて、かしこまってかがむこと。
→かしこまる・天子に関するものごとについて、尊敬の意味をあらわす。
人名・・・・こく・ただ・ひとし・まこと・よし。
「殖(金)」:殖は、歹(ほね)と直を組み合わせた形声文字。ショク・ふえる。
植物をうえて、子かぶをふやすように血すじを分けた子孫をふやすこと。
→ふえる・ふやす。
人名・・・・え・しげる・たね・なか・のぶ・ます・もち。
「減(木)」:減は、サンズイと咸(カン)を組み合わせた形成文字。ゲン・へる。
咸は、戈(ほこ)と口を合わせた字で、人々の口を封じこめること。
水源を押さえ封じて流れの量をへらすこと。→少なくなる・少なくする・引き算。
人名・・・・き・つぎ。
「湖(木)」: サンズイと胡(牛のあごをおおってたれる皮)を合わせた形成文字。コ・みずうみ。
植からカバーする大きな水たまりのこと。→みずうみ。
人名・・・・ひろし。
「港(木)」:港は、サンズイと巷(コウ)を組み合わせた形成文字。コウ・みなと。
巷は、邑(むら)と共を合わせた字で、村里の通路。つきぬけて通る意を含む。
水上の通路のこと。のち舟の出入りする水路のある「みなと」の意となる。
→舟のとまるところ・みなと。
人名・・・・みなと。
「測(金)」:測は、サンズイと則を組み合わせた形成文字。ソク・はかる。
則は、鼎(かなえ。あしのある食器の一種)と刀を合わせた字で、食器のそばに
ナイフをくっつけて置いたさま。側と同系で、そばにくっついて離れない基準や
法則の意となる。物差しや基準をそばにつけて水の深さをはかること。→深さ・
長さ・広さなどをはかる・おしはかる。
人名・・・・ひろ。
「渡(火)」:渡は、サンズイと度を組み合わせた形成文字。ト・わたる。
度は、又(手)と庶の略体を合わした字で、手尺でひと手・ふた手とわたって
長さをはかること。川をひと足ずつ、一歩二歩とわたること。→向こう側にわたって
行く・他の人にわたす。
人名・・・・ただ・わたり・わたる。
「湯(火)」:湯は、サンズイ(水)と昜を組み合わせた会意文字。トウ・ゆ。
昜(ヨウ)は日と丁印(上へあがる)を合わせた字で、太陽が勢いよく
あがること。揚や陽(あがる)の原字。「ゆ」が勢いよく蒸気をあげて
沸き立つことを示す。→水をわかして熱くしたもの・ふろ。
人名・・・・のり・ゆ。
「然(火・金)」:然は、犬の脂肪肉を示す字と火を組み合わせた形声文字。ネン・ゼン。
脂の肉を火でもやすことを示す。もと、「もやす」の意味に使ったが「燃」は
「それ」と指す言葉にあてて「そうだ」「そのとおり」などの意味に用いられる。
→言葉の下につけて、様子をあらわす。
人名・・・・しか・なり・のり。
「無(水)」:無は、たもとに飾りをつけて舞うさまをあらわした形声文字。ブ・ム・ない。
「舞」のもとになる字。「ブ」という音を借りて「ない」の意味に使った。
→何もない・〜でない。
人名・・・・な・なし。
「猶(土)」:猶は、ケモノヘン(犬)と酋(長くのびる)を組み合わせた形声文字。ユウ。
酋(シュウ)は、酉(酒つぼ)から酒気が細長くのび出るさま。
のっそりした動物や手足と体をのばす動物の意。転じて「のばす」の意。
人名・・・・さね・なお・のり・みち・より。
「琴(木)」:琴は、ことの形と今(ふくむ・中にこもる)を組み合わせた形声文字。キン・こと。
胴を密封して、中に音がこもることから命名した。→こと。
人名・・・・こと。
「琢(火)」:琢は、玉を磨き彫刻する意の形声文字。タク・チョク。
努力して立派な物に仕上げる・学徳や技をみがきおさめる意も含む。
人名・・・・あや・たか・みがく。
「番(水)」: 釆(ハン:四方八方に開き散る)と田を合わせた会意文字。バン。
田に種をまくこと。のちに、開いたり閉じたりする動作の回数をかぞえる
言葉になった。→順序・いれかわってする・見はる。
人名・・・・つぎ・つぐ・つら・ふさ。
「登(火)」:もと癶(上にのぼる両足)と豆(たかつき・容器)と持ち上げている両手とを
組み合わせた形声文字。トウ・ト・のぼる。
上にのぼる・上にあげる意を含む。→あがる・のぼる・いく・出かける・高い
位につく・書類に書き付ける。
人名・・・・たか・ちか・とみ・とも・なり・なる・のぼる・のり・み・みのる。
「硬(木)」:硬は、石と更を組み合わせた形声文字。コウ・かたい。
更(コウ)は、股が両側に張り出たさまと攴(動詞の記号)を合わせた字で
たるんだものを強く両側に張って、引き締めること。石のようにかたく張りつめ
ること。→かたい。
人名・・・・かた・かたし。
「皓(木)」:皓は、もと晧と書き日と告を組み合わせた形声文字。コウ。
日が出て空がしらむさまをあらわす。のち「日」を「白」に変わった。
→しろく輝く様子・潔白な様子の意。
人名・・・・ひろし・ひろ・あきら・てる。
「稀(木)」:稀は、禾(作物)と希を組み合わせた形声文字。キ・ケ・まれ。
希は交差した糸と布(ぬの)を合わせた字で、まばらな織り方をした薄い布。
穀物のまばらなこと。→まばらで少ない・めったにない・まれ。
人名・・・・き・まれ。
「税(金)」:税は、禾(作物)と兌を組み合わせた形声文字。ゼイ。
兌は、八印(はぎとる)と兄(頭の大きい人)を合わせた字で、人の着物を
はがしてぬきとるさま。脱の原字。収穫の一部をぬきとること。→国などが
国民からとりたてるお金。
人名・・・・おさむ・ちから・みつぎ。
「程(火)」:程は、禾(作物)と呈(テイ)を組み合わせた形声文字。テイ・ほど。
壬は、人間のまっすぐなすねを一印で示した字。呈(テイ)は、それに口を
そえて、まっすぐにすねを差し出すこと。一定の長さを持つ短い直線の意を
含む。一定の長さ→基準→はかるなどの意。→物事のどあい・きそく。
人名・・・・たけ・のり・ほど・みな。
「童(火)」:するどい刃物と目と突き通すと土を組み合わせた形声文字。ドウ・わらべ。
刃物で目を突き通された奴隷のこと。目が見えないことから、物事がよく
わからない子供の意味となった。→しもべ・わらべ・おさない。
人名・・・・わか・わらわ。
「策(金)」:竹と朿(シ:とげが出ている枝)を組み合わせた形声文字。サク。
ギザギザしたムチのこと。また、竹のふだを重ねて、ひもでつないだ短冊の
こと。短冊に書いた計画の案をあらわす。→はかりごと・計画。
人名・・・・かず・つか・もり。
「答(火)」:答は、竹と合を組み合わせた形声文字。トウ・こたえる。
合は、A(かぶせる)と口(あな)を合わせた字で、穴にふたをかぶせて
ぴたりとあわせることを示す。竹の器にぴたりとふたをかぶせること。身と
ふたとがあうことから応答の意となった。→こたえる・こたえ・へんじ。
人名・・・・さと・とし・とみ・とも・のり。
「筒(火)」: 筒は、竹と同(つつぬけ)を組み合わせた形声文字。トウ・つつ。
同は、四角い板と口(あな)を合わせた字で、板に穴をあけて突き通す
ことを示す。中がからで、穴が突き抜けている竹のくだ。→つつ・くだ。
人名・・・・つつ・まる。
「筆(水)」:筆は、竹と聿組み合わせた形声文字。ヒツ・ふで。
聿は、ふでと手を合わせた字で、手でふでを持つさま。毛のたばに竹の
「え」をつけた「ふで」をあらわす。→ふで(ふでで)書く・(ふでで)書いた物。
人名・・・・ふで・(姓)ふんで。
「糸・絲(金)」:糸は、糸(きいと)を二つ組み合わせた象形文字。シ・いと。
よりいとのこと。細い絹糸をあらわす。→いと・割合を表す言葉。
人名・・・・いと・たへ・ため・より。
「給(木)」:給は、糸と合(欠けめをふさぐ)を組み合わせた形声文字。キュウ。
織り糸の欠けた所をすぐつぎあわすこと。欠けめやすきを入れずに
くっつくの意を含む。→たりるようにする・あたえる・給料・必要にこたえる。
人名・・・・たり・はる。
「結(木)」:結は、糸と吉を組み合わせた形声文字。ケツ・むすぶ・ゆう。
吉(キツ)は、入れ物の口にしっかりとふたをしたさまを描いた象形文字。
糸や紐で入り口をしっかりとくくること。中身が出ないように締めくくる意を
含む。→つなぐ・むすぶ・しめくくり・おわり。
人名・・・・かた・ひとし・ゆい。
「絶(金)」:絶は、糸と刀と節の右下を組み合わせた形声文字。ゼツ・たえる。
刀で糸や人を短い節に切ることを示す。ぷっつりと横に切ること。
→つながっているものを切る・たつ・やめる・すぐれている・ひじょうに。
人名・・・・たう・たえ。
「絡(火)」:絡は、糸と各を組み合わせた形声文字。ラク・からむ。
各は、足が四角い石につかえてとまった姿を示す字。転じて横につらなる
道の意も含む。両側の間を紐でつなぐこと。酪(田の中の連絡道)・
路(連絡してつなぐ道)などと同系の言葉。→からむ・つなぐ・つづく・すじみち。
人名・・・・つら・なり。
「菜(金)」:菜は、クサカンムリと采(サイ)を組み合わせた形声文字。サイ・な。
取って食う草・あるいは栽培した草・食うために栽培した草の意味。
人名・・・・な。
「補(水)」:補は、コロモヘンと(ぬの)甫(ホ・フ)を組み合わせた形声文字。ホ・おぎなう。
着物のやぶれめに布をぴったりあてること。着物のほころびをつくろう意味。
→たりない部分をおぎなう・みならい。
人名・・・・さだ・すけ・たすく。
「裕(火)」:裕は、コロモヘン(ぬの)と谷を組み合わせた形声文字。ユウ。
谷は、八印(らかれ出る)二つと口(あな)を合わせた字で、水源の穴から
水がわきでること。あきまのあいたあな(口)を示す。衣服がゆったりしていて
からだとの間にゆとりのあること。→ゆとりがある・ゆたか。
人名・・・・すけ・ひろ・ひろし・まさ・みち・やす・ゆたか。
「視(金)」: 視は、シメスヘンと見を組み合わせた形声文字。シ。
示(止:とどめる)の意で目をじっととどめて見る・気をつけて見るの意。
人名・・・・のり・み・みる・よし。
「詠(土)」:詠は、言(ことば)と永(ながい)を組み合わせた形声文字。エイ・よむ。
永は、水流が細く支流にわかれて、どこまでもながくのびるさまを描いた
象形文字。屈曲して細くながく続く意を含む。声をながくのばして詩を
よむこと。→詩や歌をつくる・詩や歌をうたう・声に出して感動する。
人名・・・・うた・かぬ・かね・なが。
「詞(金)」:詞は、言(ことば)と司を組み合わせた形声文字。シ。
司(シ)は、上部は人の字の変形、下部の口は「あな」のこと。つまり
小さな穴からのぞくことをあわす。役目を担当する。一つ一つうけもちの
決まった言葉。つまり単語や単語のつながりのこと。→ことば。特に詩や
歌に使われる言葉。
人名・・・・こと・なり・のり・ふみ。
「詔(金)」:詔は、言(ことば)と召を組み合わせた形声文字。ショウ・みことのり。
召(ショウ)は、刀と口を合わせた字で口で招き寄せること。家来たちを
まねきよせて命令などを告げること。また、その言葉。→天子命令(みことのり)。
人名・・・・のり。
「翔(金)」:翔は、羽と羊(大きくてかっこいい姿)を組み合わせた形声文字。ショウ・かける。
→ 羽を大きく広げて飛ぶ意。
人名・・・・かける・さね。
「診(金)」:診は、言(言葉)と髪の毛がすきまなくはえている様子を組み合わせた
形声文字。シン・みる。すみずみまで注意深く調べて良い悪いを決めること。
→病状をしらべる・よくみる。
人名・・・・み・みる。
「評(水)」:評は、言(ことば)と平を組み合わせた形声文字。ヒョウ。
平(ヘイ)は、浮き草の上端が一印の水面につかえて、たいらにそろったさま。
言葉を平等にそろえて、ぶつけあうこと。→良い悪いを決める・ねうち。
人名・・・・ただ。
「象(金)」:動物のゾウをあらわした象形文字。ショウ・ゾウ。
ゾウは大きな目立つ形をしていることから「かたち」「すがた」の意味も表す。
→ぞう・かたち・すがた・かたちをにせる。
人名・・・・かた・きさ・たか・のり。
「賀(木)」:賀は、貝(財貨)と加を組み合わせた形声文字。ガ。
加(カ・ガ)は、力と口を合わせた字で、手に口を添えて、勢いを助ける意
を含む。もと、礼物をうず高く積み上げる意。転じて、物を送ってお祝いを
すること。→いわい・よろこぶ。
人名・・・・いわう・しげ・のり・ます・よし・より。
「貴(木)」:両手でもっこをかつぐさまと貝(財貨)を合わせた形声文字。キ・とうとい・たっとい。
大きくて目立つ財産のこと。転じて、すぐれていて目立っていること。→身分や
くらいが高い・ねうちがある・(相手に関する言葉について)尊敬の意を示す。
人名・・・・あつ・あて・たか・たかし・たけ・むち・よし。
「貯(火)」:四角いわくの形を描いた象形文字と貝(財貨)を合わせた形声文字。チョ。
わくの中にお金や値打ちのある品物をつめこむこと。詰め込んでためる。
→たくわえる・ためる。
人名・・・・おさむ・もる。
「越(土)」: 越は、走(足の動作)と戉を組み合わせた形声文字。エツ・こえる・こす。
戉(エツ)は、くびれた形をしたまさかりを描いた象形文字で、グッとひっかける
こと。からだをかがめ、足をかけて乗りこえること。→こす・のりこえる・こえる。
人名・・・・お・こえ・こし。
「超(火)」:超は、走と召を組み合わせた形声文字。チョウ・こえる。
召は、口と刀を合わせた字で、手を曲げて招くこと。曲線を描く足の動作を
示す。間にある障害物を曲線を描いて飛び越える。→限度をこえる・かけ
はなれている。
人名・・・・おき・き・こえる・こゆる・たつ・とおる・ゆき。
「量(火)」:量は、穀物と重(おもい)を組み合わせた形声文字。リョウ・はかる。
穀物の重さを、てんびんではかること。→かさ・大きさ・はかる・おしはかる。
人名・・・・かず・さと・とも・はかり・はかる。
「開(木)」:門と扞(左右に同じように並んだ様子)を合わせた形声文字。カイ・ひらく・あく。
門のとびらを左右に同じように開くことをあらわす。→ひらく・あく・はじめる・
ほりおこす・ひらける・文化がすすむ。
人名・・・・さく・はる・はるき・ひら・ひらき・ひらく。
「閑(木)」:閑は、門と木を組み合わせた会意文字。カン・
牛馬の小屋の入り口(門)にかまえて、かってに出入りするのを
ふさぎとめる 「かんぬき」のこと。のち間(すきま・ひま)の
意味 に使うようにな→しずか・ひま。
人名・・・・しず・のり・もり・やす・より。
「間(木)」:間は、本来は門と月を合わせた形声文字。カン・ケン・あいだ・ま。
門のとびらのすきまから月が見える様子をあらわす。二つに分ける意味を
表す→すきま・あいだ・昔の長さの単位(1間<ケン>は6尺で約1.8m)
人名・・・・ちか・ま・(姓)はざま・はし。
「階(木)」:階は、阜(土盛り)と皆(きちんとそろう)を組み合わせた形声文字。カイ。
皆(カイ)は、比(人が肩を並べるさま。ならぶ)と自(人間の動作を示す
そうする)を合わせた字で、みんな並んでそろうこと。きちんとそろえてある
階段のこと。→あがりだん・だんだん・くらい・身分の上下・建物のかさなり。
人名・・・・しな・とも・はし・より。
「陽(土)」:陽は、阜(おか)と易を組み合わせた会意文字。ヨウ。
易(ヨウ)は、日とΤ印(上にあがって高い所に達する)を合わせた字で
太陽が輝いて高くあがるさまを示す。日のあたる明るいおかのこと。また
明るく輝く太陽をあらわす。→たいよう・明るく活発な感じのもの。
人名・・・・あき・あきら・お・おき・きよ・きよし・たか・なか・はる・ひ・や。
「集(金)」:集は、隹を二つ省略した略字体の象形文字。シュウ・あつまる。つどう。
原字は、隹(尾の短いとり)三つと木を合わせた字で沢山の鳥が木の上に
あつまることをあらわす。→あつまる・あつめる・あつめたもの。
人名・・・・あい・い・ため・ち・ちか・つどい。
「雄(土)」:雄は、隹(とり)と手とヒジを張った形を合わせた形声文字。ユウ・おす・お。
肩をいからせた勢いのよいオスの鳥のこと。→オス・どうどうとしている・
すぐれた人物。
人名・・・・お・かた・かつ・かず・たか・たけ・たけし・のり・よし。
「雅(木)」: 雅は、牙(ガ)と隹(とり)を組み合わせた形声文字。ガ。
もと、ガァガァと鳴くカラスのこと。また「かみあってカドがとれる」から、
転じてまもれてならされる意味となる。→上品な様子・みやびやか。
人名・・・・ただ・ただし・つね・なり・のり・ひとし・まさ・まさし・まさり・まさる・
みやび・もと。
「雲(土)」:雲は、云(ウン:たちのぼる湯気が一印につかえてモヤモヤとこもったさまを
描いた象形文字)と雨を組み合わせた形声文字。ウン・くも。
モヤモヤとたちこめた水蒸気。→空にうかぶ「くも」。
人名・・・・くも・も・ゆく。
「項(木)」:頁(あたま)と工(まっすぐつらぬく)を組み合わせた形声文字。コウ。
頭と背の間をまっすぐつらぬいた「くび」のこと。→ことがらに一つ一つ。
人名・・・・うじ。
「須(金)」:彡(ひげ)と頁(あたま)を組み合わせた会意文字。ス・シュ。
もと、あごひげの垂れた老人を描いた象形文字。しっかりとした髭のこと。
柔らかくしめって、きびきびと動かぬ意から、じっと立ってまつ・他者を頼り
にして期待する・必要としてまちうけるなどの意となる。→ぜひ必要とする。
人名・・・・まつ・もち・もとむ。
「順(金)」:順は、川と頁(あたま)を組み合わせた形声文字。ジュン。
ルートに沿って水が流れるように頭を進行方向に向けて、逆らわずに
進むことをあらわす。→したがう・さからわない・じゅんばん。
人名・・・・あや・あり・おさ・おさむ・かず・しげ・したがう・す・すなお・とし・なお・
のぶ・のり・はじめ・まさ・みち・みつ・むね・もと・やす・ゆき・よし・より。
【13画】
「円・圓(土)」:圓は、員(イン・エン:まるい入れもの)と口(かこい)を合わせた
形声文字。エン・まるい。
まるいかこいの意味をあらわす。→丸い形・おだやか・お金の単位。
人名・・・・かず・つぶ・つぶら・のぶ・まど・まどか・まる・みつ。
「会・會(木・土)」:會は、A印(あわせる)と増(ふえる)の略体を組み合わせた
会意文字。カイ・エ・あう。
多くの人が寄り集まって話をすることを示す。→であう・あつまる
よくわかる・あう・あるまり。
人名・・・・あい・あう・かず・さだ・はる・、もち。
「当・當(火)」:當は、田と尚(ショウ:窓から空気のたちのぼるさま。ここでは音符)を
組み合わせた形声文字。トウ・あたる。
當は、田畑の売買や替え地をする際、それに相当するほかの地の
面積をぴたりと引きあてて、取引すること。→あたる・あてる・あたりまえ。
人名・・・・たえ・とう・まさ・まつ。
「乱・亂(火)」:亂は、両手で糸を引っ張る様子とおさめることを組み合わせて、もつれた
糸を両手でときほぐす様子をあらわした形声文字。ラン・みだれる。
もつれ、もつれに手を加える。もつれて、物事の筋道がとおらない。
また、そのまま。→みだれる。
人名・・・・おさむ。
「渓・溪(木)」:渓は、サンズイ(水)と奚を組み合わせた形声文字。ケイ。
奚(ケイ)は、爪(手)と糸(ひも)と大(ひと)を合わせた字で
なわをつけて使役する奴隷のこと。→細くつながるたに川・たに。
人名・・・・たに。
「経・經(木)」: 經は、糸とケイを組み合わせた形声文字。ケイ・キョウ・へる。
ケイは、上のわくから下の台へ、たて糸をまっすぐに張り通したさまを
描いた象形文字。糸へんをそえて、たて糸の意を明示した字。
→たて糸・たて・筋道をたどる・通り過ぎる・お経・
人名・・・・おさむ・つね・のぶ・のり・ふ・ふる。
「粛・肅(金)」:粛は、聿(ふでを手に持ったさま)と淵(ふち:水の深くたまったところ)の
略体を組み合わせた形声文字。シュク。
筆を持って深いふちのほとりに立ち、身のひきしまるさまを示す。
→ひきしまる・きびしくする。
人名・・・・かく・かた・かね・きよし・すすむ・すみ・ただ・たり・とし・はや・まさ。
「著(火)」:クサカンムリ(植物)と者組み合わせた形声文字。チョ・あらわす・いちじるしい。
草がひと所にたくさん集まって生えていることから、びっしりとくっついて
他より目だつこと。→目立ってはっきりしている・書き表す・書かれた本。
人名・・・・あき・あきら・つぎ・つぐ。
「郷・(木)」:郷は、邑(むら)と卿の略体を組み合わせた形声文字。キョウ・ゴウ。
卿(ケイ・キョウ)は、ごちそうと向かい合った人を組み合わせた字で
会食するさま。向き合う意を含む。たがいに向かい合って、音や煙の
通りあう村々。→自分が生まれた土地・ふるさと・ある場所。ある地方。
人名・・・・あき・あきら・さと・のり。
「勤(木)」:勤は、菫と力を組み合わせた形声文字。キン・ゴン・つとめる。
菫(キン)は、廿(動物の頭)と火と土を合わした字で、燃やした動物の
頭骨のように、熱気でかわいた土のこと。水気を出し尽くして、こなごな
になる意を含む。細かいところまで力を出し尽くして余力がないこと。
それから、こまめに働く意をあらわす。→つとめる・はたらく。
人名・・・・いそ・いそし・つとむ・とし・のり。
「奥(土)」:奥は、ウカンムリ(おおい)と釆(細々したものが散在するさま)と両手を組み
合わせた形声文字。オウ・オク。
屋根の囲まれたへやのすみにある細々したものを、手探りするさまを示す。
→深く中に入り込んだ所・ものごとの奥そこ・自分の妻や他の妻を呼ぶ言葉。
人名・・・・うち・おき・おく・すみ・ふか・むら。
「敬(木)」:苟(引き締める)と攴(動詞の記号)を組み合わせた会意文字。ケイ・うやまう。
苟(キョク)は、羊と角と人と口を合わせた字で、人が羊の角に触れて、はっと
驚いてからだや口もとを引き締めること。かしこまって体を引き締めること。
→つつしんで、うやまう。
人名・・・・あき・あつ・いつ・うや・かた・さとし・たか・たかし・とし・のり・はや・ひろ・
ひろし・ゆき・よし。
「暑(金)」:暑は、日と者を組み合わせた形声文字。ショ・あつい。
者はころんで柴(しば)を燃やすさま。火力を集中する意を含み、煮(にる)の
原字。日光のあつさが集中すること。→あつい・あつさ。
人名・・・・あつ・なつ。
「温(土)」:温は、サンズイ(水)とオンを組み合わせた形声文字。オン・あたたか。
オンは、ふたをうつぶせて皿の中に物を入れたさまを描いた象形文字。
熱が発散せぬよう、中に熱気をこもらせること。水気が中にこもってムッと
あたたかいこと。→あたたかい・おだやか・やさしい・温度。
人名・・・・あつ・あつし・いろ・すなお・ただす・つつむ・なが・ならう・ぬくい
(姓)のどか・はる・まさ・みつ・やす・ゆたか・よし。
「滋(金)」:滋は、サンズイ(水)と茲(ジ:ますます・ふえる)を組み合わせた形声文字。ジ。
もと川の名であるが、茲が此(これ)に当てられるため、ふつうは茲の原意を
あらわすて、「ますます」「ふえる」「しげる」などの意に用いる。→しげる・そだつ・
うるおす・養分になるうまい食べ物。
人名・・・・あさ・しげ・しげし・しげる・ふさ・ます。
「禄(火)」: 禄は、示(祭だん)とロクを組み合わせた形声文字。ロク。
ロクは、木や骨などの素材と右と左にはぎとった粉が散るさまとを合わせた字。
表面をぽろぽろとはぎとる。小片が続いてこぼれ落ちる様子。神からのおこぼれ
おかみの手からこぼれ落ちたふち米(扶持米)などの意。→役人の給料。
人名・・・・さち・とし・とみ・よし。
「葉(土)」:クサカンムリと木の上にある三枚の葉を組み合わせた形声文字。ヨウ・は。
薄く平らな木の葉のこと。「うすっぺらな」という意味もあらわす。
→木や草の「葉」・紙や写真など薄いもの、それを数える言葉。
人名・・・・たに・のぶ・は・ば・ふさ・よ。
「落(火)」:クサカンムリ(植物)と洛(ラク:音符)を組み合わせた形声文字。ラク・おちる。
植物の葉がぽろりとおちること。洛(洛水という川)の原義とは直接関係はない。
露(ぽろりとおちるつゆ)と同系の言葉。→おちる・おとす・できあがる・むらざと。
人名・・・・おち。
「運(土)」:運は、シンニュウ(すすむ)と軍めぐる)を合わせた形声文字。ウン・はこぶ。
軍(グン・ウン)は車と勹(外側をとりまく)を合わせた字で、兵車で円陣を
つくってとりまくこと。円をえがいてぐるぐる回ること。→はこぶ・まわる・めぐる・
うごく・うごかす・幸福や不幸のめぐり合わせ。
人名・・・・かず・はこぶ・やす・ゆき。
「遇(木)」:遇は、足の動作と禺(グウ)を組み合わせた形声文字。グウ。
禺は、頭が大きくて人に似たさるを描いた象形文字で、よく似た相手や
二つのものがペアをなす、との意を含む。AとBが歩いてきて、ふと両者
が出会ってペアをなすこと。→思いがけなく出会う・もてなす。
人名・・・・あい・あう・はる。
「遂(金)」:遂は、(すすむ)と(重いブタ)を描いた象形文字:音符として用う)を合わせた
会意文字。スイ・とげる。遂の原義とは関係がない。→道すじをたどって
奥へ進むこと・なしとげる。
人名・・・・かつ・つく・とげる・なり・なる・みち・もろ・やす・ゆき・より。
「達(火)」:達は、シンニュウ(すすむ)と大(ゆとりがあってつかえない)と羊を組み合わせた
形声文字。タツ。羊はすらすらと子を産む安産のシンボル。
羊のお産がかるいことから、途中でつかえずにすらすら通るという意味を表す。
→とどく・すぐれる・知らせる・知らせ。
人名・・・・いたる・かつ・さと・さとし・さとる・しげ・すすむ・ただ・たて・とお・とおる・のぶ・
ひろ・みち・よし。
「道(火)」:シンニュウ(すすむ)と首(シュ:あたま)を合わせた形声文字。トウ・ドウ・みち。
頭を一定の方向に向けて進んで行くこと。一定の方向に伸びている「みち」の
こと。→みち・人の守るべきことがら・わざ・専門の分野・いう・行政の区域。
人名・・・・おさむ・おさめ・じ・ち・つな・つね・なおし・ね・のり・まさ・みち・ゆき・より・わたる。
「遍(水)」:遍は、シンニュウ(すすむ)と扁(ヘン:うすく平らな意→周辺に行き渡る)を
合わせた形声文字。ヘン。まんべんなく広がる。
全体にいきわたったさま。→ゆきわたる(あまねし)・回数をかぞえる言葉。
人名・・・・ゆき。
「遊(土)」:遊は、シンニュウ(すすむ)とユウ(旗と子を合わせた字)で子供が吹き流しのように
ぶらぶら歩き回ることを示す形声文字。ユウ・ユ・あそぶ。
あてもなくぶらぶら歩くことをあらわす。→あそぶ・旅に出る・自由にうごく。
人名・・・・なが・ゆき。
「飯(水)」: 飯は、食(たべもの)と反(ばらばらになる→ふやける・ふくれる)を合わせた
形声文字。ハン・めし。
反は、厂(垂れた布)と又(手)からなり、手で布をそり返らせることを示す。
米粒がふやけて、ばらばらになった玄米のめしのこと。→ごはん・食事。
人名・・・・いい。
「催(金)」:催は、人と崔(サイ)を組み合わせた形声文字。サイ・もよおす。
崔は、ごつごつととがって険しい山のこと。崔の原義には関係はない。
細かくせかせかと小刻みに動くの意を含み、転じて、せきたてる、の意となり気が
せいて待ち受ける、の意となる。→行事をおこなう・その気になる・せきたてる。
人名・・・・とき。
「勢(金)」:勢は、力とゲイ(園芸の芸の原字で、木と土と人が両手をのばす形)とを
組み合わせた会意文字。セイ・いきおい。
人が木を土に植え、よい形に整えるさま。力を加えて強制し、他のものを
程よい形に整える意。転じて、自分ではどうにもならない外からの勢いの
意となる。→いきおい・ちから・ようす・ありさま。
人名・・・・なり。
「嗣(金)」:嗣は、口と册(たけぶた)と司からなる形声文字。シ。
あとつぎをたてるいきさつを短冊に記し、神前に口で報告すること。
きまった役目を受け持つため、親のあとをつぐこと。→あとつぎ・つぐ。
人名・・・・さね・つぎ・つぐ・ひで。
「園(土)」:園は、口(かこい)と袁を組み合わせた形声文字。エン・その。
袁(エン)は、○印と衣を合わせた字で、体を丸くとりまく、ゆったり
した衣のこと。かきねで周りを囲まれた畑や庭をあらわす。
→草花や果物などを育てる庭・人々が集まるところ・教え育てるところ。
人名・・・・その。
「塗(火)」:塗は、サンズイ(水)と土と余を組み合わせた形声文字。ト・ぬる。
余は、こてやスコップで押しのけることを示す字。土壁をぬることを
あらわす。→ものをぬりつける・どろ・みち。
人名・・・・みち。
「幹(木)」:幹は、高くのびた太い「みき」をあらわす形声文字。カン・みき。
→木のみき・大事なところ・もと。
人名・・・・えだ・から・き・くる・たかし・たる・つね・つよし・とし・とも・まさ・み・みき・
もと・もとき・よし・よみ・より。
「廉(火)」:廉は、广(いえ)と兼を組み合わせた形声文字。レン。
兼は、禾(作物)2本と手を合わせた字で、別々の物をかねまとめて
持つこと。家の中に寄せ合わせた物の一つ一つを区別する意を示す。
転じて物事のけじめをつけること。→いさぎよい・やすい。
人名・・・・おさ・かど・きよ・きよし・すが・すなお・ただし・やす・ゆき。
「微(水)」:微は、糸端のように目立たないようにの意を示す形声文字。ビ。
目立たないようににのびあるきすること。→ひじょうに小さい・かすか・わずか。
人名・・・・いや・なし・まれ・よし。
「愛(土)」:人が胸を詰まらせて後ろにのけぞったさまと心と夂(足をひきずる)を
組み合わせた形声文字。アイ。
心がせつなく詰まって、足もそぞろに進まないことから、せつない気持ちの意。
→愛する&その心・好む・大切にする・おしむ。
人名・・・・あき・さね・ちか・ちかし・つね・なり・なる・のり・ひで・めぐむ・やす・よし・より。
「意(土)」: 意は、音(ふくむ)と心を組み合わせた形声文字。イ。
音は、言うという字の「口」の部分の中に、●印を含ませた字で口の中に
物を含むさま。考えていることを、心の中にとじこめてまま、外に出さないこと。
心の中で思いめぐらした考え。→こころ・考え・わけ・いみ。
人名・・・・お・おき・おさ・のり・むね・もと・よし。
「慎・愼(金)」:愼は・心と眞を組み合わせた形声文字。シン・つつしむ。
眞は、ヒ(さじ)と鼎(かなえ。三本足のある器)を合わせた字で匙(さじ)
で容器に物をみたすさま。欠け目なくすみずみまでゆきとどくこと。
→かるはずみなことをしない・つつしむ・ひかえめ。
人名・・・・ちか・のり・まこと・みつ・よし。
「損(金)」:損は、手と員を組み合わせた形声文字。ソン・そこなう・そこねる。
員は、口の丸くあいた鼎(かなえ)の姿。丸い穴をあけてくぼめること。
穴をあけるのは減らすことであり、くぼめて減らす、の意を持つ。
→へる・へらす・そん・利益をうしなう・そこなう・いたむ・やぶれる。
人名・・・・ちか。
「新(金)」:新は、斤(おの)と辛と木を合わせた形声文字。シン・あたらしい・にい・あらた。
辛(シン)は、鋭い刃物を描いた象形文字。切りたての木・なななましい意。
→あたらしい・あらた。
人名・・・・あら・あきら・あらた・すすむ・ちか・にい・はじめ・よし・わか。
「暗(土)」:暗は、日と音組み合わせた形声文字。アン・くらい。
音(オン)は、言の字の口の中に「、」印を加えた字で、ものをいう口の中に
何かを含んで口ごもるさま。中に閉じこめられて、日光の差さないこと。
→くらい・おろか・かくれて見えない・そらで・ひそかに。
人名・・・・はらい(姓の場合)
「暖(火)」:この字は、意味を表す「日」と音を表す「爰」からなる形声文字。ダン・あたたか。
日光が大きく柔らいこと。(日光がいきわたること)→あたたかい・あたためる。
人名・・・・あつ・はる・やす。
「業(木)」:ギザギザのとめ木の付いた台を描いた象形文字。ギョウ・ゴウ・わざ。
でこぼこがあってつかえる意を含み、すらりとはいかない仕事の意となる。
→わざ・仕事・つとめ・学問・報いを受けるもとになる善悪のおこない。
人名・・・・おき・かず・くに・なり・のぶ・のり・はじめ・ふさ。
「極(火)」:意味を表す「木」と音を表す「亟」とからなる形声文字。キョク・ゴク・きわめる。
亟の音をあらわす意味は最も高い所にある意。最も高い所にある木の意。
人名・・・・きわ・きわむ・きわめ・なか・むね。
「楠(火)」:楠は、木と南を組み合わせた形声文字。ナン・ダン。
南方の温暖地に育つ木。→くすのき・くす。
人名・・・・くす・くすのき。
「歳(金)」:歳は草を刈るかまと歩(あるくこと)を組み合わせた形声文字。セイ・サイ。
種まきから作物を刈り取るまでの間のこと。のちに一年の意味をあらわした。
→とし・一年・(数字の下につけて)年齢をあらわす言葉。
人名・・・・とし・とせ。
「源(木)」: 源は、サンズイ(水)と原を組み合わせた形声文字。ゲン・みなもと。
原は厂(がけ)と泉を合わせた字で、がけ下の泉から水の流れ出るさま。
水源のこと。→ものごとのはじめ。
人名・・・・はじめ・もと・よし。
「準(金)」:準は、十印(そろえる)と淮を組み合わせた形声文字。ジュン。
淮(ジュン)は、サンズイ(水)と隹(ずんぐりと下体の太った鳥を描いた象形文字)
を合わせた字で、水がずっしりと下にたまること。下にたまって落ち着いた水の
表面を基準として、高低をそろえることを示す。→ならう・手本にする・おしはかる。
人名・・・・とし・なろう・のり・ひとし。
「照(金)」:照は、火と昭を組み合わせた形声文字。ショウ・てる。
昭は、日と召を合わせた字で、半円を描いて右から左へと光がなでること。
すみからすみまで明るくてらすこと。→てる・てらす・てらし合わせる。
人名・・・・あき・あきら・あり・てらし・てらす・てり・てる・とし・のぶ・みつ。
「瑞(金)」:瑞は、王(玉)と端正の端の原字を組み合わせた形声文字。ズイ・スイ。
形のととのった玉。→めでたいしるし。
「瑞穂の国(みずほのくに)」:みずみずしい稲の穂のよく実る国の意。
日本の美称。
人名・・・・たま・みず。
「督(火)」:督は、目と叔を組み合わせた形声文字。トク。
叔は、棒に巻き付いたつると又を合わせた字で、心棒を中心にして締まる、
散在した物をとりまとめる意。見はって引き締めること。→みはり・とりしまる。
人名・・・・おさむ・かみ・こう・すけ・すすむ・ただ・ただす・まさ・よし。
「睦(水)」:陸は、土がもりもりと集まったさまと目を組み合わせた形声文字。ボク・モク。
多くの者が仲良く集まること。→仲がよい・仲むつましい。
人名・・・・あつし・ちか・ちかし・とき・とも・のぶ・む・むつ・むつみ・よし。
「稔(火・金)」:ギザギザのとめ木の付いた台を描いた象形文字。ギョウ・ゴウ・わざ。
でこぼこがあってつかえる意を含み、すらりとはいかない仕事の意となる。
→わざ・仕事・つとめ・学問・報いを受けるもとになる善悪のおこない。
人名・・・・おき・かず・くに・なり・のぶ・のり・はじめ・ふさ。
「稚(火)」:もとの字は穉で禾(作物)と(成長がおそい・小さい)を合わせた形声文字。チ。
まだ伸びきらないで、たけが小さい。年が少ない。→おさない。
人名・・・・のり・わか・わく。
「靖(金)」:立つと青(じっとしてすみきった水の色)を組み合わせた形声文字。セイ・ジョウ。
じっとして静かなさま。じっとしずめる。→しずか・やすらか。
人名・・・・おさむ・きよし・しず・のぶ・やす・やすし。
「絹(金)」:糸と(○印と肉を合わせた字)を組み合わせた形声文字。ケン・きぬ。
丸く巻いた蚕からとる糸をあらわす。→きぬ・きぬ糸。
人名・・・・きぬ・まさ。
「置(火)」: 置は、网(あみ)と直を組み合わせた形声文字。チ・おく。
直は、|(まっすぐ)と目を合わせた字で、まっすぐ目を向けることを示す。
かすみ網(鳥をとるあみ)をまっすぐに立てておくこと。→すえる・おく・しまつする。
人名・・・・おき・き・やす。
「義(木)」:義は、羊(形のよいひつじ)と我を組み合わせた形声文字。ギ。
我は、ぎざぎざとかどめのたったほこを描いた象形文字。かどめがたって
かっこうのよいこと。きちんとしていて、かっこうが良いと認められるやり方をいう。
→人の行うべき正しいすじみち・わけ・いみ・血がつながらない・代わりになるもの。
人名・・・・あき・いさ・しげ・たけ・ただし・ちか・つとむ・とも・のり・みち・よしのり・より。
「群(木)」:群は、君と羊を組み合わせた形声文字。グン・むらがる・むれる。
人々に号令して、まるくまとめる意。羊がまるくまとまって、むれをなすこと。
→むれ・あつまり・むらがる・たくさんあつまる。
人名・・・・とも・むら・むれ・もと。
「聖(金)」:聖は、耳と呈(テイ)を組み合わせた形声文字。セイ。
壬(テイ)は人が足をまっすぐのばしたさま。呈(テイ)は、それに口をそえて
まっすぐ述べる・まっすぐ差し出す、の意。耳の通りがよいことから、わかりが
よいことをあらわす。→ちえや徳のすぐれた人・その道で特にすぐれた人
きよらか・おごそか。
人名・・・・あきら・きよ・さと・さとし・さとる・たから・とし・ひじり・まさ。
「粛・肅(火)」:意味を表す淵水の意と音を表す聿(ジョウ)を組み合わせた形声文字。
シュク。→つつしむ・うやうやしくする・おごそか・正しくする・ととのえる。
人名・・・・かく・かた・かね・きよし・すすむ・すみ・ただ・たり・とし・はや・まさ。
「腹(水)」:腹は、月(肉)とふくれた器と足を合わせた字の形声文字。フク・はら。
重複してふくれることを示す。往復の復の原字。腸がいくえにも重なって
ふくれた「はら」。→はら・おなか・心の中・ものの中ほど・ふところ。
人名・・・・はら。
「虞(木)」:虞は、虎(とら)と呉を組み合わせた形声文字。グ・おそれ。
虎のようにすばしこい動物のこと。ただし、普通はあらかじめ心を配る
の意に用いる。→おもんぱかる・おそれる・おそれ。
人名・・・・すけ・もち・やす。
「号・號(火)」:號は、号と虎を組み合わせた形声文字。ゴウ。
意味は、虎が大声でほえること。しかし、虎の意味が脱落して、ただ
「大声をあげて呼び叫ぶ」意となった。→さけぶ・よびな・順番をしめす。
人名・・・・な・なづく。
「裏(火)」:裏は、衣と里を組み合わせた形声文字。リ・うら。
里は、田(四角く区切りをつけた井田)と土を合わせた字で、区切りの
筋を入れて整理された畑や住居地のこと。もと縦横のすじめの模様の
布地。しま模様の布地は、衣服のうら地に用いた。→うら・うしろ・うちがわ。
人名・・・・うら。
「解(木)」:解は、角と牛と刀を組み合わせた形声文字。カイ・ゲ・とく。
刀で牛の角や体をバラバラに切り分けることを表す。→問題を解く・答え
バラバラにわける・わかる・さとる・とける・とかす。
人名・・・・さとる・ざ・とき・ひろ。
「該(木)」: 言(ことば)と亥(ブタの全身にはりわたった骨格)を合わせた形声文字。ガイ。
全軍にふれわたって緊張させる命令。全面にはりめぐらす条件のこと。
その全面のわくのもとで、たまたまその条件や約束にぴたりと当たったのを
「該当」という。→広くそなわたる・それにあってはまる。
人名・・・・かた・かぬ・かね・もり。
「詩(金)」:詩は、言(ことば)と寺を組み合わせた形声文字。シ。
寺は、寸(手)と之(いく)を合わせた字で、手でおしすすめる・手をじっと
とめるの両方の意を含む。心の進むままを言葉であらわしたもの(叙情詩)
心の中に止まった記憶を言葉にしてとどめたもの(叙事詩)の両方の意を
含む。→心に強く感じたことなどを響きよい文章に表したもの・し。
人名・・・・うた。
「試(金)」:試は、言(ことば)と式を組み合わせた形声文字。シ・こころみる・ためす。
式は、工(仕事)と弋(棒)から成り、棒をもちいて工作すること。その人や
物を使って仕事をやらせてみること。→ためす・やってみる・しけん。
人名・・・・もち。
「詳(金)」:詳は、言(ことば)と羊を組み合わせた形声文字。ショウ・くわしい。
羊は、欠けめなく姿の整ったひつじ。欠けめなく行き届いた述べ方を
すること。→くわしい。
人名・・・・つま・みつ。
「資(金)」:資は、貝(財貨)と次組み合わせた形声文字。シ。
次は、二(そろえる)と欠(人がしゃがんだ姿)を合わせた字で、ざっと持ち
物をそろえる、の意含む。お金や品物をざっとそろえておいて、必要な時に
用立てること。→もとで・もとになるもの・生まれつき・みぶん・よりどころ。
人名・・・・すけ・たくす・ただ・とし・もと・やす・よし・より。
「賃(火)」:賃は、貝(財貨)と任を組み合わせた形声文字。チン。
任は、人が荷をかかえこむこと。代金を支払って人を雇い入れて使うこと。
→やとう・働いたことに対して支払うお金・代金として支払うお金。
人名・・・・かぬ・とう。
「鈴(火)」:鈴は、金の令(すみきった・すずしい)を合わせた形声文字。レイ・リン・すず。
令(レイ)は、△印(おおいの下に集めることを示す)と人のひざまずく姿を
合わせた字で、人々を集めて、神や君主の宣告を伝えるさま。清く美しい
意を含む。リンリンとすんだ音を出す金属のすず。→すず・ベル。
人名・・・・すず・りん。
「跡(金)」:跡は、足と亦を組み合わせた形声文字。セキ・あと。
亦は、胸幅の間をおいて、両脇にあるわきの下を示す字で腋(エキ)の原字。
間隔をおいて同じ形の続く足あと。→物事が行われたあと・家をつぐこと・あと。
人名・・・・あと。
「路(火)」:路は、足と各を組み合わせた形声文字。ロ・じ。
各は、人の足と口印を合わせた字で、歩いていく人の足が四角い石や
障害につかえた姿を示す。足が石につかえて、ころがしつつ進むこと。
もと連絡みちのこと。→みち・ものごとのすじみち・たいせつな地位。
人名・・・・じ・のり・みち・ゆく・(姓)おほじ。
「較(木)」:較は、車と交を組み合わせた形声文字。カク。
交は、人が足を交差させた姿を描いた象形文字で、×型にまじわること。
車のはこの両脇にさし出た横木で、乗った人がつかまる組み木のこと。のち
左から右から物を差し出して、見比べることを表す。→つきあわせる・くらべる。
人名・・・・あつ・とお・なお。
「載(金)」: 載は、車とサイを組み合わせた形声文字。サイ・のせる。
車の荷がずるずると落ちないように、わくや縄でとめること。→車にのせる・
記事としてのせる・年。
人名・・・・こと・とし・のり。
「農(火)」:甲骨は、林と辰(二枚貝の象形文字)を合わせた字。ノウ。
林をやき、貝がらで土を柔らかくすることを示す。のち頭のうみを両手で
しぼるさまの略体を組み合わせた字となる。かたい土を貝がらで掘って
ねっとりと柔らかくすること。→田畑をたがやし、穀物や野菜をつくる。
人名・・・・あつ・たか・たみ・とき・とよ・なる。
「遠(土)」:遠は、シンニュウ(すすむ)袁を組み合わせた形声文字。エン・オン・とおい。
袁(エン)は、○印と衣を合わせた字で、からだをまるくとしまく、ゆったりした
衣のこと。間があいてゆとりがある。つまり、とおくはなれていること。→とおい。
人名・・・・とお・とおし。
「酬(金)」:酉(酒つぼ)と州(まんべんなくいきわたる)を組み合わせた形声文字。シュウ。
酒をまんべんなくいきわたらすこと。相手のしたことに応じてお返しをする。
転じて、欠けめなく、やりとりする。→むくいる・むくい。
人名・・・・あつ。
「電(火)」:電は、雨と申(のびる)を組み合わせた会意文字。デン。
申は、もと、いなずまの姿を描いた象形文字。のち両手とI印(のばす)を
合わした字とされる。さっと空に長くのびるいなずまのこと。→いなびかり・電気。
人名・・・・あきら・ひかり。
「雷(火)」:雷は、ライ(ごろごろと積み重なったさまを描いた象形文字と雨を合わせた
形声文字。ライ・かみなり。
雨雲の中に陰陽の気が積み重なってごろごろと音を出すこと。→かみなり。
人名・・・・あずま・いかずち。
「靖(金)」:靖は、立と青(じっとしてすみきった水の色)を合わせた形声文字。セイ・ショウ。
じっとして静かなさま。じっとしずめる。→しずか・やすらか。
人名・・・・やすし・やす・きよし。
「頌(金)」:頌は、公(さえぎることなくあけすけ通す意)と頁(あたま)を組み合わせた
形声文字。ショウ・ジュ。
頭をふりつつ、よどみなく終わりまでとなえ通すことを示す。→ほめたたえる。
人名・・・・うた・おと・のぶ・よむ。
「預(土)」:預は、頁(あたま・人員)と予(のばす)を合わせた形声文字。ヨ・あずける。
予は、丸い輪をずらせて向こうへ押しやるさまを描いた象形文字で、押しやる
伸ばす・のびやかなどの意を含む。人数にゆとりをもたせることをあらわす。
人名・・・・さき・まさ・やす・よし。
【14画】
「像(金)」:像は、象(動物のゾウの象形文字)とイ(人)を合わせた形声文字。ゾウ。
ゾウは大きく目だつ姿をしていることから、人や物の姿や形を表す。→すがた
かたち・かたどって作ったもの。
人名・・・・かた・すえ・のり・み。
「僚(火)」: 僚は、イ(人)と(リョウ)を組み合わせた形声文字。リョウ。
(リョウ)は、柴(山野の雑木)がズルズルと続けて燃えることをあらわす。
前後左右に連なる意も含む。同列に連なる仲間のこと。→なかま。
人名・・・・あきら・とも。
「台・臺(火)」:台(臺)は、土と高の略体と至を組み合わせた形声文字。タイ・ダイ。
土を高く積んで人の来るのを見る見晴らし台をあらわす。「台」は、もと
別の字であったが音が同じとこから、かわりに使われるようになった。
→高く作ったところ・もとになるもの・基礎・自動車などを数える言葉。
人名・・・・もと(姓)うてな。
「団・團(火)」:団(團)は、口(かこむ)と専を組み合わせた形声文字。ダン・トン。
専(セン)は、円形の石をひもでつるした紡錘の重なりを描いた象形文字。
円形に囲んだ物の意を示す。→まるい・あつまり・あつまる。
人名・・・・あつ・まどか・まる。
「図・圖(金)」:図(圖)は、米倉のある農村の土地と口(かこい)を組み合わせた
形声文字。ト・ズ・はかる。
土地を紙のわくの中に書き込んだ地図のこと。→絵・あがく・考えをめぐらす
はかる・はかりごと。
人名・・・・のり・はかる・みつ。
「斉.齊(金)」:斉(齊)は、◇印が三つそろったさまを描いた象形文字。セイ。
のちに、下に板または布をそえた文字となる。→そろう・ひとしい。
人名・・・・なり・きよ・なお・よし。
「粋.粹(金)」:粋(粹)は、米と卒(ソツ:小さくしまった)を組み合わせた形声文字。スイ。
まじりけのない米。→まじりけがない・人情をよく知っている・いき。
人名・・・・きよ・ただ。
「満・滿(金)」:満(滿)は、サンズイと毛皮を垂らしておおうさまを合わせた形声文字。マン。
わくいっぱいに水をみたして、その面をおおうこと。全体をいっぱいにおおうこと。
→いっぱいになる・じゅうぶんである。
人名・・・・あり・ます・ま・まろ・みち・みつ・みつる。
「軽・輕(木)」:軽(輕)は、車と「ケイ」を組み合わせた形声文字。ケイ・かるい・かろやか。
「ケイ」は、工作台の上に縦糸をはったさまで、まっすぐの意を含む。
まっすぐにすいすいと走る戦車。転じて身軽なこと。→かるい・少ない・
てがる・みさげる・かろんじる・かるがるしい。
人名・・・・かる。
「墓(水)」:墓は、土と莫を組み合わせた形声文字。ボ・はか。
莫(バク)は、太陽が草の中に沈んで隠れることを示す字。
死者を隠して見えなくする土盛りのこと。死んだ人をほうむるところ・はか。
人名・・・・つか。
「夢(水)」:夢は、音をあらわす「夕(せき)」とボウとからなる形声文字。ム・ゆめ。
夜のやみにおおわれて、物が見えないこと。のち、目をふさいで眠り、現実の
世界を見ていない状態。→ゆめ。
人名・・・・ゆめ。
「奨・獎(金)」: 奨(獎)は、大と将を組み合わせた形声文字。ショウ。
将は、前進して伸びる意。大きく伸ばし前進させる意を示す。
→ほめてすすめる・
人名・・・・すすむ・つとむ。
「慈(金)」:慈は、心と茲を組み合わせた形声文字。ジ・いつくしむ。
茲(ジ)は、草の芽と細い糸を合わせて、小さい物が成長しふえること示す
字で、小さい物を優しく育てることをあらわす。→かわいがる・めぐむ・あわれむ。
人名・・・・しげ・すげる・ちか・なり・やす・よし。
「漢(木)」:漢は、サンズイ(水)とカンを組み合わせた形声文字。カン。
カンは、動物のからだの脂を火で燃やすこと。熱くなって乾くことから、かわく、
水がないの意となる。かわいた川、つまり天の川(銀河)のこと。のち、中国の
呼び名に使われた。→昔の中国にさかえた国・男に対する呼び名。
人名・・・・かみ・くに・なら。
「禍・(木)」:禍は、示(祭壇)と咼を組み合わせた形声文字。カ。
咼(カ)は、丸くくぼんだ穴のこと。神のたたりを受けて思いがけない
穴(落とし穴)にはまること。→わざわい・不幸。
人名・・・・まが。
「福(水)」:福は、示(祭壇)とフク(とくりに酒を豊かに満たしたさまを描いた象形文字)を
組み合わせた形声文字。フク。
神の恵みが豊かなこと。→さいわい・しあわせ・。
人名・・・・さき・さち・たる・とし・とみ・むら・もと・よ・よし。
「蒸(金)」:蒸は、クサカンムリ(植物)と烝を組み合わせた形声文字。ジョウ・むす。
烝(ジョウ)は、丞(両手で人を持ち上げるさま。人を持ち上げて高いところに
置くこと)と火を合わせた字で、火気が高いところへあがること。もと、草が上へ
上へと盛んにのびること。普通は「むす」意味に使う。→熱気がたちのぼる・
ゆげをあてる・むす・むらす。
人名・・・・つぐ・つまき。
「誠(金)」:誠は、言(ことば)と成を組み合わせた形声文字。セイ・まこと。
成(セイ)は、戊(武器)と丁(トンとうつ)を合わせた字で、道具でトントンと
うち固めて城壁をつくること。かけめなくまとまる・の意。欠点やうそのない言葉
やおこないのこと。→いつわりのないこと・まこと・まごころ。
人名・・・・あき・あきら・かね・さと・さね・しげ・すみ・たか・たかし・なね・とも・なが・なり・
なる・のぶのり・まこと・まさ・み・もと・よし。
「遠(土)」:遠は、シンニュウ(すすむ)と袁を組み合わせた形声文字。エン・オン・とおい。
袁(エン)は○印と衣を合わせた字で、からだを丸くとりまく、ゆったりした衣
のこと。間があいてゆとりがある、つまり、とおくはなれていること。
→とおい・はなれる・したくない。
人名・・・・とお・とおし。
「遣(木)」:シンニュウ(足の動作)とケンを組み合わせた形声文字。ケン・つかわす・つかう。
ケンは、積み重ねた物と両手を合わせた字で、両手で物の一部をさいて人に
やることを示す。人や物の一部をさいて、おくりやること。→つかわす・やる。
人名・・・・けん。
「飾(金)」:飾は、食と人と巾(ぬのかざり)を組み合わせた形声文字。ショク・かざる。
人が布切れなどを用いて、外観に手を加えることをあらわす。→かざり・かざる。
人名・・・・あきら・よし。
「飽(水)」: 飽は、食と包(中に物をつつみこく・)を組み合わせた形声文字。ホウ・あきる。
包は、体のできかけた胎児(巳)を子宮膜の中につつんで身ごもるさまを描いた
象形文字。おなかがふくれる程たくさん食べて、あきること。→いっぱいになる。
人名・・・・あき・あきら・あく。
「幣(水)」:幣は、巾(ぬの)と(破って切り分ける)を組み合わせた形声文字。ヘイ。
所用に応じて左右に分けてたらし、または二枚に切り分けた布。→神前に
ささげる布(ぬさ)・おかね。
人名・・・・しで・ぬさ。
「嘉(木)」:嘉は、?(ごちそう)と加を組み合わせた形声文字。カ。
加は、架(物を上に乗せる)の意を含む。ごちそうをたっぷりと上に盛るさま。
転じて、けっこうである・めでたいの意を含む。→よい・ほめる・めでたいこと。
人名・・・・よし・よしみ・ひろ。
「境・(木)」:境は、土と竟を組み合わせた形声文字。ケイ・キョウ・さかい。
竟(キョウ)は、章(音楽のひと区切れ)の略体と人を合わせた字で
人が音楽の一楽章を歌い終わって、区切りをつけたさまを示し、
「おわる」と訓じる。土地の区切りをあらわす。→さかい・ありさま。
人名・・・・さかい。
「察(金)」:察は、ウカンムリ(いえ)と祭を組み合わせた形声文字。サツ。
祭の原字は、肉と手と清めの水のたれる姿とを合わせた字。のち、示印が
加わった。お供えの肉をすみずみまで清める意。家のすみずみまで曇りなく
清めること。転じて曇りなく目をきかす意。→しらべる・あきらかになる・おしはかる。
人名・・・・あき・あきら・み・みる。
「寧(火)」:寧は、落ち着こうという語気をあらわす形声文字。ネイ。
家の中に食器を置き、心を落ち着けてやすんずるさまを示す。→おだやか・
やすらか・
人名・・・・さだ・しず・やす・やすし。
「彰(金)」:彰は、章(楽曲や表現の切れ目。区切りをつけて目立たせる意を含む)と
彡(模様)を組み合わせた形声文字。ショウ。
区切りをつけて、あきらかに目立たせる意。→あきらかにする。
人名・・・・あき・あきら・ただ・てる。
「徹(火)」:徹は、彳と育と攴を組み合わせた形声文字。テツ。
育は、子の逆形と月(肉)よりなり、お産の時、頭から赤子が生まれるさま。
胎内からするりと抜け出ることを示す。また、攴印と彳印は、手と足の動作を
示す動詞の記号。→とおる・とおす。
人名・・・・あきら・いたる・おさむ・とお・とおる・ひとし・みち・ゆき。
「態(火)」:態は、能(ノウ:できる)と心を組み合わせた形声文字。タイ。
自分にはこのようにすることができる。、という心構えのこと。のちに、
「すがた」や 「ようす」の意味をあらわす→ありさま・ようす・ふるまい。
人名・・・・かた。
「慣(木)」:慣は、「心」と「貫」を組み合わせた形声文字。カン・なれる。
貫(カン)は、もと、まるい貝を二つひもで抜き通した姿を描いた象形文字。
のち、毋(ぬきとおす)と貝(貨幣)を合わせた字で、一つの線でつらぬいて
変化しない意。一貫したやり方に沿った気持ちのこと。→ならわし・なれる。
人名・・・・みな。
「旗(木)」: 旗は、「はた」と「其」を組み合わせた形声文字。キ・はた。
其(キ)は、四角い形の箕(み:穀物のからを除く道具)を描いた象形文字で
四角きちんとした、との意を含む。きちんと四角い形をしたはたのこと。→はた。
人名・・・・たか・はた。
「暢(火)」:昜(ヨウ:太陽が明るく上がるさま)と申(伸びる)を合わせた形声文字。チョウ。
明るくのびのびすること。→長く伸びる・のびのびする・つかえずに・よくとおる。
人名・・・・いたる・かど・とおる・なが・のぶ・のぶる・まさ・みつ・みつる。
「栄・榮(土)」:榮は、木とまわりをかがり火でとりまく字と組み合わせた形声文字。エイ・
さかえる・はえ。
木全体をとりまいて咲いた花「はで」な意となる。→さかえる・さかんになる。
人名・・・・さか・さかえ・さこう・しげ・しげる・たか・てる・とも・なか・なが・はる・
ひさ・ひさし・ひで・ひろ・まさ・よし。
「歌(木)」:歌は、欠(からだをかがめる)と哥を組み合わせた形声文字。カ・うた・うたう。
可は、のどで声を屈折させて出すこと。哥(カ)は、これを二つ合わせたもの。
のどで声を屈折させ、からだをかがめて節をつけること。→うたう・和歌。
人名・・・・うた。
「演(土)」:演は、サンズイ(水)と寅(まっすぐのびる)を組み合わせた形声文字。エン。
寅は、ウカンムリ(いえ)と矢と両手を合わせた字で、家の中で身体をのばして
居住まい(すわった姿)を正すこと。いつまでも長くのびてながれることから
長く引きのばすこと。→のべる・おこなう・実際にやってみる。
人名・・・・のぶ・ひろ・ひろし。
「漸(金)」:漸は、サンズイ(水)と斬組み合わせた形声文字。ゼン。
斬(ザン)は、車と斤(おの)を合わせた字で、車におのの刃をくいこませて
切ること。割れ目にくい込む意を含む。水分がじわじわとさけめにしみこむこと。
→ひたす・しみる・だんだん・しだいに。
人名・・・・すすむ・つぐ。
「慢(水)」:慢は、サンズイ(水)と曼を組み合わせた形声文字。マン。
曼(マン)は、「かぶせるおおい」と「目」と又「手」を合わせた字で、ながいベールを
目にかぶせたさま。ながい、一面におおうなどの意を含む。水がながながと続く。
また、水が一面におおうなどの意。→とりとめがない・なんとなく・しまりがない。
人名・・・・みつ・ひろ。
「熊(土)」:能(ねばり強くて長くもえる獣のあぶら肉)と火を組み合わせた形声文字。ユウ。
肥えて脂肪ののったくまの肉がよくもえることを示す。熊は、むかし火の精である
獣と考えられていた。→動物のくま。
人名・・・・かげ・くま。
「爾(火.金)」:爾は、柄にひも飾りのついた大きいはんこを描いた象形文字。ジ・ニ。
はんこの原字であり、下地にひたとくっつけて印を押すことから二(ふたつ
くっつく)と同系の言葉。また、そばにくっついて存在する人や物を指す
指示詞に用い、それ・なんじの意をあらわす。→近くにいる・相手を指す
言葉(なんじ)・それ。
人名・・・・しか・ちか・ちかし・みつる・あきら。
「種(金)」:種は、禾(作物)と重を組み合わせた形声文字。シュ・たね。
重は、人と東((つきぬく)と土を合わせた字で、人が上から下に地面に向かって
トンと重みをかけること。上から下に地面を押し下げて作物をうえること。
→たね・分けたもの・なかま・生物を分類する単位の一つ。
人名・・・・おさ・かず・ぐさ・しげ・たね・ふさ。
「端(火)」:
人名・・・・端は、立と「タン」を組み合わせた形声文字。タン・はし・は・はた。
「タン」は布のはしがそろって「一印」の両端に垂れたさまを描いた象形文字。
左と右とがそろってきちんと立つこと。→つりあいがとれて・正しい・整っている・
はし・すえ・はじまり。
人名・・・・ただ・ただし・ただす・なお・なら・はし・はじめ・まさ・もと。
「箇(木)」:箇は、竹と固を組み合わせた形声文字。カ・コ。
固は、古(かたくひからびた頭蓋骨)と口(かこい)を合わせた字で、かたい物や
個体の意味。かたい竹筒のこと。のちに、かたいものを数える言葉になった。
→物をかぞえる時に使う言葉・ものごとを一つ一つさししめす言葉。
人名・・・・かず・とも。
「管(木)」:管は、竹と官を組み合わせた形声文字。カン・くだ。
官は、ウカンムリ(やね・いえ)と「みつかさね」を合わせた字で、やねの下に
囲ってある人。まわりをまるくとりまく意を含む。まるく全体にいきわたること。
わくをはめて、まとめることをあらわす。→くだ・とりしまる。
人名・・・・うち・すげ。
「算・(金)」:算は、竹と具を組み合わせた形声文字。サン。
具の上部は鼎(かなえ:食器の一種)の形、下部に両手を添えて、
食物を鼎にそえてさし出すさま。そろえる意を含む。そろえて数えるの意。
→かぞえる・損か得か考える・みこみ。
人名・・・・かず・とも。
「精(金)」:精は、米と青を組み合わせた形声文字。セイ・ショウ。
青(セイ)は、生(はえたばかりの芽)と丼(井戸にたまった清い水)を合わせた
字で、よごれなく澄んだ色をあらわす。よごれなく精白した米。→米をついて
白くする・くわしい・こまかい・すぐれている・こころ・体力や気力の元になるもの。
人名・・・・あき・あきら・きよ・きよし・くわし・くげ・しら・すぐる・すみ・ただ・ただし・つとむ・
ひとし・まこと・まさし・もり・よし。
「維(土)」:維は、糸(つな)と隹を組み合わせた形声文字。イ。
隹(スイ)は、ずんぐりと重みがかかった鳥。下方に垂れて押さえ引っ張るつな。
→つなぐ・いと・ある言葉につけて強める言葉。
人名・・・・これ・しげ・すけ・すみ・ただ・たもつ・つな・つなぐ・ふさ・まさ・ゆき。
「綱(木)」:綱は、糸と岡を組み合わせた形声文字。コウ・つな。
岡(コウ)は、太づなを描いた形に、山印を加えた字で、丈夫でかたい太づな
のこと。→つな・おおもとになるきまり・大きな分類。
人名・・・・つな・つね。
「綿(水)」:正字は、緜と書く。帛(ハク:白い布)と系(糸がつながる)合わせた会意文字。
白い布を織る長い糸を示す。綿は異体字。→つながる・長くつづく・こまかい。
人名・・・・つら・まさ・ます・やす・わた。
「綾(火)」:綾は、糸と「リョウ」を組み合わせた形声文字。リョウ。
「リョウ」は陸(山地)の略体と夂(人間の足)を合わせた字で、足に筋肉の
すじをたてて、りきんで山を登ること。すじめのたった織り方をした絹。→あや絹・
もよう・たくみな言い回し・入り組んだしくみ。
人名・・・・あや。
「緑(火)」:糸と「ロク:(竹や機の皮はいで、皮が点々と散るさま)」を合わせた形声文字。
リョク・ロク・みどり。皮をはいだ青竹のような緑色に染めた糸を示す。
人名・・・・→つか・つな・のり・みどり。
「聞(水)」: 門(とじて中を隠すもんを描いた字で、中がよくわからないの意)と耳を合わせた
形声文字。ブン・モン・きく。よくわからないこと、へだたったことが耳にはいること。
→きく・きこえる・きいて知った知識・評判・うわさ。
人名・・・・ひろ。
「肇(火)」:肇は、「ケイ:戸を手で左右に開くこと)」と聿(リズムをととのえる助詞)を組み
合わせた形声文字。チョウ。
物事の糸口を左右に開くこと。→ものごとをはじめる。
人名・・・・こと・ただ・ただし・とし・はじむ・はじめ・はつ。
「翠(金)」:羽と卒(小さい、よけいな成分を去って小さくしめる)を合わせた形声文字。
からだの小さくしまった小鳥のこと。また、よごれを去った純粋な色。
→水辺にすむ青みどり色の小鳥・みどり色・青みどり色・宝石の名。
人名・・・・みどり。
「舞・(水)」:「ブ:(両手に飾りを持ってまうさま)」と舛(セン:夕<左足>+ヰ<右足>
:左足と右足とがたがいちがいの方向にあって、ゆきちがうこと)を組み合わせた
形声文字。ブ・まい・まう。
幸福を求めて神の前でおどる「まい」のこと。→おどる・おどり・はげます。
人名・・・・まい。
「製(金)」:製は、衣と制を組み合わせた形声文字。セイ。
制は、木の枝とノ印(たち切る)と刀を合わせた字で、途中で枝を切り取ること。
布地をたち切ること。材料を整えて物をつくることを表す。→しなものをつくる。
人名・・・・のり。
「語(木)」:語は、言(ことば)と吾を組み合わせた形声文字。ゴ・かたる。
吾は、口と五(交差する)を合わせた字で、AとBが交差して話し合うこと。
のち、吾が我(われ)とともに一人称をあらわす代名詞に転用されたので
語がその原義をあらわすこととなった。→かたる・はなす・言葉。
人名・・・・かた・かたり・こと・つぐ・(姓)かたらい。
「誓(金)」:誓は、言(ことば)と折を組み合わせた形声文字。セイ・ちかう。
折は、木を二つに切ったさまと斤(おので切る)を合わせた字でざくんと中断
すること。きっぱりと言い切ること。→ちかう・かたく約束する。
人名・・・・ちか・ちかう。
「説(金)」:説は、言(ことば)と兌を組み合わせた形声文字。セツ・ゼイ・とく。
兌(タイ・ダ)は、八(ときはなす)と兄(頭の大きい人)を合わせた字で人の着物
をときはなすこと。むずかしくしてわからないことを言葉でときほぐして明らかにする
こと。→ときあかす・とく・考え・意見・はなし・物語。
人名・・・・あき・かぬ・かね・こと・つぐ・とき・とく・のぶ・ひさ。
「認(火)」:忍(ニン:粘り強い心)と言(ことば)を組み合わせた形声文字。ニン・みとめる。
人の言葉などを粘り強く心にきざみつけること。じっくりと見て見分けることを表す。
→見定める・よいとして許す。
人名・・・・もろ。
「豪(木)」:動物(イノシシ・ブタなど)と高(たかく目立つ)を組み合わせた形声文字。ゴウ。
ヤマアラシの背の高く目立ったこわい毛。転じて、すぐれる。強いなどの意となる。
→強くてすぐれている・なみはずれている・オーストラリアのこと。
人名・・・・かた・かつ・たけ・たけし・つよ・つよし・とし・ひで。
「賓(水)」: 賓は、ウカンムリ(やね)とぶたと貝を合わせた形声文字。ヒン。
小屋の中に豚を並べて入れたさまを示す。くっつく・並ぶ、の意を含む。
賓は、その下に貝(財貨)をそえた字で礼物をもって来て、主人と並ぶ客を
あらわす。→うやまいもてなす客。
人名・・・・うら・つら・つぐ。
「踊(土)」:踊は、足をふんばる人と用を合わせた形声文字。ヨウ・おどる。
人がとんと地面をつきぬくようにふんばり、その反動でとびあがること。
→おどる・おどり・
人名・・・・おどり。
「輔(水)」:甫(ホ:平らな苗床のことで平らにへばりつく、ぴったりとくっつくの意を含む)と
車を組み合わせた形声文字。ホ・フ・ブ。車をくっつけたそえ木。
転じて、そばにひたとくっついて力を添える意。→たすける。
人名・・・・すけ・たくす・たすけ。
「酷・(木)」:酷は、酉(さけつぼ)と告(きつくしめる)を組み合わせた形声文字。コク。
告は、牛と口(わく)を合わせた字で、牛の顔をきつくしめる「つのあて」
のこと。もと、舌をきつくしめつけるような強い酒のこと。転じて、きつく
しめつけること。→むごい・きびしい。
人名・・・・あつ。
「銀(木)」:銀は、金の艮を組み合わせた形声文字。ギン。
艮は、目とヒ(小刀・ナイフ)を合わせた字で、目にくまどりをつけることを表し
痕(きずあと)や根(あとが残る「ね」)のもとになる字。はめこみ・くまどりなどに
用いて、いつまでもあとをとどめる。腐食しにくい金属をあらわす。→しろがね・
おかね・銀色。
人名・・・・かね・しろがね。
「銑(金)」:銑は、金と先(さらさらとごみを流す)を組み合わせた形声文字。セン。
先は、足と人の形を合わせた字。足さきは人体の先端にあるので、先後の
先の意。指の間に細い隙間があいて離れている意を含む。
まじり物を取り去った金属のこと。→鉄鉱石から取り出した鉄。
人名・・・・さね。
「銅(金)」:銅は、金と同を組み合わせた形声文字。ドウ。
同(ドウ)は、四角い板と口(あな)を合わせた字で、板に穴をあけて突き通す
ことを示す。穴をあけやすい、柔らかい金属のこと。→黒みがかった赤色の金属。
人名・・・・かね。
「銘(水)」:銘は、金と名を組み合わせた形声文字。メイ。
名は、夕(三日月)と口を合わせた字で、薄暗いやみの中で自分の存在を声で
告げること。よくわからないものをわからせる意を含む。金属器にしるした人名や
事柄のこと。→心にしるす・心に刻み込んでおく言葉・上等な・有名な。
人名・・・・あき・かた・な。
「閣(木)」:閣は、門と各を組み合わせた形声文字。カク。
各は、夂(あし)と口印(かたい石)を合わせた字で、かたいものにつかえて足が
止まること。門のとびらがつかえて止まるようにした杭や石。転じて脚つきのたかどの。
→身分の高い人のすむ高い御殿・内閣。
人名・・・・はる。
「際(金)」:際は、阜(壁や土べい)と祭を組み合わせた形声文字。サイ・きわ。
祭は、月(肉)又(手)と示(祭だん)を合わせた字で、お供えの肉をこすって
よごれをとることを示す。こすり合わせる、の意を含む。壁と壁とがこすりあうように
すれすれに接すること。→そのとき・さかいめ・きわ・まじわる。
人名・・・・わき。
「需(金)」: 需は、雨と而(柔らかなひげの垂れたさまを描いた象形文字)を組み合わせた
形声文字。ジュ。
雨水にしっとりぬれて柔らかくなり、動きがにぶること。動かず、何かをあてにして
まつ意。→必要として求める。
人名・・・・まち・みつ・もと・もとめ。
「領(火)」:領は、頁(あたま・くび)と令を組み合わせた形声文字。リョウ。
令は、△印(おおいの下に集めることを示す)と人のひざまずく姿を合わせた
字で、人々を集めて神や君主の宣告を伝えるさまをあらわす。清く美しい
の意。すっきりときわだったくびすじ・えりもとをあらわす。転じて、大切なところ
の意。→おさめる・うけとる。
人名・・・・おさ・むね。
「魂(木)」:魂は、云(雲・もやもや)と鬼を組み合わせた形声文字。コン・たましい。
鬼は、大きな丸い頭をして、足もとがかっきりしない、死んだ人のたましいを
あらわした字。もやもやとこもる意を含む。→たましい・こころ。
人名・・・・たま・みたま・もと。
「鳴(水)」:鳴は、口と鳥を組み合わせた会意文字。メイ・なく・なる。
鳥が口で音を出して、その存在をつげること。→鳥がなく・虫やけものがなく。
人名・・・・なき・なり・なる。
「鼻(水)」:鼻は、自とヒ(音符)を組み合わせた形声文字。ビ・はな。
自は、はなの形を描いた象形文字。泌(ヒ:狭いすきまからぴっと汁を出す)・
比(ぴったりとならんでくっつく)と同系で、せまい鼻腔から汁を出す「はな」のこと。
→息をし、においをかぐ器官「はな」。
人名・・・・はな。
【15画】
「渋・澁(金)」:止(足)一つを省略した字。渋は、更に略した形声文字。ジュウ・しぶい・しぶ。
止は、足の形。下向きの足二つと上向きの足二つを合わせた字で、足がうまく
進まず停止することを示す。→しぶい・物事がはかどらない・しぶ。
人名・・・・しぶ。
「弾・彈(火)」:彈は、弓と單を組み合わせた形声文字。ダン・はずむ・ひく・たま。
單(単)は、両耳のついた平らなうちわを描いた象形文字で、ぱたぱたとたたく
平面が上下に動くなどの意を含む。弓や琴の弦が上下に動くこと。転じて張った
ひもや弦をはじいて上下の振動させる意。→たま・たたく・はねかえす・せめる。
人名・・・・ただ。
「歯・齒(金)」:もと、口の中の「は」を描いた象形文字。シ・は。
のち、前歯の形と止(とめる)を組み合わせた字となる。物をかみ切って口の中に
とめる「前歯」のこと。→食べ物をかみくだく役をする「は」の形をしたもの・年齢。
人名・・・・かた・とし・は。。
「楽・樂(木・火)」:木の上にマユがかかった様子をあらわした形声文字。ガク・らく・たのしい。
「やままゆが」がマユをつくるクヌギの木のこと。その「ガク」という音を借りて
音楽の「ガク」にあてた。音楽でたのしむことから「たのしい」「たのしむ」の
意味をあらわす。→音楽・たのしい・たのしむ・たやすい・らくである。
人名・・・・ささ・たのし・もと・よし・らく。
「数・數(金)」:數は、ロウ(じゅずつなぎ)と攴(動詞の記号)を組み合わせた形声文字。
ス・スウ・かぞえる・かず。
女と女をじゅずつなぎしたさまを示す。一連の順序につないでかぞえること。
→かず・かぞえる・いくらかの・わずかの・運命。
人名・・・・かず・のり・ひら・や。
「楼・樓(火)」: 樓は、木とロウ(つぎつぎとつながる)を組み合わせた形声文字。ロウ。
一階二階とつながる木造の高い建物。→たかどの・やぐら・
人名・・・・いえ・たか・つぎ。
「節・(金)」:節は、竹と即を組み合わせた形声文字。セツ・セチ・ふし。
即は、ごちそうとひざを折ってひざまずいた人を合わせた字。足がひざの
ところでまがるようすに、一段ずつくぎれる竹のふしを示す。→物のつぎめ・
ふし・もののくぎり・音楽のちょうし・気候のかわりめ・ほどよくする・いわいの日。
人名・・・・お・さだ・たか・たかし・たけ・とき・とも・のり・ふ・ふし・ほど・まこと・みさ・みさお・
みね・もと・よ・よし。
「増・(金)」:増は、土と曾を組み合わせた形声文字。ゾウ・ます・ふえる。
曽は、八印(ゆげ)の下にせいろうとコンロの形を描いた象形文字で
コンロの上にせいろうを重ねて穀物をふかし、湯気が発散するさまを
示す。層をなして上に重ねる意を含む。土を上へ何層にも積むこと。
→多くなる・ふえる・ふやす。
人名・・・・なが・ます・ま。
「墨(水)」:墨は、土と黒を組み合わせた形声文字。ボク・すみ。
黒は、煙突と炎を合わせた字で、煙突のふちに点々とススのたまった
さまを示す。土状をなしたススの塊のこと。くろい意を含む。→すみ。
人名・・・・すみ。
「徴(火)」:微(目立たないようにしのび歩きすること)の略体と王を組み合わせた会意文字
チョウ。隠れたところで微賎(ビセン:地位や身分が低いこと)な様子の人材を
王が見つけて、とりあげることを示す。上へ引き上げること。また、わずかな手が
かりをつかんでとりあげ表面にのせること。→しるし・あらわれ・めしだす・とりたてる。
人名・・・・あき・あきら・おと・きよし・すみ・みる・よし。
「徳(火)」:原字は心と直を合わせた字で、もと、本性のままのすなおな心の意。形声文字。トク。
徳はのち、それにギョウニンベンを加えて、すなおな本性(良心)に基づく行いを
示した字。→人としての立派な心やおこない・もうけ・りえき。
人名・・・・あきら・あつ・あつし・あり・いさお・え・かつ・さと・ただし・とく・とこ・とみ・なり・
なる・のぼる・のり・めぐむ・やす・よし。
「模(水)」:模は、木と莫を組み合わせた形声文字。ボ・モ。
莫(クマ)は、日が草の中に沈んで見えなくなるさま。上からかぶせて隠す意を含む。
木で作った型の上に粘土をかぶせ押しつけてつくる鋳型のこと。→てほん・かた・
てほんとする・にせる・かざりの形。
人名・・・・のり・かた・ひろ。
「穀(木)」:穀は、固いからと作物を組み合わせた形声文字。コク。
かたいからをかぶった穀物の実のこと。→米や麦など、つぶ状の実のこと。
人名・・・・よし・より。
「稲(火)」:稲は、禾(いね)とトウ(うすの中でこねる)を組み合わせた形声文字。トウ・いね。
ねばりの出る穀物の一種。うすの中でこねて、ねばらせる米。→いね。
人名・・・・いな・いね・しね・ね。
「緒(火・金)」:緒は、糸と者(集まる・つめもむ)を組み合わせた形声文字。ショ・チョ・お。
者は、柴(しば)がコンロの上で燃えているさまを描いた象形文字。
糸巻きに巻いた糸のはし、転じて、物事を引き出す手口。物事のはじめ。
→はじめ・つながり・細長いひも。
人名・・・・お・つぐ。
「適(火)」: 適は、シンニュウ(足の動作)を組み合わせた形声文字。テキ。
まっすぐ一筋にまともに向かうこと。→あてはまる・ふさわしい・ここちよい・気に入る。
人名・・・・あつ・あり・あたる・かなお・かのう・まさ・ゆき・ゆく・より。
「髪(水)」:髪は、かみの毛とばらばらにひらくを組み合わせた形声文字。ハツ・かみ。
長いかみの毛がたれさがり、ひらひらするさまの意。発散するようにひらくかみに毛。
→頭の毛・かみ・かみがた。
人名・・・・かみ。
「億(土)」:億は、ニンベン(人)と意を組み合わせた形声文字。オク。
意は、音(口をつぐむ)と心を合わせた字で、黙って心で考える、の意。
胸いっぱいに考えるだけ考えた大きな数のこと。→万の一万倍・ひじょうに多いこと。
人名・・・・はるか・やす。
「儀(木)」:儀は、ニンベン(人)と義を組み合わせた成形文字。ギ。
義は、羊(形の良いひつじ)と我(ギザギザとかどめのほったほこ)を合わせた
字で、もと、かどめがたってかっこうのよいこと。ほどよく整って手本となる人間
の行為を示す。→ぎしきや作法・基準を示すもの。
人名・・・・きたる・ただし・のり・よし。
「舗(水)」:「鋪」が正字で「舖」は俗字で、金と甫を組み合わせた形声文字。ホ。
門につけてある手で持ってひねる金具、すなわち門鐶を取り付ける金具の意。
店の意味に使うのは同音による借用であり、ついで「舗」の字がつくられた。
人名・・・・しげ・すけ・のぶ・はる。
「審(金)」:審な、ウカンムリ(やね)と番(ハン:穀物の種を田にばらまく姿)を組み合わせた
形声文字。シン。
家の中に散らばった細かい米つぶを、念入りに調べるさま。→くわしくしらべて
明らかにする(つまびらかにする)。
人名・・・・あき・あきら。
「寮(火)」:寮は、ウカンムリ(いえ)とリョウを組み合わせた形声文字。リョウ。
(リョウ)は、かがり火を燃やして明るいさま。燎(かがり火)の原字。明るく火を
ともした窓、または明かり取りの窓の意。明るく火をともした窓がつながっている家
のこと。→同じ団体や学校に属している人が一緒に寝泊まりするところ。
人名・・・・いえ・とも・まつ。
「履(火)」:履は、尸(ひと)と復(同じ道を歩いて帰る)を組み合わせた会意文字。リ・はく。
もとの字は、尸(ひと)と彳(みち)と舟と夂(あし)を組み合わせた字。
人が足で道をふみ歩く意を示す。→はきもの・くつ・おこなう・おこない。
人名・・・・ふみ。
「影(土)」:影は、彡(もよう)と景を組み合わせた形声文字。エイ・かげ。
景は、日(たいよう)と京を合わせた字で、日光に照らされて明暗のついた
像のこと。光によって明暗の境界がついたこと。とくに、その暗い部分。
→光によってできた「かげ」・光・すがた。
人名・・・・かげ。
「慰(土)」:慰は、心と尉を組み合わせた形声文字。イ・なぐさめる。
尉は、尸(しり)と二(ならべる)と寸(手)と火を合わせた字で、しりの下に物を
並べ重みをかけ、さらにひのしをかけて押さえるさまを示す。いきりたつ心や不安
な気持ちをまあまあと押さえること。→なぐさめる。
人名・・・・のり・やす。
「慶(木)」: 慶は、鹿の略体と心と夂(あし)を組み合わせた形声文字。ケイ。
鹿の皮(お祝いの品に用いる)をお祝いに持って行く時のように、明るい
気持ちをあらわす。→めでたい・いわい・よろこぶ。
人名・・・・ちか・のり・、みち・やす・よし。
「憂(土)」:頁(あたま)と心と夂(足をひきずる)を合わせた形声文字。ユウ・うれい・うい。
頭と心とが悩ましく足も滞るさま。か細く沈みがちな意を含む。→心配する・
もの思いにしずむ。
人名・・・・ゆう・うい。
「慮(火)」:慮は、心と廬(ロ:音符)を組み合わせた形声文字。リョ。
次々と関連したことをつらねて考えること。旅(並んだ人々)・侶(リョ:ずるずると
連なる友づれ)などと同系の言葉。→いろいろと考える・
人名・・・・のぶ。
「摩(水)」:麻(マ:すりもんで繊維をとるアサ)と手を組み合わせた形声文字。マ。
手ですりこむこと。→こする・さする・とどく・せまる。
人名・・・・きよ・なず。
「敵(火)」:敵は、打つを意味する「攴」と「テキ」を組み合わせた形声文字。テキ・かたき。
まともに向かい合うこと。また、その相手。→争いの相手・かたき。
人名・・・・とし。
「敷(水)」:敷は、「フ」(指4本を平らにそろえてぴたりと当てること)と「攴」(ボク:棒を持って
たたくさま)を組み合わせた形声文字。フ・しく。
ぴたりと平らに当てる。または、平らにのばす動作。→しく・平らにひろげる。
人名・・・・しき・のぶ・ひら。
「標(水)」:標は、木と票を組み合わせた形声文字。ヒョウ。
票は、要(細くしまった腰、細い)の略体と火を合わせた字で、細く小さい火のこ
が高く舞い上がること。高くあがったこずえのこと。のち、めじるしをあらわす。
→めじるし・めあて・てほん。
人名・・・・えだ・かた・こずえ・しな・すえ・たか・ひで。
「毅(木)」:毅は、「ギ」(いのししがたてがみをたてる)と「殳」を組み合わせた形声文字。ギ。
力強くたっている。ひとたび決意すると何者にもじゃまされない。→つよい。
人名・・・・かた・こわし・さだむ・じのぶ・たか・たけ・たけし・つよ・つよき・つよし・とし・のり・
はたす・み・よし。
「潔(木)」:潔は、サンズイ(水)と「ケツ」を組み合わせた形声文字。ケツ・いさぎよい。
「ケツ」は、刀できざみ目を入れること糸を合わせた字で、ひもで目印の
むすびめをつけること。ぐっと引き締める→けがれな・けがれをあらい清めること。
→さっぱりして、いさぎよい。
人名・・・・きよ・きよし・ゆき・よし。
「潤(金)」:潤は、サンズイ(水)と閏を組み合わせた形声文字。ジュン・うるおう・うるむ。
閏(ジュン)は、門と王を合わせた字で、暦からはみ出た「うるう」の時、王が
門内にとじこもって静養するさま。じわじわと暦の計算の外にはみ出てきた日
や月のこと。じわじわとはみ出て、余分にはみ出る水分のこと。
→水分を含む(うるおう)・もうけ・立派にする。
人名・・・・うる・うるう・うるお・さかえ・ひろ・ひろし・まさる・ます・みつ。
「潜(金)」: 潜はサンズイ(水)と替を組み合わせた形声文字。セン・ひそむ・もぐる。
水の中に深くわりこんでもぐること。すきまから中にもぐりこむ、の意。
→水の中にもぐる・こっそりかくれる。
人名・・・・すみ・ひそむ。
「潮(火)」:潮は、サンズイ(水)と朝を組み合わせた形声文字。チョウ・しお。
は、(チョウ:草の間から日が出るようすの象形文字。太陽が昇るのにつれて
海水が満ちてくることで、あさしおのこと。→うしお・しお・しおの流れ。
人名・・・・うしお・しお。
「澄(火)」:澄は、サンズイ(水)と登を組み合わせた形声文字。チョウ・すむ。
登は、両足と豆(かたつき。足つきの器)と両手を合わせた字で、かたつきを
手で高くあげたり、足で上にあがったりすること。水のよごれが下にしずみ
うわずみが水の上方にのぼってくること。→すきとおる・
人名・・・・きよ・きよし・きよむ・すみ・すむ・すめる・とおる。
「熙(木)」:下あごをタテにして描いた象形文字と巳(子ども)と火を合わせた形声文字。キ。
物を中に包み込む「あご」をあらわし、外から包む意を含む。火の光が暖かく
幼児を包むようにひろがること。→ひろい・あきらか・ひろめる。
人名・・・・さと・てる・のり・ひろ・ひかる。
「熱(火)」:人が座って植物を植え育てるさまと火を組み合わせた形声文字。ネツ・あつい。
もと、火が燃えてあついこと。→温度が高い・あつい・ねつ・一生懸命になる。
人名・・・・あつ。
「監(木)」:監は、皿と臥(ガ)と水を組み合わせた形声文字。カン。
臥(ガ)は、臣(伏せた目)と人を合わせた字で、人がうつぶせになること。
大皿に水をはり、その上に伏せて顔をうつし見ること。水かがみで、しげしげと
姿をみさだめること。→みはる・とりしまる・取り締まる役の人・ろうや。
人名・・・・あき・あきら・かね・ただ・てる・み。
「盤(水)」:盤は、皿と般を組み合わせた形声文字。バン。
般は、動詞の記号で平らな板のようにのばすこと。平らな大皿のこと。また、
まるく回るの意をも含む。→大きく平らな器・平らな面を使う道具・大きな岩。
人名・・・・まる・やす。
「確(木)」:確は、石と寉(カク)を組み合わせた形声文字。カク・たしか。
寉(カク)は、カコイと隹(とり)を合わせた字で、とりが飛び立とうとするのをカコイ
で止める意。かたく執る。もと、かたくて白い石英。石のようにかたくて、しかも
明白な、の意を含む。→かたい・しっかりしている・たしかめる・たしか。
人名・・・・あきら・かた・かたし・たい・たしか。
「窮(木)」:穴(あな)と躬(キュウ:かがむ・曲がる)を合わせた形声文字。キュウ・きわめる。
曲がりくねって先がつかえた穴。→きわまる・いきづまって動きがとれない・こまる。
人名・・・・きわむ・み。
「箱(金)」:箱は、竹と相を組み合わせた形声文字。ショウ・ソウ・はこ。
相は、木と目を合わせた字で木を対象において目でみること。AとBと向き合う
関係をあらわす。もと、一輪車の左右に向かい合わせにつけた竹製のはこの
こと。のちに広く「はこ」の意。→はこ。
人名・・・・はこ。
「縁(土)」: 縁は、糸と「エン」を組み合わせた形声文字。エン・ふち。
「エン」は、豕(ぶた)の字の上に特に頭を描いた象形文字で腹の垂れ
下がったぶた。豚と同系の言葉。布の端に垂れ下がったふち。→へり・ふち・
ゆかり・つながり・えんがわ。
人名・・・・まさ・むね・やす・ゆか・よし・より。
「緩(木)」:緩は、糸と爰(エン)を組み合わせた形声文字。カン・ゆるい。
爰(エン)は爪(手)と一印と又(手)を合わせた字で、手と手の間に、
ある物(一印)を入れて間をあけたさま。ゆとりをあける、の意を示す。
結びめの間にゆとりをあけること。→ゆるい・ゆるやか・ゆるむ・ゆるめる。
人名・・・・のぶ・ひろ・ふさ・やす。
「編(水)」:編は、糸と扁(ヘン:うすく平らな意)を合わせた形声文字。ヘン・あむ。
字を書いた竹の札を、ひもでつづること。→糸であむ・ひとまとまりにする。
人名・・・・つら・よし。
「緯(土)」:緯は、糸と韋(イ)組み合わせた形声文字。イ。
韋(イ)は、口印のまわりを上の足は←方向に、下の足は→方向にめぐる
さまを描いた字。経(縦糸)の間をめぐって、ゆきつ戻りつする「横糸」のこと。
→よこいと・よこ。
人名・・・・つかね。
「衝(金)」:衝は、行(みち)と重を組み合わせた形声文字。ショウ。
重は、人と東(心棒が突き抜けた袋。つきおとす、の意)と土を合わせた字で
人が地上をつきぬくように↓形(上から下)に重みをかけること。どんと突き抜ける
大通りのこと。また、つきぬく勢いでぶちあたること。→つきあたる・だいじなところ。
人名・・・・つぎ・つく・みち・もり・ゆく。
「衛(土)」:衛は、行(いく)と(めぐる)韋の略体組み合わせた形声文字。エイ。
韋((イ)は、口印のまわりを足が←と→の方向にめぐっている姿を示す。
衛の原字は口印の場所を、四つの足がめぐっている姿を示す。外側を
めぐって中をまもること。今の字体は「めぐる」を略す→まもる・まもり。
人名・・・・え・ひろ・まもり・まもる・もり・よし。
「談(水)」:談は、言(ことば)と炎(エン・ダン:火がさかんに燃え上がる)を組み合わせた
形声文字。ダン。さかんにしゃべることをあらわす。→さかんにかたる・はなし。
人名・・・・かた・かたり・かぬ・かね。
「調(火)」:調は、言(ことば)と周を組み合わせた形声文字。チョウ・ととのう・しらべる。
周は、田の中いっぱいに米のある形と口印(四角い領域)を合わせた字で
欠け目なく全部に行き渡る意を含む。全体にまんべんなく行き渡らせること。
→ととのえる・そろえる・しらべる・音楽のしらべ・ちょうし。
人名・・・・しげ・つき・つぎ・つぐ・なり・みつぎ。
「論(火)」:論は、言(ことば)と侖を組み合わせた形声文字。ロン。
侖(ロン)は、まとめるさまと冊(文字を書く短冊)を合わせた字で、字を書いた
短冊をきちんと整理してまとめることを示す。言葉をきちんと整理して並べること。
→すじみちを立ててのべる・もっている考え。
人名・・・・とき・のり。
「賜(金)」:賜は、貝と易(イ・シ:おしのばす・おしやる)を合わせた形声文字。シ・たまわる。
自分の前にある物を相手の前におしやること。転じて、たまわるの意。→身分の
高い人から物をもらう。
人名・・・・たま・たもう・ます。
「賞(金)」: 賞は、貝(お金や品物)と尚を組み合わせた形声文字。ショウ。
尚(ショウ)は、當(当。あたる・あてる)の上部。尚の原義(上にあがる)とは
無関係。功労に相当するほうびをあてがうこと。→ほうび・ほうびをあたえる・
ほめる・よさをたのしむ。
人名・・・・たか・たかし・ほむ・よし。
「質(火・金)」:斤二つ(重さが等しい)と貝(財貨)を合わせた形声文字。チ・シツ・シチ。
Aの財貨と匹敵するだけ中身のつまったBの財貨をあらわす。名目に
相当する中身が詰まっていることから実質・抵当の意となる。→生まれつき・
ものの中身・飾り気がない・たずねる。
人名・・・・がた・さだ・すなお・ただ・ただし・み・もと。
「趣(金)」:取(シュ:ぐっと指をちじめてつかむこと)と走(人が大の字に手足をひろげて走るさま)
を組み合わせた形声文字。シュ・おもむき。時間をちじめてせかせかということ。
→めざすところ・内容・ねらい・おもしろみ・あじわい・向かう。
人名・・・・とし。
「輝(木)」:輝は、光と軍を組み合わせた形声文字。キ・かがやく。
軍は、車と勹(外側をとりまく)を合わせた字で、まるく円陣をえがいた軍営の意。
光の中心を、まるくとりまいた光。つまり、光が四方にひろがること。→かがやく。
人名・・・・あきら・かがやき・てる・ひかる。
「輩(水)」:輩は、車と非を組み合わせた形声文字。ハイ。
非は、羽が左右にわかれて並んださま。別々になりつつ並ぶ、の意を含む。
車が並ぶことを示す。転じて、似たものが並ぶこと。→なかま・次々と並ぶ様子。
人名・・・・とも。
「輪(火)」:輪は、車と侖(順序よく並ぶ)を組み合わせた形声文字。リン・わ。
侖(ロン)は、A(あわせる)と冊(文字を書いた短冊)を合わせた字で記録を
書いた短冊を合わせてきちんとそろえること。中心の軸のまわりに細い棒が
きちんと並んだ「わ」のこと。→車のわ・まわる・もののまわり。
人名・・・・もと・わ。
「鋭(土)」:鋭は、金と兌を組み合わせた形声文字。エイ・するどい。
兌(ダ・タイ)は、兄(頭の大きい子)と八印(わけはなす)を合わせた字で
人の着物をはぎとることを示す。金属の外側を削り取って、とがえらせること。
→きれあじがよい・とがっている・すばやい・すぐれている。
人名・・・・さとき・とき・とし・さとし・はや。
「閲(土)」:閲は、門と兌を組み合わせた形声文字。エツ。
兌は、八印(はぎとる)と兄(人の姿)を合わせた字で、衣を脱がせて中の人体
を抜き出すさま。脱の原字。門のところで身体検査をして、容疑者を抜き出す
こと。いちいち調べて怪しい者をぬきとる意を含む。→よく見てしらべる。
人名・・・・かど・み。
「震(金)」:震は、雨(空の現象)と辰を組み合わせた形声文字。シン・ふるう。
辰(シン)は二枚貝が開いて、びりびりとふるえる肉が見えるさまを描いた象形文字。
びりびりとふるえる雷のこと。→ふるえうごく・じしんのこと・方位は東(卯)。
人名・・・・おと・なり・なる・のぶ。
「隣(火)」:阜(土べい)と連なって鬼火をあらわすを合わせた形声文字。リン・となり・となる。
数珠つなぎにつながる、の意を含む。→となり・となりあう。
人名・・・・さと・ただ・ちか・となり・なが。
「養(土)」: 養は、食と羊を組み合わせた形声文字。ヨウ・やしなう。
昔の中国では、羊はおいしくて形の良いものの代表とされた。羊肉のように
体力がつく食べ物のこと。食べ物を与えて力をつけさせることをあらわす。
→体力のつく食べ物・そだてる・やしなう・心をゆたかにする。
人名・・・・おさ・かい・きよ・すけ・のぶ・まもる・やす・よし。
「駒(木)」:駒は、馬と句(小さくまがる・小さくまとまる)を組み合わせた形声文字。ク。
からだの小さな馬・若い元気な馬。→将棋で使う「こま」。
人名・・・・こま。
【16画】
「予・豫(土)」:豫は、まるい輪をずらせて向こうへ押しやるさまを描いた象形文字。ヨ。
ずれてゆとりができることをあらわす。押しやる・のばす・のびやか・などの意を含む。
→まえもって・あらかじめ・あたえる。
人名・・・・たのし・まさ・やす・やすし。
「余・餘(土)」:餘は、スコップで土を押し広げるさまと八印(左と右に分ける)を合わせた
形声文字。ヨ・あまる。
ゆったりとのばし広げる、の意を含む。ゆとりがあることから、あまってはみ出る
の意。→あまる・あまり・のころ・そのほか・自分。
人名・・・・われ。
「択・擇(火)」:擇は、手と目と幸(手かせ)を組み合わせた形声文字。タク。
手かせをはめた容疑者を次々と並べて、犯人を選び出す面通しをすること。
→えらぶ。
人名・・・・えらむ。
「沢・澤(火)」:サンズイ(水)と目と幸(手かせ・罪人)を合わせた形声文字。タク・さわ。
じゅずつなぎに草地と水たまりとがつながる湿地。→さわ・つや・めぐみ。
人名・・・・さわ・ます。
「学・學(木)」:両方の手と爻(コウ:交差するさま)とやねと子を組み合わせた形声文字。
ガク・まなぶ。
先生と生徒が勉強するところで、学校をあらわす。二つのものが交わりあって
一つの結果を作り出す意。→勉強する・まなぶ・習い覚えた知識・学校。
人名・・・・あきら・さと・さとる・さとし・さね・たか・のり・ひさ・まなぶ・みち。
「竜・龍(火)」:こと、頭に冠をかぶり、胴をくねらせた大蛇の形を描いた象形文字。リュウ・リョウ。
それに色々な模様をそえて「龍」の字となった。→天に昇って雨を降らせるという
へびに似た想像上の動物・りゅう。
人名・・・・たつ・かみ。
「険・險(金)」:險は、阜(おか)と僉を組み合わせた形声文字。ケン・けわしい。
僉(セン)はA(集める)と口二つと人二人を合わせた字で、多くの物をつないで
頂点に集めたさま。山の頂上が斜線を集めた形にとがっていること。→けわしい
あぶない。
人名・・・・たか・のり。
「亀・(木)」:亀は、かめを描いた象形文字。キ・キュウ・ク・キン。
参考:亀は、長寿を保つめでたい動物とされる。また、未来を予知する能力が
あるとされて古くは占いに用いられた。また「亀の甲(こう)より年の劫(こう)」
長年の経験の尊いたとえ。なお劫とは、きわめて長い時間のこと。
人名・・・・かめ・あま・すすむ・ながし・ひさ・しさし。
「暁・曉(木)」:日(太陽)と 堯を組み合わせた形声文字。ギョウ・あかつき。
堯(ギョウ)の原字は、背にたかく物をかついだ人の姿。のち、うずたかく盛った
土と人もからだを合わせた字で、背の高い人・崇高な巨人の意。
東の空がしらむこと。明白にすることから、さとる意を派生した。→よあけ・よくわかる。
人名・・・・あかつき・あき・あきら・あけ・さとし・さとる・とき・とし。
「遅・遲(火)」:シンニュウ(すすむ)と犀を組み合わせた形声文字。チ・おそい・おくれる。
犀(サイ)は動物の一種。歩みのおそい動物の代表とされる。サイのように
進み方がおそいことをあらわす。→おくれる・おそい。
人名・・・・まつ。
「暦・(火)」:暦は日とレキを組み合わせた形声文字。レキ・こよみ。
レキは、禾をならべたさまと厂印(やね)を合わせた字で順序よく次々と並べる意。
日を次々と順序よく配列すること。→こよみ。
人名・・・・とし。
「歴・(火)」:歴は、止(あし)とレキを組み合わせた形声文字。レキ。
順序よく次々と足で歩いて通ること。→次々と通りすぎる・過ぎてきたあと。
はっきりしている。
人名・・・・つぐ・つね・ふる・ゆき。
「静・靜(金)」:青(澄みきった)と爭(とりあい)を組み合わせた形声文字。セイ・ジョウ・しずか。
爭は、爪(手)と一印と手を合わせた字で、ある物を両者が手で引っ張り合う
さまを示す。あらそいをやめて、しんとすみきったじずかな様子になること。
→しずか・しずかになる・うごかない。
人名・・・・きよ・しず・しずか・ちか・つぐ・ひで・やす・やすし・よし。
「勲・勳(木)」:勲は、力と熏を組み合わせた形声文字。クン。
熏(クン)は、炎の上に煙突があり煙がこもるさまを示す字。よいにおいのこもること。
かぐわしい努力の実り、つまり賞賛されるてがらのこと。→かぐわしいてがら(いさお)
てがらをたてた人。
人名・・・・いさ・いさお・いそ・こと・つとむ・ひろ。
「器・(木)」:器は、口四つと犬を組み合わせた会意文字。キ・うつわ。
さまざまな容器を示す。犬が加わっているのは種類の多いものの代表とされていた
ため。→いれもの・うつわ・どうぐ・才能。
人名・・・・かた。
「横・(土)」:横は、木と黄を組み合わせた形声文字。オウ・よこ。
黄は、先端に動物の頭の脂肪(廿印)のついた火を描いた象形文字で四方
八方に発散する火矢の光を示す。中心からはみでて広がるよこ木のこと。
勝手に広がる、意も含む。→よこ・すきかって・わがまま。
人名・・・・よこ。
「導・(火)」:導は、寸(手)と道を組み合わせた形声文字。ドウ・みちびく。
道は、シンニュウ(足の動作)と首(頭髪のはえた頭部)を合わせた字で、頭を
一定の方向に向けて進むこと。また、その道。一定の方向へむけて手でひっぱって
いくこと。→あんないする・教える・みちびく・電気や熱をつたえる。
人名・・・・おさ・みち。
「諸・(金)」:諸は、言(ことば)と者を組み合わせた形声文字。ショ。
者は、こんろに薪をいっぱいつめこんで火気を充満させているさまを描いた
象形文字。一所に多くのものが集まること。転じて、多くのさまざまな、の意
を示す。→多くの・いろいろの。
人名・・・・つら・もり・もろ。
「遺・(土)」:遺は、シンニュウ(すすむ)と貴(大きく目立つ)を組み合わせた形声文字。
イ・ユイ。貴は、両手でもっこをかつぐさまと貝(財貨)を合わせた字で、大きく
目立った財貨。人の目につくようなものを残して、立ち去ること。
→わすれる・のこす・ぬけおちたもの。
人名・・・・おく。
「遵・(金)」:遵は、シンニュウ(すすむ)と尊を組み合わせた形声文字。ジュン。
尊は、酒つぼと両手を合わせた字。はじめは両手で酒器を支えた形だが
のと手の形を寸に変えた。すらりとし細長くまとまった形をしている酒樽のこと。
細く一線にまとめて、その外にはみ出ないように引き締めていくこと。→したがう。
人名・・・・ちか・のぶ・ゆき・より。
「選・(金)」:選は、シンニュウ(動詞の記号)と巽を組み合わせた形声文字。セン・えらぶ。
巽は、人を二人並べた字に両手を加えて多くの人を揃えることをあらわす字。
多くのものを集めて、その中からえらぶこと。→えらぶ。
人名・・・・かず・のぶ・よし・より。
「儒・(金)」:ニンベン(人)と需(ジュ:水にぬれた、やわらかいひげ)を合わせた形声文字。
ジュ。性質やおこないがおだやかな、教養のある人をあらわす。→儒教。
人名・・・・はか・ひと・みち・やす・よし。
「凝・(木)」:凝は、ン(こおり)と疑を組み合わせた形声文字。ギョウ・こる。
疑は、子と止(あし)とアイ(人が後ろを振り返って止まるさま)を合わせた字で
わが子に心が引かれて止まるさまを示す。氷が一所にじっと封じ固まるように
止まって動かない意。→こりかたまる・心を一つのことにそそぐ。
人名・・・・こり・こおる。
「叡・(土)」:叡は、壑(ガク:深い谷)の略体と目を組み合わせた会意文字。エイ。
奥深くまで眼識の及ぶ意。→さとい・かしこい・
人名・・・・あきら・ただ・とし・まさ・よし。
「墾・(木)」:墾は、コンと土を組み合わせた形声文字。コン。
コンは、豕と艮を合わせた字で、豕はイノシシがその牙で作物を掘り返すこと。
艮は、目とヒ(小刀・ナイフ)を合わせた字で、小刀で目のまわりに何時までも
とれない入れ墨をすること。
力を込めて深く地にくわを入れること。→荒地をひらき、たがやす。
人名・・・・つとむ・ひらく。
「壇・(火)」:壇は、土と」亶を組み合わせた形声文字。タン・ダン。
亶(セン)は、やねのあるくらと旦(タン)を合わせた字で、米倉の下の平らな
土台を示す。土を盛り、上部を平らにした台のこと。→いちだんと高く作った
台・それぞれの専門家の世界。
人名・・・・だん。
「憩・(木)」:憩は、息(いき)と舌組み合わせた形声文字。ケイ・いこい。
舌(カツ)は、舌(ゼツ。した)ではなくて、まるくくびれた彫刻刀を描いた
象形文字。丸い穴の中をなめらかに動く意を含む。息づまる胸を静めて
息をなめらかに自由に通すこと。ほっとひと息つく。→いこう・やすむ。
人名・・・・やす・いこい。
「憲・(木)」:憲は、かぶせる物と目と心印を組み合わせた形声文字。ケン。
目や心の行動をおさえるわくのこと。わがままをさせないことをあらわす。
→国のおおもとのきまり・やくにん。
人名・・・・あきら・かず・さだ・ただし・ただす・とし・のり。
「億・(土)」:億は、リッシンベン(心)と意を組み合わせた形声文字。オク。
意は、音(口をふさぐ)と心を合わせた字で口には出さず、心で思うこと。
口に出さず胸が詰まるほど、さまざまに思いをはせること。→おもう・おぼえる。
人名・・・・ぞう。
「操・(金)」:操は、高い木に鳥が集まってせわしなくさわぐ、と手を合わせた形声文字。
ソウ・あやつる・みさお。
手の先をせわしなく動かして、たぐりよせること。→かたく守ってかえない考え
や心・みさお・あやつる。
人名・・・・あや・さお・とる・みさ・みさお・もち。
「整・(金)」:整は、束と攴と正を組み合わせた形声文字。セイ・ととのえる。
束は、木と○印(たばねるひも)を合わせた字で、たき木を集めて、その
真ん中にひもを丸く回してたばねることを示す。引き締める意。正は、もと
足が目標線にまっすぐ向かうさまを示す。きちんとただすこと。→ととのう。
人名・・・・おさむ・ととのう・まり・のぶ・ひとし・まさ・よし。
「機・(木)」:機は、木と幾を組み合わせた形声文字。キ・はた。
幾は、細い糸・わずかと戈(ほこ)と人とを合わせた字で、人の首に武器を
近づけて、もうわずかで届きそうなさま。わずか・細かいの意を含む。
わずかな接触でかみあう、木製のしかけのこと。→動力のついたしかけ・
はた・働き・きっかけ。
人名・・・・のり・はた。
「橘(木)」:橘は、木とキツを組み合わせた形声文字。キツ・キチ。
丸い実のなる木→「たちばな」の木・「みかん」「こうじ」の昔の名前。
人名・・・・たちばな。
「橋(木)」:橋は、木と喬(きょう)を組み合わせた形声文字。キョウ・はし。
喬は、高い建物の屋根の両端が曲がっているようす。∩(アーチ状)の形で
高いところにかかっている橋のこと。→はし。
人名・・・・たか・はし。
「樹(金)」:樹は、木とジュを組み合わせた形声文字。ジュ。
ジュは、太鼓を直立させたさまと寸(手)を合わせた字で太鼓を立てる
動作を示す。まっすぐに立った木のこと。→き・立っている木・うちたてる。
人名・・・・いつき・き・しげ・たつ・たつき・な・みき・むら。
「濃(火)」:濃は、サンズイ(水)と農を組み合わせた形声文字。ノウ・こい。
農は、頭のうみを両手でしぼる姿と辰(二枚貝)を合わせた字。
かたい土を貝がらで掘ってねっとりと柔らかくすること。水分があって
ねっとりとしてこいこと。→こい・密度が大きい。
人名・・・・あつ・あつし。
「磨(水)」:麻(家の中でアサの繊維をはぎとるさまを示す)と石を合わせた形声文字。
マ。石をこすってみがくこと。→みがく・すれあう。
人名・・・・おさむ・きよ・みがく。
「築(火)」:竹と工+両手で棒を持つさまと木を組み合わせた形声文字。チク。
木の棒で土をつきかためて、土台を作ること。→きずく・つきかためる。
人名・・・・つき・きずく。
「積(金)」:積は、禾(作物)と責を組み合わせた形声文字。セキ・つむ・つもる。
責(セキ)は、束(シ・セキ:とげの出た枝を描いた象形文字と貝(財貨)を
合わせた字。財貨の貸借が重なって、つらさや刺激を与えること。末端が
ぎざぎざと刺激するようにぞんざいに作物を重ねること。→つむ・つもる・
ひろさ・かさ・かけ算の答え。
人名・・・・あつ・かず・かつ・さ・さね・つね・つみ・つむ・つもる・もち・もり。
「糖(火)」:糖は、米と庚(かたい心棒)の略体と口を組み合わせた形声文字。トウ。
米や麦などを煮て、かたい心棒で勢いよくたたいたり、のばしたりして作った
「あめ」のこと。→さとう。
人名・・・・あら。
「興(木)」:興は、舁(ヨ)と同を組み合わせた会意文字。キョウ・コウ・おこる。
舁は、左右の手と左右の手で四本の手でかつぐこと。
四本の手を同じく動かして、いっせいに持ち上げおこすことを示す。
→おこす・おこる・おもしろみ。
人名・・・・おき・き・さかん・さき・とも・ふか・ふさ。
「衡・(木)」:衡は、行(道)と角(牛の角)と大 (牛の身)を合わせた形声文字。コウ。
角木(つのよけ)をつけた牛を正面より見た形。すなわち牛が道路をゆく
時、危険を防ぐため角よけを用いる意。→つりあう・はかり。
人名・・・・ちか・ひで・ひとし・ひら・ひろ・まもる。
「親(金)」:親は、シンと見を組み合わせた形声文字。シン・おや・したしい。
シンは、木をナイフで切った生木のこと。ナイフで身を切るように身近に
接して見ていること。じかに刺激をうけるしたしい間がらの意。→みうち
おや・したしい・したしむ・自分でじかに。
人名・・・・いたる・ちか・ちかし・なる・み・みる・もと・よしみ・より。
「謀(水)」:謀は、言と某を組み合わせた形声文字。ボウ・ム・はかる。
某は、暗くてよくわからない、の意に転用。よくわからない先のことを
言葉で相談すること。→そうだんする・(わるいことを)たくらむ。
人名・・・・こと・のぶ・はかる。
「諭(土)」:諭は、言(ことば)と兪を組み合わせた形声文字。ユ・さとす。
兪(ユ)は、左に舟・右にくり抜く刃物の形を添えた字で抜き取る、
えぐりとるの意を含む。疑心やしこりをえぐりとって説くこと。→さとす・
いいきかせる。
人名・・・・さと・さとし・さとす・つぐ。
「講(木)」:講は、言(ことば)と冓(音をあらわす意)を組み合わせた形声文字。コウ。
かれこれの言葉を和解・調和する意。→なかなおり・ならう・ときあかす。
人名・・・・つぐ・のり・みち。
「賢(木)」:賢は、貝(財貨)とケンを組み合わせた形声文字。ケン・かしこい。
ケンは、臣(うつぶせた目)又(手。動詞の記号)を合わせた字で目を
ふせて体を緊張させること。かっちりと財貨の出入りをしめること。緊張
して抜けめのない、かしこさをあらわす。→かしこい・かしこい人。
人名・・・・かた・かつ・さか・さかし・さと・さとし・さとる・すぐる・たか・ただ・
ただし・とし・のり・まさ・まさる・ます・やす・よし・より。
「頼(火)」:頼は、人と貝(財貨)と剌(ラツ)の略体を組み合わせた形声文字。ライ・
たのむ・たよる。財貨の貸借にさいして、ずるずると責任を他人になすり
つけることをあらわす。なお剌(ラツ)は音をあらわすだけで、その意味(激しい
痛み)とは無関係。→たのむ・たよりにする。
人名・・・・たのむ・のり・よ・よし・より。
「鋼(木)」:鋼は、金(金属)と岡(コウ:高くて平らなかたい土地)を合わせた形声文字。
コウ・はがね。かたい金属の、はがねのこと。→きたえて強くした鉄。
人名・・・・かた。
「録(火)」:録は、金(銅)とロウ(ものの外側を左に右にはぎとるようす)を組み合わせた
形声文字。ロク。青銅で作ったうつわの表面をけずって文字を書くこと。
書きしるすことをあらわす。→書きしるす・うつしとる。
人名・・・・とし・ふみ。
「錦(木)」:錦は、金と帛(絹織り)を組み合わせた形声文字。キン・コン
のち、布帛(フハク)の最高のものを錦といった。→金糸や色糸を織り込んだ
美しい模様の絹織物・にしき.にしきのように美しい。
人名・・・・かね・にしき。
「頭・(火)」:頁(あたま)と豆(足のついた器。じっと立っている)を合わせた形声見字。
トウ・ズ・ト・あたま・かしら。
じっとまっすぐに立っている「あたま」のこと。→あたま・一番上の人(かしら)
もののはじめ・そのあたり・大きい動物をかぞえる言葉(とう)
人名・・・・あき・あきら・かみ。
「篤(火)」:篤は、竹(周囲を欠け目なくとりまいた竹)と馬を合わせた形声文字。トク。
全身に欠け目のない馬のこと。ゆきとどいた意。→てあつい・ねんいり・
くるしむ・あやうい。
人名・・・・あつ・あつし・しげ・すみ。
「融(土)」:融は、鬲(ふかしなべ)と蟲(音符)の略体を組み合わせた形声文字。ユウ。
鍋でぐつぐつと溶かしたように、平均し調和したコロイド状になること。
虫の原義(へび・むし)には無関係。→とける・とおる・流れるようになめらかに
とおる。
人名・・・・あき・あきら・すけ・とお・とおる・ながし・みち・よし。
【17画】
「償(金)」:償は、ニンベン(人)と賞を組み合わせた形声文字。ショウ。つぐなう。
賞は、當(あてる)と同系で、財貨をもって仕事の礼に当てること。のち
賞が功労に相当する返しの意に専用されたため、償の字で、罪や
借用物に相当する返しの意をあらわした。→つぐなう・つぐない。
人名・・・・しょう。
「優(土)」:優は、ニンベン(人)と憂を組み合わせた形声文字。ユウ・やさしい・すぐれる。
憂の原字は、人が静々としなやかなしぐさをするさまを描いた象形文字。
憂はそれに心を添えた字で、心が沈んだしなやかな姿を示す。しなやかに
ゆるゆるとふるまう俳優の姿。→やさしい・しとやか・すぐれている・役者。
人名・・・・かつ・ひろ・まさ・まさる・ゆたか。
「励・勵(火)」:励は、レイと力を組み合わせた形声文字。レイ・はげむ。
萬(マン)は、猛毒を持つサソリを描いた象形文字で、激しい意を含む。
(レイ)は厂(がけの石)と萬を合わせた字。強い力をこめて激しくみがく
「といし」。強い力を込めること。→はげむ・はげます。
人名・・・・つとむ。
「弥・彌(水)」:弥は、弓と爾(ジ:柄のついた公用印の姿)を合わせた形声文字。ビ・ミ。
弥は、末端まで届く意を含む。端までわたる・とおくに及ぶなどの意となる。
→時間や距離がとおい・ひさしい・ひろくいきわたる・いよいよ・ますます。
人名・・・・いや・いよ・ひさ・ひさし・ひろ・ます・まね・みつ・や・やす・よし・わたる。
「胆・膽(火)」:胆は、月(からだ)と(セン)を組み合わせた形声文字。タン。
(セン)は、重くのしかかる意があり、ずっしりと重く落ち着かせる
役目をもつ内蔵。→きも・気力。
人名・・・・い。
「済・濟(金)」:済は、サンズイ(水)と斉を組み合わせた形声文字。サイ・すむ。
斉の原字は、物がでこぼこなくそろったさまをあらわす象形文字。
川の水量を過不足なく調整すること。調整してそろえる意を含む。
→すむ・すます・すくう・たすける。
人名・・・・お・さだ・さとる・すみ・ただ・とおる・なり・なる・まさ・やす・よし・わたる。
「斎・齋(木)」:斎は、齊(セイ:きちんとそろえる)と示を組み合わせた形声文字。サイ。
祭りのために心身をきちんと整えること。→つつしんでけがれをきよめる・
静かにものごとをする部屋。
人名・・・・いつ・いつき・いわい・きよ・ただ・とき・ひとし・よし。
「営・營(土)」:宮(連なった建物)の略体とケイの略体を組み合わせた形声文字。
エイ・いとなむ。
ケイは、火三つと−(ケイ:区切る)を合わせた字で、炎が周囲を取り
巻くこと。周囲をたいまつでとりまいた陳屋のこと。→とまるところ・すまい・
いとなむ。
人名・・・・よし。
「声.聲(金)」:もとの字は「聲」。声(石の板をぶらさげてたたく磬(ケイ)という楽器)と
殳(楽器をたたく棒を持つ人)と耳を合わせた会意文字。セイ・ショウ・こえ。
耳に聞こえる音や声をあらわす。→こえ・ことば・ひょうばん。
人名・・・・おと・かた・ちか・な・のぶ・もり。
「応・應(土)」:もとの字は「應」。形声文字。オウ。
人が胸に鳥を受け止めたさまで、相手の呼びかけを心でしっかりと受け止め
ること。→こたえて動く・つりあう。
人名・・・・かず・たか・のぶ・のり・まさ。
「岳・嶽(木)」:岳は、丘(おか)と山を組み合わせた会意文字。ガク・たけ。
かたくて、ごつごつした岩石でできている山。→大きな山。
人名・・・・おか・たか・たかし・たか・たけ。
「浜・濱(水)」:濱は、水と賓(ヒン)を組み合わせた形声文字。ヒン・はま。
賓は、もと、宀(屋根)と豕(ブタ)を合わせた字で、狭い小屋ギリギリに
豚を囲ったさま。のち貝(ぴたりとあわさる二枚貝)の字そえて間を残さず
すれすれに接する。→水が陸地と接する水ぎわのこと・はま。
人名・・・・はま。
「挙・擧(木)」:與(ヨ:手をそろえ、力を合わせて動かす)と手を合わせた形声文字。キョ・
あげる・あがる。 手を揃えて物を持ち上げること。→もちあげる・おこなう・
おこない・みんなでおこなう・とりあげる。
人名・・・・しげ・たか・たつ・ひら。
「禅・禪(金)」:禅は、示(祭壇)と単を組み合わせた形声文字。ゼン。
単は、籐(トウ)のつるを編んでこしらえた両側に耳のある「はたき」を
描いた象形文字。また、このはたきは薄く平らなので「たいら」の意も
含む。たいらな土の壇の上で天をまつる儀式。→心を集中して、真理
をもとめること。禅宗のこと。
人名・・・・よし。
「辞・辭(金)」:もとの字は、(乱れた糸をさばく)と辛(罪人に入れ墨をする刃物)を
組み合わせた形声文字。ジ・やめる。
法廷で罪を論じて、みだれをさばむその言葉をあらわす。転じて、筋の
通った言葉。→ことば・ことわる・やめる・そこをさる。
人名・・・・こと。
「総・總(金)」:総は、糸と「ソウ」を組み合わせた形声文字。ソウ。
「ソウ」は多くの用事を一手にまとめて忙しいこと。多くの糸をひとつに
まとめて締めたふさ。一手にまとめる意。→集めたばねる・すべて・全体。
人名・・・・おさ・さ・すぶる・のぶ・ふさ・みち。
「聡・聰(金)」:聡は、耳と「ソウ」を組み合わせた形声文字。ソウ。
耳がさっと通って聞こえること。→さとい・わかりがよい。
人名・・・・あき・あきら・さ・さと・さとし・さとる・と・とき・とし・とみ。
「隠・隱(土)」:隠は、阜(壁や土べい)と「イン」を合わせた形声文字。イン・オン・かくれる。
「イン」は工形の物を上下の手で、おおいかくすさま。それに心を加えた
もの。壁でかくれて見えなくすることをあらわす。→かくれる・かくす。
人名・・・・やす。
「穂(金)」:穂は、禾(いね)と恵を組み合わせた形声文字。スイ・ほ。
恵(慧。ほそい・こまかい)の意があり、穀物の細かい実がひとすじの茎に
まとまってほうきのような形になった部分。→いねや麦などの「ほ」。
人名・・・・お・ほ・みのる。
「繁(水)」:繁は、攴と毎と糸を組み合わせた形声文字。ハン。
攴(動詞の記号)と毎と糸(ふえて多い)で、ふさふさとしたひも飾り。
どんどんふえること。→しげる・ふえる・にぎやか・さかん。
人名・・・・えだ・すげ・しげし・しげる・とし。
「縦(金)」:縦は、糸と従を組み合わせた形声文字。ジュウ・たて。
糸がつぎつぎと連なって、細長くのびること。たてに長く伸びることから
「たて」の意を示す。→たて・すきかって・思うまま。
人名・・・・なお。
「縫(水)」:縫は、逢う(ホウ)と糸を組み合わせた形声文字。ホウ・ぬう。
逢は、左右両方から来て、峠の上で出会うこと。布を両側から近寄せて
頂点で合わせること。→ぬう・ぬいあわせる。
人名・・・・ぬい。
「薦(金)」:薦は、スサカンムリと「チ」(牛に似ていて角が一本の獣)を組み合わせた
形声文字。セン・すすめる。
「チ」が食うというきちんと揃えた草を示す。きちんと揃えて神前にそなえる。
転じて、良いと思う人や物をえらんで採用するように他の人に説く。→すすめる。
人名・・・・しげ・のぶ・(姓)こも。
「館(木)」:館は、食と官を組み合わせた形声文字。カン。
官は、ウカンムリ(やね・いえ)と(つみかさね)を合わせた字で、公用人
が隊をなしている家を示す。のち、官が役人をあらわす言葉となったので
食印をそえて公用者が食事する「やしき」をあらわした。→やしき・公の
仕事に使われた建物。
人名・・・・たて。
「嶺(火)」:嶺は、山と領を組み合わせた形声文字。レイ・リョウ・みね。
領(リョウ)は、頁(あたま・くび)と令(すっきりと清らかなお告げ)を合わせた
字で、すっきりときわだったくびすじ・えりもとをあらわす。人体の首にあたる
高い峠。→山のいただき・みね。
人名・・・・みね・ね。
「擦(金)」:擦は、てへん(手)と察組み合わせた形声文字。サツ・する・すれる。
察は、ウカンムリ(やね・いえ)と肉を水や酒で清めるさまと手を合わせた
字で、供え物に水をかけ、すみまでこすってきれいにすること。
こすって汚れを取り去ること。→こする。
人名・・・・あきら。
「曙(金)」:曙は、日と署(ショ:音符)を組み合わせた形声文字。ショ。
署(文書を集めておく役所)の原義とは関係がない。
→夜があけて明るくなる頃。
人名・・・・あけぼの・あけ・あきら・あき。
「檀(火)」:檀は、木と亶(セン・タン:太い・ゆたか)を合わせた形声文字。タン・ダン。
太くてずっしりとした木の意。→「びゃくだん」の木・「まゆみ」の木。
人名・・・・まゆみ。
「燦(金)」:燦は、火と粲組み合わせた形声文字。サン。
粲(サン)は、米と(白骨のように白くする)を合わせた字で、よくついた
白くした米・精米のこと。転じて、あざやか・くっきりの意。あざやかで
美しいさま。くっきりと輝くさま。→かがやく様子。
人名・・・・あき・あきら・あきらか。
「環(木)」:環は、玉と「カン」(まるい・まるくまわす)を組み合わせた形声文字。カン。
まるくとりまいた形の玉。→輪(のようなもの)・めぐる・まわり。
人名・・・・たま・みず。
「瞳(火)」:瞳は、目と童(穴をとおす)を組み合わせた形声文字。トウ・ドウ。
眼球をつきぬける穴。→目の玉の黒い穴・ひとみ。
人名・・・・ひとみ。
「瞭(火)」:瞭は、目と?を組み合わせた形声文字。リョウ。
?(リョウ)は、柴(しば)を明るく燃やすことを示す字。明るくよく見えること。
→はっきり見える・あきらか。
人名・・・・あき・あきら・あきらか。
「磯(木)」:磯は、石と幾(近い・すれすれ)を組み合わせた形声文字。キ。
幾(キ)は、細くかすかな糸→わずかと戈(ほこ)と人を合わせた字で
人の首にもうわずかで戈の刃が届くさまを示す。もう少し、ちかい、などの
意を含む。水ぎわに近い石。また、波にもまれて石がすりへる。→海や
湖の波うちぎわ・いそ。
人名・・・・し・いそ。
「縮(金)」:縮は、糸と宿を組み合わせた形声文字。シュク・ちぢむ。
宿は、ウマンムリ(やね)とせまいペースの中で人がちぢこまってとまる意の字。
ひもをぎゅっとしめて、ちぢめること。→小さくする・ちぢめる・ちぢむ。
人名・・・・なお・おさむ。
「績(金)」:績は、糸と責を組み合わせた形声文字。セキ。
責は、貝(財貨)と朿合わせた字で借金の積みかさなりを示す。
横糸を積み重ねて布を織ること。→糸をつむぐ・(積み重ねてきた)仕事
のできばえ。
人名・・・・いさ・いさお・さね・つみ・なり・のり・もり。
「謙(木)」:謙は言と兼を組み合わせた形声文字。ケン。
くぼんで退き後ろに控えること。→へりくだる・でしゃばらない。
人名・・・・あき・かた・かね・しず・のり・よし・ゆずる。。
「謄(火)」:謄は、言と朕を組み合わせた形声文字。トウ。
朕(チン)は、ある物を両手で持ち上げるさまと舟印とを合わせた字で
舟を持ち上げる水の浮力のこと。上にあげる・のせる・の意を含む。
紙を原本の上にのせて、しきうつすこと。→うつしてとる。
人名・・・・かり・のぼる。
「醜(金)」:醜は、鬼(みっともない亡霊)と酉を合わせた形声文字。シュウ・みにくい。
鬼は、大きなまるい頭をして足もとの定かでない亡霊を描いた象形文字。
引きつったり、ちぢんだりして顔かたちが悪いこと。→みにくい。
人名・・・・むね。
「鍛(火)」:鍛は、金と段を組み合わせた形声文字。タン・きたえる。
段はとんとんと上から下へ足で踏みたたくようにせておりる石段や階段のこと。
上から下へと金属をたたくこと。→きたえる。
人名・・・・かじ・きたえ。
「霞(木)」:霞は、雨と手でベールをかぶせることを示す字を合わせた形声文字。カ・ガ。
水気がたなびいて物の姿を隠すもの。→かすみ・物がぼんやりしてよく見え
なくなる・かすむ。
人名・・・・かすみ。
「霜(金)」:霜は、雨と相(縦に向かい合う関係をあらわす別々に並び立つ)を組み合わ
せた形声文字。ソウ・しも。
氷の柱が縦に並んで立つ「しもばしら」をあらわす。→しも・としつき。
人名・・・・しも。
「鞠(木)」:鞠は、革(かわ)とキクを組み合わせた形声文字。キク・コク。
キクは米と勹(つつむ)を合わせた字で、米のつぶをつつんで、ぐっとまるめる
ことを示す。ぐっとちぢめて外から包んだ革のまり。→まり・けまり。
人名・・・・まり。
「駿(金)」:駿は、馬と?を組み合わせた形声文字。シュン。
?(シュン)は、允と夂を合わせた字ですらりとした人をあらわす。
すらりと背の高いという意味を含む。→足の速いすぐれた馬・すぐれて
りっぱである・すばやい。
人名・・・・とし・はやし・たかし。。
「鮮(金)」:鮮は、魚と羊(かどめのはっきりした美しいひつじ)組みを合わせた
形声文字。セン・あざやか。
切りたてで角めのはっきちした、なまの魚肉のこと。→なまのさかな・
新しい・あざやか・すくない。
人名・・・・あきら・き・まれ・よし。
「鴻(木)」:鴻は、鳥と江(コウ:音符)を組み合わせた形声文字。コウ。
大きい水鳥のこと。→おおとり・大形のはくちょう。
人名・・・・おおとり。
【18画】
「双・雙(金)」:雙は、二羽の小鳥と手を組み合わせた形声文字。ソウ・ふた。
二羽の小鳥を手で持つことから「ふたつ」の意味をあらわす。
→ふたつ・一対・ならぶ・ならび・屏風を数えるときの言葉。
人名・・・・ならぶ・ふ・もろ。
「虫・蟲(火)」:蟲は、虫を三つ合わせた象形文字。チュウ・むし。
虫はへびの形を描いた象形文字で多くの「うじむし」をあらわす。
転じて、いろいろな動物をあらわす。のち、虫の字を蟲の略字として
用いる。→むし・あることに熱中すること・人をののしって言う言葉。
人名・・・・むし。
「拡・擴(木)」:擴は、てへん(手)と廣を組み合わせた形声文字。カク・
廣は、やねと黄(矢の先に獣の脂をつけて火を燃やした火矢の姿。
黄色い光が四方にひろがる)を合わせた字で、家の外枠いっぱいに
空間がひろがるさま。わくを広げること。→ひろげる。
人名・・・・ひろ・ひろし・ひろむ。
「断.斷(火)」:斷は、糸四つとそれを切る斤(おの)を組み合わせた形声文字。ダン・
たつ・ことわる。 ずばりと糸のたばをたちきることを示す。→たちきる・
はっきりときめる・思い切ってする・ことわる。
人名・・・・さだ・さだむ・たけし・とう。
「転・轉(火)」:轉は、車と專を組み合わせた形声文字。テン・ころぶ・ころがる。
專は、まるく回転するの意を含む。車のように回転すること。→まわる・
ひっくりかえる・うつる・うつす。
人名・・・・うたた・ひろ。
「塁・壘(火)」:壘は、同じものを重なった様子と土を組み合わせた形声文字。ルイ。
石や土を重ねて作った「とりで」をあらわす。→敵を防ぐための「とりで」・
野球のベース。
人名・・・・かさ・たか。
「豊・豐(水)」:豐は、山と豆(たかつき。食器を盛る脚つき台)とホウ二つを合わせた
形声文字。ホウ・ゆたか。「ホウ」は、△型にみのった穂を描いた象形文字。
たかつきの上に山もりに△型をなすように穀物を盛ったことを示す。ゆたかで
あることをあらわす。→たくさんある・ゆたか・作物のみのりがよい。
人名・・・・あつ・かた・て・と・とよ・ひろ・ひろし・(姓)ぶん・みのる・もり・ゆたゆたか・よし。
「蔵・藏(金)」:くさかんむり(収蔵する作物)と「ソウ」を組み合わせた形声文字。ゾウ・くら。
作物をしまいこむ納屋のこと。→物を入れておく建物(くら)・しまっておく。
人名・・・・おさむ・くら・ただ・とし・まさ・よし。
「薫(木)」:薫は、くさかんむり(植物)と熏を組み合わせた形声文字。クン・かおる。
香草のにおいが、もやもやとたちこめること。→よいかおり・良い方へみちびく。
人名・・・・かお・かおる・くる・しげ・ただ・つとむ・にほ・のぶ・ひで・ふさ・ほう・まさ・ゆき。
「翼(土)」:翼は、羽と異を組み合わせた形声文字。ヨク・つばさ。
異は、田(頭)と両手を出したからだを合わせた字で、一本の手のほか
もう一本の別の手をそえて物をもつさま。同一ではなく、別にもう一つとの意。
一つのほかに、もう一つ別のがあるつばさ。→つばさ・左右に突き出たもの。
人名・・・・すけ・たすく・つばさ。
「謹(木)」:言(言葉)と菫(キン:乾いた細かい土)を合わせた形声文字。キン・つつしむ。
言葉や行いに細かく気をつけること。→かしこまる・つつしむ。
人名・・・・すすむ・ちか・なり・のり・もり。
「曜(土)」:曜は、日(太陽)と「テキ」を組み合わせた形声文字。ヨウ。
光が高くめだってかがやくこと。かがやく、日・月・火星・水星・木星・
金星・土星をあらわす。→それぞれの一週間の日の名前につける言葉。
人名・・・・あきら・てらす・てる。
「燿(土)」:燿は、火と「テキ」を組み合わせた形声文字。ヨウ。
「テキ」は、羽と鳥を合わせた字で、きじが尾羽を目立つように高く
かかげること。火のひかりが高く目立ってかがやくこと。→かがやく・ひかり。
人名・・・・てる・かがやく・あき。
「礎(金)」:礎は、石と楚(はなればなれ)を組み合わせた形声文字。ソ・いしずえ。
楚(ソ)は、木二つと疋(ショ:一本ずづ離れた足)を合わせた字で、ばらばら
に離れた木の枝のこと。
点々と離して置いた石、その上に柱をたてる。→土台の石(いしずえ)・
ものごとのもとになるもの。
人名・・・・き。
「簡(木)」:簡は竹と間を組み合わせた形声文字。カン。
うすくけずった竹のふだを、すきまをあけてならべてとじたもの。→てがる・たやすい
書いたもの・手紙。
人名・・・・あきら・ひろ・ふみ・やすし。
「織(金)」:織は、糸と「ショク」を組み合わせた形声文字。ショク・シキ・おる。
折り目を目立つようにすることで、はたをおる動作をあらわす。→ぬのをおる
組み立てる。
人名・・・・おり・おる・り。
「繕(金)」:繕は、糸と善(たっぷり・整う→よい)を組み合わせた形声文字。ゼン・つくろう。
欠けたところがないように、整えてたっぷりとしたものにすること。→なおす・つくろう。
人名・・・・よし。
「職(金)」:職は、耳と「ショク」を組み合わせた形声文字。ショク。
耳できいてよく見分けることから、よくわかっている仕事のこと。→つとめ・やくめ。
人名・・・・つね・もと・よし・より。
「襟(木)」:襟は、コロモヘンと禁(ふさぐ)を組み合わせた形声文字。キン。
禁(キン)は、林と示(祭壇)を合わせた字で、神域のまわりに林をめぐらし
その中にかってに出入りできないようにすること。
胸元をふさぐところ。→衣服のえり。
人名・・・・えり。
「臨(火)」:臨は、臣(ふせ目)と人と色々な品を組み合わせた形声文字。リン・のぞむ。
人が高い所から下方の物を見下ろすことを示す。→下を見おろす・のぞむ・
むかいあう・物事やその時期に出会う・ある場所にでる。
人名・・・・み。
「鎮(金)」:鎮は、金と真を組み合わせた形声文字。チン・しずめる。
欠けめなくつまった金属の重しのこと。重みをかけておさえる。→しずめる・
おさえつける・しずかにさせる・おさえ。
人名・・・・おさむ・しげ・しず・しずむ・しずめ・しん・たね・つね・なか・まさ・まもる・
やす・やすし。
「鎌(木・火)」:鎌は、金と兼(多くの物を集めて一つにまとめること)を合わせた形声文字。
ケン・レン。草を刈って集める金属製の道具。→三日月形の鉄板に
直角に柄をつけた草を刈る農具(かま)。
人名・・・・かた・かま・かね。
「雛(金)」:雛は、芻(スウ・まぐさ)と隹(スイ・とり)を組み合わせた形声文字。スウ・ジュ・ス。
小さくからだがひきしまったひな鳥のこと。→にわとりの子・ひよこ・小さく愛らしい。
人名・・・・ひな。
「額(木)」:頁(あたま)と客(かたい物につかえてとまる)を合わせた形声文字。ガク・ひたい。
頭のうち、特に固くてこつんと受け止めるひたいの部分。→おでこ・金銭の多寡・
絵などを入れる物。
人名・・・・ぬか。
「顔(木)」:顔は、頁(あたま)と彦を組み合わせた形声文字。ガン・かお。
くっきりした美男のひたい。のち、顔全体をさすようになった。→かお・かおつき・いろどり。
人名・・・・かお。
「題(火)」:題は、頁(あたま)と是を組み合わせた形声文字。ダイ。
是は、まっすぐなさじと止(あし)を合わせた字で、匙(さじ)の原字。止めを添えた
のは、まっすぐ進むこと・のびることを示す。まっすぐ正面に突き出たひたい。
ひたいは人体の正面の突き出しにあたるので、およそ見出しとして突き出すものを
「だい」という。→文章や画の名。
人名・・・・みつ。
「騎(木)」:騎は、馬と奇を組み合わせた形声文字。キ。
奇は、大(大の字の形に立った人)と可(くっきりと屈曲したさま)を合わせた字で
不安定な形で、重みをかけること。馬にまたがった時、バランスがとりにくいため
普通とちがった姿勢になること。→馬に乗る・兵士が乗った馬をかぞえる言葉。
人名・・・・のり。
「鯉(火)」:魚の里(リ:音符:きちんと整理されてすじめがついている)を合わせた形声文字。リ。
→淡水魚の「こい」。
人名・・・・こい。
「麿(水・火)」:麿は、麻(マ)と呂(ロ)の音を合わせて作られた文字<国字>。
→わたし・まろ(昔、つかわれた自分をさし示す言葉)・人名にそえた言葉。
人名・・・・まろ。
【19画】
「瀬(火)」:瀬は、サンズイ(水)と頼(ライ:音符としてのみ用い、その原義・<他人になすり
つける>とは無関係)を組み合わせた形声文字。ライ・せ。
はげしく水のくだける急流のこと。→川の流れの速い所・川の浅い所・立場・機会。
人名・・・・いわた(姓)・せ。
「藍(火)」:藍は、クサカンムリ(植物)と監(カン)を組み合わせた形声文字。ラン。
青色の染料を取る草の「あい」。→あざやかな青色・あい色。
人名・・・・あい。
「繰(金)」:繰は、糸とソウを組み合わせた形声文字。ソウ・くる。
「ソウ」は口三つと木を合わせた字で、小鳥たちが木の上でうわずっていそがしく
鳴き騒ぐこと。いそがしく手を動かして、まゆの表面をかきとるように生糸をたぐる
こと。→たぐる・くる。
人名・・・・くる・くり。
「艶(土)」:艶は、色と豊を組み合わせた会意文字。・エン・つや・あでやか。
色つやが豊かなことをあらわし、色気がいっぱいつまっていること。→色気があり
なまめかしい・つややか。
人名・・・・つや・よし・もろ。
「絵・繪(木.土)」:繪は、糸と會を組み合わせた形声文字。カイ・エ。
色のついた糸をたくさん集めて刺繍をした模様をつくること。転じて
彩色を施した「え」のこと。→物の形やありさまを、書き表したもの・え。
人名・・・・え。
「証・證(金)」:證は、言(ことば)と正(ショウ:ただす)を組み合わせた形声文字。ショウ。
意見を言って、間違ったところを正しくすること。あかしをたてるのかわりにも
用いる。→あきらかにする・あかし・あかしとなるもの。
人名・・・・あかし・あきら・つぐ・み。
「滝・瀧(火)」:瀧は、サンズイ(水)と龍(太い筒型をなす、りゅう)を合わせた形声文字。ロク。
龍のような形をした急流。→高い所から流れ落ちる水・たき。
人名・・・・たき・たけし・よし。
「賛・贊(金)」:贊は、先(足先)二つと貝(手にもって神に供える品物)を組み合わせた
会意文字。サン。まつりなどの儀式の時に、中心になる人をわきから
助けること。→同意する・ほめる・絵に書き添える言葉。
人名・・・・あきら・じ・すけ・たくす・よし。
「懐・懷(木)」:懷は、心と流れるなみだと着物を合わせた形声文字。カイ・なつく・ふところ。
なみだを着物でかくすこと。それに心がついて胸に入れて大切にする気持ちを
あらわす。→おもう・なつかしむ・ふところ。
人名・・・・かぬ・かね・きたす・たか・ちか・つね・もち・やす。
「穏・穩(火)」:穩jは、両手でかくすと心と禾(作物)を合わせた形声文字。オン・おだやか。
作物をかくして外に出さないこと。のちに心の状態を外に出さないおだやかな
様子をあらわす。→やすらか・おだやか。
人名・・・・しず・とし・やす・やすき。
「薬・藥(土)」:藥は、クサカンムリ(植物)と楽(音符)を組み合わせた形声文字。ヤク・くすり。
植物の実や根をすりつぶしたくすり。また病根をつぶす薬草のこと。小さくつぶす
の意をもつ。轢(レキ)・鑠(シャク)などと同系の言葉。→くすり。
人名・・・・くす・くすし・くすり。
「穫(木)」:穫は、禾(作物)と「カク」(つかむ・手中におさめる)を合わせた形声文字。カク。
穀物をかりとって、手中におさめる。→(いね・麦などを)かりとる。
人名・・・・え・みのる。
「繭(木)」:繭は、両側に垂れるさまと糸と虫を組み合わせた形声文字。ケン・まゆ。
虫の糸が垂れて出てくるまゆをあらわす。→かいこのまゆ。
人名・・・・まゆ。
「藤(火)」:藤は、クサカンムリ(植物)と滕(トウ)を組み合わせた形声文字。トウ・ドウ。
滕(トウ)は、水と朕(舟と両手で物を持ち上げる姿→上に出る・あがる)を
合わせた字で、よじれてのぼる、の意。つる状に生える木の総称。→つる性
の木の「ふじ」。
人名・・・・かつら・つ・ひさ・ふじ。。
「類(火)」:類は、米(沢山の穀物の代表)と犬(種類の多い動物の代表)と頁(あたま)を
組み合わせた形声文字。ルイ。
多くの物の頭かずをそろえて、くわけすることをあらわす。多くの物を集めて系列を
つける意を含む。→同じなかま・にかよう・同じ事がおこる。
人名・・・・とも・なし・よし。
「覇(水)」:覇は、雨(空の現象)と革(ぴんとはった全形)と月を合わせた形声文字。ハ。
残月や新月の時のほんのり白い月の全形を示している。ただしその意味は
伯(ハク:男の長老)や父(フ:おやじ分)に当て、諸侯のボスや長老の意に
用いる。→力でかつ・力でかった人(はたがしら)。
人名・・・・はる。
「識(金)」:識は、言(ことば)と「シキ」を組み合わせや形声文字。シキ。
目印や名前で区別して知ること。→良く見分けて知る・判断の仕方や考えや
経験・目印・知り合い。
人名・・・・さと・つね・のり。
「譜(水)」:譜は、言(ことば)と普(たいら・たいらにのばす)を組み合わせた形声文字。フ。
ことばや記録を平らな図面に書いたもの。→順序だてて書いたもの・音楽の
ふしや調子を符号で書いたもの・代々つづく。
人名・・・・つぐ。
「鏡(木)」:鏡は、金と竟(キョウ)を組み合わせた形声文字。キョウ・かがみ。
竟(キョウ)は、音と人を合わせた字で、音楽のおわり・楽章の最後を示す。
銅をみがいて、明暗のさかいめをはっきりうつし出すかがみ。→レンズを使って
みる道具。
人名・・・・あき・あきら・かがみ・かね・とし・み。
「離(火)」:離は、リ(頭が大きく、後足をひらいて尾を曲げた大蛇の姿を描いた象形文字と
隹(尾の短い「とり」の姿)を組み合わせた形声文字。リ・はなれる。
へびと鳥が組みつ離れつ争うことを示す。ただし、ふつうは二つ並んでくっつく
二つ別々になるの意をあらわす。→はなれる・はなす・わかれる。
人名・・・・あき・あきら・つら。
「霧(水)」:霧は、雨と務(手探りして求める意)を組み合わせた形声文字。ム・きり。
務(ム)は、矛(困難を排して切り進むほこ)と攵(攴:棒を手に持ってたたくさま)
と力を合わせた字で困難を克服しょうとりきむこと。
水気がたちこめて手さぐりして進むことをあらわす。→きり。
人名・・・・きり。
「韻(土)」:韻は、音と員(イン:まるい)を組み合わせた形声文字。イン。
ひびきや調子がまろやかに調和している音節や字音。→音や声のひびき・
詩や歌。
人名・・・・おと。
「願(木)」:願は、頁(あたま)と原(まるい泉・まるい)を組み合わせた形声文字。ガン・ねがう。
もと、まるい頭のこと。融通のきかない意から、転じて、生まじめの意になり更に
生まじめに考える・一心に求めることを示すようになった。→ねがう・ねがい。
人名・・・・ねがい。
「鯨(木)」:鯨は、魚と京(大きい・つよい)を組み合わせた形声文字。ゲイ・くじら。
京は上部は楼閣の姿・下部は小高い土台を描いた象形文字で高く明るく
大きい、の意を含む。
海に住み魚に似た形の大きな動物の総称。→くじら。
人名・・・・くじら。
「鯛(火)」:鯛は、魚と周(まんべんなく調和がとれている)を合わせた形声文字。チョウ。
周は、田の中いっぱいに米のある形と口印(四角い領域)を合わせた字で
欠け目なく全部に行き渡る意を含む。→近海性の魚の総称「たい」。
人名・・・・たい。
「鵬(水)」:鵬は、鳥と朋(音符)を組み合わせた形声文字。ホウ。
大風に乗って羽ばたく大きな鳥のこと。→おおとり・想像以上の巨大な鳥。
人名・・・・おおとり。
「麗(火)」:麗は、鹿の角がきれいに二本並んだ姿を描いた象形文字。レイ。うるわしい。
連なる・ならぶなどの意味をあらわす。→形がととのっていて、うつくしい。
人名・・・・あきら・かず・つぐ・つら・よし・より・れ。
「麹(木)」:麹は、麥とキク(掬:手でまるくにぎる)を組み合わせた形声文字。キク。
ふかした麦や豆をまるくにぎったみそ玉。こうじ菌を繁殖させたもの。→こうじ。
人名・・・・こうじ。
【20画】
「宝・寶(水)」:寶は、ウカンムリ(やね)と王(玉のこと)と缶(水などを入れる土で作った器)と
貝(たからもの)を組み合わせた形声文字。ホウ・たから。
玉や土器や財貨などを屋根に下に入れて大切に保存する意を示す。
→ねうちのあるもの・たから。
人名・・・・かね・たか・たかし・たから・たけ・とみ・とも・みち・よし。
「訳・譯(土)」:譯は、言(ことば)と「エキ」を組み合わせた形声文字。ヤク・わけ。
「エキ」は、目と幸(手かせ・手錠)を合わせた字で、手かせをはめた罪人を
一人ずつ並べて面通しをすること。一つ一つ選んだ言葉をつないで、意味
がわかるようにすること。→わけ・理由・(外国語などを)他の言葉になおす。
人名・・・・つぐ。
「釈・釋(金)」:釋は、采(ベン:ばらばらにわける)と「エキ」組み合わせた形声文字。シャク。
しこりをばらばらにほぐし、一つずつわけて、一本の線に連ねること。
→意味をあきらかにする・ときあかす・ゆする・ときはなつ・おしゃかさま。
人名・・・・とき。
「覚・覺(土)」:覺は、見と「ガク」を組み合わせた形声文字。カク・おぼえる・さます。
「ガク」は、両手と×印に交差するさまとウカンムリ(やね)を合わせた字
で片方が教え、他方が受け取る、という交差が行われる家を示す。
見聞きした刺激が一点に交わってまとまり、はっと知覚されること。→
感じる・おぼえる・はっきりわかる・あらわれる。
人名・・・・あき・あきら・さだ・さと・さとし・さとる・ただ・ただし・よし。
「勧・勸(木)」:勸は、力と「カン」を組み合わせた形声文字。カン・すすめる。
「カン」は、(とり)と口二つ(口々に声を出す)を合わせた字で、天候の
変化を前もって知って口々に鳴きかわす小鳥のこと。口をそろえて言うこと。
やかましく言って力づけることをあらわす→つよくすすめる。
人名・・・・すすむ・ゆき。
「継・繼(木)」:繼は、切られてバラバラになった糸と糸を合わせた会意文字。ケイ・つぐ。
切れた糸をつなぐことをあらわす。→つなぐ・うけつぐ。
人名・・・・つぎ・つぐ・つね・ひで。
「壌・壤(金)」:壌は、土と襄を組み合わせた形声文字。ジョウ。
襄(ジョウ)は、中に色々な物を入れてまぜることを表す字と衣(外側の
おおい)を合わせた字で、中に割り込む、の意をあらわす。まぜかえした
土のこと。→すきかえした柔らかい土・大地。
人名・・・・つち。
「厳・嚴(木)」:厳は山腹の岩穴の意を含む形声文字。ゲン・ゴン・きびしい・おごそか。
口二つと角だった崖のことを合わせた字で、いかついた言葉を使って口
やかましくきびしく取り締まること。→きびしい・おごそか。
人名・・・・いか・いかし・いず・いつ・いつき・いわ・かね・たか・つよ・ひろ・よし。
「齢・齡(火)」:齢は、齒(とし)と令(音符:レイ)を組み合わせた形声文字。レイ。
数珠つなぎにならぶ年月。次々に並ぶ意を含む。歯の生え方で
年の違いがわかるので歯をそえた。→とし。
人名・・・・とし・なか・よ。
「懸(木)」:懸は、心と縣を組み合わせた形声文字。ケン・ケ・かける。
県は、首という字の逆形で、首を切って宙づりにぶらさげたさま。
縣は、県と糸(ひも)を合わせた字で、ぶらさげる意を含み中央政府に
ぶらさがるひもつきの地方区のこと。心が宙づりになって決まらず気がかり
なこと。→かける・かかる。
人名・・・・とお。はる
「競(木)」:競は、言二つと人二つを合わせた形声文字。ケイ・キョウ・きそう・せる。
二人の人が、言葉で言いあって勝か負けるかやり合うことを示す。
→あらそう・きそう。
人名・・・・きそう。つよし。
「籍(金)」:籍は、竹と耒と昔を組み合わせた形声文字。セキ。
「セキ」は耒(すき)と昔を合わせた字で、すきで土をおこして重ねること。
文字を書いた竹札を重ねて保存したもの。→書物・その人の生まれや
家族の関係を書き記した帳面。
人名・・・・ふみ・もり・より。
「耀(土)」:耀は、光と「テキ」を組み合わせた形声文字。ヨウ。
「テキ」は、羽と隹(とり)を合わせた字で、きじが尾羽を目立つように
高くかかげること。光が高くて照りかがやく。また、照り輝かす。→かがやき。
人名・・・・てる・かがやき・あき。
「議(木)」:議は、言(ことば)と義を組み合わせた形声文字。ギ。
義は、羊(形の良いひつじ)と我(ギザギザとかどめのたった「ほこ」を
合わせた字で、きちんとしてかっこうがよいこと。きちんとしてけじめの
ある話をすること。→話し合う・相談する・意見・相談した結果。
人名・・・・かた・のり。
「鐘(金)」:鐘は、金(金属)と童(目を突き抜いた奴隷のこと)を合わせた形声文字。
ショウ・かね。
中を中空につらぬき、どんとついて音を出す銅製のかね。→つりがね。
人名・・・・あつむ・かね。
「馨(木)」:馨は、香と「ケイ」を組み合わせた形声文字。ケイ・キョウ。
すんだかおりがする。また、かおりが遠くまでただようさま。→よいかおり・
よいにおいがする。
人名・・・・か・かおる・かおり・きよ・よし。
「騰(火)」:騰は、朕(チン:持ち上げる・上に上がる)と馬を合わせた形声文字。トウ。
馬がおどりあがる・馬がはねる。→あがる・のぼる。
人名・・・・かり・のぼる。
【21画】
「艦(木)」:艦は、舟と監(上から見下ろす)を組み合わせた形声文字。カン。
監(カン)は、皿の上に水と臥を合わせた字で、臥は、臣(伏せた目)と
人を合わせた字で、人がうつぶせになること。
やぐらの上から見おろす大きな軍船。→戦いをする「ふね」。
人名・・・・あき・あきら・かた・かね・しげ・のり・み・みる。
「露(火)」:露は、雨と路(ロ:音符)を組み合わせた形声文字。ロ・つゆ。
良(精白してすきとおる穀物)や朗(くきとおるような月光)と同系の
言葉で、透明の意を含む。転じて透明にすけて見えること。→つゆ・
おおいがない・あらわす・むきだしの・ロシアのこと。
人名・・・・あきら・つゆ。
「顧(木)」:顧は、頁(あたま)と雇を組み合わせた形声文字。コ・かえりみる。
雇は、わくをかまえて、その中に鳥や動物をかかえこむこと。
せまいわくをかぎって、その中で頭をめぐらすこと。→うしろをふりかえる。
昔を思いかえす・心にかける。
人名・・・・み。
「鶴(木)」:鶴は、鳥と寉(カク:鳥が高く飛ぶこと)を組み合わせた形声文字。カク・つる。
確(かたくて白い石)と同系の言葉とされ、白い鳥と解す。→鳥の「つる」。
人名・・・・ず・たず・つ・つる。
「属・屬(金)」:屬は、尾と蜀を組み合わせた形声文字。ゾク。
蜀(ショウ)は、桑の葉にくっついて離れない目の大きい虫のこと。
しりをひっつけて離れない意を含む。→つらなる・つく・むすぶ・ゆだねる・
なかま・みうち。
人名・・・・つら・まさ・やす・(姓)さつくは。
「続・續(金)」:續は、賣(バイ:金や物品を取引して、ほうぼうへ動かすこと)と糸を
組み合わせた形声文字。ゾク・つづく。
とぎれないように糸でつないで次々に続く意味をあらわす。→つづく・
つづける・つらなる。
人名・・・・つぎ・つぐ・(姓)つづき・つづく・ひで。
「誉・譽(土)」:譽は、與(ヨ:みんなで手を合わせて持ち上げる)と言(ことば)を合わせた
形声文字。ヨ・ほまれ。
みんなが言葉を合わせてほめること。→ほめる・ほまれ。
人名・・・・しげ・たか・たかし・のり・ほまる・ほまれ・ほむ・ほん・もと・やす・よし。
「鉄・鐵(火)」:鐵は、金(金属)と(きる)と呈(まっすぐ)を組み合わせた形声文字。テツ。
まっすぐに物を切る、するどい金属の「てつ」をあらわす。「鉄」は、もと別の
字であったが、古くから「鐵」のかわりに使われてきた。→かたくて強い金属・
てつ・かたくて強いこと・「鉄道」の略・はもの。
人名・・・・かね・きみ・とし・まがね。
「鶏・鷄(木)」:鷄は、鳥と奚を組み合わせた形声文字。ケイ・にわとり。
奚(ケイ)は、爪(手)と糸(ひも)を合わせた字で、ひもでつなぐ意。
ひもでつないで飼った鳥のこと。→にわとり。
人名・・・・とり。
「護(木)」:護は、カク(手で外から包むように持つ)と言(ことば)を合わせた形声文字。ゴ。
外からとりまいて助け守ること。→まもる・たすける。
人名・・・・さね・まもる・もり。
【22画】
「読・讀(火)」:賣(客の目をひきとめて売る)と言(ことば)を組み合わせた形声文字。
ドク・トク・トウ・よむ。ちょっと息を止めてくぎること。
語句ごとにくぎりながら文章を読むこと。→文や字読む。
人名・・・・おと・よし・よみ。
「歓・歡(木)」:歡は、欠(からだをかがめる)とカンを組み合わせた形声文字。カン。
カンは(とりと口々に声を出す)を合わせた字で、風雨を予知して口々に
鳴き交わす小鳥のこと。からだを曲げてわいわいとにぎやかに話し合う
ことを示す。→よろこぶ・よろこび。
人名・・・・よし。
「鋳・鑄(火)」:鑄は、金と壽(チュウ:音符:原義とは無関係)を組み合わせた形声文字。
チュウ・いる。型の中に、とかした金属を注いで、まんべんなくいきわたらせ
ること。→金属を型に流し込んでつくる。
人名・・・・い。
「聴・聽(火)」:聽は、耳と源字は悳(トク)と書き、心と直を合わせた字で、すなおな心のこと
と壬(テイ:人がまっすぐに立ったさま)を組み合わせた形声文字。チョウ・きく。
まっすぐに耳を向けてききとること。→注意してよくききとる。
人名・・・・あき・あきら・とし・より。
「穣・穰(金・火)」:穰は、禾(穀物)と襄(中に割り込む・ふやけて柔らかい)を組み合わせた
形声文字。ジョウ・ニヨウ。
襄(ジョウ)は衣(外側のおおい)と中に色々なものを入れて混ぜることを
あらわす形とを合わせた字で、中に割り込む、の意を示す。
穀物がゆたかに実る。ゆとりのあるさま。→ゆたか。
人名・・・・おさむ・しげ・みのる・ゆたか。
「響(木)」:響は、音と郷を組み合わせた形声文字。キョウ・ひびく。
郷は、向き合ったむらざと。視線や方向が空間をとおって先方に伝わる意
を含む。音が空気に乗って向こうに伝わること。ひびき・ひびく。
人名・・・・おと・なり。
「襲(金)」:襲は、衣と龍龍の略体を組み合わせた形声文字。シュウ・おそう。
龍龍(トウ)は龍を二つかさねて、かさねるの意をあらわす。衣服をかさねる
こと。また、今までのやり方やポストの上にかさねる。転じて従来の方法や
地位をそのまま引き継ぐ。→おそう・うけつぐ・かさねる。
人名・・・・そ・つぎ・より。
「権・權(木)」:權は、木と「カン(音符)」を組み合わせた形声文字。ケン・ゴン。
もと木の名。しかし、一般には棒ばかりの重りの意に用い、バランスに
影響する重さ・重さをになう力の意となる。バランスをとって揃える意
を含む。→ものごとを自由にする力・支配する力・かりのもの。
人名・・・・のり・よし。
「覧・覽(火)」:覽は、見と監(伏し目でみる)を組み合わせた形声文字。ラン。
監(カン)は、臣(下を向く目)と人と皿に水を入れたさまを合わせた字で
人が水鏡に顔をうつして伏し目でみるさま。下の物を上から見回すこと。
→みる・みわたす。
人名・・・・かた・ただ・み・みる。
「臓・臟(金)」:臓は、月と藏を組み合わせた形声文字。ゾウ。
食べ物や栄養分をしまいこむ、体の中のくら。つまり、肝臓や心臓などのこと。
→はらわた。
人名・・・・ぞう。
【23画】
「驚・(木)」:驚は、馬と敬を組み合わせた形声文字。キョウ・おどろく。
苟(ク・コウ)は、羊の角と人と口からなる字で、角に触れて人がハッと
驚いて体を引き締めることを示す。敬は、それに攴(動詞の記号)を
加えた字で、ハッと緊張してつつしむこと。敏感な馬がハッと緊張する
ことをあらわす。→おどろく・びっくりする。
人名・・・・とし。
「歓・歡(木)」:歡は、欠(からだをかがめる)とカンを組み合わせた形声文字。カン。
カンは(とりと口々に声を出す)を合わせた字で、風雨を予知して口々に
鳴き交わす小鳥のこと。からだを曲げてわいわいとにぎやかに話し合う
ことを示す。→よろこぶ・よろこび。
人名・・・・よし。
「巌・巖(木)」:巖は、山と嚴(ゲン)を組み合わせた形声文字。ガン・
嚴は、角張ってきびしい言行を示す。いかついた岩の意。→けわしい・
大きな岩。
人名・・・・いわ・いわお・お・みち・みね・よし。
「髄・髓(金)」:髓は、骨と外側の形に柔らかく従う字を組み合わせた形声文字。ズイ。
骨の外わくに従う柔らかいゼラチン状のなかみ。→骨の中の柔らかい部分。
人名・・・・あや・なか・ゆき・より・すね。
「験・驗(木)」:驗は、馬と僉を組み合わせた形声文字。ケン・ゲン。
僉(セン)はA(集める)と二つの口と二人の人を合わせた字で、複数の
人や物を寄せ集めることを示す。馬を集めて乗りくらべ、よしあしを
ためすこと。→ためす・しらべる・しるし・ききめ。
人名・・・・とし。
「繊・纖(金)」:纖は、糸と「セン」を組み合わせた形声文字。セン。
「セン」は、人ふたりと戈(ほこ・刃物)と韭(にら)を加え、細く小さい葉を
した山にらのこと。転じて、小さく切る意となる。→ほそい・こまかい。
人名・・・・せん。
「顕・顯(木)」:顯は、「ケン」と頁(あたま)を組み合わせた形声文字。ケン。
「ケン」は、日と絲を合わせた字で、絹糸を日光にさらすこと。
顔を明るみに出して、かっきりと見せること。→あらわれる・おもてに出す・
はっきりしている・あきらか。
人名・・・・あき・あきら・たか・てる。
「恋・戀(火)」:戀は、心と「レン」を組み合わせた形声文字。レン・こい・こいしい・こう。
「レン」は、絲と言(言葉でけじめをつける)を合わせた字で、もつれた糸
にけじめをつけようとしても、容易に分けられないこと。心がさまざまに乱れて
思い切りがつかないこと。→男女がしたいあう・こいする・こい。
人名・・・・こい。こう。
「変・變(火)」:變は、「レン」(もつれる)と攴(動詞の記号)を組み合わせた形声文字。
ヘン・かわる。不安定にもつれて、かわりやすいこと。→かわる・かえる。
人名・・・・。
「鉱・鑛(木)」:鉱は鑛の略字で金と廣を合わせた形声文字・コウ。
古くは「礦」と書き、石と黄(きいろ)を組み合わせた字で鋼や金の
鉱石など、黄色に光る石のこと。のち、金属を含むことを強調する
ため金へんの「鑛」の字ができた。→金属を含んでいる石。
人名・・・・かね。
「駅・驛(土)」:驛は、馬と「エキ」を組み合わせた形声文字。エキ。
「エキ」は目と幸(刑具)を合わせた字で、罪人を次々と連ねて面通し
をすることをあらわす。次々に馬を乗り継いだり休んだりする宿場のこと。
→停車場・えき・昔、街道にあった馬の乗り継ぎ場。
人名・・・・・。
【24画】
「鷹(土)」:鷹は鳥と隹(とり)とかこみこむの略体を合わせた形声文字。オウ・ヨウ。
猛鳥の名。→たか。
人名・・・・たか。
「醸・釀(金)」:釀は、酉(さけつぼ)と「ジョウ」を組み合わせた形声文字。ジョウ。
「ジョウ」は、衣(外側のおおい)と中に色々な物を入れて混ぜることを
あらわす形とを合わせた字で、中に割り込む、の意を示す。
酒つぼの中の材料に、酵母をじわじわと割り込ませること。→
酒をつくる・かもす。
人名・・・・。
「蚕・蠶(金)」:蚕は、虫と天(音符)を組み合わせた形声文字。サン・かいこ。
唐代から蠶(サン)の略字として用いられていた。蠶(サン)は、虫二つと
間にもぐりこむを合わせた字で、桑の葉の間にもぐりこんで食う、群れをなす
虫のこと。→かいこがの幼虫・かいこ。
人名・・・・。
「艶・艷(土)」:艷は豐(豊大の意)と盍(エン)を合わせた形声文字。エン。
「艶」は俗字であり、豐と盍を合わせた字が本字である。
人名・・・・おお・つや・もろ・よし。
「塩・鹽(土)」:鹽は、しおが籠に入っている形をあらわす「鹵(ろ)」と監(音をあらわす)
を組み合わせた形声文字。エン・しお。
人名・・・・しお。
「譲・讓(金)」:讓は、言(ことば)と「ジョウ」を組み合わせた形声文字。ジョウ・ゆずる。
「ジョウ」は衣(外側のおおい)と中に色々な物を入れて混ぜることを
あらわす形とを合わせた字で、中に割り込む、の意を示す。
どうぞと言って間にわりこませること。転じて、間にはさんで両脇から
せめる意ともなる。→ゆずる。
人名・・・・うや・せむ・のり・まさ・ゆずり・ゆずる・よし。
【25画】
「庁・廰(火)」:廰は、广(いえ)と聽を組み合わせた形声文字。チョウ。
聽は、耳と「まっすぐ」と壬(人がまっすぐに立ったさま)を合わせた字でまっすぐに
耳を向けてききとること。訴えや事情を聞く所、つまり役所のこと。→役所。
人名・・・・。
「湾・灣(土)」:灣は、さんずい(水)と彎(ワン:弓なりに丸くまがる)を合わせた形声文字。ワン。
弓なりに曲線を描いた入り江のこと。→海が陸に深く入り込んだところ。
人名・・・・みずくま。
「観・觀(木)」:觀は、見と「カン」を組み合わせた形声文字。カン。
「カン」は、くさと口ふたつと隹(とり)を組み合わせた字で口をそろえて
鳴く水鳥を示す。物をそろえて見わたすこと。それぞれをひろく見くらべる
こと。→みる・すがた・ありさま・ものの見方。
人名・・・・あき・しめす・まろ・み・みる。